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第47話 アキンドからの情報②

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「パールは居るか?」
「はい、ここに居りますの、ソウシ様。」
「話は聞いて居たな?獅子獣人と豚獣人の集落を監視対象に追加、特に豚獣人は重点的に追跡して録画せよ。そして今すぐ豚獣人を映像に出して俺に見せてくれ。」
「畏まりましたですの。ソウシ様。」

パールが持つ大きな真珠玉を操ると、白い靄が晴れるようにクリアな映像で現れた。いきなり豚獣人がどアップで。うぇぇキモ。かわいいアリスの顔を見て口直しする。
豚獣人とは言うが家畜の豚とはまるで違う、凶暴で極悪そうな醜悪なツラだ。見てるだけで胸糞悪くなる。生理的に受け付けない。

「だんさん、何で獅子獣人でのうて豚獣人をようさん気にしはるんでっか?」

俺がパールへ命じていた話しを横で聞いていたアキンドが質問してきた。

「ああ、これを見てみろアキンド。」
「オークでんな。こないだワテの馬車を襲ってきたやつらと同じ顔しとりまんがな、大事な馬もやられてしもて、ほんま憎たらしいやっちゃ。」
「いや、これはお前が教えてくれた豚獣人の集落の映像なんだ。つまりこいつらはオークではなく豚獣人という事だ。」
「え?似てるとは噂で聞いとりましたけどここまでそっくりなんでっか?ワテも豚獣人は初めて見るんですわ。豚獣人の集落は荒れ地のはずれでっさかいな、ワテもまだ行ったことはあらしまへん。」

「おかしいと思わないか?」
「なにがでっか?」
「豚獣人は荒れ地に住んでいるんだろ?何で大森林の虎獣人側に居たんだ。」
「あっ、そう言えばそうでんな。」
「豚獣人は始めから虎獣人を裏切るために入り込んだスパイと言う事ですね、ソウシ様。」
「さすがはアリス、そういう事だ。」
「さすがだなんてそんな・・。」
「聖女はん賢いでんな、精巧な地図も出してくれはりましたし。」
「いえいえ、これくらい側近のたしなみです。」

俺は隣に座っていたアリスを軽く抱き寄せ、頭をいい子いい子する。なでなで。アキンドが目の前に居るのでアリスは控えめにはにかんでいる。かわいい。

「よし、今からエリス神殿に行くぞ。」
「はい。」
「はいですの。」
「ワテも行きまっさ。待っておくんなはれ。」

俺はパールに真珠玉の映像を出したまま付いて来させ、アリスをつれてエリス神殿に向かった。すぐ隣だけどな。アキンドも流れでついてきた。


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