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一章
真っ黒
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午後4時を少し過ぎた頃、二実達は封木神社へと帰ってきていた。
マイクロバスに積んできた引っ越し荷物は第一社務所の玄関の所に置いておく事になった。
晴南達はマイクロバスから引っ越し荷物の積み下ろしを終えると、第一社務所の大広間に集まっていた。
三緒が二実に言った。
「ちょっと二実?荷ほどきはしなくていいの?」
二実が三緒に言った。
「荷ほどきはめんどくさいから明日でいいわ。それに敏子の話も聞かせてもらいたいし。」
三緒が二実に言った。
「うん、そうね。」
二実がみんなに言った。
「みんな今日はありがとうね。本当に助かったわ。」
麻衣子が二実に言った。
「いえいえ二実さんにはお世話になってますから。」
晴南が二実に言った。
「二実さんといると色々と起こって面白いですから。」
麻衣子が晴南に言った。
「ちょっと晴南?面白いって何よ?」
三緒が二実に言った。
「うん確かに、二実と一緒にいると退屈しないわね。」
二実が三緒に言った。
「そうでしょ?私と一緒にいれば毎日が楽しくなるわよ。」
三緒が二実に言った。
「そうだね面倒事を呼び込むトラブルメーカーだもんね。」
二実が三緒に聞き返した。
「ちょっと三緒?何よそれ?」
三緒が二実に言った。
「あっでもちょっと違うかな、トラブルメーカーじゃなくて疫病神って言う方が正しいかな?」
二実が三緒に言った。
「もう三緒?私を何だと思ってるの?」
三緒が二実に言った。
「厄介事を招き寄せる天才でしょ。いつも周りのみんなを面倒事に巻き込むもんね。それにしてもここを拠点にして良かったの?」
二実が三緒に言った。
「明井田の方には帰る事ができなかったんだし、あの時点では最良の選択肢だったと思うわよ。ここなら三緒達と連絡を取り合うにも便利でしょ?」
三緒が二実に言った。
「うんそれは分かるんだけど、ここでも色々とあったでしょ?怪奇現象が起きた事は気にならないの?」
二実が三緒に言った。
「もちろん気にはなるわ。ただ明井田以外で活動するなら故郷の九木礼がいいと思ったの。それにあの時に選べる選択肢なんてこの神社に拠点にするぐらいしか無かったでしょ?逆に聞くけど他にどんな選択肢があったっていうのよ?」
三緒が二実に言った。
「そう言われると困るんだけど?」
二実が三緒に言った。
「うん?いや待って。確かに三緒の言う通りかもしれないわ。そうよ、確かにもう一つ選択肢があったわね。」
三緒が二実に聞き返した。
「えっ?どんな?」
二実が三緒に言った。
「三緒の家に転がり込むって選択肢よ!」
三緒が言った。
「はあっ?」
二実が三緒に言った。
「三緒の家なら九木礼の中心部にあるから立地もいいし転がり込むには最適の場所じゃない。」
二実が七緒に尋ねた。
「ねえ七緒ちゃん?西端の部屋って何も置いて無かったけどもしかして空き部屋かな?」
七緒が二実に言った。
「うん空き部屋だよ。」
二実が七緒に言った。
「あそこやっぱり空き部屋なんだ、それなら部屋も空いてるし三緒の家に転がり込むのはいいアイデアじゃない。荷ほどきもまだしてないし、明日にでも荷物を運び込んで転がり込もうかしら?」
三緒が二実に言った。
「ちょっと?本気で家に居候するつもりなの?」
二実が三緒に言った。
「えー?だって三緒あんなに心配してくれたじゃない?だから三緒にたっぷり甘えさせてもらう事にしたの!」
三緒が二実に言った。
「私は家に転がり込んでいいなんて言ってないでしょ?」
二実が三緒に言った。
「えっー!だって三緒と一緒にいないと寂しいんだもん!三緒も私にあんまり会えなくて寂しい思いをしてるでしょ?同居すればそんな事は無くなるわ。今以上に私と過ごす時間を増やせるのよ?三緒にとってもメリットのある話よ?」
三緒が二実に言った。
