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第1話 幽幻堂
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春といえば、明るい未来や明るい言葉。
希望に満ち溢れた季節。
そんな夢に満ちた季節に私は胸を膨らませていた。
新学期を迎え、高校2年生になってから数日、いつも通りの朝にいつも通りの時間。母のいない私は父と兄の食事を作ることが仕事だ。
最初は苦手であった料理もこなれてきた。
…別にこなれてきただけでそこまで上手というわけではないが…。
いや、まぁ食べれるレベルではあると…思う。
1人で朝食を食べていると、台所の扉が開く。
「おはよう六花。」
「あ、お兄ちゃんおはよう。ご飯出来てるよ。」
「いつもありがとな。今日は食べれる物が出来たか?」
「一言余計なんだよいつもいつもー。ちょっと焦げたけど多分大丈夫。」
「んー匂いは悪くないし、いいんじゃないか?」
そう言いながらお兄ちゃんは私の額(ひたい)に人差し指と中指を触れ、聞いたこともないような言葉を短く唱える。
お兄ちゃんは昔から朝一で私にこれをしてくるが一種のおまじないのようなものらしい。
これの効果…なのかはわからないが、私はここまで重い病気や大きな怪我をしたことが無い。
嫌なわけではないから勝手にやらせてはいるが少し恥ずかし気もする。
「もう高校2年になったんだからそろそろそれやめてもいいんじゃない?」
「何言ってんだ。優しい晴明お兄様からのありがたいおまじないは受け取っておけ。」
「はいはい、さすがは瑠璃川神社始まって以来の1番強く陰陽師の血を受け継いだお兄様だこと。」
そう。私の家は瑠璃川神社という少し有名な神社で私のお兄ちゃんである、瑠璃川晴明(るりかわ せいめい)は本物の陰陽師として有名だ。
だから毎日のようにお祈りに来る方やありがたいおまじないを受けに来る人があとを絶えない。
まぁ私にはそんな力はないからよくわからないが。
「わかればよろしい。父さんは昨日遅かったみたいだから今日はゆっくり休ませてあげてくれ。」
「はぁ。どうせまた遅くまでお酒飲んでただけでしょ。」
「まぁそう言ってやるなよ、そのうち父さんの凄さもわかるようになるって。」
「お兄ちゃんはお父さんに甘すぎるよ。酒は控えさせて。」
「確かに。飲みすぎは健康にも良くないしな。ところで六花、時間大丈夫なのか?」
「え…?や、やば!もうこんな時間じゃん!ちゃんと食べ終わったお皿は水につけといてね!!」
「ん。気をつけて行ってこいよー。」
「ありがと!行ってきまーす!」
こんないつもの日常がずっと続いていくと思っていたんだ。
少なからず、次の日の午後までは。
キーンコーンカーンコーン…。
「ふぅー…。学校やっと終わったぁ。」
友人達に別れを告げ、今日は放課後のカラオケも食べ歩きも我慢だ。
なぜなら、なぜなら…!
「よーし!気合い入れてバイト探しするぞー!」
新学期に入ったおかげか、春の日差しのおかげか、気分も明るく、身体の中が元気で満ち溢れている。
いい事が起こりそうな予感がしてきた。
そう思いながら歩き始めると。
「すみません。」
浮き足立っていた私は少し驚きながらも振り返る。
振り返ると快晴の空のような色の目を持ち、薄い灰色のような髪色をしたお兄さんが立っていた。
「は、はい?なんですか?」
「これ、あなたのではないですか?」
そう言ってお兄さんはハンカチを渡してきた。
「あ、すみません…。全然気づかなかった。ありがとうございます!」
「いえいえ。急にお声かけしてすみません。驚かせてしまいましたね。」
「あああ!そんな!恥ずかしながら、ちょっと新学期で浮かれてたせいなので、むしろ本当にありがとうございます。大事なハンカチなので拾っていただけてよかったです。」
「そうだったんですね。よかったです。」
そう言うとお兄さんは足元にあった大量の買い物袋を持ち上げた。
「重そうですね…。お持ちしましょうか?」
「え?そんな、大丈夫ですよ?ここから近いので。」
「近いなら尚更手伝いますよ!ハンカチ拾ってもらったお礼ってことで!」
「…じゃあお言葉に甘えてもいいですか?」
「もちろんです!そこら辺の女の子たちよりは力あるので!」
「あ、そうだ。私、九尾秋人と申します。」
「瑠璃川六花です!よろしくお願いします!」
「瑠璃川……?」
