37 / 42
慟哭の竜
嵐のあとの夜
しおりを挟む
やがて、ノアの身体が白銀の光に包まれた。
大きな竜の姿はゆっくりと収束し、その中から、人の姿が現れる。
銀髪に、紺碧の瞳。
聖騎士の鎧を纏った、見慣れた少女の姿だった。
レクサスはそっとノアの肩に手を添え、共に地へ降り立つ。
石畳に足が触れる。確かな重み。
戦いを終え、ようやくこの地へ帰ってきたのだという実感が、じわりと胸に広がっていった。
次の瞬間、ノアは強く抱きしめられていた。
ユーノスと、ローザの腕の中で。
「おかえり、ノア」
「……ただいま」
「お前が何者であろうと、お前は、私たちの娘だ」
その言葉に、ノアの瞳から涙が溢れ落ちる。
三人は、長い間、そのままでいた。
やがて、静かな足音とともに、アリスト王とシルビア王妃が歩み寄ってくる。
王としての威厳を纏いながらも、その眼差しには、隠しきれない安堵が滲んでいた。
シルビア王妃は胸に手を当て、深く息を吐く。
「レクサス……」
その声に応え、レクサスは静かに頭を下げる。
「ただいま戻りました。父上、母上」
穏やかな声音。その奥には、確かな覚悟が宿っていた。
アリスト王はしばし沈黙し、息子の姿をじっと見つめる。
その瞳には、王としての厳格さと、父としての安堵が入り混じっていた。
やがて、ゆっくりと頷く。
「……よく、戻った」
短いが、重みのある言葉。
それは王としての承認であり、父としての安堵でもあった。
シルビア王妃の目には、薄く涙が光っている。
だが彼女は何も言わず、ただ優しく微笑んでいた。
そこへ、甲高い鳴き声とともに小さな影が駆け寄ってきた。
「きゅう!」
飛行艇団と共に帰還してきたモコだ。
白い毛並みには戦いの痕が残っているが、その瞳は輝いている。
レクサスは膝をつき、その頭を優しく撫でる。
「ありがとう、モコ。君も……本当によく頑張ったね」
モコは嬉しそうに目を細め、尾を小さく揺らした。
その温もりが、レクサスの胸にじわりと染み込んでいく。
* * *
玉座の間に集められた者たちの前で、ノアは膝をつき、静かに報告を始めた。
レガリアとの戦い。
その過程で失われたもの。
そして、最後に残されたもの。
語られる言葉は簡潔だった。
だが、ひとつひとつが、重く、深く、玉座の間に沈んでいく。
騎士たちは声を挟まない。
誰もが、ノアの背に向けられた視線の意味を理解していた。
――彼女は、ただの報告者ではない。
アリスト王は一言も挟まず、ただ静かに耳を傾けている。
その表情は動かない。
だが、指先が、わずかに玉座の肘掛けを叩いた。
沈黙が落ちる。
「……多くの犠牲があった」
王の声が、ようやくその静寂を断ち切った。
「だが、そのすべてを、無駄にしてはならない」
立ち上がった王は、ノアとレクサスを見下ろす。
その視線は、慈しみと同時に、国を預かる者の重さを帯びていた。
「ノア・ライトエース。レクサス・アルファード」
二人は顔を上げた。
「お前たちが成したことは、ただ一国を救ったというに留まらぬ。世界が大きく傾く、その前に――取り返しのつかぬ戦いが始まるのを、食い止めたのだ」
ざわり、と空気が揺れた。
騎士たちは互いに視線を交わし、そして、静かに頷く。
それは賛同であり、同時に覚悟だった。
「これから先、お前たちの歩む道は、より険しく、重いものとなるだろう」
王は一拍、言葉を置く。
「それでも――」
その表情が、わずかに緩んだ。
「その道を選んだお前たちを、私は誇りに思う」
その言葉を受けた瞬間、ノアは、自分の肩に集まる視線の数が、確かに増えたことを感じた。
期待。
畏怖。
そして――無言の要請。
レクサスは深く頭を下げる。
「ありがとうございます、父上」
その声は静かだったが、揺るぎはなかった。
シルビア王妃が一歩前に出て、柔らかな声音で告げる。
「今日はゆっくりお休みなさい。明日から、また新しい日々が始まるのだから――」
* * *
夜更けの城の中庭は、深い静寂に包まれていた。
昼間の喧騒が嘘のように遠く、石畳に落ちる月明かりだけが、淡く輪郭を描いている。
ノアは一人、ベンチに腰掛け、手の中のオルゴールを見つめていた。
かすかに残る温もり。
まだ、そこに息づく命の気配。
