ポンコツな私と面倒な夫達 【R18】

象の居る

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88.朝に双子と

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ふいに目を覚ますと、双子の温かさに挟まれていた。私が欲しかった、望んだもの。失くしてから分かって、また受け取った。もう手放せない。全部いらないと思ったのに、いつの間にか全部欲しくて、全部手放せなくなった。とんだ強欲だ。

刷り込みかな。二人に囲まれたこの家は私の安全地帯だった。保護される息苦しさはあったけど、大事にされてるって分かってたから。それとも、手に入ったものを手放したくない執着かな。わからないけど、二人が欲しい。私以外が二人に挟まれるなんて嫌だ。

うしろから腰に巻き付いてるアルの手を取って頬に当てる。ゴツゴツしていて、硬い指先の優しく動く愛しい手。

アルの指がゆっくり動いて頬を撫でた。手を取って指にキスをすると、頭に頬ずりされる。向かい合わせになって抱き付くと、しっかり抱きしめ返された。肌の温かさに静かに息を吐くと、嬉しさが胸に広がり涙が滲む。私の髪を撫でながら額にキスをしたアルは、柔らかく微笑んでいて、その顔を見れただけで、胸がいっぱいになった。

「早起きだな」
「アルはもう起きる時間?」
「もう少し寝てもいい」
「起こしてごめんね」
「いや、いい。お湯を沸かして体を流そう」

アルは起き上がって竈の火を起こす。お湯が沸くのを待つ間、アルの膝の上に抱かれてくっつき、キスしたり悪戯し合ってクスクス笑ったりして過ごした。
お湯を持って外に出る。レースのような白い霧の中、木々の隙間に光の梯子が降りて朝露を輝かせた。どこかで鳴いている鳥の騒がしい声が一日の始まりを告げている。しっとりと涼しい空気を吸い込み、思い切り伸びをした。

お湯を運ぶアルの後ろ姿を眺める。筋肉質の引き締まった体、日焼けした肌、ふわふわした癖毛。
今、目の前にいるアルが凄く好きだな。私の流されやすさはこんなとき、とても便利なのかもしれない。目の前にいる人でいっぱいになってしまうから。

昨日のやり取りで解決したわけじゃない。これからの話だ。傷は少しずつ癒えるだろうか。ずっと一緒にいることがアルにとって苦しくても、私は一緒にいたい。

誰に何を言われても双子に謝りたかったのは、たぶん、好きだから。好きだから許してほしくて、好きだから会いたくて、好きだから二人といたかった。
失くさないと分からないとは。私は本当にバカだなあ。
自分がどうしたいか、一つ分かった。私、双子と一緒にいたいや。我儘だけど、離したくない。そっかー、そうなのか。私はそう思うのか。じゃあ、頑張ろう。ほどほどに。ふふふ。

大好きな人と腰が抜けるほど気持ち良いことして、愛してるって言い合って、笑って抱き合えるなんて、なんて幸せな話だ。
桶を降ろして振り返ったアルに笑い掛ける。私の大好きな人に。アルは目を見開いたあと、パチパチ瞬きしてて、面白い顔がなんだか可愛らしくて笑った。
側に行って手を繋ぎ、アルを見上げる。

「どうしたの?何かびっくりした?」
「・・・ユウ・・俺のこと愛してる?」
「愛してるよ、アルフレート。私の夫」

勢い良く抱きしめられた。ぎゅうぎゅう抱きしめられて苦しい。

「アル、苦しいから少しゆるめて」
「・・・すまない」

眉を下げたまま小さく微笑んで顔を寄せる。露をまとったまつ毛が伏せられて、唇が落ちてきた。アルの唇が私の唇を食べていく。舌の先で唇をそっと舐めると、腰にまわった腕に力が入った。いつのまにか立ち上がったペニスを下腹部に擦り付けて、忙しく舌を動かす口から荒い息を吐いている。どうしようもなく求められていると思うと、体の奥に火が付き燃え広がってゆく。

濡れた舌を絡める水音と二人の吐息が頭に響き、もっと欲しくて舌に吸い付いた。アルの手が後頭部にまわり頭を押さえたかと思うと、角度を変えもっと深く舌に吸い付く。アルに執拗に吸い付かれ、頭がぼうっとする。両手でアルの顔を押さえて唇を離し、酸素を取り込んだ。

息を整えて目を開けると、潤んだアルの目と視線が絡まり、吸い込まれるようにもう一度口付けた。アルが私の足の間にペニスを差し入れ、クリトリスから陰唇まで擦り上げる。お尻を鷲掴みされ、滑りを塗り広げるように何度も擦られると、自分から腰を振ってしまう。
足が震えてアルにしがみ付いてると、抱き上げられて草の上に寝かせられた。体に冷やりとした朝露とチクチクする草を感じ、朝から外で睦む背徳感が背中を這いのぼる。膝を閉じて身をすくませていると、両膝を掬われて覆い被さるアルに膣口を晒すような格好にされ、羞恥に身を捩った。

