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第7話 食料探し
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「そろそろ休んだ方がいいんじゃないか?」
歩いても、歩いても、次の階層に繋がるような階段らしきものが見当たらない。モンスターもゴブリンとコボルト、あとは変なコウモリしか出てこない。スマホの時計は表示がイカれてやがるし、今は朝なのか夜なのかも分からなかった。
「ボクはまだ平気ですけど」
「ルナもまだまだいけるよ?」
2人とも疲れている様子は無さそうだ。神経が昂っているせいか、実際、俺も大して疲労は溜まっていないのだが……。
「休めるときに休んでおかないと、後になって疲れがやってくると思うんだ。そんな時にモンスターに襲われたりでもしたら大変だぞ」
「……たしかに、言う通りかもしれません」
「カケルくんがそう言うなら、わたしはそれに従うよ」
「よし、じゃあ決まりだ。休もう!」
ってなわけで、俺たちが休むことになった場所、キャンプ地はダンジョンの袋小路。
あまり見通しのいい場所だと、休んでいる内にモンスターに襲われるかもしれない。それに、いくら雑魚敵であっても相手は武器も持っていることに変わりは無いわけで、寝こみを襲われたら危険だ。
そんな判断から1人は必ず起きている状態で見張り役になってもらい、あとの2人は睡眠を順番で取ることになった。ちなみに見張りは俺、ルナ、隆史の順番である。
目が見えないルナが1人で見張り役になるのは不安があったが、目が見えない故に聴力や嗅覚などの感覚には自信があるとかで、最終的にはルナ1人での見張り役を任せることになった。
睡眠をとる場所だが、コボルトのパンツは少々臭うが布団替わりにはなる。堅い岩肌の上で寝るよりは遥かにマシだ。
「冒険中は気が張り詰めていましたけど、こうやって休んでいるとなんだかお腹が空いてきましたね」
照れ臭そうに笑う隆史。
「そうだな。そういえば、宝箱から食料が出るんだっけ? 俺ちょっと探してくるよ」
「待って」
一人で行こうとしたところをルナに止められる。
「一人じゃいくら何でも危険。わたしもカケルくんと一緒に行く」
「え、それじゃあ隆史を一人にするのも……」
と、俺が言いかけたところで隆史が割り込んでくる。
「あ、ボクは大丈夫ですよ。一人で待っているんで、2人で行ってきてください。モンスターとの戦い方も大分分かって来たから平気ですよ」
「ほらほら、隆史くんもそう言っていることだし、2人でいこ?」
ルナは、早く行こうよ、と催促するように俺の手を引いてくる。
2人きりになれると知ったからか、ルナはすっかりご機嫌で鼻歌なんかを歌いはじめた。それだけでなく、ピタッと体を密着させて腕を絡めてきている。
「ちょ、ルナ。歩きにくいって。もう少し離れろよ」
「いいじゃん。せっかく久しぶりに2人きりになれたんだからさ。なんなら隆史をこのまま置いて行っちゃう? ……あはは、なーんてね!」
「……さっきから思っていたけどさ、お前……隆史に対する態度酷すぎるぞ。そんなにあいつのことが嫌いなのかよ」
「うーん、隆史くんが嫌いというよりは、わたしとカケルくんの邪魔をする奴が嫌いなの。なんだか殺したくなっちゃう」
「邪魔なんかしていないだろうに……仲間なんだぞ」
俺がいくら言っても、ルナは隆史に対する態度を変える気はないらしい。一応叱ってやったつもりでいたのだが、ルナは少しも反省する様子はない。
「あ、見つけたよ! 宝箱!」
ルナが指差した方向に宝箱があった。
さっきからルナばっかり宝箱を見つけているが、彼女には何か特別なスキルでも備わっているのだろうか。いや、それにしてもルナはこのダンジョンについての知識が異様に豊富だ。いつの間に知識を蓄えたのだろう。
「カケルくん! 見てみて! ハンバーグが入っていたよ!」
「ハンバーグ? ダンジョンにそんなものがあるわけ……」
と、宝箱の中身を覗いたところ、ファミレスで出てくるようなハンバーグが皿ごと入っていた。出来たてなのか知らないけど、湯気が立っている。
「え、ええええ!? ダンジョンにハンバーグって、食べても大丈夫なのかよ……」
