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94.受け入れとさよなら ※

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 出て行こうとした私を呼び止めた先生を抱きしめる。

 パニックになって呼吸が浅い震える先生を撫でた。
 大丈夫、他人のパンツ使ってオナニーするくらいじゃ、今さら驚きませんて。
 固まってパンツを握りしめる先生って可哀想可愛い。悪戯したくなっちゃうな。たまには言葉責め返しでもしようか。ふっふっふ。

 精液まみれのパンツを握り締めてる先生の手首を撫でつつ聞くと、奴隷解放日からパンツオナニーしてるというから驚いた。離れて眠ったのは罪悪感か?
 1人でするのが好きか聞いたら、弱弱しく首をふる。そうなの? 好きじゃないのにすんの?

 私に触りたいと答えた先生がまた震えるので抱きしめた。
 なんだよ、可愛いな。あれか、奴隷じゃなくなったから触らなかったってこと? そこはちゃんと線引きしてるんだ。普通に誘ってくれればいいのに。誘い方を知らない?
 ありえるー、むっちゃありえるー。あんな言葉責めと強引に押し倒すだけの人がソフトに誘えるとは思えない。先生はいったいどんな性体験をしてきたんだろう。

 触りたいと言ったからキスをする。唇に触れたらすぐにあむあむと唇を食べ始める先生が可愛くて、舌で口中を舐めた。先生の舌がすぐ絡みついて夢中で動かし始める。舌を咥えて吸うと先生の息が荒くなり、喉から掠れた喘ぎ声が聞こえてきた。

 気付けばパンツを握ったままなので、意地悪をしてみる。
 先生の目の前にパンツを握り締めた手を持ち上げて、意地悪く笑ってやった。真っ赤な顔した先生の手からパンツを取り上げて、精液まみれの指を舐めしゃぶってあげる。
 意地悪のあとのサービスは、やるほうとしてもなかなか楽しい。先生を見るとギラギラの目になってる。いつものように興奮した?

 先生が膣に触れたいと言ったので、膝立ちで近付いた。そんな単語が先生の口から出ると、なんか興奮しちゃうわ。
 先生の指先が触れると水音がした。浅く掻き回されると堪らなくて腰が揺れる。

 期待に濡れた目をした先生が、息を荒げながら言葉責めに答える姿は物凄くそそる。
 私の腰を撫でて懇願する先生が可愛くて堪らず、奥まで飲み込み仰け反った。久しぶりの刺激が体を潤す。先生の喘ぎ声が耳を犯して、頭の中をいっぱいにした。

 声をあげて腰を振った。気持ち良くて止まらず、絶頂まで駆け抜ける。先生が私の腰を掴んで下から突き上げた。奥を抉られてすぐにまた絶頂へ昇る。
 先生も何度も硬直した。体の中がうねって蠕動するのに、すぐ動き出すからよくわからないまま何度も達した。

 こうして抱き合うと、私は先生とセックスしたかったんだなと分かる。体と気持ちが充足する。先生の興奮した顔に堪らなく体が疼く。
 呪い付きがいなくなって先生との関係が終わってしまうのがすごく寂しい。先生に寄りかかりながら、そう考えていたらプロポーズされてびっくりした。
 理解者がいなくてずっと一人の気持ちは分かるから、一緒にいてほしいって思うのもわかる。

 どう思ってるか聞いたときに『私の半分、私の光』って答えられて、ぎょっとした。好きとかそういうことを聞いたつもりが、なんかハードタイプな返答された。
 うん、でも嬉しいかな。
 明日、結婚するって言ったのも驚いた。先生には驚かされてばっかりだな。
 耳輪の魔術とか、何それ。ヤンデレに優しい世界線すぎる。

 どうしようもなく必死で泣いて縋りつく先生が愛しくて、私だけだと約束してくれたのも嬉しかった。それなら良いかなと思う。先生は他にも選べるのに最初から私だけだったし、こんなに震えて必死な人を置いていけない。それに結構好きだし、そそられる。