「私にメリットなんて全然ないじゃない。これ以上二実と過ごす時間が増えたらこっちが持たないわ。」
二実が三緒に言った。
「まあまあ。ちゃんと神社の仕事も手伝うから別に問題ないでしょ?」
三緒が二実に言った。
「おおありよ!!」
三緒が二実に言った。
「ねえ?もしかしてさっき疫病神って言った事怒ってるの?」
すると二実が拗ねた様子で三緒に言った。
「フーンだ!!どうせ私は厄介事を呼び込む疫病神ですよーだ!!」
三緒が二実に言った。
「気にしてたの?ごめん!二実がそんなに気にしてるとは思わなかったのよ?悪かったわ。疫病神なんて言ってごめんなさい。だから許して。」
二実が三緒に言った。
「ええいいわ、許してあげる。」
三緒が二実に言った。
「ありがとう。」
二実が三緒に言った。
「あっでも居候の件は気が変わったら教えてね。私の方は全然かまわないから。」
三緒が二実に言った。
「それはないから。」
すると二実が真剣な表情で三緒に尋ねた。
「それで三緒?敏子(としこ)の方はどうだったの?」
三緒が二実に言った。
「えっとね?どこから話そうかしら?敏子(としこ)さ、6月10日の夕方にミキさん(としこのお母さん)にメールを送ってたんだって。今週は帰れないって。それなのにその日の真夜中に明井田の実家に突然帰ってきたらしいの。しかもミキさん(敏子のお母さん)が玄関を開けるまでチャイムを鳴らし続けたらしいわ。」
二実が三緒に言った。
「えっ?本当に?」
三緒が二実に言った。
「うん本当らしいよ。それでミキさんが帰ってきた敏子(としこ)に色々と尋ねたらしいんだけど、敏子(としこ)は無言で何も言わなかったんだって。その後すぐに自分の部屋に閉じ籠っちゃったんだって。それで11日の午前5時頃に突然部屋から出てきて出かけようとしたらしいのよ?それを見かけたミキさんが止めようとしたらしいのよ。そしたら敏子がミキさんを突き飛ばして玄関から出て行ったんだって。ミキさんが敏子を見たのはそれが最後らしいわ。それで日曜日になっても敏子が帰ってこないから探し始めたらしんだけど、その後すぐに避難指示がでたから子戸倉(ことくら)まで避難したらしいわ。敏子とはそれ以来連絡がつかないらしいわ。」
二実が三緒に尋ねた。
「他には何かあった?」
すると三緒が言いずらそうな表情で二実に言った。
「うーん?ちょっと信じられないかもしれないんだけどいい?」
二実が頷きながら三緒に言った。
「もちろんよ、話してみて。」
三緒が二実に言った。
「敏子は10日の深夜一晩中起きてて自分の部屋で何かをしてたらしいの。それでミキさんに頼んで敏子の部屋を見せてもらったのよ、敏子の部屋の中どうなってたと思う?真っ黒になってたのよ!!壁や天井にびっしりと文字が書かれていたのよ!!壁一面が真っ黒になるまで!」
二実が三緒に言った。
「嘘でしょ?」
三緒が二実に言った。
「そうだよね。やっぱり信じられないよね?」
二実が三緒に言った。
「ううんごめん、そうじゃないの。三緒の話を聞いて驚いてるのよ。同じだったから?」
三緒が二実に聞き返した。
「同じだったってどういうこと?」
二実は三緒達に明洋(あきひろ)の家で見た事を話した。
話を聞き終わった三緒が二実に尋ねた。
「嘘でしょ?明洋(あきひろ)君の部屋も真っ黒だったの?しかも同じ日時が書いてあったの?」
二実が三緒に言った。
「うん明洋(あきひろ)の部屋にも壁や天井が真っ黒になるまで書かれてたわ、2019年6月11日19時19分って。」
三緒が二実に言った。
「敏子(としこ)の行動だけでも不気味なのにまさか明洋(あきひろ)君まで同じ行動をしてたなんてね。」
麻衣子がみんなに言った。
「一体どういう事なんだろ?」
すると晃太がみんなに言った。
「なああまり考えたくはないんだが?もしかして柚羽(ゆずは)や里穂(りほ)さんの部屋も真っ黒になってるんじゃないか?」
麻衣子が晃太に言った。
「晃太君?怖い事言わないでよ?それにそんな事どうやって確認するの?」
晃太が麻衣子に言った。