「不安ならルナが毒見してみるね」
ルナはハンバーグの端に指を伸ばし、少しだけ千切って口の中に入れた。
「うん。美味しいよ!」
「いや、味よりも毒があるのか無いのか知りたいんだけど……」
「それならさ、ルナの体に異常が起こっていないか、カケルくん。チェックしてみてよ」
そう言ってルナは自分の服を脱ごうと制服のボタンに手をかける。
「ちょ、脱ぐなって!」
「何かあったら大変だし……ね?」
制服の隙間からルナの谷間が見えている。ルナも同じ光景を見ているはずなのに、少しも恥らう気配はない。それは身体に異常がないかチェックさせるというよりも、俺に見せつけているような気さえもした。
「ば、バカッ! お前は露出狂か!?」
「露出狂だなんてひどーい。ルナはカケルくんにしか見せないし、見せたくないもん」
「わかった。わかったから。それだけ元気だってことは異常なしだ。次に進もう!」
ルナは「つまんないの」と言って唇を尖らせる。俺はそんなルナを無視してハンバーグを収納する。
それからしばらく宝箱の探索を続けた。同じ視界を共有しているというのに宝箱を見つけるのは決まってルナで、俺は一つも見つけることが出来なかった。ルナにそのことを訊ねるも、はぐらかされてしまう。
ちなみに、宝箱から出てきたのはリンゴ、お刺身、サラダなど、既に調理済みのものもいくつかあった。そして、食料だけでなく、いくつかの回復アイテムや、1つだけではあるが革鎧という防具を入手することが出来た。
―――――――――――――――
【レア度】C
【防具】革鎧
【効果】防御力+8
―――――――――――――――
「防具を見つけたのは初めてだな。レアなのか、これ?」
「今までに見たことがないし、レア扱いなんじゃないかな」
「へー。ラッキーだったな」
「これはカケルくんが装備してね」
「え、いいのか? 見つけたのはルナなのに」
「うん! ルナはカケルくんには生きていてほしいから。良い防具を装備しておいた方が生存率も上がると思うの」
「たしかにそうだけど……ま、ありがたく受け取っておくよ」
「その防具をルナだと思って、大事に使ってね」
「……は、はあ?」
「さ、戻ろ♪ 隆史くんが待ってるよ」
歩いても、歩いても、次の階層に繋がるような階段らしきものが見当たらない。モンスターもゴブリンとコボルト、あとは変なコウモリしか出てこない。スマホの時計は表示がイカれてやがるし、今は朝なのか夜なのかも分からなかった。
「ボクはまだ平気ですけど」
「ルナもまだまだいけるよ?」
2人とも疲れている様子は無さそうだ。神経が昂っているせいか、実際、俺も大して疲労は溜まっていないのだが……。
「休めるときに休んでおかないと、後になって疲れがやってくると思うんだ。そんな時にモンスターに襲われたりでもしたら大変だぞ」
「……たしかに、言う通りかもしれません」
「カケルくんがそう言うなら、わたしはそれに従うよ」
「よし、じゃあ決まりだ。休もう!」
ってなわけで、俺たちが休むことになった場所、キャンプ地はダンジョンの袋小路。
あまり見通しのいい場所だと、休んでいる内にモンスターに襲われるかもしれない。それに、いくら雑魚敵であっても相手は武器も持っていることに変わりは無いわけで、寝こみを襲われたら危険だ。
そんな判断から1人は必ず起きている状態で見張り役になってもらい、あとの2人は睡眠を順番で取ることになった。ちなみに見張りは俺、ルナ、隆史の順番である。
目が見えないルナが1人で見張り役になるのは不安があったが、目が見えない故に聴力や嗅覚などの感覚には自信があるとかで、最終的にはルナ1人での見張り役を任せることになった。
睡眠をとる場所だが、コボルトのパンツは少々臭うが布団替わりにはなる。堅い岩肌の上で寝るよりは遥かにマシだ。
「冒険中は気が張り詰めていましたけど、こうやって休んでいるとなんだかお腹が空いてきましたね」
照れ臭そうに笑う隆史。
「そうだな。そういえば、宝箱から食料が出るんだっけ? 俺ちょっと探してくるよ」
「待って」
一人で行こうとしたところをルナに止められる。
「一人じゃいくら何でも危険。わたしもカケルくんと一緒に行く」
「え、それじゃあ隆史を一人にするのも……」
