最強勇者の物語

しまうま弁当

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2章 目を覚ましたらそこは異世界でした

終局

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兜を着けた騎士をクロエ達が包囲していた。

クロエが兜を付けた騎士の前に出て来て話しかけた。

「本当に今日は何度も裏をかかれてばかりです。ですがこれで終わりです。多和田さん、観念してください。あなたが騎士に扮しているのは、分かっています。」

クロエの語りかけに、騎士はだんまりだった。

クロエは続けて語りかけた。

「だんまりですか、まあいいです。ではお覚悟を!」

言い終わるとクロエは手を上げた。

騎士達も武器を構える。

すると兜を着けた騎士が兜を脱いだ。

そしてそれを見た一同が驚いた。

クロエが真っ先に口を開いた。

「あなたはパトリック?なぜあなたがここにいるんです?」

騎士パトリックは上手く喋れないようだった。

するとクロエが詠唱を始めた。

「懐深き神々達よ、その身を覆いし穢れを清めたまえタルジフ。」

すると騎士パトリックは白い光で覆われ、喋れるようになった。

パトリックがクロエに話す。

「申し訳ありません、クロエ様。」

クロエがパトリックに聞き返す。

「パトリック一体何があったのです?」

パトリックがクロエに答えた。

「何者かに後ろから昏倒させられて、目を覚ますと建物の中にいました。すぐにご報告しようと思ったのですが、口の中に大量の唐辛子が入れられており、詠唱する事が出来ませんでした。他の騎士を探そうと建物の外に出たのですが、見つけられず、ずっと探していたのです。」


これを聞いたクロエはガックリと膝を落とすと呟いた。

「また裏をかかれてしまいました。」

そこにティアが話に割って入った。

「て事は、多和田さんはパトリックを昏倒して建物の中に隠した後、また身を潜めて私達がヤード村に戻ってきた頃を見計らって、今度は本当に崖下に降りて渓谷を通って逃げちゃったって事か。」

更にローラがティアに言った。

「しかも騎士団を村に戻している間にかなり時間を使っちゃうたし。もう今からじゃ飛行魔法で追っても追いつけない。」

更にティアが続ける。

「国境を越えられちゃうと私達の管轄じゃ無くなちゃうし。完全に失敗しちゃったね。ジール大公に何を言われるやら。」

クロエは立ち上がると、ティアに話しかけた。

「失敗の責任は全て私にあります。」

クロエは下を向いて話した。

ローラがティアを励ます。

「クロエ誰にでも失敗はあるもんだよ。」

ティアがローラに続いてクロエに言った。

「そうそう、いちいち気にしても仕方ないって。」

クロエはフッと笑うと二人に返答した。

そしてクロエは指示を出した。

「フフ、それもそうですね。では国境の部隊に連絡を入れてくれますか?勇者を見つけ次第私に報告をあげるように。但し勇者を見つけても手出し無用と。」

ローラがクロエに聞き返す。

「なんで、見つけても手出し無用なの?」

クロエがローラに答えた。

「国境にいる一般兵では勇者を止められません。返り討ちに合うのは目に見えています。」

ローラとティアは納得した様子で相づちをうった。

もう日が暮れて夜が訪れようとしていた。

クロエは静かな声で呟いた。

「多和田由さん、厄介な人でした。」

言い終わるとクロエ達は騎士達と共にヤード村へ帰路についた。

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