うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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惑星エルリス

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 俺とラファイは作物ドームの視察に来ていた。
ちゃんと昨日しているか、見た後は私服に着替えて街を歩いてみりのも帝の仕事です。
今回は帝会議で問題視されているルチル王国へ視察に来ました。

「ドームは問題視無い様ですね。」

「あぁ、しっかり作物は実っているし問題ないだろ。」

「後は…」

「街の方だな。」
俺とラファイは素早く裏路地に入ると一瞬で私服に変えて何事も無く大通りに出ました。
街は活気に溢れ、何処も問題等無いように見えます。
街を歩いていると女の人の視線が痛いです。
ラファイと歩くと何時もこうなので困ります。
実は皆クロードを見ている事に本人は気付いていない。

「もっと国の端に行ってみましょう。」

「分かった。」
俺はラファイの手を掴むと転移魔法を発動して一瞬で国の端まで移動しました。
着いた先で目にしたものは信じられないものでした。

「ここは…配給が回ってねぇのか?」
ラファイも同じ事を思ったらしく、動揺していました。
この惑星エルリスは森の他は殆どが赤い土の大地です。
水も無く配給以外に食料を手に入るのは困難です。
俺達は素早く帝の姿になりました。
ここは帝として行動しなければなりません。
壁に寄り掛かり呻く人々、路地に横たわり動かない人、死んでいるのか生きているのか判断するのも難しい状態です。
唖然としている俺の前にフラフラと歩くお爺さんが居ました。

「お爺さん、此処に配給は来ないのですか?」
思わずお爺さんの手を取り聞いた。

「これは夢ですかな?儂の目の前に総帝様がいらっしゃる。」

「夢ではありませんよ。ここの状況を教えて頂けますか?」
お爺さんは俺の手を強く握った。

「総帝様、ここは貧民街ですじゃ。貧しい儂らは国の端に追いやられ、配給も真面に受けれずこの有り様です。」

「そんな…」

「貧しい者も配給を受ける権利があると決められてる!」
お爺さんはラファイを見た。

「そちらの朱色のローブの方は焔帝様ですか?確かに権利が有ると決められおりますが、これが現実ですじゃ。儂らの様な貧しい者にこの国の国王は配給するのは勿体ないと思っている。此処では子供は育たず皆死んで逝きます。配給がない儂らはその子供を食います。」
お爺さんの言っているのは人食、そんな事になっていたなんて。
途端にクロードの周りの空気がパチパチと鳴り出した。

「総帝様、落ち着いて下さい。」
ラファイが帝バージョンで話し掛ける。

「焔帝、ここから一番近い森に向かいます。」

「承知致しました。」
俺達はお爺さんと別れ森へと飛んだ。

「他の帝にも招集を掛けます。」
俺は飛びながら念話を送った。

『総帝より緊急招集です。帝達は直ちにルチル王国へ向かって下さい。』
念話に直ぐに反応したのは土帝でした。

「おや、総帝様からの招集なんぞ珍しくですな?直ぐに参りましょう。」

「了解しました。」
これは風帝ですね。

「直ぐに参りますわ。」
これは水帝です。

「承知しました。」
「……。」
これは光帝と闇帝ですね。

『突然の招集すみませんが、急を要します。ルチル王国南端に配給が無く食人を確認しました。俺達は森に向かっているので、皆さん来る途中で構わないので肉を調達してきて下さい。』

『『『了解!』』』
念話を終える頃には森に着きました。

「ラファイ、片っ端から肉になる魔獣を狩って行きます。」

「了解!食人なんぞ見逃せねぇな。俺が狩る、クロードは処理を頼む。」

「分かりました。」
俺はラファイが狩って行く魔獣をどんどん食肉用に処理をして行きましたら。
それを、俺の鞄に詰めて行きます。
俺の鞄は魔道具で幾らでも物を入れられます。
ただし、生きているの者や人は入れられません。

「この位で良いか?」
二時間程狩りをしたでしょうか?
他の帝も恐らく沢山持って来ると思うので、俺達はまたあのお爺さんの元へ急ぎました。

俺達が着く頃には他の帝達も到着していて肉を配って居ました。

「お爺さん、人等食べてはいけません!この肉を皆に配って下さい。今後配給が来ないと言う事はありません。総帝様と帝達に誓って約束します。」
お爺さんは泣いて喜んだ。
肉はあっという間に無くなり、皆に行き渡った様です。

「さて、あとは国王ですね?どうしてやりましょうか?」

「総帝様、これは厳罰ですわ。」

「水帝の言う通りじゃな。この国の国王は国王の仕事を放棄しておる。」

「殺しちゃう?初代総帝様が決めた事を放棄したんだ。俺達を敵に回したんだ。」

「風帝、殺しはしませんよ。帝たる者無駄な殺生はしてはいけません。では国王に会いに行きましょう。」


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