と、俺が言いかけたところで隆史が割り込んでくる。
「あ、ボクは大丈夫ですよ。一人で待っているんで、2人で行ってきてください。モンスターとの戦い方も大分分かって来たから平気ですよ」
「ほらほら、隆史くんもそう言っていることだし、2人でいこ?」
ルナは、早く行こうよ、と催促するように俺の手を引いてくる。
2人きりになれると知ったからか、ルナはすっかりご機嫌で鼻歌なんかを歌いはじめた。それだけでなく、ピタッと体を密着させて腕を絡めてきている。
「ちょ、ルナ。歩きにくいって。もう少し離れろよ」
「いいじゃん。せっかく久しぶりに2人きりになれたんだからさ。なんなら隆史をこのまま置いて行っちゃう? ……あはは、なーんてね!」
「……さっきから思っていたけどさ、お前……隆史に対する態度酷すぎるぞ。そんなにあいつのことが嫌いなのかよ」
「うーん、隆史くんが嫌いというよりは、わたしとカケルくんの邪魔をする奴が嫌いなの。なんだか殺したくなっちゃう」
「邪魔なんかしていないだろうに……仲間なんだぞ」
俺がいくら言っても、ルナは隆史に対する態度を変える気はないらしい。一応叱ってやったつもりでいたのだが、ルナは少しも反省する様子はない。
「あ、見つけたよ! 宝箱!」
ルナが指差した方向に宝箱があった。
さっきからルナばっかり宝箱を見つけているが、彼女には何か特別なスキルでも備わっているのだろうか。いや、それにしてもルナはこのダンジョンについての知識が異様に豊富だ。いつの間に知識を蓄えたのだろう。
「カケルくん! 見てみて! ハンバーグが入っていたよ!」
「ハンバーグ? ダンジョンにそんなものがあるわけ……」
と、宝箱の中身を覗いたところ、ファミレスで出てくるようなハンバーグが皿ごと入っていた。出来たてなのか知らないけど、湯気が立っている。
「え、ええええ!? ダンジョンにハンバーグって、食べても大丈夫なのかよ……」
「不安ならルナが毒見してみるね」
ルナはハンバーグの端に指を伸ばし、少しだけ千切って口の中に入れた。
「うん。美味しいよ!」
「いや、味よりも毒があるのか無いのか知りたいんだけど……」
「それならさ、ルナの体に異常が起こっていないか、カケルくん。チェックしてみてよ」
そう言ってルナは自分の服を脱ごうと制服のボタンに手をかける。
「ちょ、脱ぐなって!」
「何かあったら大変だし……ね?」
制服の隙間からルナの谷間が見えている。ルナも同じ光景を見ているはずなのに、少しも恥らう気配はない。それは身体に異常がないかチェックさせるというよりも、俺に見せつけているような気さえもした。
「ば、バカッ! お前は露出狂か!?」
「露出狂だなんてひどーい。ルナはカケルくんにしか見せないし、見せたくないもん」
「わかった。わかったから。それだけ元気だってことは異常なしだ。次に進もう!」
ルナは「つまんないの」と言って唇を尖らせる。俺はそんなルナを無視してハンバーグを収納する。
それからしばらく宝箱の探索を続けた。同じ視界を共有しているというのに宝箱を見つけるのは決まってルナで、俺は一つも見つけることが出来なかった。ルナにそのことを訊ねるも、はぐらかされてしまう。
ちなみに、宝箱から出てきたのはリンゴ、お刺身、サラダなど、既に調理済みのものもいくつかあった。そして、食料だけでなく、いくつかの回復アイテムや、1つだけではあるが革鎧という防具を入手することが出来た。
―――――――――――――――
【レア度】C
【防具】革鎧
【効果】防御力+8
―――――――――――――――
「防具を見つけたのは初めてだな。レアなのか、これ?」
「今までに見たことがないし、レア扱いなんじゃないかな」
「へー。ラッキーだったな」
「これはカケルくんが装備してね」
「え、いいのか? 見つけたのはルナなのに」
「うん! ルナはカケルくんには生きていてほしいから。良い防具を装備しておいた方が生存率も上がると思うの」
「たしかにそうだけど……ま、ありがたく受け取っておくよ」
「その防具をルナだと思って、大事に使ってね」
「……は、はあ?」
「さ、戻ろ♪ 隆史くんが待ってるよ」
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