胸の奥にしまい込んでいた感覚が、静かな夜の中で、ゆっくりと浮かび上がってくる。
それは、昼間の喧騒の中では、意識する余裕のなかったものだった。
――玉座の間で向けられた、視線。
敬意。
期待。
そして、言葉にされなかった重さ。
ノアはオルゴールを胸に抱きしめる。
「……ベルタさん、目が覚めたら、たくさんお話ししましょうね」
それは祈りであり、あの竜が、かつてどんな存在だったのかを、知りたいと願う言葉でもあった。
背後から、静かな足音が近づく。
「ノア。眠れないの?」
振り返ると、レクサスが立っていた。
「……うん。少しだけ」
彼は隣に腰を下ろし、夜空を見上げる。
二人の間に、言葉のない時間が流れた。
「玉座の間で……」
ノアは、そこで一度、言葉を切る。
何を、どこまで口にしていいのか。
自分でも、まだ分からなかった。
「みんなの目がね……」
小さく息を吐く。
「感謝されてるんだと思う。でも……同時に、怖がられてるみたいな気もして」
レクサスは、すぐには答えなかった。
ただ、そっとノアの手を取る。
「……僕も、感じたよ」
その声は、低く、落ち着いていた。
ノアは、視線を落とした。
「……少し怖いんです」
言葉にした瞬間、胸の奥で張り詰めていたものが、わずかに緩んだ。
「私が、人として歩くことを選ばなかったら……あの想いに引きずられて、違う選択をしていたら……世界は、どうなっていたんだろうって」
レクサスは迷いなく、ノアの手を強く握る。
「それでも、君は選んだ」
「壊す道じゃなくて、止める道を」
ノアは、ゆっくりと顔を上げる。
「……うん、怖いのは、ちゃんと分かってる証拠だよ」
彼は、静かに続けた。
「怖さを抱えたまま、立っていられるなら……それは、独りじゃないってことだから」
ノアの胸に、温もりが広がっていく。
「……ありがとう、レックス」
「どういたしまして」
星々が、静かに瞬いた。
その傍で、モコが寄り添い、ノアの膝に頭を預ける。
「きゅう……」
ノアは微笑み、そっとその頭を撫でた。
戦いは終わった。
だが、重さが消えたわけではない。
それでも――この夜には、確かに、安らぎがあった。
大きな竜の姿はゆっくりと収束し、その中から、人の姿が現れる。
銀髪に、紺碧の瞳。
聖騎士の鎧を纏った、見慣れた少女の姿だった。
レクサスはそっとノアの肩に手を添え、共に地へ降り立つ。
石畳に足が触れる。確かな重み。
戦いを終え、ようやくこの地へ帰ってきたのだという実感が、じわりと胸に広がっていった。
次の瞬間、ノアは強く抱きしめられていた。
ユーノスと、ローザの腕の中で。
「おかえり、ノア」
「……ただいま」
「お前が何者であろうと、お前は、私たちの娘だ」
その言葉に、ノアの瞳から涙が溢れ落ちる。
三人は、長い間、そのままでいた。
やがて、静かな足音とともに、アリスト王とシルビア王妃が歩み寄ってくる。
王としての威厳を纏いながらも、その眼差しには、隠しきれない安堵が滲んでいた。
シルビア王妃は胸に手を当て、深く息を吐く。
「レクサス……」
その声に応え、レクサスは静かに頭を下げる。
「ただいま戻りました。父上、母上」
穏やかな声音。その奥には、確かな覚悟が宿っていた。
アリスト王はしばし沈黙し、息子の姿をじっと見つめる。
その瞳には、王としての厳格さと、父としての安堵が入り混じっていた。
やがて、ゆっくりと頷く。
「……よく、戻った」
短いが、重みのある言葉。
それは王としての承認であり、父としての安堵でもあった。
シルビア王妃の目には、薄く涙が光っている。
だが彼女は何も言わず、ただ優しく微笑んでいた。
そこへ、甲高い鳴き声とともに小さな影が駆け寄ってきた。
「きゅう!」
飛行艇団と共に帰還してきたモコだ。
白い毛並みには戦いの痕が残っているが、その瞳は輝いている。
レクサスは膝をつき、その頭を優しく撫でる。
「ありがとう、モコ。君も……本当によく頑張ったね」
モコは嬉しそうに目を細め、尾を小さく揺らした。
その温もりが、レクサスの胸にじわりと染み込んでいく。
* * *
玉座の間に集められた者たちの前で、ノアは膝をつき、静かに報告を始めた。
レガリアとの戦い。
その過程で失われたもの。
そして、最後に残されたもの。
語られる言葉は簡潔だった。
