【完】メスイキTrip!〜メスイキした瞬間フリ○んで異世界に飛ばされて魔王を目指す羽目になるとかちょっと意味が分からない〜

唯月漣

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11)王都『タマブラーン』と助けられた少年。①

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 ぼんやりとある記憶は、とても満たされたセックスだったってことと、何度も何度もカヴァに優しく追い詰められてイカされ、そのたびに溢れた体液を丁寧に舐めとられたって事だけだ。
 魔王候補者である俺の体液は蜜のように甘い……と、カヴァはしきりに言っていた。
 魔力を得るためにした行為だったとしても、カヴァの舌や唇は殊の外優しくて、俺は記憶が飛ぶほどイカされて、あるはずのない愛すらも、感じてしまいそうだった。





 翌朝。

 窓から差し込む朝日の中で、俺は目を覚ました。
 隣を見ると、カヴァは既に起きていて、俺の寝顔を見ながらベッドでくつろいでいた。


「おはよう。起きたの?」
「ん……おはよ。……なぁ、カヴァ。昨日の夜、アレの最中に俺に何か変なこと言わなかったか?」
「……ん? 変な事……?」


 キョトンとするカヴァに、俺は「何でもない」とだけ返して、俺は体を起こす。

 昨日あれだけヤリまくったというのに、驚くほど体が軽い。
 腰も痛くないし、なんならヤル前より体調が良いくらいだ。
 不思議に思いながらカヴァを見ると、カヴァもなんとなくいつもより肌艶が良いような……?


「カヴァ、昨日はあの……結構激しめ……だったと思うんだけど、今日普通に出発出来そうか?」


 俺が恐る恐るそう問うと、カヴァはにっこり笑って言った。


「アラ。魔王候補者の魔力をあれだけご馳走になったんだもの。むしろ、ここ数年で一番って位に体調は良いわよ? 魔力って凄いのね。少年時代に若返ったみたいに、体が軽いわ。貴方だってそうでしょう? あんなに乱れていた割には顔色もいいし、魔王候補者はヤればヤるほど若返るって言う噂は本当なのかもしれないわね」
「そ、そうなのか……」


 魔力と体力のシステムはよく分からないけど、俺たちの世界のようにヤリ過ぎて疲れるという概念は、この世界には無いらしい。

 今回ばかりは、やったぜ異世界! と、俺は神様を称賛したい気分だった。





◇◆◇◆◇◆





「改めて、ここが王都『タマブラーン』です。高台の奥にある魔王城の門は『菊門』と言って、あそこから先はゲイ族の聖地となり、許された者しか通る事ができません」
「き、菊門……」


 じゃああの菊門の手前にある橋の名前は『蟻の門渡り』か何かでしょうか!?
 王都到着早々、ラングの説明に俺のツッコミが炸裂した。体調がいいと、毎度の面倒なツッコミすらも冴えてくる気がする。


「なぁ、因みにあの橋の名前って、もしかして蟻のと……」
「あの橋は『フナバシ』っていいマス!」
「え、船橋って千葉の……?」
「チバって、なんでスカ?」
「あー、いや。俺の気のせいだった! 何でもない」


 キョトンとするルナに、俺は苦笑いで誤魔化す。
 危ない、また俺は過剰にこの世界に順応するところだったらしい。
 よく考えたら、橋と船なんてよくある組み合わせだし、何でもかんでもアダルトや下ネタに繋げるのは良くないよな!


 王都タマブラーンは、王都というだけあって他の街とは比べ物にならないほどの人だった。
 高台にある魔王城から裾野に伸びる街は、他の街には無かった様々な店や建物があった。

 活気ある市場に、旅の用具や武具を作る工房。
 日用品を扱う店に、怪しげな液体や漢方薬を扱う薬屋、本格的なホテルのような建物から、怪しげな風俗紛いの店まで、あるとあらゆる店が立ち並んでいた。
 通りにある小綺麗な宿を選んで宿を取り、魔王謁見の日取りが決まるまでの間、俺達は各々休息を取ることとなった。


「私は闇市の方へ、脱落した候補者がどこかに囚われていないか情報を集めに参ります」
「アタシは薬屋で、帰りの分のローションとくぽくぽの実を補充してくるわ。ついでに候補者の体液が出回っていないか確認してくるわね」
「ルナは生鮮市場で食材の調達に行ってきますけど、鷹夜様……良かったら今日はルナとご一緒しませンカ?」


 知らせが来るまでの間ベッドでゴロゴロする気満々だった俺に、ルナが不意にそう声をかけてきた。
 もうすぐ終わりかもしれないこの世界での生活……。そう思ったら、ゴロゴロして過ごすのは確かにちょっともったいない気もする。


「お、イイね。行く行く」


 おずおずと誘ってくるルナに、俺はそう思い直して起き上がった。ルナは嬉しそうに微笑んで、恥ずかしそうにそっと俺の手を握ってきた。


「あの……はっ、はぐれたら大変ですカラ……!」


  
 えーっと、それはどっちがどっちとはぐれることを想定した言葉なんだろう……。
 そんな小さな疑問を飲み込みつつ、俺はルナと仲良く手を繋いで街へ降りた。
 小さな子供のように嬉しそうに俺の手を握るルナは、ちょっと可愛らしい。




 タマブラーンの街は、北の都バリリ・バー以上に活気に溢れていた。


「ゲイ族の街は、王都に近付くほど活気があるんでスヨ」


 ルナがそんな説明をしながら、通りの両側に立ち並ぶ市場を覗いてまわる。
 見たことのない魚、肉、野菜に果物……その一つ一つを真剣な眼差しで吟味したルナは、店の人と何やら話し込んでいる。

 俺は他の客の邪魔にならないようにそっと後ろに下がって、ルナの買い物が終わるのを待っていた。
 この市場はタマブラーンの中でも最大規模なのだそうで、東京のアメ横に負けず劣らずの盛況ぶりだ。人の流れに巻き込まれたら最後、市場の端まで流されてしまうのではと思うほどだった。
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