竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当

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9話 情報収集

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さっそく俺達はラズバーが支配するグリンダムの町で情報収集を行う事になった。

俺とナタリーがその任につくことになった。

俺とナタリーは変装してからまずグリンダム市場に向かい、その後でグリンダムの冒険者ギルドへ向かい最後にラズバーの宮殿に向かおうと考えていた。

俺の横を歩いているナタリーが嬉しそうな顔で言ってきた。

「ジャン、ありがとうね。お姉ちゃんを助けるって言ってくれて。」

「ナタリーの大事なお姉さんなんだ。当たり前だろう。」

するとナタリーは何かを尋ねたそうにもぞもぞとしていた。

「あのさ、ジャン?一つ聞いていいかな?」

「なんだ、ナタリー?改まって?」

「ジャンは私の事を心配してくれてるんだよね?」

「そんなの当たり前だろう。」

ナタリーはなぜか顔を赤らめて俺に尋ねた。

「私を大事に思ってくれてるって事だよね?」

「ナタリーは俺の大事な仲間なんだから当然だろう。団長もいるし、きっとミリアさんを助けだせるさ。」

するとなぜかナタリーはむくれるのだった。

「もう!!ジャンはいつも団長団長だよね?」

「そりゃそうだろう。団長なんだから。」

ナタリーはなぜか残念そうにため息をついた。

「はあ、まあいいや。」

「グリンダムの冒険者ギルドの位置は大丈夫なのか?」

「うん、私元々ここの生まれだからね。グリンダムの町のほとんどの場所は覚えてるから安心して。」

そして俺はナタリーの道案内でグリンダム市場に到着した。

ナタリーがグリンダム市場を見渡しながら言った。

「ここは店は開いてるみたいだけど、通行人がほとんどいないね。」

「みんな外を出歩いてラズバーと鉢合わせするのが嫌なんだろうな。」

「そうだ、ジャン。グリンダムの名物を教えてあげるよ。あの屋台のお店で売ってるのがルーデル焼きってお菓子でこのグリンダムの名物なんだ。中にとっても甘いクリームが入っててクリームをほおばる時の食感がたまらないの。」

「へえそれを聞いたらなんか食べたくなってきたな。」

「なんかそう言ったら私も食べたくなっちゃったな。」

「そのルーデル焼きっていうのを買いにいこうぜ。」

「えっ大丈夫かな?私達は一応偵察にきてるわけだし。」

「まあ変装もしてるし物を買うぐらいなら俺達の事がバレたりはしないだろう。どうせ情報を集めなきゃならないんだからな。」

「そうだね。」

俺達はルーデル焼きの屋台の前へとやってきた。

ナタリーが屋台の店主に言った。

「おばさん、ルーデル焼きを二つください。」

「すまないねえ、これは売り物じゃないんだよ。」

「そうなんですか?」

「私らは献上品を作ってるんだよ。大賢者ラズバー様への為のね。」

「献上品?だったらなんで屋台で作ってるんですか?」

「それがねえ、大賢者ラズバー様の指示なんだよ。屋台で作って歩いてる客に匂いを嗅がせて売ってくれって言ってくるお客さんに、お前らみたいな下民が買えるわけないだろうが!!すべて大賢者ラズバー様のものだ!!下民は土でも食ってろバカー!!って言ってルーデル焼きを一切売らないように言われてるんだよ。」

