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「ローラ様、突然の来訪申し訳ございません。」
「セドリック様、ヨーゼル様??どうされたのですか??」
「ベルグの奴がローラ様を追い出したと聞き、慌てて駆けつけてきました。」
「ローラ様が泣いていると思うと、いてもたってもいられずここにやってきたのでございます。」
「はい???」
「おのれ、ベルグの奴!!!ローラ様と婚約できる栄誉を手にしながらそれを自分から捨てるとは何事だ!!!」
「全くだ!!!これほどすばらしいローラ様と婚約破棄するなど信じられない!!!」
「あのう??それだけの為に今日来て頂けたのですか??」
「当然でございます。ローラ様の為ならば地の果て水の底どこでも駆けつけます。」
「ローラ様の一大事です。それ以上大事な事がこの世にございましょうか?」
この方達は実はとても偉い方々なんです。
セドリック王子様はこのバルステム王国の第一王子様です。
現在の国王であるダルス国王の長男になります。
次期国王様と言った方がいいかもしれませんね。
ヨーゼル様は五大貴族の一人であり、ゼルハイム公爵家のトップです。
私と同い年でありながら先代公爵様から家督を譲られ名実ともに公爵家のトップと言う事です。
なぜこの二人が気軽に私の所に訪れてきて談笑しているのかといえば、貴族学院時代に同級生で同じクラスだったからです。
このお二方はいい方なのですが、何か勘違いをされているようにも見えます。
私は大した事をしていないのに、おおげさにふるまってくれるのです。
気の知れた者同士といえばいいでしょうか。
特にセドリック様といる時は、本当に楽しく時間が経つのを忘れてしまうのです。
セドリック様が駆けつけてくれるとなぜかとても嬉しいのですよね。
学院時代も彼のおかげでとても楽しく過ごせました。
もし婚約相手がベルグではなくセドリック様だったら、どれほど良かったでしょうか。
もしセドリック様が隣にいてくれるのなら、他に何も望みはしないのに。
いけない、何を考えてるんだ私は。
セドリック様もヨーゼル様も私を大事な友達として見てくれているんです。
それ以上を望んでは高望みというものですね。
私は笑顔で二人に言いました。
「私は大丈夫ですのでご安心ください。セドリック様、ヨーゼル様。」
「はいローラ様の笑顔を見て安堵しました。」
「ええ元気そうで何よりです。」
「そういえばヨーゼル様、たくさんの貴重な書物を贈ってくださりありがとうございました。」
「いえローラ様に読んでもらった方が本達も喜ぶと思います。」
「セドリック様、いつも大陸各地の情報を教えて頂きありがとうございます。」
「ローラ様に喜んでもらえてこちらも嬉しく思います。」
ヨーゼル様からはいつも貴重な書物も頂き、セドリック様からは大陸中の情報を細かく教えて頂いているのです。私が情報通でいられるのはこの二人のおかげともいえますね。
「そういえばグリファー伯爵様が魔法石の鉱山開発に成功したと聞きました。おめでとうございます。」
「セドリック様、ありがとうございます。」
「何でも今回のグリファー伯爵様は最初は乗り気ではなかった所に、ローラ様が魔法石がいずれ大きく不足するようになるから鉱山開発をするようにと伯爵様を説得されたのですよね。」
「ヨーゼル様??どうしてご存じなのですか?」
「グリファー伯爵様よりお聞きしたのです。伯爵様はローラ様を自慢の娘だと言われておりました。」
「お父様。」
私は頭を抱えながら言いました。
セドリック様にしても、ヨーゼル様にしてもいつも大げさに私を誉めてくれます。
私はいつも大した事はしていないんですが。
セドリック様もヨーゼル様も友達思いの優しい方なので、こう言ってくれるのでしょうね。
「おお、ローラ様は魔法石が大きく不足する事を読んでおられたのですね。すばらしい先見の明をお持ちなのですね。」
「王家所属している賢者ですらこの魔法石不足は予想していませんでした。賢者にも勝るその見識と先を見据えた判断力本当に素晴らしいですね。」