「あ、そうです!この近くの瑠璃川神社の…。」
「…そうだったんですね。私も1度お邪魔したことあります。」
「それはそれはありがとうございます!」
そんな他愛も無い会話をしながら2つほど袋を受け取りお兄さんの目的地に歩み始めた。
「重くないですか?無理しないでくださいね。」
「大丈夫ですよ!にしてもすごい荷物の量ですね?」
「そうなんですよ。実は最近カフェを始めてその買い出しの帰りだったんです。」
「そうなんですか!?全然知らなかったです。」
「よかったら向こうに着いたらコーヒーでもいかがですか?」
「え!いいんですか!やった!」
「ふふ。喜んでもらえて光栄です。」
会話をしながら5分ほど歩くと
「ここです。着きました。」
「幽幻堂…カフェにしては珍しい名前ですね?」
「そうですね…変わった名前がいいなぁみたいな感じですね。」
「まぁでも確かに普通のカフェよりは少し興味わくかも。」
そう言うと、九尾さんは鍵を開け、どうぞ。と中に入れてくれる。
「おじゃまします。」
と一言いい中に入ると、不思議な雰囲気の空間が 広がっている。
何が不思議かとかはわからないが、何か落ち着く雰囲気もあり…少し変な雰囲気も感じる。
「オシャレな空間ですね…。さすが出来たてのカフェ。」
「お客様第一号ですからね。ゆっくりしていって下さい。」
「え、よかったんですか私で。」
「もちろんです、すぐにコーヒーいれますね。」
そう言うと九尾さんはカウンターの奥の部屋に入っていった。
「なんだか落ち着くなぁ…こんな所でバイトしてみたいな。」
そんな事を考えながら独り言を言っていると。
「秋人ー買い出しちゃんとできたのー?ていうか帰ってきたら上に顔出しなさいよ。」
と女性の声がする。
一緒に住んでいる女性だろうか?
声が落ち着いていて、でもどこか可愛い雰囲気の声だ。
階段を降りてくる音がする。
あれ?これ私居ても大丈夫なのかな?
ちゃんと挨拶しないと…。
「秋人ー?何して…。」
「あ、お邪魔してます!!九尾さんにハンカチを拾ってもらって、荷物が多かったので、運ぶ手伝いをしてきて……え?」
私の目に映ったのは猫だった。
ピンク色の猫。
ピンクという時点で珍しい所の話ではないが、問題はそこじゃない。
喋っている。
猫が喋っているのだ。
「えっと…あたしが見えてるの?」
「え、あ、はい…?」
「…!!!人が喋りかけてきたぁぁぁ!?」
「猫が喋ってるーーーーー!?」
お互いにパニック状態だ。
すると奥から落ち着いた声で
「2人とも大きな声を出してどうしたんですか?」
と九尾さんが出てくる。
「あ、紫杏起きたのか。」
「起きたのか…じゃなくて!?どういうこと!?なんで人間がいるの???」
「九尾さ…猫が…猫が…。」
「2人とも落ち着いて、紫杏、この子は瑠璃川六花さん。例の神社の娘さんだよ。」
「あ、瑠璃川神社の…?ならまぁ…納得…?」
「瑠璃川さん、こちら千種紫杏。化け猫って言えばわかるかな?所謂猫又ってやつだね。妖だ。」
「妖って…お兄ちゃんが依頼でよく祓ったりしてる…え、本当に居るんですか…?」
「まぁ目の前にいるわけだしね?」
「ごめんなさいね。びっくりさせちゃって…。あたしもまさか起きたら家に人間が居るなんて思わなくて…。」
「あ、いえいえ、そんな私の方こそ…大声上げてすみませんでした。」
「さて、瑠璃川さん。さっきこんな所でバイトがしたいって言ってたね?」
「え、あ、は、はい…?」
「瑠璃川さんが良かったらうちでぜひバイトして欲しいんだ。見ての通り、私たちは妖だが、別に人に害を与えたいわけでも人をとって喰いたいわけでもない。ただカフェをしてる。それだけなんだ。けど、最近の人の好きな物や趣味嗜好なんて私たちはよく知らない。そこで人を雇いたいと思っていた所なんだ。」
「は、はぁ…?」
「どうだろう?瑠璃川さんが良ければの話だけどね。」
「…すみません。ちょっと状況の理解が追いつかないんで…一旦今日は帰ってもいいですか?」
「もちろん。また遊びにおいで。」
「秋人、さすがにいきなり無茶言い過ぎよ。ごめんね六花ちゃん。」
「い、いえ…。それじゃあ…失礼します。コーヒー美味しかったです。」
席を立ち、店を出る。
辺りは夕焼けに染まり綺麗なオレンジだった。
浮かれていた心が今ではとても重い。
漫画みたいな出来事が連続して起こった上にバイトとしてスカウト。
頭がこんがらがっている。
きっと頭の上でひよこがクルクルと回って見えるだろう。