「やだ、・・・恥ずかしい」
「ユウ、見せてくれ。・・・ほら、ここ、俺を欲しがってる」

興奮に声を上擦らせたアルがひくつく膣口をヌルヌルと指で撫でる。奥が疼くのに入り口だけを撫でられ、入れて欲しくて腰を振ってしまった。

「アル、アル、やだ、ちょうだい、アル」
「ユウ、俺が欲しい?」
「欲しい。アルが欲しい。お願い、アル」
「ああ、ユウ、こんなに、俺を欲しがって」

疼いてたまらない私の中に、アルが侵入してくる。自分が犯していく箇所を凝視するギラついた目に煽られ、下腹が引き攣れるような快感に腰が痺れた。

「ああっ、すごい、ユウ、熱い、あああっ、ユウ、欲しい?俺を」
「欲しい、アル、あっ、・・・ぅああっ、欲し、いっ、すごく、アルっ」

口の端を上げ、熱に浮かされたようなアルの目に見据えられるとゾクゾクした痺れが体中を走る。乳房を鷲掴みされ、乳首が指の間で潰されて痛いのに、快感と混じり合って余計に体が昂った。
アルの打ち付けが早く強くなり、恥ずかしいほど水音が響く。腕を伸ばしてアルの腰を引き寄せ、もっと欲しくて擦り付けた。

「アル、ああっ・・・アルっ、もう、もう、っく、っぅくっ、あああ」
「ユウっっ・・っくぁぁあ」

二人で達し、蠕動が収まるまで声を上げ続けた。
弛緩したアルが、私の上に被さり息を整えている。汗ばんだ背中を撫でながら、私もゆっくり息をした。

息が落ち着くとアルが顔を上げて満足げに笑い、優しく舌を絡めてくる。温かな肌と柔らかな唇を目をつむって楽しんだ。

「もう、二人で朝から何してんのさ。起きたら二人ともいないし、外から声が聞こえるし。俺も起こしてよ」

ベルがぶつくさ言いながら、家から出てきた。なんだか可笑しくてアルと二人で笑う。
アルが体を起こし、硬さを失ったペニスをずるりと私から引き抜いた。中から抜かれる感覚に体が震えたけど、刺激を振り払って上半身を起こし、ベルを見上げる。

「おはよう、ベル。よく眠れた?」
「ユウ、おはよう。久しぶりに深く眠れた気がする」

ベルが膝をついて頬にキスをするので、私も頬にキスを返して笑う。

「体を洗おうと思って」
「俺とは?俺と交尾しないの?」
「もう朝の準備する時間でしょ?」
「大丈夫。すぐ終わるから」
「ぶふっ、なにそれ、ふふふっ」

ねえ、と言って甘えるようにキスをされた。舌を絡めながら背中を指先でそっと撫で、私の肌を粟立たせる。硬くなった乳首の先を爪でカリカリ引っ掻かれると、声が出てベルの肩に顔を埋めた。ベルは私の弱いところを良く知っている。
ベルの鎖骨を舌で強く弾きながら舐ると、ベルから甘い声が漏れた。可愛い声に煽られ、ベルの首に吸い付いて跡をいくつも付ける。聞こえてくる喘ぎが耳に響き、体の奥を疼かせる。手をペニスに這わせると、ベルが身じろぎをして息が荒くなった。先端のプクリとした涎を塗り広げて、裏筋の引き攣りをくにくにと揉むと、腕を取られて押し倒された。

頬を上気させ息を荒げたベルが、欲望に目を光らせて私を見降ろす。ベルの首に私が付けた鬱血がいくつも残り、それが余計に興奮を煽った。
私の足を押し広げ、奥まで打ち込むと歓喜の声を上げ、夢中で腰を打ち付ける。欲望に支配されたような荒々しい動作が、ベルの必死さが、私の頭を痺れさせる。
齧られたい、と初めて思った。ベルの感情の発露を、どうにもできない衝動を味わいたかった。
ベルの頭を抱き寄せ、耳元で囁いた。齧って、と。
一瞬目を見開いたあと、恍惚の表情で私の腕を押さえ付け肩に齧りついた。下腹に打ち込まれる快感と齧られる痛み、ベルの恍惚が私を押し流し、絶頂に至る流れに飲み込まれていく。
声を上げながら仰け反ってベルの腕の中で硬直すると、ベルの叫びが聞こえ、腕を痛いほど掴まれた。

蠕動が収まり重なり合ったまま息を整えた。目を潤ませた笑顔のベルが、名を呼びながら顔にいくつもキスを降らせる。私も笑ってキスを受けた。

二人で寝転んで笑いながらキスをしていると、アルが新しいお湯を持ってきてくれた。さっきのお湯はすっかり冷めてしまったから。二人で体を起こし、アルにお礼を言って体を流す。さっぱりして家に戻り服を着た。

そして、朝の支度だ。それぞれ分担して作業を始める。アルは水汲みに行き、私は水瓶を洗い、ベルは葉っぱを摘みに行く。
昨日で汚れたシーツを剥がして水と灰汁を入れたタライに浸ける。他の洗濯物も一緒に。汚れが酷くて、これを洗うと思うと頭が痛い。
汚れた藁も一部取り換えておく。洗った水瓶に葉っぱを入れると丁度アルが戻ってきた。外の水瓶と飲む用の水瓶に水を入れる。葉っぱを摘んで来たベルと交代して、次はベルが水汲みに行った。