「ああ大陸中でローラ様ほど素晴らしい女性はいないだろう!!!」
「それなのにベルグの奴、ローラ様の何が気に食わなくてこのような暴挙に出たのだ。なあヨーゼル???」
「ええ私もそう思います、セドリック様。」
「セドリック様、実はそのベルグについて一つ気になる事がございまして。」
「なんでしょうか?」
私は二人に最近気になっている事をお話ししました。
「実は婚約してから一度もブリテルス公爵様とメルタス様の姿を見ていないのです。」
私のいうブリテルス公爵様はベルグの父にあたる方の事でメルタス様はベルグの弟の事です。
セドリック様もヨーゼル様も私の話を真剣に聞いてくださいました。
「そういえばブリテルス公爵殿もメルタス殿も一昨日行われた王家主催のパーティーにも参加をしておられませんでした。」
「ああ体調が優れないとの事で代わりにベルグが参加しておられましたね。」
「そして私にはブリテルス公爵様はブリテーヌ地方に遠出をされているとベルグは言っていたのです。」
さらに私はセドリック王子とヨーデル公爵に今まで黙っていた自分の考えを話しました。
「まさか??そんな事が???」
「ではベルグの奴ローラ様を追い出したのは、それが原因だというのですか。」
「恐らくは。」
「もしそれが事実なら、ベルグをこのまま放置はできませんね。」
「ローラ様がここまで言われているのだ。恐らく事実だろうな。」
「ですがベルグが相手となると簡単にはいきません。」
私がヨーゼル様に言いました。
「ええベルグはブリテルス公爵家の跡取りですからね。証拠がないと動けないと思います。ですので先に証拠を押さえておいた方がいいですね。」
「まさにその通りですが、ローラ様??何かお考えがあるのですか?」
「はい、こういう手はどうでしょうか?」
「良い考えかと。」
「なかなか面白い手ですね。すぐに準備を始めましょう。」
「私もこれから父上に頼んでみます。」
そして私達はすぐに準備を始めました。
それからすぐに夜となりました。
「セドリック様、ヨーゼル様??どうされたのですか??」
「ベルグの奴がローラ様を追い出したと聞き、慌てて駆けつけてきました。」
「ローラ様が泣いていると思うと、いてもたってもいられずここにやってきたのでございます。」
「はい???」
「おのれ、ベルグの奴!!!ローラ様と婚約できる栄誉を手にしながらそれを自分から捨てるとは何事だ!!!」
「全くだ!!!これほどすばらしいローラ様と婚約破棄するなど信じられない!!!」
「あのう??それだけの為に今日来て頂けたのですか??」
「当然でございます。ローラ様の為ならば地の果て水の底どこでも駆けつけます。」
「ローラ様の一大事です。それ以上大事な事がこの世にございましょうか?」
この方達は実はとても偉い方々なんです。
セドリック王子様はこのバルステム王国の第一王子様です。
現在の国王であるダルス国王の長男になります。
次期国王様と言った方がいいかもしれませんね。
ヨーゼル様は五大貴族の一人であり、ゼルハイム公爵家のトップです。
私と同い年でありながら先代公爵様から家督を譲られ名実ともに公爵家のトップと言う事です。
なぜこの二人が気軽に私の所に訪れてきて談笑しているのかといえば、貴族学院時代に同級生で同じクラスだったからです。
このお二方はいい方なのですが、何か勘違いをされているようにも見えます。
私は大した事をしていないのに、おおげさにふるまってくれるのです。
気の知れた者同士といえばいいでしょうか。
特にセドリック様といる時は、本当に楽しく時間が経つのを忘れてしまうのです。
セドリック様が駆けつけてくれるとなぜかとても嬉しいのですよね。
学院時代も彼のおかげでとても楽しく過ごせました。
もし婚約相手がベルグではなくセドリック様だったら、どれほど良かったでしょうか。
もしセドリック様が隣にいてくれるのなら、他に何も望みはしないのに。
いけない、何を考えてるんだ私は。
セドリック様もヨーゼル様も私を大事な友達として見てくれているんです。