「お兄ちゃんに相談した方がいいかな…?」
そんな事を思いながら帰路に着いた。
希望に満ち溢れた季節。
そんな夢に満ちた季節に私は胸を膨らませていた。
新学期を迎え、高校2年生になってから数日、いつも通りの朝にいつも通りの時間。母のいない私は父と兄の食事を作ることが仕事だ。
最初は苦手であった料理もこなれてきた。
…別にこなれてきただけでそこまで上手というわけではないが…。
いや、まぁ食べれるレベルではあると…思う。
1人で朝食を食べていると、台所の扉が開く。
「おはよう六花。」
「あ、お兄ちゃんおはよう。ご飯出来てるよ。」
「いつもありがとな。今日は食べれる物が出来たか?」
「一言余計なんだよいつもいつもー。ちょっと焦げたけど多分大丈夫。」
「んー匂いは悪くないし、いいんじゃないか?」
そう言いながらお兄ちゃんは私の額(ひたい)に人差し指と中指を触れ、聞いたこともないような言葉を短く唱える。
お兄ちゃんは昔から朝一で私にこれをしてくるが一種のおまじないのようなものらしい。
これの効果…なのかはわからないが、私はここまで重い病気や大きな怪我をしたことが無い。
嫌なわけではないから勝手にやらせてはいるが少し恥ずかし気もする。
「もう高校2年になったんだからそろそろそれやめてもいいんじゃない?」
「何言ってんだ。優しい晴明お兄様からのありがたいおまじないは受け取っておけ。」
「はいはい、さすがは瑠璃川神社始まって以来の1番強く陰陽師の血を受け継いだお兄様だこと。」
そう。私の家は瑠璃川神社という少し有名な神社で私のお兄ちゃんである、瑠璃川晴明(るりかわ せいめい)は本物の陰陽師として有名だ。
だから毎日のようにお祈りに来る方やありがたいおまじないを受けに来る人があとを絶えない。
まぁ私にはそんな力はないからよくわからないが。
「わかればよろしい。父さんは昨日遅かったみたいだから今日はゆっくり休ませてあげてくれ。」
「はぁ。どうせまた遅くまでお酒飲んでただけでしょ。」
「まぁそう言ってやるなよ、そのうち父さんの凄さもわかるようになるって。」
「お兄ちゃんはお父さんに甘すぎるよ。酒は控えさせて。」
「確かに。飲みすぎは健康にも良くないしな。ところで六花、時間大丈夫なのか?」
「え…?や、やば!もうこんな時間じゃん!ちゃんと食べ終わったお皿は水につけといてね!!」
「ん。気をつけて行ってこいよー。」
「ありがと!行ってきまーす!」
こんないつもの日常がずっと続いていくと思っていたんだ。
少なからず、次の日の午後までは。
キーンコーンカーンコーン…。
「ふぅー…。学校やっと終わったぁ。」
友人達に別れを告げ、今日は放課後のカラオケも食べ歩きも我慢だ。
なぜなら、なぜなら…!
「よーし!気合い入れてバイト探しするぞー!」
新学期に入ったおかげか、春の日差しのおかげか、気分も明るく、身体の中が元気で満ち溢れている。
いい事が起こりそうな予感がしてきた。
そう思いながら歩き始めると。
「すみません。」
浮き足立っていた私は少し驚きながらも振り返る。
振り返ると快晴の空のような色の目を持ち、薄い灰色のような髪色をしたお兄さんが立っていた。
「は、はい?なんですか?」
「これ、あなたのではないですか?」
そう言ってお兄さんはハンカチを渡してきた。
「あ、すみません…。全然気づかなかった。ありがとうございます!」
「いえいえ。急にお声かけしてすみません。驚かせてしまいましたね。」
「あああ!そんな!恥ずかしながら、ちょっと新学期で浮かれてたせいなので、むしろ本当にありがとうございます。大事なハンカチなので拾っていただけてよかったです。」
「そうだったんですね。よかったです。」
そう言うとお兄さんは足元にあった大量の買い物袋を持ち上げた。
「重そうですね…。お持ちしましょうか?」
「え?そんな、大丈夫ですよ?ここから近いので。」
「近いなら尚更手伝いますよ!ハンカチ拾ってもらったお礼ってことで!」
「…じゃあお言葉に甘えてもいいですか?」
「もちろんです!そこら辺の女の子たちよりは力あるので!」
「あ、そうだ。私、九尾秋人と申します。」
「瑠璃川六花です!よろしくお願いします!」
「瑠璃川……?」
「あ、そうです!この近くの瑠璃川神社の…。」
「…そうだったんですね。私も1度お邪魔したことあります。」
「それはそれはありがとうございます!」
そんな他愛も無い会話をしながら2つほど袋を受け取りお兄さんの目的地に歩み始めた。
