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13-6 闇の王との決戦と終わらぬ戦い
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【 ローレシア城 玉座の間 】
ローゼックがキルビーグとルーゼックを前に言う
「であるからにして!貴様もデネシアの歴史として デネシアがガルバディアと手を組んでおった事を知っておるだろう!?闇の王らを倒さねばならなんだ今に置いて 我らデネシアが再び世界の為に ガルバディアの力を利用する気にでもなって 一瞬でも手を組んでやりよれば!あの用がある時にしか私を尋ねて来なんだ 親不幸息子のヘクターとて 一応の納得をしよるわ!」
ルーゼックが怒って言う
「であるからにして!途中まではデネシアの味方のような事を申しておきながら!最後の部分は丸っきり アバロンの味方!と申すよりも!すっかりアバロンかぶれなんだしておられては 何の説得にもなりませなんだ!父上!」
ローゼックが衝撃を受け焦って怒る
「黙れっ ルーゼック!元を正せば 貴様らデネシアが 私を追い払った挙句 ローレシアさえもイシュラーン亡き後 その罪を何故か私への反逆に結び付けおって この国からも追い出しおったが故だ!アバロンが私を隠密に受け入れ 尚且つ胃潰瘍の治療さえもしてくれなんだ 私は今生きてはおらなかったのだぞ!」
ルーゼックが怒って言う
「であるからにして!それらが全てアバロンとガルバディアの策であり ガルバディアがローレシアの情報を操り 父上がイシュラーン殿を裏切ったと言う嘘の情報を 公式情報に載せた事が全ての始まり!そうでなければ 父上は今も変わらず このローレシアにて病気回復魔法の世話になっておられたのである!」
ローゼックが怒って言う
「であるからにして!私があの時ローレシアを離れなんだおったら!それこそイシュラーンの亡き後の あの軟弱キルビーグの世話まで任されなんだしておったら 治る病気も治らんだおったわ!」
ルーゼックとローゼックがいがみ合う キルビーグが苦笑して言う
「ローゼック元デネシア国王陛下 折角の親子の再会に 軟弱キルビーグの私めが 口を挟むのは忍び無いのではありますが…」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
この世界のヘクターが バーネット2世とヴィクトール13世を前に言う
「だから!ガルバディアも昔デネシアと組んでたみたいに 今こそ!デネシアみてーなローレシアと友好条約を交せよ!世界を救うには!ガルバディアの力が必要なんだ!ガルバディアが世界の為に 俺たちに協力するって事は!俺がアバロンの王として 皆にハッキリ言う!何の心配もねーんだ!俺と世界を信じろよバーネット!」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「俺を信じろ と言うならまだしも 世界まで信じろだなんて それはちょっと強引だよヘクター 特に現在進行形で自国であるガルバディアを信じられないバーネットには ね?バーネット?」
バーネット2世が怒って言う
「るせぇええ!てめぇええこそ 第一国王の俺が信じられねぇえ ガルバディアを根っから信じやがって!てめぇええはアバロンを信じやがるんだか ガルバディアを信じやがるんだか ハッキリしやがれぇええ!」
ヴィクトール13世が笑顔で言う
「え?そんなの決まってるじゃない 僕が信じているのは 相棒である君だけだ そして、僕の支えである君さえ居てくれれば 僕は何だって信じられるんだよ?バーネット?」
ヴィクトール13世が照れる バーネット2世が衝撃を受け焦って言う
「てっ!てめぇええは そぉ言う誤解を招く言葉を言った挙句に照れるんじゃねぇ!!普通の奴が見たら誤解するっだろぉがぁああ!!」