「本当にごめんね。せっかく来てくれたのに。」

すると後ろから声が響いてきた。

「下民!!献上品を出しやがれ!!!」

俺達が振り返るとそこには大きな金属質のゴーレムが立っていた。

「ゴーレム?」

「ラズバー様がこの町に置いてるゴーレムさ。このゴレームは私達を監視したり、献上品を回収したりしてるんだよ。」

ゴーレムが大声が響く。

「五千個の献上品をすぐにこの袋に入れろ!!」

ゴーレムはそう言うと、持っていた巨大な袋を地面に下ろした。

「5千個?百個じゃないのかい?」

「大賢者ラズバー様の気が変わったのだ。今日から5千個を献上しろ!!」

店主は困り果てていた。

「無理だよ!!!百個しか用意してないんだ。」

「献上品を出さない奴は逮捕する!!」

「待っとくれよ。」

ゴーレムは店主を捕まえようとしたのだった。

我慢できなかった俺は軽くそのゴーレムを殴り飛ばしたのだった。

すごい音と共にゴーレムがその場に倒れ込んだ。

「こんな命令きく必要ない!!!」

「ジャン?」

するとゴーレムは起き上がってきて大きな起動音を立てたのだった。

「戦闘モードに移行。」

ゴーレムは戦闘態勢に移行しようとしていた。

俺はそれに気がついて、間髪いれずにドラゴンスキルの竜昇拳(りゅうしょうけん)を使ってゴーレムを攻撃した。

「起き上ってくるんじゃねえ!!竜昇拳(りゅうしょうけん)!!!」

そのゴーレムは俺の竜昇拳をもろに受けて轟音と共に後ろのレンガの壁に激突したのだった。

「ふう、これでよしっと。」

店主は慌てふためいていた。

「あなた達大変な事になるよ!!ラズバー様のゴーレムを破壊するなんて!!ゴーレムが壊されたらラズバー様の所に知らせがいっくって話だよ。あなた達ラズバー様に殺されちまうよ。」

「大丈夫だよ。あんな野郎にやられてたまるもんか。」

「ラズバーの部下達がやってくると面倒だよ。」

「もちろん分かってる。今俺達の存在をラズバーに勘づかれるわけにはいかないからな。だからこのゴーレムの魔導回路を書き換えてやるよ。」

「そんな事できるの?」

俺は倒れ込んだゴーレムに近づくと、ゴーレムに使われている魔導回路の確認を始めた。

「今ゴーレムの魔導回路を確認してる。思ったより簡単な構造みたいだ、これなら簡単に偽造できる。」

ゴーレムに使われていた回路は予想していたよりも簡単な構造だったので、俺はすぐにゴーレムの魔導回路の書き換えを始めた。

そして俺はすぐに魔導回路の書き換えを終えた。

「一丁あがりと、ゴーレムの魔導回路を書き換えをしておいたからたぶんこれで大丈夫だ。」

「でも献上品が届かなったら気づかれちゃうんじゃない?」

「いやたぶん大丈夫だ。だって集めた献上品を途中の川で全部捨ててくるようにプログラムされてるぞこのゴーレム。」

「そうなの?」

「ああ、だからこのゴーレムはラズバーの所に献上品を持っていかねえんだよ。」

「献上品を全部川に捨ててるって本当にかい?」

「ああ、少なくとも魔導回路を確認した限りだと、これまでこのゴーレムが集めた献上品は全部途中のミレー川に捨ててたみたいだぜ。」

「何てことだい。私が丹精込めて作ったルーデル焼きを川に捨ててたなんて!!」

「でも確かにこのゴーレムが破損した場合はラズバーの所に連絡がいくようになってるみたいだな。」

「どうするの?ジャン?」

「仕方ない、ラズバーの所に知らせがいっても面倒だから、ゴーレムを少しだけ直してやるか。」

俺はゴーレムの破損個所を少しだけ修理してやる事にした。

ついでにゴーレムの魔導回路をもう少しいじくってやる事にした。

「よし、これでラズバーの所に知らせはいかないはずだ。それと町の人達に悪さをしないようにこのゴーレムのプログラムを少し変えておいてやった。これでこのゴーレムは悪さはできないはずだ。」

