最強勇者の物語2

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
82 / 265
第4章 ホルムス共和国

湖の町レイン

しおりを挟む
‥‥さん

うん?なんだ?

‥‥さん

うん?呼ばれてるのか?

お客さん!

うとうととしながら、まぶたを開いた。

「お客さん!着きましたよ!」

どうやらバスの運転手に、起こされたようだった。

紺色の制服を着た中年の男性運転手が、僕に言った。

「お客さん目が覚めましたか?終点のレインに到着しました。」

僕は中年の運転手に尋ねた。

「すいません、もしかして僕寝てましたか?」

運転手が僕に答えた。

「はい、爆睡していらっしゃいました。」

僕は運転手に謝った。

「すいません、起こしてくれてありがとうございます。」

僕は、そう言うと立ち上がった。

袋の中からお金を出す。

僕は整理用紙を、見せながら運転手に尋ねた。

「すいませんいくらですか?」

運転手は僕に答えた。

「ああ用紙はいいですよ。確かフォルンでお乗りになりましたよね。ですと600ルーンになります。支払いは前でお願いします。」

そう言うと運転手は、運転席に向かった。

僕もバスの前方に向かった。

そして運転手が、運転席に座って僕に言った。

「運賃は、その精算機でお願いします。」

見ると運転席の横に、運賃箱のような精算機が置いてあった。

僕はお札を投入口に千ルーン札を一枚入れた。

すると精算機の下の方についている返金口からお釣の100ルーン硬貨4枚が出てきた。

100ルーン硬貨は、硬貨の中央に大きく100と彫られたていた。

僕は、100ルーン硬貨4枚を袋に入れた。

そして僕は、運転手に尋ねた。

「すいません、このレインって町初めてで教えて貰いたいんですが、レインってどういう町なんですか?」

バスの運転手は快く僕の質問に答えてくれた。

「ええ構いませんよ。まあ簡単に言えばレインは湖の町です。」

僕は、運転手に聞き返した。

「湖の町ですか?」

運転手は、僕に答えた。

「そうです。まずこのレインって町は、周りを山々に囲まれています。それで町の中央にレイン湖っていう大きな湖があるんです。それで湖の北側と南側で市街地が分かれてるんです。まあ行政の区分的には同じレインの町なんです。だけどここの人達は南側の市街地を南レイン、北側の市街地を北レインって呼んでます。そうそうこのレインは工業が盛んな町なんです。特に北レインには工業団地があって、蒸気自動車の部品工場とかが特に多いですよ。」

山々に囲まれているって事は、ここは盆地なんだろう。

そしてレイン湖という大きな湖がある。

そしてその周りにレインの市街地が広がっている。

そして工業がさかんな町か。

僕は一つ疑問に感じ、運転手に再度尋ねた。

「そうなると南レインと北レインの行き来はどうするんですか?連絡船でも有るんですか?」

運転手は、僕に答えてくれた。

「ええ、勿論連絡船も出てますが、町の東側と西側に南レインと北レインを繋ぐ道路があります。ここの人達はそっちを使う方が多いんです。」

ああそうだ、肝心な事を聞くのを忘れていた。

僕はまた運転手に尋ねた。

「あのう、そういえばこの辺りに宿泊ができる施設って有りますか?」

運転手が僕に答えた。

「宿泊ってホテルでいいんですか?ホテルならすぐそこにありますよ。」

運転手はそう言うと、バス停の少し先にある建物を指さした。

僕は運転手が、指さした方を見てみた。

そこには10階ぐらいの建物が建っていて、その建物の上にはジューネックホテルという看板が出ていた。


しおりを挟む

処理中です...