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第一章〜神々と巨人たち〜
ロキとの出会い
しおりを挟む瞬間的な転移を可能とするこの魔術、実際はテレポートやワープのように空間から空間への瞬間的な移動をしている訳ではない。
この魔術は混沌という物質と自身を構成する物質同士に『線』を結び、その線に沿って自ら存在を量子状に変換。
目には見えないエネルギーが通る『道』と呼ばれるラインに線を連結させ、魔力を運動エネルギーにしてとてつもない速さで駆け巡っているだけである。
目的地に着けば、予め組み込んだ再構築の魔術が働き、肉体の物質同士を再結合。
元の状態へ戻る、という仕組みだ。
つまるところ、これは空間転移…テレポート
ではなく、超光速移動というのが正しいわけである。
原理はどうあれ、便利なのは間違いない。
が、この転移の魔術は万能ではなく欠点が一つある。
予め行くべき場所の座標か。もしくはイメージを把握しておく必要がある。
それをしなかった場合、指向性を失った量子状態の身体は瞬時に拡散されて消え果てる。
すなわち、死を意味している。
「父さんも母さんも何も理解してない。こんな
混沌とした変化がない世界のどこに需要があるんだよ」
満ちる混沌の天井と床を繋ぐ、柱が畝りくねりと蠢く場所。
神々や巨人らは其処を『柱の間』と呼んでいる。
時折、氷の粒が強風でぶつかり合い、激しいエネルギーの火花が散り咲く。その光景が美しくて、儚く。
この混沌しかない世界で唯一オーディンにとって在って良かったと思えるような場所だった
。
だが、今回に限ってはそんな光景を見ても鬱憤は溜まっていくばかり。
原因は嫌でも分かる。先程の一件だ。
「巨人どもを蔓延らせて、何になる。情けをかけたところで連中にそれを理解できる脳みそなんて無いのに」
実際オーディンを含め神々に対する巨人達の
感情は『殺意』や『嘲笑』、『侮蔑』といった
負のものしかない。
そんな奴等を生かして意味はあるのか。
少なくともオーディンはそう考えている。
「でも……やっぱり最大の難関はアイツだよな
」
ユミル。
頭の中に浮かんだこの三文字だけで内心恐怖が沸々と湧いて来る。
巨人の始祖。
巨人たちの父。
そう称される奴はあらゆる巨人の頂点に君臨する最強格。
そしてその性質は他と同様、凶暴で残酷。
身内での殺しを良しとし、破壊こそ至福の快楽と言って憚らない様は凶悪という言葉がよく似合う。
巨人を根絶やしにするとして。
その大元であるユミルを先に始末しない限り
、霜の巨人は絶えず生まれて来る。
それこそ際限なく、だ。
「どうあれユミルが先だ。と言っても……」
どう殺せばいいのか。問題は其処だ。
巨人は個体差はあれど10mから30m程度の大きさ。
だがユミルはその倍を征く1万m。
これは身体の大きさを自在に変えることができるユミルの最大値だ。
凶暴凶悪の暴れ者だが、能無しというほど頭が無い訳ではない。
ユミルは混沌に含まれる『負』からエネルギーを生成し、それを操作する『呪い』という力を持っている。
呪いは効果という面では魔術に近いが、それを行使する度にユミルは『代償』を支払わなければならない。
規模が小く弱いものなら『身体の一部』を。
規模が大きく、途方もない強大なものなら肉親1人分の命を差し出す。
これだけ聞くとデメリットが大きいものに聞こえる。
とは言え、そもそも身体の一部程度なら問題なくすぐ再生するし、身内を殺す事に何の躊躇もない。
以上を踏まえて考慮すると、ユミルにとって呪いはある意味代償なく行使できる力と捉えるのがいいだろう。
対して、オーディンやボルが使う魔術は、と言うと呪いと同じように『代償』が必要且つ、大規模なものを行使しようとすれば時間と素材を大幅に労するデメリットがある。
ユミルを相手に魔術で戦おうと考えれば、大規模で強力なものが必要になるだろう。
なら、魔術で戦うというのは状況次第では不利になりかねない。
「なら、騙して裂け目に落とすか? 魅惑と幻覚の魔術で何とか……いや、奴は感覚が鋭い。すぐ見破られる」
そもそもの話、魅惑も幻覚も大した魔術じゃない。
魅惑の魔術はせいぜい意識を向ける程度で、幻覚は本物と比べ大違い過ぎる粗悪品レベル。
ユミルじゃなくてもすぐ見破れる程度のもの
だ。どう考えても使えない。
「や、やめろって、オイ!!」
あーでも、こーでもない。思考を忙しなく巡り回していた頭に割って入る一つの声。
それが思考を止めて、声のした方向へと目を向ける。
目を向けた先にいたのは、巨人が2体。
唇のない歯が剥き出しに鋭く伸びた褐色の巨人と、一つ目で色白の肌。
ボサついた髪を異様に伸ばした風貌の巨人。
2体の巨人たちは自分たちよりも小さい何かを弄んで楽しんでるようだ。
小さい何かは、さながら火が人型を取ったような姿で、下半身はない。
腕と思わしき部分の先には手がなく、目、鼻
、口といった顔らしきパーツも見当たらない。
だがどう言う理屈かは判らないが、さっきの声はこの人型の火が言ったモノらしい。
「……なんだアレ? 神……とも違う、気がするが……助けてやるか」
とりあえず、会話ができるのであれば、まずは話してみなければ。
そう判断したオーディンは足元の混沌を一つまみ。シャッと掬い取り、そのまま力を込めて握り締めると同時に魔の要素をエネルギー化した『魔力』を混沌の中に注ぎ込む。
そして、脳内にイメージするのは体調を悪くする巨人の姿。
このイメージが魔力が込められた混沌という物質に指向性を与え、意味を与える。
「とっておきだ。喰らえ巨人ども」
投げる。勢いよく投げつけられた混沌の塊は
紫、灰色、ピンクといった三つの色彩を絡ませ
、二つに分かれた。
一つは、褐色の巨人の右腕に。
もう一つは、単眼の巨人の左手首に。
それぞれ風穴を穿つ形で命中した。
「ーーーーーーーーーッッッッッッ!!!!!