「すっごい!!さすがジャンだね!!」

少ししてそのゴーレムは再び立ち上がると、店主になにもせびる事もなくそのまま帰っていったのだった。

「よし問題なかったみたいだな。」

「あなた達一体何者だい?」

「ジャン、どうしよう?」

「仕方ない、事情を話そう。話をした感じだと悪い人じゃなさそうだ。俺達の事をラズバーにちくったりはしないだろう。」

「そうだね。」

俺達は店主の人に事情を話す事にした。

「実は俺達ホルキス王国の竜騎士だったんです。」

「そうかい、あなた達竜騎士だったのかい。確かクレシーに追放されちまったんだよね、そりゃ大変だったねえ。」

「すいません、私達の事は黙っててもらえますか?」

「もちろんだよ、あなた達には助けてもらったからねえ。」

「いくつか聞かせてもらっていいですか?」

「いいよ、何でも聞いとくれ。」

「ラズバーに無理矢理連れ去られたミリアさんについて聞きたいんだ。」

「ああミリアちゃんか、知ってるよミリアちゃんはよくこの店にも買い物に来てくれてたからねえ。」

「ラズバーがミリアさんがダグルス市長を殺した犯人だと宣言した事を、この町の人達は信じているのか?」

「まさか、あんなラズバーの言ってる事なんてこの町の誰も信じちゃいないよ。私だって全然信じちゃいない。ミリアちゃんはラズバーに罪をなすりつけられて捕まえられてしまったんだよ!!まったくかわいそうに!!」

ナタリーが嬉しそうに店主に言った。

「お姉ちゃんを信じてくれていたんですね。」

「もちろんミリアちゃんを信じていたってのもあるんだけど、他にも理由があってね。別の事件になるんだけど私はラズバーが電撃の魔法で人を殺す所を目撃してるんだよ。変な言いがかりをつけられて若い夫婦が電撃の魔法で殺されてたよ。本当にあいつひどい事をするよ。」

「ラズバーの犯行現場を見てたんですか?」

「ああ、見てたよ。他にもラズバーが商店からお金を強奪する所も見たことあるしね。」

「それを他の人にも教えてあげてもらう事ってできませんか。」

「そんな必要ないよ。みんなラズバーが犯罪犯している所を見てるからね。この町の人間なら何度も目撃してると思うよ。あいつは人目もきにせず手当たり次第に凶悪犯罪を引き起こしているんだからね。」

「そうなんですか?」

「ああ、ラズバーは罪を擦り付ければいいと思ってるようだけど、あんな奴の言う事誰も信じちゃいないよ。みんなラズバーに暴力を振るわれたくないから、信じてるフリをしてるだけさ。」

「あんな奴をどこが信用できるっていうんだい。常に人を見下して人目を気にせず堂々と強盗や殺人をしてしまう奴なんだよ。そんな奴を信用しろという方が到底無理な話さ。」

やはりグリンダムの人達はラズバーの暴力を恐れてはいるが、ラズバーの話なんて全く信用していないという事か。

「でもだったらなんで町の人達はラズバーと戦わなかったんですか?」

「あたしらはみんな商人なんだよ。騎士でも冒険者でもない。荒事は基本的に苦手なんだよ。そういう事はみんな冒険者に頼り切っていたから余計にねえ。まあだからこの状況を受け入れるしか私らにはできなかったんだよ。ラズバーの暴挙に笑って付き合うしかなかったのさ。」

「安心してくれ!!!ラズバーは俺たちが倒す!!」

「きっと前みたいに戻れますよ!!!」

「そうだね!!!あなた達ならできるかもしれないねえ。私も勇気が出てきたよ!!」

俺達が立ち去ろうとすると、店主に呼び止められたのだった。

「ちょっと待ちな。ルーデル焼きを好きなだけ持ってきな。お金なんていらないから。」

「いいんですか、ありがとうございます。」

「こっちこそありがとうだよ。なんだか勇気が出てきたからね。」

俺達はルーデル焼きのお土産をもらって、グリンダム市場を後にした。

「良かったなナタリー、町の人たちはみんなミリアさんが犯人じゃないってちゃんとわかってたんだ。」

「うんありがとう。ジャン。」

「そうと分かればなおのことラズバーの野郎からミリアさんを助け出さないとな。」

「うん、そうだね。でもちょっと残念かな。」

ナタリーはそう言うと少し寂しそうな顔をした。

「どうしたナタリー?」

「せっかくグリンダムに戻ってきたんだから、もっとゆっくり見て回りたかったなと思ったの。」

「仕方ないさ。今のこんな状況だからな。ミリアさんを助けた後にこの町をゆっくり案内してくれ。」

「うん、そうだね。」

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