【 ローレシア城 玉座の間 】
ローゼックが大福を食べながら言う
「であるからにひて!何故 とうに引退したわたひが むぐむぐ…」
ルーゼックが大福を食べながら言う
「であるからにひて!何故それをわたひに向かって むぐむぐ…」
キルビーグが大福を片手に笑顔で言う
「我らローレシアがローゼントと様々な条約を交したお陰で このローレシアへもローゼントの領地であるエドの町から 美味な菓子などが伝わり始めてな?アバロンとは少々異なるが こういった物も良いであろう?」
ニーナが半分になった大福を片手に笑顔で言う
「エドの町はアバロンとは違うけど アバロンと同じくらい美味しい物が一杯あるって聞いた事があるのー!この大福はとっても美味しいのー!」
ニーナが残りの大福を食べる キルビーグが微笑んで言う
「うむ、それに甘い物は 人の心を落ち着かせよる作用があるでな?ルーゼックにも丁度良いと思っていたのだが どうやら甘いかどうかと申すよりも この弾力がルーゼックにもローゼック殿にも丁度良い様だな?はっはっは」
キルビーグが大福を食べる ローゼックがキルビーグへ向いて言う
「良いか!?軟弱キルビーグ!私は決して食べ物に釣られよった訳ではあらなんだぞ!このままでは世界は救われなんだ しょうもないから 今回だけは引き受けてやるのであるからにして!貴様らは 何が何でもガルバディアとの友好を成し遂げよ!」
キルビーグが大福を食べながら言う
「分かり申ひたローヘック殿 わたひも ガルバディアとは ふねひごろから… ひかひ ルーヘックが…」
ローゼックが怒って言う
「何を申しておるのか分からぬわ!馬鹿者っ!」
ルーゼックが言う
「まぁ… ローレシア第一国王の依頼を受け入れよる 父上からの依頼ともなれば致し方ない とりあえず 私がガルバディアへ向かい ガルバディア国王の… あの不良国王と話でも」
ローゼックが不満そうに言う
「ふんっ!ローレシアの第二国王である貴様なんぞでは 足りぬであろうが この際致し方ない 一応行ったとあれば あの親不幸息子のヘクターとて 納得しよろう」
ルーゼックが衝撃を受け怒って言う
「父上は実の息子である私と ヘクターのどちらの味方であられるのか!?」
ローゼックが背を向けて言う
「さて、用も済んだ 私は帰らせて貰う…と、その前に、ずっと気になっておったのだが この娘は何ぞ このローレシアの玉座の間におるのか?それに 何やら見覚えがある様な…」
ニーナが言う
「私はウィザードのデスさんの帰りを待ってるのー ウィザードのデスさんは ローレシアには無くなっちゃったから 仕方なくデネシアの執行猶予を使って 観察処分中なのー でも、ローゼントへの支援協力を認めて貰ったから お父さんたちをスプローニへ送ってから もう一度ちゃんとローレシアに帰って来たら 無罪にしてもらえるのー」
ローゼックが疑問して言う
「ウィザードのデスさんと申すのは 先のデネシアとローレシアを襲ったと申す 強力な力を持った魔力者の事だな?そ奴を待っておるとは 貴女は何者か?」
ルーゼックが言う
「その小娘は20年後のヘクターと共に この世界へ参ったヘクターの娘である」
ローゼックが首を傾げて言う
「あの未来から現れるとの話であった ヘクターの娘か?では、私が知る筈も無い この時代のヘクターに娘が生まれた等とは 聞いてもおらなんだ」
ローゼックが疑問する ニーナが笑顔で言う
「ヘクターは私のお父さんなのー!でも、私は小娘じゃなくって ニーナなのー!」
ニーナが膨れる ローゼックがひらめいて言う
「ニーナ?あの間抜け大剣使いと 我が娘ラザイヤの娘の名はニーナであり この娘に良く似ておる… そう申せば ニーナと申す名は 元はヘクターが考案した名であったな?レクターの馬鹿者が ニーナは2人になりよるかもしれぬと 申しておったわ ふむ…」