家に入ったアルが静かに私を抱き寄せ、膝の上に座らせる。額を付けて小さな声で甘えた。

「・・・俺にも付けて。首の痕」

可愛らしいおねだりにそそられて、すぐに首に吸い付き舐めながら痕を付けていく。いくつか付けても何か物足りなく、服をまくり上げて胸元にも吸い付いた。アルの肌が粟立って、小さな乳首が可愛らしく膨らんでるのが見えた。唇で乳首に触れ、食むたびにアルが身じろぎをして、抱きしめる腕に力が入る。
唇を離してアルを見ると、目に熱が宿り頬が少し上気していた。

「付けたよ」
「・・・ユウ、終わり?」
「終わり」
「ユウ、酷いな。交尾したくさせて。・・あぁ、またしたい。ユウ、足りない」

アルも立ち上がり、息を乱して舌を絡ませ、服の上から乳首を擦る。
私をテーブルに向って立たせて、後ろから乱暴に裾をまくり上げた。下着をずらし、指を割れ目の中に這わせると、少し濡れた窪みからぬめりを塗り広げる。耳の穴に差し込まれる熱い舌と摘まんで押し潰される乳首に背中がしなった。指先を浅く差し込んで掻き回す水音、乱れた息とズボンをずらす衣擦れの音が聞こえ、足が震える。

「ユウ、ユウもこんなに、したくなってる」
「あっ、ふっ、・・アルが、アルが誘う、から、あっ・・ぁああ」

指で押し広げた中にゆっくり侵入してくる。お尻を鷲掴み、奥まで到達すると掻き回して水音を響かせた。ゆっくり動かしながら奥を抉られると、どうしようもなく声を上げてしまう。もっと欲しくて堪らなくなりお尻を揺らすと、だんだんと動きが早くなる。刺激が背骨を這いのぼり、腰が甘く痺れた。

「ああっ、っく、・・っは、俺に、誘われる?」
「・・んっああっ・・うん、あっ、はっ、アルに、誘われ、る・・っはっ」

背中にのしかかられ、首に吸い付かれる小さな痛みがいくつも起こる。耳にかかる荒い息が頭の中を占領し、快感が膨らんだ。

「はあっ、あっ、ユウ、ユウナギ、いつも、欲しいっ、ユウが、欲しい、俺に、俺にくれっ、ユウナギっ、ああぅっ、ユウっっっ」

アルの言葉が私に絡み締め付ける。あげれるものは全部あげたい。アル、愛しい人。

「あああ、アルっ、っっぅっくっぅう、あああ」

力強く抱きしめられ、二人でテーブルに突っ伏した。私の中でアルが脈打ち、耳元で呼吸が聞こえる。
頭に顔を擦りつけられ、抱きしめる腕に力が入った。

「・・・愛している、ササハラ・ユウナギ」
「・・・嬉しい、アル。凄く、凄く嬉しい。本当に」

嬉しくて、アルの顔に頬ずりをした。

「私も愛してる。アルフレート・ライ・レハール」

柔らかな口付けが耳に頬に首に降る。嬉しくて笑うと、アルも小さく笑った。
体を起こして服を整え、出掛ける準備の続きをした。革の水筒に水を入れ、お昼ご飯をかばんに詰める。アルは矢筒や麻袋、持って行く道具を準備した。
終わる頃にベルが戻り、水瓶に水を足す。二人の準備が整うと、みんなで外に出て見送りのキスをした。

「いってらっしゃい、アルとベル」
「ユウ、いってくるね。ねえ、またすぐ泊まりにきてよ」
「いってくる、ユウ。・・・待ってる」
「うん、また帰ってくるから」
「ああ」

二人と抱き合い、見えなくなるまで見送った。時々、振り返って手を振る二人に振り返す。家を出た日のことが思い出されて、視界がぼやけた。仲直りできたのに、悲しくて寂しくなる。

もう、戻らないものを思って泣く。これは失くした悲しみ。違う形で手に入っても同じものじゃないから。
私はミカの家の子になった。ミカの愛し子に。
拾ってくれてありがとう。

・・これじゃあ、嫁ぐときに実家へ渡す感謝の言葉みたいだわ。実際そんな感じか。
もう一度、顔を洗ってさっぱりした。ついでに下半身も洗う。
情緒もへったくれもないな。汚れた下着という現実は無情だ。

私はミカの子で、オリヴァが好きで、アルとベルが愛しくて、エーミールを可愛がってる。
五人の夫それぞれを大事に思う。五人いっぺんに好きなのはよく分からないけどまあいい。この国に適応できててめでたいことだ。なにせ、この国の人になったんだから。
私の役割はみんなを大事にすること。

アルとの関係はまだまだこれから。
しこりは消えるかもしれないし、ずっと残るかもしれない。それは分からない。アルがこんなに不安定になるなんて思わなかった。私は側にいて寄り添って、寄り添いかたが不適切なこともあるだろうけど、一緒にいるんだからそうするしかないし、そうしたい。


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