あなた達を異世界の勇者として召喚してあげますよ?

しまうま弁当

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序章

四魔将

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だがその後魔物達を追っかけていった冒険者達はなかなか帰ってこなかった。

セルティアが町長に尋ねた。

「冒険者達は戻ってきましたか?」

町長がセルティアに言った。

「いえ、まだ戻っておりません。」

ブル司教がセルティアに言った。

「どうせ金に目がくらんで深追いしているのでしょう。全く困った連中ですな。」

すると中央礼拝堂に一人の男が報告にやってきた。

「冒険者が一人だけ戻ってきました。」

ブル司教がその男に尋ねた。

「一人だけ?どういう事だ?まだ他の冒険者達は魔物達を追いかけているのか?」

その男がブル司教に言った。

「いえ、それが魔物達を追いかけて行った他の冒険者達はみんな殺られてしまったようです。」

ブル司教がその男に尋ねた。

「あの冒険者達が倒されたというのか?それは間違いないのか?」

その男が町長に言った。

「逃げ帰ってきた冒険者から直接聞きました。間違いないかと。」

ブル司教がその男に尋ねた。

「まさか冒険者達が倒されるとはな。それでその戻ってきた冒険者はどうしている?」

その男がブル司教に言った。

「はい、この事を話した直後に倒れてしまいました。」

ブル司教がその男に言った。

「そうか、それでは直接話を聞くのは無理そうだな。分かった。報告ご苦労だった!」

その男がブル司教に言った。

「はっ!では失礼します。」

報告に来た男は中央礼拝堂より出ていった。

町長がセルティアに尋ねた。

「一体どういう事でしょうか?あの冒険者達が倒されてしまうとは?」

セルティアが町長に言った。

「恐らく冒険者達でも敵わない魔物が現れたのでしょう。」

すると中央礼拝堂に別の男が報告にきた。

「町の西側より魔物が一体こちらに向かってきています。」

ブル司教がその男に尋ねた。

「何?一体だけか?」

その男がブル司教に言った。

「はい。一体だけです。」

ブル司教がその男に言った。

「そうか分かった。報告ご苦労だった。」

その男も報告が終わると中央礼拝堂より出ていった。

ブル司教がセルティアに尋ねた。

「その近づいてくる魔物に冒険者達は殺られてしまったのでしょうか?」

セルティアがブル司教に言った。

「ええ、恐らくは。」

ブル司教がセルティアに言った。

「となるとかなり強力な魔物でしょうな。では私がその魔物を直接確認して参りましょう。」

セルティアがブル司教に言った。

「ブル司教、その必要はありません。こちらで確認します。こちらで写し出す画像を天写鏡を使ってそちらにも流したいので、鏡を一枚用意してください。」

ブル司教はすぐに鏡を用意した。

そしてセルティアに尋ねた。

「天写鏡の写しの横に置けば宜しいでしょうか?」

セルティアがブル司教に言った。

「ええ、そこに置いてください。」

セルティアは天写鏡を使って町の西側から向かってきている魔物の姿を写し出した。

同時に中央礼拝堂の天写鏡の写しの横に置かれた鏡に、その画像を写し出した。

「この魔物ですね。」

セルティアが画像を拡大して確認する。

大きな全身に漆黒の甲冑を装備した騎士姿の魔物が、黒い炎を鎧に纏わせながら近づいていた。

セルティアは画像を確認して驚きながら言った。

「これは!!町に近づいている魔物は四魔将(よんましょう)の一人リグロです!!」

町長が驚いて言った。

「魔王軍幹部の一人リグロですか?」

ブル司教が言った。

「死霊総長(しりょうそうちょう)が自らお出ましとは。」

セルティアがブル司教に言った。

「ブル司教。相手は四魔将の一人リグロです。トゥナス騎士団でどうにかできる相手ではありません。決して攻撃を仕掛けないように!」

ブル司教がセルティアに言った。