ローゼックがニーナの頭を撫でる ルーゼックが衝撃を受ける ニーナが疑問した後笑顔で言う
「そうなのー どっちにしても ローゼックお祖父ちゃんは 私のお祖父ちゃんなのー!」
ローゼックが微笑んで言う
「うむ、そうであるな ヘクターだろうがレクターだろうが この際どうでも良いわ ニーナはどちらであっても 私の孫であらなんだ」
ルーゼックが衝撃を受けて言う
「ち…父上が… 笑いよった…?」
キルビーグが苦笑して言う
「おお、そうだな?元とは言え あのデネシアの国王であった者が 微笑まれるとは デネシア王家始まって以来の 大事件ではあらなんだか?ルーゼック?」
ローゼックが微笑んだままニーナの頭を撫でる ニーナが笑顔で撫でられた後 ローゼックへ抱き付く 皆が衝撃を受ける ローゼックが笑顔になり言う
「アバロンの者は 己の気持ちに素直であると申すからな!あのニーナや後に生まれよる予定のニーナでも やはり 私の可愛い孫になりよるわ!はっはっは!」
ルーゼックが呆気に取られて言う
「ち…父上が 上機嫌… だ と…っ?」
ルーゼックが倒れる キルビーグが驚き慌てて駆け寄って言う
「ルーゼック!?どうしよったのだ!?お前は何の襲撃も受けてはおらなんだ!?ただ、お前のお父上であるローゼック殿が 上機嫌であられるだけなんだ!お前が倒れよる理由はなかろう!?」
ルーゼックが必死に身を起こして言う
「ば、馬鹿を申すな キルビーグ あ、あの父上が 上機嫌でおられなんだぞ!?よもや この世界の滅亡が近付きよったのかも知れぬわっ!」
ニーナがローゼックから笑顔で離れる ローゼックが笑顔のまま言う
「さて、ニーナよ ローレシアなんぞにおっても 詰まらぬであろう?食事も美味くはあらなんだ さっさと私と共に アバロンへ帰ろうではないか?」
ルーゼックが泣き怒って叫ぶ
「父上ーっ!」
ニーナが疑問し首を傾げて言う
「私もアバロンへ帰りたいの でも ウィザードのデスさんを待って居ないと…」
ローゼックが笑顔で言う
「その心配はあらなんだニーナ 奴はウィザードと申す魔力者であろう?それなら このローレシアへ戻り次第 そのままアバロンへ移動魔法で向かう様させれば良い 私のアバロンの屋敷にはヘクターはおらなんだが レクターと申す間抜けた大剣使いが居るわ そいつとでも話しよれば 少なくともそこの無鉄砲な大声男よりは 楽しめなんだ」
ニーナがひらめいた後笑顔で言う
「間抜け大剣使いのレクターさんは ウィザードのデスさんなのー 私はレクターさんともお話をしてみたいのー」
ローゼックが笑顔で言う
「そうか、良く分からぬが まぁ良いわ ささっ とっとと アバロンへ向かうであるぞ?ニーナ?」
ニーナが笑顔で言う
「うん!私はローゼックお祖父ちゃんと アバロンに向かうのー」
ローゼックとニーナが手を繋いで立ち去る キルビーグが微笑み軽く笑って言う
「はっはっは あのローゼック元デネシア国王殿が すっかり 優しいお祖父ちゃんであるな?ルーゼック?…ん?ルーゼック?大丈夫であるか?確かに衝撃的ではあったが お前にはこれからガルバディアへと向かい 我らローレシアとの協定に付いて… ルーゼック?聞いて居るか?」
ルーゼックが失神している
【 エド町 横丁 】
ユダが団子屋の店前で野点傘(のだてがさ)の下 畳腰掛けに座り団子を食べながら言う
「それでねー!僕の相棒っちは 仲間のエンジニアっちとか もう1人のお手伝いの子と一緒に 僕を放置しちゃって!?3人でプログラムに夢中なんだ!でも 僕はプログラムなんかは全然分からないんだから!何にも出来ないし!それに!皆だまーって黙々とやるんだよ!?僕寂しくって泣いちゃいそうだよ!」
ユダが怒りながら団子を食べる テスクローネが微笑んで言う