 可愛くて愛しい先生を受け入れて、大好きなイーヴォを諦めようか。
 私、ずっと嫉妬と戦いたくない。私だけ見てくれる人が良い。

 イーヴォに、サヨナラと思う。まあ、プロポーズされてないし、他の人とも遊びたいんなら他所でやってもらおう。
 もう奴隷じゃないし、どの道終わりなんだから。

 何度も愛してると言う先生に明け方まで抱かれ、喜びと痛みを味わった。

 起きる時間まで、先生に抱きしめられながら安心して眠る。

 目を覚ますと先生が私を見てた。いちいち驚かされるな。なんか可愛いので鼻をつつくと顔を少し赤くして抱き付いてきた。なにこの可愛い生き物。どうしよう。
 抱きしめて額にキスをすると小さい声ぼそぼそと喋る。

「結婚してくれる?」
「はい、先生」
「好きだから?」
「そうですよ」

 先生が嬉しそうにキスをしてくる。舌を絡めて興奮する先生が可愛い。朝方まで何回もしたのに、朝から硬いモノを押し付けて腰を揺らしてる。この人に限度はあるのか?
 先生の興奮に当てられ、私も一緒に腰を押し付け合って揺れた。昨日から散々弄り回されて、まだ腫れぼったい気がする乳首を揉まれると刺激が下腹にきて疼いてしまう。先生に抱き付き、キスしながら腰を擦り付けてたら足を広げられた。

「っは、エミリ、欲しい?」
「ぁっ、先生、明け方までしたでしょ? まだ欲しいの?」
「欲しい。ずっと一日中欲しい。エミリもこんなになってる」
「あっ、先生、ああっあ」

 指先で膣口をヌルヌル撫でられヒクついてしまう。浅く指を指し込まれると背中がしなって、もっと奥へと望んだ。

「先生、酷い」
「なぜ?」
「先生を欲しくさせて」
「っは、ふっ、エミリ、ああ、我慢できない」

 そう言うと私の中に入り込んで、腰を振り出した。

「あっ、先生、ああっ、気持ち、いい、ぁぁっああ」
「はっ、うっっ、ふっ、エミリ、はぁっあっ」

 朝にするたび、朝からこんなことしてる少しの背徳感にゾクゾクする。先生の悶えてる顔にそそられて、腰を振っては擦りつけた。
 両腕を背中にまわしてしっかり抱き付く。

「先生、せんせい、好き、せんせぃ」
「ああっ、エミリ、エミリ、ああっああぁぁ」

 小さく叫んで硬直した先生は、強く私を抱きしめた。
 頬ずりしてはキスをする。

「エミリ、エミリ、私の妻」

 なんか、先生がデレた気がする。前はなんにしても命令口調だったのに。頬ずりは前からしてたか。寝るときはデレで日中はツン。なにそれ、昼は貞淑な妻で夜は娼婦みたいな設定は。先生最高、一人官能小説。

「……先生、そういえば昨日は避妊薬飲んでません」
「もう作らない」
「え」
「結婚するのだからいらない」
「……先生は子供が欲しいんですか?」
「エミリのものは全部欲しい」

 チュッチュといくつもキスをしながら、先生はそう言った。滅茶苦茶デレてるな。
 私は、子供欲しいかどうかわからないけど、できたら産むな。欲しくないとは思ってないし、というか考えたことない。結婚するし、できたらできたでいいのかも。

 手を繋いで体を洗いに浴室へ行く。洗ってくれるのを断ったら、悲しい顔をするので洗ってもらった。お返しに洗ってあげると、はにかんでるから困る。可愛すぎる。

 いつもの開店時間はとっくに過ぎてた。午前中はこのまま閉めて、イーヴォに会いに兵団へ出掛ける。

 もうサヨナラだ。


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