「重くないですか?無理しないでくださいね。」
「大丈夫ですよ!にしてもすごい荷物の量ですね?」
「そうなんですよ。実は最近カフェを始めてその買い出しの帰りだったんです。」
「そうなんですか!?全然知らなかったです。」
「よかったら向こうに着いたらコーヒーでもいかがですか?」
「え!いいんですか!やった!」
「ふふ。喜んでもらえて光栄です。」
会話をしながら5分ほど歩くと
「ここです。着きました。」
「幽幻堂…カフェにしては珍しい名前ですね?」
「そうですね…変わった名前がいいなぁみたいな感じですね。」
「まぁでも確かに普通のカフェよりは少し興味わくかも。」
そう言うと、九尾さんは鍵を開け、どうぞ。と中に入れてくれる。
「おじゃまします。」
と一言いい中に入ると、不思議な雰囲気の空間が 広がっている。
何が不思議かとかはわからないが、何か落ち着く雰囲気もあり…少し変な雰囲気も感じる。
「オシャレな空間ですね…。さすが出来たてのカフェ。」
「お客様第一号ですからね。ゆっくりしていって下さい。」
「え、よかったんですか私で。」
「もちろんです、すぐにコーヒーいれますね。」
そう言うと九尾さんはカウンターの奥の部屋に入っていった。
「なんだか落ち着くなぁ…こんな所でバイトしてみたいな。」
そんな事を考えながら独り言を言っていると。
「秋人ー買い出しちゃんとできたのー?ていうか帰ってきたら上に顔出しなさいよ。」
と女性の声がする。
一緒に住んでいる女性だろうか?
声が落ち着いていて、でもどこか可愛い雰囲気の声だ。
階段を降りてくる音がする。
あれ?これ私居ても大丈夫なのかな?
ちゃんと挨拶しないと…。
「秋人ー?何して…。」
「あ、お邪魔してます!!九尾さんにハンカチを拾ってもらって、荷物が多かったので、運ぶ手伝いをしてきて……え?」
私の目に映ったのは猫だった。
ピンク色の猫。
ピンクという時点で珍しい所の話ではないが、問題はそこじゃない。
喋っている。
猫が喋っているのだ。
「えっと…あたしが見えてるの?」
「え、あ、はい…?」
「…!!!人が喋りかけてきたぁぁぁ!?」
「猫が喋ってるーーーーー!?」
お互いにパニック状態だ。
すると奥から落ち着いた声で
「2人とも大きな声を出してどうしたんですか?」
と九尾さんが出てくる。
「あ、紫杏起きたのか。」
「起きたのか…じゃなくて!?どういうこと!?なんで人間がいるの???」
「九尾さ…猫が…猫が…。」
「2人とも落ち着いて、紫杏、この子は瑠璃川六花さん。例の神社の娘さんだよ。」
「あ、瑠璃川神社の…?ならまぁ…納得…?」
「瑠璃川さん、こちら千種紫杏。化け猫って言えばわかるかな?所謂猫又ってやつだね。妖だ。」
「妖って…お兄ちゃんが依頼でよく祓ったりしてる…え、本当に居るんですか…?」
「まぁ目の前にいるわけだしね?」
「ごめんなさいね。びっくりさせちゃって…。あたしもまさか起きたら家に人間が居るなんて思わなくて…。」
「あ、いえいえ、そんな私の方こそ…大声上げてすみませんでした。」
「さて、瑠璃川さん。さっきこんな所でバイトがしたいって言ってたね?」
「え、あ、は、はい…?」
「瑠璃川さんが良かったらうちでぜひバイトして欲しいんだ。見ての通り、私たちは妖だが、別に人に害を与えたいわけでも人をとって喰いたいわけでもない。ただカフェをしてる。それだけなんだ。けど、最近の人の好きな物や趣味嗜好なんて私たちはよく知らない。そこで人を雇いたいと思っていた所なんだ。」
「は、はぁ…?」
「どうだろう?瑠璃川さんが良ければの話だけどね。」
「…すみません。ちょっと状況の理解が追いつかないんで…一旦今日は帰ってもいいですか?」
「もちろん。また遊びにおいで。」
「秋人、さすがにいきなり無茶言い過ぎよ。ごめんね六花ちゃん。」
「い、いえ…。それじゃあ…失礼します。コーヒー美味しかったです。」
席を立ち、店を出る。
辺りは夕焼けに染まり綺麗なオレンジだった。
浮かれていた心が今ではとても重い。
漫画みたいな出来事が連続して起こった上にバイトとしてスカウト。
頭がこんがらがっている。
きっと頭の上でひよこがクルクルと回って見えるだろう。
「お兄ちゃんに相談した方がいいかな…?」
そんな事を思いながら帰路に着いた。
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