??!!?!?!!」
「!!?!!?!ッッッ ガァァッッッ!」
褐色の巨人はまともな声を上げられず。
声にすらないない悲鳴を上げ、尋常じゃない痛みと全身を舌で舐め尽くすような悪寒、吐き気。
この二つに苦しめられ、混乱のまま走り去っていく。巨人を忌々しく思うオーディンからすれば、堪らなく愉快で仕方ない。
「くっくくく、あっはっはっはっ!!! どうだクソ巨人ども! この俺、オーディン様のガンドの味は!!」
弟にも使ったガンドの魔術は対象者の健康を著しく害し、威力次第では物理的にも呪い的も
相手を殺すに足る危険性を秘めている。
とは言え、威力を高めるにはそれなりに準備が必要になる。急拵えのガンドでは巨人を殺すには至らないが、それでも追い払うことに成功した。それだけでも結果としては上々だ。
「さて………お前、喋れるか?」
話しかけつつ、ゆっくり近づいていく。
改めて見ても、やはりソレは火が人型を形作ったようなモノにしか見えなかった。
同族特有の気配や匂いは一切しない。
神じゃない…事には違いない。おそらく。
「え? あ、ありがと?」
「……混乱してるのか? まぁ、それでもこのオーディンに感謝するなんて殊勝じゃないか」
だが。今欲しいのは感謝じゃない。
「感謝は受け取ってやる。で? お前はなに?
神じゃないし、ましてや巨人でもないってのが
意味わからん」
この世界に知性のある生命は神か巨人のどちらかだ。
にも関わらず、この火の人型はどれにも当て嵌まらない。
その未知が。正体不明の存在が。
堪らなくオーディンの好奇心を掴み、擽って来る。
「誰かが魔術で創った? だとしたら、どんな魔術で? どこの神が? いや、そもそも神じゃない誰かがお前を創ったのか?」
ジリジリと詰め寄る。ほんの数秒前の警戒心は何処へやら。今にも掴み捕らんばかりに迫る
。
「いやいやいや!! ちょい待てッ! 落ち着けよ!!」
「早く答えろ! すぐ答えろ! ああ知りたい
! なんならお前の身体を割って調べても……
ああぁぁ!! マジで知りたい!」
「会話する気ねぇだろアンタ!!」
相手が火であることを鑑みず、両腕で捕まえようとするオーディンの目に正気の二文字は無かった。
あるのは、未知の存在に対しての興味とそれを徹底的に調べて知り尽くしたいという思いを満たそうとする知識欲求。
捕まえようとして、スルリと抜け。
また捕まえようと迫っては、それを回避していく。そんな繰り返しを2時間も掛けた二人は
ゼェーゼェーと息を吸っては吐いての状態に陥っていた。
まぁ、誰が悪いかと言われればオーディンだ
が。
「わ、悪かったな。俺、こういう未知とか知らない事に弱いんだよ」
「……で? 何が知りたいんだよ」
もし、この人型の火に目でも付いてればジト目を向けるかもしれない。言葉からしてそんな
雰囲気を感じ取った。
「お前自身の事だ。もう一回聞くけど、お前、
巨人じゃないよな? そんで……神でもない」
「ああ、そうさ。俺は、えーっと……クソデカい裂け目の南側って言えばいいのか? そっから来たもんだ」
南側とは、おそらく"ムスペルヘイム"だ。
混沌世界の巨大な裂け目『ギンヌンガカプ』を挟んで、南側は灼熱の火炎が燃え盛る"ムスペルヘイム"だから、まず間違いない。
しかし神も巨人も安易に近づきたがらない危険な領域から来たという言葉がオーディンの中で引っかかる。
そもそも、神も巨人も。混沌をも焼き尽くしかねない灼熱の炎しかないような場所で暮らせるのか?