それ以上を望んでは高望みというものですね。
私は笑顔で二人に言いました。
「私は大丈夫ですのでご安心ください。セドリック様、ヨーゼル様。」
「はいローラ様の笑顔を見て安堵しました。」
「ええ元気そうで何よりです。」
「そういえばヨーゼル様、たくさんの貴重な書物を贈ってくださりありがとうございました。」
「いえローラ様に読んでもらった方が本達も喜ぶと思います。」
「セドリック様、いつも大陸各地の情報を教えて頂きありがとうございます。」
「ローラ様に喜んでもらえてこちらも嬉しく思います。」
ヨーゼル様からはいつも貴重な書物も頂き、セドリック様からは大陸中の情報を細かく教えて頂いているのです。私が情報通でいられるのはこの二人のおかげともいえますね。
「そういえばグリファー伯爵様が魔法石の鉱山開発に成功したと聞きました。おめでとうございます。」
「セドリック様、ありがとうございます。」
「何でも今回のグリファー伯爵様は最初は乗り気ではなかった所に、ローラ様が魔法石がいずれ大きく不足するようになるから鉱山開発をするようにと伯爵様を説得されたのですよね。」
「ヨーゼル様??どうしてご存じなのですか?」
「グリファー伯爵様よりお聞きしたのです。伯爵様はローラ様を自慢の娘だと言われておりました。」
「お父様。」
私は頭を抱えながら言いました。
セドリック様にしても、ヨーゼル様にしてもいつも大げさに私を誉めてくれます。
私はいつも大した事はしていないんですが。
セドリック様もヨーゼル様も友達思いの優しい方なので、こう言ってくれるのでしょうね。
「おお、ローラ様は魔法石が大きく不足する事を読んでおられたのですね。すばらしい先見の明をお持ちなのですね。」
「王家所属している賢者ですらこの魔法石不足は予想していませんでした。賢者にも勝るその見識と先を見据えた判断力本当に素晴らしいですね。」
「ああ大陸中でローラ様ほど素晴らしい女性はいないだろう!!!」
「それなのにベルグの奴、ローラ様の何が気に食わなくてこのような暴挙に出たのだ。なあヨーゼル???」
「ええ私もそう思います、セドリック様。」
「セドリック様、実はそのベルグについて一つ気になる事がございまして。」
「なんでしょうか?」
私は二人に最近気になっている事をお話ししました。
「実は婚約してから一度もブリテルス公爵様とメルタス様の姿を見ていないのです。」
私のいうブリテルス公爵様はベルグの父にあたる方の事でメルタス様はベルグの弟の事です。
セドリック様もヨーゼル様も私の話を真剣に聞いてくださいました。
「そういえばブリテルス公爵殿もメルタス殿も一昨日行われた王家主催のパーティーにも参加をしておられませんでした。」
「ああ体調が優れないとの事で代わりにベルグが参加しておられましたね。」
「そして私にはブリテルス公爵様はブリテーヌ地方に遠出をされているとベルグは言っていたのです。」
さらに私はセドリック王子とヨーデル公爵に今まで黙っていた自分の考えを話しました。
「まさか??そんな事が???」
「ではベルグの奴ローラ様を追い出したのは、それが原因だというのですか。」
「恐らくは。」
「もしそれが事実なら、ベルグをこのまま放置はできませんね。」
「ローラ様がここまで言われているのだ。恐らく事実だろうな。」
「ですがベルグが相手となると簡単にはいきません。」
私がヨーゼル様に言いました。
「ええベルグはブリテルス公爵家の跡取りですからね。証拠がないと動けないと思います。ですので先に証拠を押さえておいた方がいいですね。」
「まさにその通りですが、ローラ様??何かお考えがあるのですか?」
「はい、こういう手はどうでしょうか?」
「良い考えかと。」
「なかなか面白い手ですね。すぐに準備を始めましょう。」
「私もこれから父上に頼んでみます。」
そして私達はすぐに準備を始めました。
それからすぐに夜となりました。
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