「健太は今日自分の家にいるはずだ。健太に電話をすればすぐに分かるはずだ。」
麻衣子が晃太に言った。
「えー?なんか怖いよ?」
優斗が晃太に言った。
「止めといた方がいいんじゃないかな?」
すると晴南がみんなに言った。
「何言ってるのよ?健太に電話するだけじゃない?そんなの確認するに決まってるでしょ!!」
晴南の一言で健太に連絡して確認する事になった。
晴南がスマホを使って健太に電話をかけた。
電話が繫がると健太の声が響いてきた。
晴南はスピーカーモードで健太の声がみんなに聞こえるようにしていた。
健太の声が周囲に響いた。
「はい。あ~水内先輩ですか、どうかしましたか?」
晴南が健太にスマホ越しに言った。
「ちょっと健太!!柚羽(ゆずは)の部屋よ柚羽(ゆずは)の部屋どうなってる?柚羽(ゆずは)がいなくなってから入った?」
健太の声が響いた。
「柚羽(ゆずは)姉さんの部屋ですか?いえ、柚羽(ゆずは)姉さんの部屋には姉さんがいなくなってからは誰も入ってませんけど。」
晴南が健太にスマホ越しに言った。
「この前6月10日の深夜は柚羽(ゆずは)が一晩中起きてたって言ってたわよね?」
健太の声がスマホから響いてきた。
「はい言いましたけど。それがどうかしました?」
晴南がスマホ越しに健太に言った。
「ねえ今から柚羽の部屋に入ってくれない?通話状態のままで!!」
健太の声がスマホから響いてきた。
「えっ?今から柚羽姉さんの部屋にですか?」
晴南が健太に言った。
「そう、今すぐよ!!」
健太の声がスマホから響いてきた。
「よく分かりませんけど柚羽姉さんの部屋に入ればいいんですね?」
健太は晴南の頼みを了承するとすぐに柚羽の部屋に移動した。
そしてスマホからキイイと扉を開ける音が聞こえてきた。
スマホから健太の声が響いてきた。
「水元先輩?入りましたよ??・・・・あれっ?・・何でこんなに暗くなってるんだろう?」
少しの静寂の後でスマホから健太の悲鳴が響いてきた。
「うわああああー!!!!」
晴南が健太に言った。
「どうしたの?健太??」
健太の悲痛な叫びが響いた。
「うあああー!!!・・・・ゆ、ゆ、柚羽姉さんの部屋の中がまっまっまっ真っ黒になって!!!」
混乱する健太をなだめながら晴南達はスマホ越しに健太から詳しい状況を聞いた。
すると柚羽の部屋の中の状況が明洋(あきひろ)や敏子(としこ)の部屋と同じ状況になっている事が分かった。
なんとか健太を落ち着かせてから晴南達は通話を切ったのだった。
この話を聞いていた二実は自分のスマホを取り出すとマンションの管理人の久美子(くみこ)の所に電話をかけたのだった。
二実がスピーカーモードで晴南達にも通話が聞こえるようにしていた。
スマホから久美子の声が響いてきた。
「はい木内(きうち)です。あらっ?二実ちゃん?どうかしたの?」
二実が久美子に尋ねた。
「この前、里穂(りほ)ちゃんが行方不明になってるってお話を伺いましたよね。」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「ああ里穂(りほ)ちゃんの事ね。残念だけどあれから状況は変わってないらしいわ。まだ連絡が取れないみたい。」
二実が久美子に言った。
「そうですか。あの変な事を伺うんですけど?里穂ちゃんのご両親が何か変な事を言ってませんでした?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「えっ?村下さんのご両親が変な事ってどういう事?」
二実が久美子に尋ねた。
「私に話してくれた事以外で変な事を言ってませんでしたか?部屋の様子が変わってたとか聞きませんでしたか?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「う~ん、ああ!!そういえば村下さん言ってたわね。なんかね里穂ちゃんが行方不明になってからご両親が里穂ちゃんの部屋に入ったらしいんだけど、部屋の中が真っ黒になってたって言ってたわね。訳の分からない日時が壁に無数に書いてあったっんだって?」