と思いつつも、この何かは"火"で出来ている。
ならば、ムスペルヘイムから来たというのは
あながち嘘でも間違いでもないらしい。
「どうやら俺は炎から生まれたようでな。こんな見た目だし、説得力はあるだろ?」
「……確かに。筋は通ってるな」
特に否定もなく肯定する。
「ってことは、お前はムスペルヘイムの炎から生まれた存在ってわけか」
「そうらしい。俺を育ててくれた巨人の男と女が教えてくれた」
嘘は感じられない。
オーディンは会話を質問を始めた瞬間。
気取られないよう読心の魔術を使ったが、反応なしと出ている。
まず、騙そうと言う気はないようだが、それでも探りを入れる。
「育ての親がいるのか?」
「……いたさ。あのデカい奴等に殺された」
「……」
憎しみ。怒り。後悔。悲しみ。
凡そプラスとは言えないマイナスな感情が読心の魔術を通してオーディンの頭の中に伝わって来る。
「…………お前、名前はあるのか?」
暫く考えたように唸って、間を置いたオーディンは人型の火に名を問いかけた。
「……"ロキ"って呼ばれてた」
ロキ。ロギから取ったであろうその元の言葉の意味は『炎』。
あるいは、『火』。
「意味合い的に考えると前者だな……」
「何の話だよ」
「お前、当てもないんだろ? なら俺のとこに来いよ!」
なに考えてんだ、コイツ。
出会って間もない相手に言うのがソレ?
疑問と困惑。混乱。突然のオーディンの言葉に頭の中がぐるぐると回ってしまう。
どう答えていいか分からない。
何なんだコイツ。巨人に襲われ、助けられたかと思えばトチ狂ったことを宣う神。
ありえない連続でどうにかしそうだった。
「いや、いやいやいや!! なぁに言ってんだよお前は!! 出会ったばかりだろ?! お前に取って俺は意味不明な存在なんだろ?!!」
「ああ。全然意味が分からない」
オーディンは、即答しつつ語る。
「なんでムスペルヘイムの火が神の俺や巨人どもみたいに感情と知性を持ってんのか。なんで
、どういう過程やら要因があってお前みたいなのが生まれたのか。めっちゃ気になる! 気にするなって言う方が無理だ!」
熱く語る様は、さながら燃えている自分よりも激しく燃え盛る火みたいだとロキは内心思う
。しかも地味に近づいて来る。
普通に怖い。
「もしかしたら、俺の知らない術式やら力、物質を使って生まれたのかもしれない。さっきも言ったがお前を生み出した存在がいるかもしれない。けど、それはじっくり時間をかけて調べて研究しないことにはさっぱりだ」
ここまで来ると"ロキ"は嫌でも分かる。
オーディンという神がどういう意図で自分を彼自身の下へと誘うのか。
「じっくり、じーーっくり調べたい。調べて調べて調べて調べて調べて調べて調べて調べて、
調べ尽くしたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!
!!!!!」
イカれてやがるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッッッッ!!!!!!!!
ロキの心の叫びと、オーディンの肉声から成る魂の叫びが今、この瞬間に奇しくも重なり合う。
早い話、研究材料だ。
知りたいが故に調べたい。
だから自分の下へ来い、と。
「ふざけんなァァァァァァァァァァァァ!!!
!!!!」
ソレを言われて、『はい、そうですか分かりました』などと言えるか。
言えるわけがない。
付き合ってられるか。逃げるしかない!
即座にそう判断したロキは身体を人型から火の玉へ変えて、一目散に逃げる。ひたすら逃げ
る。
だが。
「おっと。逃がすわけないだろ?」
明確な実体がない筈の火であるロキの身体を
無数の鎖が四方八方から伸び、雁字搦めに縛り上げる。
鎖はロキを囲い込むように展開された魔法陣から出ており、もちろんこれらはオーディンによるものだ。
「"レージング"。頑丈且つ、お前みたいに本来なら捕まえられないようなものを捕まえる事ができる俺特製の鎖だ。ささ、俺の家に来いよ
。家族を紹介してやる」
「ふ、ふざけんなァァッッ!! こんな鎖……
」
「はっはっはっはっ! やめとけって。それ、無理に動くと余計に縛り上げる代物だぞ」
「痛てぇぇぇぇッ! く、食い込んで来やがる
ぅぅぅ!!」
「さあ行くぞ! ほら動いた動いた!」
「いや、鎖で縛られてるのに動けるわけ、って
やめろって! そんな雑に引っ張ると……ああ
あああああああああッッッ!!!!!」
哀れロキ。
ありとあらゆる抵抗も虚しいだけに終わって
、オーディンとその家族たちの家へと連れてかれる。
そう、これが出会いだった。
後に義兄弟となり、神々の王と謳われるオーディンと悪徳と姦計を図る炎の神ロキ。
二柱は、こうして出会った。
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