最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

喫茶店ミレナル

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僕達は喫茶店ミレナルに到着した。

上を見ると大きな看板が出ていた。

確かにこれならすぐに分かるな。

一日中歩き通しでお腹も空いている。

さっそく店の中に入った。

店内は外見以上に広々としていた。

一階から三階までが吹き抜けになっており、開放的な雰囲気だった。

三階まで階段でのぼっていけるようになっていた。

照明の光に照らされて、店内が明るく清潔な感じだった。

僕はさっそく注文をしようとカウンターに行った。

店のマスターらしき黒色の服を着た年配の男性がカウンターに立っていた。

僕はその人に話しかけた。

「すいません、バングルを一つお願いします。」


マスターが答えた。

「バングル一つな、飲み物はいいかい?」

「えっとお薦めとかありますか?」

「うちのお薦めはブラックモルカだ。」

「じゃあそれを一つお願いします。」

「合計で100ガルだ。」

ガルってどのくらいの価値なのか。

とりあえず騎士から貰ったお金を見てみた。

袋の中には銀貨が15枚入っていた。

その銀貨を見ると、中央に人物の肖像画が掘ってあり、下の方に50と印されていた。

なるほど銀貨一枚で50ガルって事か。

僕はマスターに銀貨2枚を渡した。

マスターが答えた。

「少し待ってな。」

そう言うとマスターは調理を始めたようだった。

カウンターのすぐ後ろの所がキッチンになっていた。

後ろを見ると、バルガスが店の中をキョロキョロ見渡していた。どうかしたのだろうか?

僕はバルガスに話しかけた。

「どうかしたの?」

バルガスが答える。

「いや、オーエンがいないもんでな、てっきりここにいると思ったんだが。」

オーエン?バルガスと同じくアグトリアの人なのかな?

バルガスが続けて話した。


「悪いもう一度避難村の方を見てくる、先に食べててくれ。」

バルガスはそう言い残すと、店内から外に出ていった。


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