二実が強い口調で久美子に尋ねた。
「その日時って分かりますか?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「えっと?確か、2019年6月11日19時19分だったと思うけど?でもそれがどうかした?」
二実がこわばった口調で久美子に言った。
「いえすいません、ありがとうございます。」
三緒が言った。
「嘘でしょ?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「二実ちゃん?近くに誰かいるの?」
二実が久美子に言った。
「すいません久美子さん、スピーカーモードでみんなと一緒に聞いてるんです。」
久美子が二実に言った。
「そういう事ね。あっ!そうだ二実ちゃん、ちょうど伝えたかった事があるのよ。」
二実が久美子に言った。
「はい何ですか?」
久美子の声が響いた。
「二実ちゃんだけに話したいからスピーカーモードは切ってくれる?」
久美子の頼みで二実はスピーカーモードを切って少しの間久美子と電話をしていた。
そして二実は電話を切った。
マイクロバスに積んできた引っ越し荷物は第一社務所の玄関の所に置いておく事になった。
晴南達はマイクロバスから引っ越し荷物の積み下ろしを終えると、第一社務所の大広間に集まっていた。
三緒が二実に言った。
「ちょっと二実?荷ほどきはしなくていいの?」
二実が三緒に言った。
「荷ほどきはめんどくさいから明日でいいわ。それに敏子の話も聞かせてもらいたいし。」
三緒が二実に言った。
「うん、そうね。」
二実がみんなに言った。
「みんな今日はありがとうね。本当に助かったわ。」
麻衣子が二実に言った。
「いえいえ二実さんにはお世話になってますから。」
晴南が二実に言った。
「二実さんといると色々と起こって面白いですから。」
麻衣子が晴南に言った。
「ちょっと晴南?面白いって何よ?」
三緒が二実に言った。
「うん確かに、二実と一緒にいると退屈しないわね。」
二実が三緒に言った。
「そうでしょ?私と一緒にいれば毎日が楽しくなるわよ。」
三緒が二実に言った。
「そうだね面倒事を呼び込むトラブルメーカーだもんね。」
二実が三緒に聞き返した。
「ちょっと三緒?何よそれ?」
三緒が二実に言った。
「あっでもちょっと違うかな、トラブルメーカーじゃなくて疫病神って言う方が正しいかな?」
二実が三緒に言った。
「もう三緒?私を何だと思ってるの?」
三緒が二実に言った。
「厄介事を招き寄せる天才でしょ。いつも周りのみんなを面倒事に巻き込むもんね。それにしてもここを拠点にして良かったの?」
二実が三緒に言った。
「明井田の方には帰る事ができなかったんだし、あの時点では最良の選択肢だったと思うわよ。ここなら三緒達と連絡を取り合うにも便利でしょ?」
三緒が二実に言った。
「うんそれは分かるんだけど、ここでも色々とあったでしょ?怪奇現象が起きた事は気にならないの?」
二実が三緒に言った。
「もちろん気にはなるわ。ただ明井田以外で活動するなら故郷の九木礼がいいと思ったの。それにあの時に選べる選択肢なんてこの神社に拠点にするぐらいしか無かったでしょ?逆に聞くけど他にどんな選択肢があったっていうのよ?」
三緒が二実に言った。
「そう言われると困るんだけど?」
二実が三緒に言った。
「うん?いや待って。確かに三緒の言う通りかもしれないわ。そうよ、確かにもう一つ選択肢があったわね。」
三緒が二実に聞き返した。
「えっ?どんな?」
二実が三緒に言った。
「三緒の家に転がり込むって選択肢よ!」
三緒が言った。
「はあっ?」
二実が三緒に言った。
「三緒の家なら九木礼の中心部にあるから立地もいいし転がり込むには最適の場所じゃない。」
二実が七緒に尋ねた。
「ねえ七緒ちゃん?西端の部屋って何も置いて無かったけどもしかして空き部屋かな?」
七緒が二実に言った。
「うん空き部屋だよ。」
二実が七緒に言った。
「あそこやっぱり空き部屋なんだ、それなら部屋も空いてるし三緒の家に転がり込むのはいいアイデアじゃない。荷ほどきもまだしてないし、明日にでも荷物を運び込んで転がり込もうかしら?」
三緒が二実に言った。
「ちょっと?本気で家に居候するつもりなの?」
二実が三緒に言った。
「えー?だって三緒あんなに心配してくれたじゃない?だから三緒にたっぷり甘えさせてもらう事にしたの!」
三緒が二実に言った。
「私は家に転がり込んでいいなんて言ってないでしょ?」
二実が三緒に言った。
「えっー!だって三緒と一緒にいないと寂しいんだもん!三緒も私にあんまり会えなくて寂しい思いをしてるでしょ?同居すればそんな事は無くなるわ。今以上に私と過ごす時間を増やせるのよ?三緒にとってもメリットのある話よ?」
三緒が二実に言った。
「私にメリットなんて全然ないじゃない。これ以上二実と過ごす時間が増えたらこっちが持たないわ。」
二実が三緒に言った。
「まあまあ。ちゃんと神社の仕事も手伝うから別に問題ないでしょ?」
三緒が二実に言った。
「おおありよ!!」
三緒が二実に言った。
「ねえ?もしかしてさっき疫病神って言った事怒ってるの?」
すると二実が拗ねた様子で三緒に言った。
「フーンだ!!どうせ私は厄介事を呼び込む疫病神ですよーだ!!」
三緒が二実に言った。
「気にしてたの?ごめん!二実がそんなに気にしてるとは思わなかったのよ?悪かったわ。疫病神なんて言ってごめんなさい。だから許して。」
二実が三緒に言った。
「ええいいわ、許してあげる。」
三緒が二実に言った。
「ありがとう。」
二実が三緒に言った。
「あっでも居候の件は気が変わったら教えてね。私の方は全然かまわないから。」
三緒が二実に言った。
「それはないから。」
すると二実が真剣な表情で三緒に尋ねた。
「それで三緒?敏子(としこ)の方はどうだったの?」
三緒が二実に言った。
「えっとね?どこから話そうかしら?敏子(としこ)さ、6月10日の夕方にミキさん(としこのお母さん)にメールを送ってたんだって。今週は帰れないって。それなのにその日の真夜中に明井田の実家に突然帰ってきたらしいの。しかもミキさん(敏子のお母さん)が玄関を開けるまでチャイムを鳴らし続けたらしいわ。」
二実が三緒に言った。
「えっ?本当に?」
三緒が二実に言った。
「うん本当らしいよ。それでミキさんが帰ってきた敏子(としこ)に色々と尋ねたらしいんだけど、敏子(としこ)は無言で何も言わなかったんだって。その後すぐに自分の部屋に閉じ籠っちゃったんだって。それで11日の午前5時頃に突然部屋から出てきて出かけようとしたらしいのよ?それを見かけたミキさんが止めようとしたらしいのよ。そしたら敏子がミキさんを突き飛ばして玄関から出て行ったんだって。ミキさんが敏子を見たのはそれが最後らしいわ。それで日曜日になっても敏子が帰ってこないから探し始めたらしんだけど、その後すぐに避難指示がでたから子戸倉(ことくら)まで避難したらしいわ。敏子とはそれ以来連絡がつかないらしいわ。」
二実が三緒に尋ねた。
「他には何かあった?」
すると三緒が言いずらそうな表情で二実に言った。
「うーん?ちょっと信じられないかもしれないんだけどいい?」
二実が頷きながら三緒に言った。
「もちろんよ、話してみて。」
三緒が二実に言った。
「敏子は10日の深夜一晩中起きてて自分の部屋で何かをしてたらしいの。それでミキさんに頼んで敏子の部屋を見せてもらったのよ、敏子の部屋の中どうなってたと思う?真っ黒になってたのよ!!壁や天井にびっしりと文字が書かれていたのよ!!壁一面が真っ黒になるまで!」
二実が三緒に言った。
「嘘でしょ?」
三緒が二実に言った。
「そうだよね。やっぱり信じられないよね?」
二実が三緒に言った。
「ううんごめん、そうじゃないの。三緒の話を聞いて驚いてるのよ。同じだったから?」
三緒が二実に聞き返した。
「同じだったってどういうこと?」
二実は三緒達に明洋(あきひろ)の家で見た事を話した。
話を聞き終わった三緒が二実に尋ねた。
「嘘でしょ?明洋(あきひろ)君の部屋も真っ黒だったの?しかも同じ日時が書いてあったの?」
二実が三緒に言った。
「うん明洋(あきひろ)の部屋にも壁や天井が真っ黒になるまで書かれてたわ、2019年6月11日19時19分って。」
三緒が二実に言った。
「敏子(としこ)の行動だけでも不気味なのにまさか明洋(あきひろ)君まで同じ行動をしてたなんてね。」
麻衣子がみんなに言った。
「一体どういう事なんだろ?」
すると晃太がみんなに言った。
「なああまり考えたくはないんだが?もしかして柚羽(ゆずは)や里穂(りほ)さんの部屋も真っ黒になってるんじゃないか?」
麻衣子が晃太に言った。
「晃太君?怖い事言わないでよ?それにそんな事どうやって確認するの?」
晃太が麻衣子に言った。
「健太は今日自分の家にいるはずだ。健太に電話をすればすぐに分かるはずだ。」
麻衣子が晃太に言った。
「えー?なんか怖いよ?」
優斗が晃太に言った。
「止めといた方がいいんじゃないかな?」
すると晴南がみんなに言った。
「何言ってるのよ?健太に電話するだけじゃない?そんなの確認するに決まってるでしょ!!」
晴南の一言で健太に連絡して確認する事になった。
晴南がスマホを使って健太に電話をかけた。
電話が繫がると健太の声が響いてきた。
晴南はスピーカーモードで健太の声がみんなに聞こえるようにしていた。
健太の声が周囲に響いた。
「はい。あ~水内先輩ですか、どうかしましたか?」
晴南が健太にスマホ越しに言った。
「ちょっと健太!!柚羽(ゆずは)の部屋よ柚羽(ゆずは)の部屋どうなってる?柚羽(ゆずは)がいなくなってから入った?」
健太の声が響いた。
「柚羽(ゆずは)姉さんの部屋ですか?いえ、柚羽(ゆずは)姉さんの部屋には姉さんがいなくなってからは誰も入ってませんけど。」
晴南が健太にスマホ越しに言った。
「この前6月10日の深夜は柚羽(ゆずは)が一晩中起きてたって言ってたわよね?」
健太の声がスマホから響いてきた。
「はい言いましたけど。それがどうかしました?」
晴南がスマホ越しに健太に言った。
「ねえ今から柚羽の部屋に入ってくれない?通話状態のままで!!」
健太の声がスマホから響いてきた。
「えっ?今から柚羽姉さんの部屋にですか?」
晴南が健太に言った。
「そう、今すぐよ!!」
健太の声がスマホから響いてきた。
「よく分かりませんけど柚羽姉さんの部屋に入ればいいんですね?」
健太は晴南の頼みを了承するとすぐに柚羽の部屋に移動した。
そしてスマホからキイイと扉を開ける音が聞こえてきた。
スマホから健太の声が響いてきた。
「水元先輩?入りましたよ??・・・・あれっ?・・何でこんなに暗くなってるんだろう?」
少しの静寂の後でスマホから健太の悲鳴が響いてきた。
「うわああああー!!!!」
晴南が健太に言った。
「どうしたの?健太??」
健太の悲痛な叫びが響いた。
「うあああー!!!・・・・ゆ、ゆ、柚羽姉さんの部屋の中がまっまっまっ真っ黒になって!!!」
混乱する健太をなだめながら晴南達はスマホ越しに健太から詳しい状況を聞いた。
すると柚羽の部屋の中の状況が明洋(あきひろ)や敏子(としこ)の部屋と同じ状況になっている事が分かった。
なんとか健太を落ち着かせてから晴南達は通話を切ったのだった。
この話を聞いていた二実は自分のスマホを取り出すとマンションの管理人の久美子(くみこ)の所に電話をかけたのだった。
二実がスピーカーモードで晴南達にも通話が聞こえるようにしていた。
スマホから久美子の声が響いてきた。
「はい木内(きうち)です。あらっ?二実ちゃん?どうかしたの?」
二実が久美子に尋ねた。
「この前、里穂(りほ)ちゃんが行方不明になってるってお話を伺いましたよね。」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「ああ里穂(りほ)ちゃんの事ね。残念だけどあれから状況は変わってないらしいわ。まだ連絡が取れないみたい。」
二実が久美子に言った。
「そうですか。あの変な事を伺うんですけど?里穂ちゃんのご両親が何か変な事を言ってませんでした?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「えっ?村下さんのご両親が変な事ってどういう事?」
二実が久美子に尋ねた。
「私に話してくれた事以外で変な事を言ってませんでしたか?部屋の様子が変わってたとか聞きませんでしたか?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「う~ん、ああ!!そういえば村下さん言ってたわね。なんかね里穂ちゃんが行方不明になってからご両親が里穂ちゃんの部屋に入ったらしいんだけど、部屋の中が真っ黒になってたって言ってたわね。訳の分からない日時が壁に無数に書いてあったっんだって?」
二実が強い口調で久美子に尋ねた。
「その日時って分かりますか?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「えっと?確か、2019年6月11日19時19分だったと思うけど?でもそれがどうかした?」
二実がこわばった口調で久美子に言った。
「いえすいません、ありがとうございます。」
三緒が言った。
「嘘でしょ?」
久美子の声がスマホから響いてきた。
「二実ちゃん?近くに誰かいるの?」
二実が久美子に言った。
「すいません久美子さん、スピーカーモードでみんなと一緒に聞いてるんです。」
久美子が二実に言った。
「そういう事ね。あっ!そうだ二実ちゃん、ちょうど伝えたかった事があるのよ。」
二実が久美子に言った。
「はい何ですか?」
久美子の声が響いた。
「二実ちゃんだけに話したいからスピーカーモードは切ってくれる?」
久美子の頼みで二実はスピーカーモードを切って少しの間久美子と電話をしていた。
そして二実は電話を切った。
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「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
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孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
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ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
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『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
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※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
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その“策略”にまんまと引っかかる。
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けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
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それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
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