「はっ!心得ました。」

町長がセルティアに尋ねた。

「ですが町の西側の守備はどうなさるのですか?現在町の西側は手薄になっていますが?」

セルティアが町長に言った。

「冒険者達を向かわせます。他の部所から人数を割いて町の西側の守りを固めさせます。」

町長がセルティアに言った。

「分かりました。」

セルティアはすぐに念話(離れた場所いる相手と会話をする技)で冒険者達に四魔将のリグロが襲来した事が伝えた。

「魔王軍の幹部である四魔将リグロが町の西側から向かって来ています。ですが町の西側の防備は手薄になっています。そこで北側、東側、南側を守備している冒険者の中から各十人づつ西側に向かってください。残りの冒険者達はそのまま防衛を続けてください。」

だが冒険者達はセルティアの話を聞くと全員が町の西側に移動してしまった。

そして四魔将のリグロがやって来るのを待っていた。

町の西側では冒険者同士で言い合いになっていた。

「俺様がリグロを倒してやる!そして50億セルティを手に入れるんだ!!」

「おい!!勝手な事言ってんじゃねえ!!抜け駆けは許さねーぞ?!!」

「てめえ、何でここに来たんだ?そのまま残って町の東側を守ってろって言っただろうが?」

「なんでお前の命令をきかなきゃならないんだ?そんなに町の東側を守りたけりゃお前が戻って守ればいいだろうが?!!」

四魔将のリグロが町の西側に到達した。

そして冒険者達はリグロと距離を置いて対峙した。

すると冒険者の一人が言った。

「みんな!!ここは俺に任せてくれ!みんな自分の持ち場に戻るんだ!!」

すると他の冒険者達が言った。

「何が俺に任せてくれだ?!!そんな事を言って賞金を一人占めするつもりだろうが?!!魂胆が見え見えなんだよ!!!」

「賞金は誰にも渡さねえ!!手に入れるのはこの俺様だ!!」

「早いもん勝ちでいいだろうが!!」

冒険者達はリグロと対峙してもなお冒険者同士で言い合いをしていた。

この様子を見ていたセルティアは怒っていた。

「ああ、もう!!冒険者達は!私の命令を無視して勝手に動いて!!」

ブル司教がセルティアに言った。

「冒険者達は本当に困ったものですな!!冒険者同士ですら連携できないとは!!」

町長がセルティアに言った。

「ですが、戦略的には正しいのではないですか?恐らく四魔将のリグロが魔物達を率いている司令官でしょう。ならばリグロを倒せばこの戦いは我々の勝利で終わらせられます。」

セルティアが町長に言った。

「今回の目的はあくまでこの町セルバの防衛です。持ち場を離れて言い訳がありません。まあ町長の言いたい事も分かりますが・・・・・。」

するとセルティアは黙り込んだ。

ブル司教が尋ねた。

「どうされました。セルティア様?」

セルティアがブル司教に言った。

「妙です。」

ブル司教がセルティアに尋ねた。

「妙とは?」

セルティアがブル司教に言った。

「リグロの動きです。」

セルティアがブル司教に言った。

「リグロは冒険者達との戦闘を始めてから、ろくに反撃もせずにずっと後退しているのです。すでに町からだいぶ離れています。」

町長がセルティアに言った。

「冒険者達が善戦しているという事ではないのですか?」

ブル司教が町長に言った。

「いや、セルティア様のおっしゃる通りだ。もし冒険者達が善戦しているのだとしても、反撃をしてこないのはおかしい。相手はあの死霊総長だ、反撃の一つや二つぐらいできるはずだ。」

ブル司教がセルティアに言った。

「一体何の狙っているのでしょう?」

すると中央礼拝堂に一人の男が慌てて入ってきた。

「た、大変です!!町の東側に魔物の大軍が現れました!!」

ブル司教がその男に尋ねた。

「何?東側からも魔物達がこの町に近づいているのか?」

その男がブル司教に言った。

「そうではありません!すでにたくさんの魔物が町の東側の市街地に入り込んでおります!!」
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