だが、ひとつひとつが、重く、深く、玉座の間に沈んでいく。
騎士たちは声を挟まない。
誰もが、ノアの背に向けられた視線の意味を理解していた。
――彼女は、ただの報告者ではない。
アリスト王は一言も挟まず、ただ静かに耳を傾けている。
その表情は動かない。
だが、指先が、わずかに玉座の肘掛けを叩いた。
沈黙が落ちる。
「……多くの犠牲があった」
王の声が、ようやくその静寂を断ち切った。
「だが、そのすべてを、無駄にしてはならない」
立ち上がった王は、ノアとレクサスを見下ろす。
その視線は、慈しみと同時に、国を預かる者の重さを帯びていた。
「ノア・ライトエース。レクサス・アルファード」
二人は顔を上げた。
「お前たちが成したことは、ただ一国を救ったというに留まらぬ。世界が大きく傾く、その前に――取り返しのつかぬ戦いが始まるのを、食い止めたのだ」
ざわり、と空気が揺れた。
騎士たちは互いに視線を交わし、そして、静かに頷く。
それは賛同であり、同時に覚悟だった。
「これから先、お前たちの歩む道は、より険しく、重いものとなるだろう」
王は一拍、言葉を置く。
「それでも――」
その表情が、わずかに緩んだ。
「その道を選んだお前たちを、私は誇りに思う」
その言葉を受けた瞬間、ノアは、自分の肩に集まる視線の数が、確かに増えたことを感じた。
期待。
畏怖。
そして――無言の要請。
レクサスは深く頭を下げる。
「ありがとうございます、父上」
その声は静かだったが、揺るぎはなかった。
シルビア王妃が一歩前に出て、柔らかな声音で告げる。
「今日はゆっくりお休みなさい。明日から、また新しい日々が始まるのだから――」
* * *
夜更けの城の中庭は、深い静寂に包まれていた。
昼間の喧騒が嘘のように遠く、石畳に落ちる月明かりだけが、淡く輪郭を描いている。
ノアは一人、ベンチに腰掛け、手の中のオルゴールを見つめていた。
かすかに残る温もり。
まだ、そこに息づく命の気配。
胸の奥にしまい込んでいた感覚が、静かな夜の中で、ゆっくりと浮かび上がってくる。
それは、昼間の喧騒の中では、意識する余裕のなかったものだった。
――玉座の間で向けられた、視線。
敬意。
期待。
そして、言葉にされなかった重さ。
ノアはオルゴールを胸に抱きしめる。
「……ベルタさん、目が覚めたら、たくさんお話ししましょうね」
それは祈りであり、あの竜が、かつてどんな存在だったのかを、知りたいと願う言葉でもあった。
背後から、静かな足音が近づく。
「ノア。眠れないの?」
振り返ると、レクサスが立っていた。
「……うん。少しだけ」
彼は隣に腰を下ろし、夜空を見上げる。
二人の間に、言葉のない時間が流れた。
「玉座の間で……」
ノアは、そこで一度、言葉を切る。
何を、どこまで口にしていいのか。
自分でも、まだ分からなかった。
「みんなの目がね……」
小さく息を吐く。
「感謝されてるんだと思う。でも……同時に、怖がられてるみたいな気もして」
レクサスは、すぐには答えなかった。
ただ、そっとノアの手を取る。
「……僕も、感じたよ」
その声は、低く、落ち着いていた。
ノアは、視線を落とした。
「……少し怖いんです」
言葉にした瞬間、胸の奥で張り詰めていたものが、わずかに緩んだ。
「私が、人として歩くことを選ばなかったら……あの想いに引きずられて、違う選択をしていたら……世界は、どうなっていたんだろうって」
レクサスは迷いなく、ノアの手を強く握る。
「それでも、君は選んだ」
「壊す道じゃなくて、止める道を」
ノアは、ゆっくりと顔を上げる。
「……うん、怖いのは、ちゃんと分かってる証拠だよ」
彼は、静かに続けた。
「怖さを抱えたまま、立っていられるなら……それは、独りじゃないってことだから」
ノアの胸に、温もりが広がっていく。
「……ありがとう、レックス」
「どういたしまして」
星々が、静かに瞬いた。
その傍で、モコが寄り添い、ノアの膝に頭を預ける。
「きゅう……」
ノアは微笑み、そっとその頭を撫でた。
戦いは終わった。
だが、重さが消えたわけではない。
それでも――この夜には、確かに、安らぎがあった。
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる