最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第5章 アグトリア動乱

午後三時

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午後3時になった。

レイドスの部隊はロイの部隊を追撃していた。



ロイの部隊の者達が算を乱してバトロア村に向けて逃げている中、カスパー率いる部隊は逆に東へと向かって行った。

そしてカスパーの部隊はレイドスの部隊を待ち受けた。

たがレイドスの部隊はロイの部隊の追撃に夢中でカスパーの部隊に気づくのが遅れた。



レイドスの部隊はカスパーの部隊の間近までやって来てようやくカスパー達に気づいた。

このときカスパーの部隊はレイドスの部隊の側面から攻撃を仕掛けようとしていた。

レイドスが訝しげに言った。

「何だ?あいつらは?」

カスパーが部下達に大声で言った。

「よし今だ!!ジフロル軍を側面より攻撃する!かかれ!!」

カスパーの号令と共にカスパーの部隊はレイドスの部隊に側面から襲いかかった。

レイドスの部隊はロイの部隊を追撃しており、ちょうど隊列が乱れていた。

そこに側面攻撃を食らう形となった。





カスパーの部隊は激しくレイドスの部隊を攻撃した。

虚をつかれた攻撃によってレイドスの部隊は苦戦を強いられ進撃の足が完全に止められた。

ロイの部隊は追撃が止んだので、その間に後方で部隊の再編を行う事ができた。

一方その頃ドロメ盗賊軍の中央部隊を率いていたドロメ団長は激怒していた。

もちろんドロメ団長の元にも左翼部隊の敗退の報が届いていた。

ドロメ団長の怒りを周りにぶちまけていた。

「あの役立たず共が!!全く使えない奴らだ!!!」

ドロメ団長の側にいた部下がドロメ団長に言った。

「ドロメ様、我が方の左翼部隊はすでに崩壊しております。このままでは包囲撃滅されるのは時間の問題です!」

ドロメ団長が激怒しながらその部下に言った。

「ああ全く!!ロイめガブロめ!!使えぬ奴らだ!!撤退戦の一つも満足にできんのか!!」

そしてドロメ盗賊軍の中央部隊も朝から戦い続けており疲労が蓄積していた。

とてもではないが左翼の応援に回せる戦力など残っていなかった。

そこに一人の伝令がやってきた。

カスパーがドロメ団長に送った伝令だった。

「ドロメ様、失礼致します。」

ドロメ団長はその伝令を睨み付けると怒鳴りつけた。

「また悪い知らせじゃないだろうな??悪い知らせだったらぶっ殺すぞ!!」

伝令は怯えて黙ってしまった。

するとドロメ団長がその伝令にせかして怒鳴った。

「何黙って突っ立ってるだ!!早く言え!!!」

伝令が怯えながらドロメ団長に答えた。

「カスパー様が敵の右翼部隊の攻撃を開始しました。」

ドロメ団長が大声で伝令に言った。

「何?カスパーが?あいつめバトロア村の留守を命じておいただろうが?!!勝手な事をしよって!!」

一方こちらはレイドスの部隊である。

混乱するレイドスの元に同じジフロル軍のアルガスの部隊が救援として駆けつけてきた。

そしてレイドスの元に黒仮面のアルガスが馬に乗って近づいてきた。

アルガスがレイドスに大声で言った。

「若!突出すぎです!すぐに後退してください!!」

レイドスがアルガスに言った。

「今はドロメの奴らを殲滅する好機だぞ!!」

するとアルガスがレイドスに前方を指を指しながら言った。

「若、あれをご覧ください。先ほど追撃していた敵が後方で再集結しつつあります。もし前方の部隊が反撃に出てこれたら側面に敵を抱えている我々は挟撃されてしまいます!!」



レイドスが前方の確認をすると大声で言った。

「くそ!あと少しだったのに!!」

そしてその少し後に、申し訳なさそうにアルガスに言った。

「はあ、分かったよアルガス。こりゃ退いた方が良さそうだな。」

アルガスがレイドスに言った。

「殿(しんがり)は我々が引き受けます!その間に撤退してください!!」

レイドスがアルガスに言った。

「ああ、分かった!」

レイドスが部下達に大声で指示を出した。

「みんなここまでだ!撤収するぞ!」

レイドスの指示でレイドスの部隊は撤退を始めた。

アルガスの部隊がカスパーの部隊に攻撃をして時間を稼いでいる間にレイドスの部隊は続々離脱していった。



そしてレイドスの部隊の撤退が完了すると、アルガスの部隊も反撃を行いつつ退却していった。

カスパーの部隊が追撃をしなかったので、アルガスの部隊もあまり損害を出さずに丘陵地帯まで退却していった。

午後4時を過ぎた。

こちらはドロメ団長率いる中央部隊である。

ドロメ団長は先ほどと同じく大層不機嫌であった。

不機嫌なドロメ団長の元に再び伝令がやって来た。

そしてドロメ団長に言った。

「敵の右翼部隊が後退しました。」

ドロメ団長が伝令に大声で聞き返した。

「何??本当か?!!」

伝令がドロメ団長に言った。

「はっ、敵の右翼部隊は追撃を諦めて丘陵地帯まで後退した模様です。」



ドロメ団長の部下がドロメ団長に言った。

「ドロメ様、これは好機です。こちらも後退を!」

ドロメ団長が大声で怒鳴った。

「分かっておるわ!!」

ドロメ団長が引き続き大声で指示を出した。

「偽善者共の後退に合わせてこちらも後退する!グロッケンにも直ちに後退せよと伝えろ!!」

ドロメ団長の部下が答えた。

「はっ!!」

こうしてドロメ盗賊軍の中央部隊と右翼部隊もジフロル軍右翼部隊の後退に合わせて退却し、丘陵地帯より離脱していった。

ジフロル軍の中央部隊も左翼部隊も朝から続いた戦闘で疲弊しており追撃はかけなかった。



こうしてバトロアの戦いが終結した。
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