「それはそれは、その寂しさを私の団子で紛らわせて頂けるのでしたら こちらはいくらでも提供させていただきますが プログラムを…と言う事は 旦那のそのお仲間方はソルベキアの方なのでしょうね?この町にもソルベキアの機械は数多く入っていますが 面白い事にプログラマーやハッカーなどは 居ないのですよ」
ユダが衝撃を受け困り怒って言う
「違うよ!お手伝いの子は確かにソルベキアの子だけど!僕の相棒っちは どっちかって言ったら そのソルベキアの敵対国の人だし?エンジニアっちもソルベキアやガルバディアの人ではないんだ!でも 3人ともプログラムが出来るのに 僕1人だけは機械に疎い国の人だから 全然分からないんだ!」
ユダが泣きそうになる テスクローネが苦笑して言う
「まぁ、プログラムだけは 信じる思いでは 乗り越えられないものですからね?しかし、それ故に 対極である両国の友好が大切なのでしょう 互いの持ち合わせていない力を持つ者同士が手を組む事は それこそ無敵になれるというものです」
ユダが困って言う
「それはそうだけど… 彼には僕のサポートが何でも出来るのに 僕は彼が大変な時に何も出来ないだなんて やっぱり悔しいよ いつも助けて貰ってるんだから 僕だって彼の力になりたいんだ」
ユダが泣きそうになる テスクローネが軽く笑って言う
「ふふっ それなら こんな所でやけ食いなんてして居られないで そちらの相棒さんの所へ戻って 旦那にも出来る事は無いかと 聞いてみたらどうです?例え何も無いと言われても 傍に居れば何か必要な事があった時 すぐに力になれます それに、アバロンの信じる力が傍に付いて居てくれる事は ガルバディアの者にとっては心強い支えとなるでしょう 彼らは頭は良くとも 精神的には脆いですからね」
ユダが疑問して言う
「彼が精神的に脆い…?どっちかって言ったら 彼が居なくて失敗したり 泣いちゃったりするのは僕の方だけど… でも 傍に居て 必要な時にすぐに動けるって言うのは 良いね!それに ソルベキア城は徹底して警備を行っているけど 万が一って時には僕の力が必要だもの!うん!」
ユダが立ち上がり テスクローネへ向いて笑顔で言う
「ありがとう!テス!君のお陰で元気になれたよ!君の優しさと 団子は世界一だ!」
テスクローネが呆気に取られた後笑って言う
「あっはは 旦那にそう言って頂けるとは 光栄です」
ユダが笑顔を見せた後走り去る テスクローネがその後ろ姿を見送って言う
「あれが新世界の最有力者 ヴィクトール13世…」
フォーリエルが現れて言う
「よう、テス!今暇かー?悪ぃんだけど ちょっと付き合ってくんねーかなー?どーも調子出なくってよー?」
テスクローネが振り返り微笑して言う
「ああ、丁度 今 暇になった所だ 付き合おう」
フォーリエルとテスクローネが立ち去る 団子屋がプログラムであった様子で消える
【 スプローニ国 ロキの部屋 】
ヘクターが言う
「それじゃー 国力のあるアバロンやローレシアだけで無く ツヴァイザーやデネシアにも闇の王や その部下が来たってーのに このスプローニには 奴らは来てねーのか?」
この世界のロキが言う
「…ああ、実に不思議であり 若干不満にも感じるのだが 勇者としての素質も十分にあったであろう このスプローニ国に対し 奴らは一度も攻撃を行ってはいない」
プログラマーが言う
「だが、レイロルトのハッキング情報によると このスプローニ国は ヘクターへの王位継承が行われたアバロンに現れるより以前に置ける 闇の王たちの攻撃目標となっていた …やはり、レイロルトの言う様に 闇の王らは とあるプログラムに則って この世界への攻撃を行っているのかもしれない」
ロキが言う
「…どう言う意味だ?スファルツ卿のハッキング情報の信憑性が失われたと言う話から 何故、闇の王らの規則性の固定へと 話が繋がる?」
皆の視線がプログラマーへ向く プログラマーが言う
「レイロルトは闇の王たちのソルベキア城へハッキングを行っていた 奴らの周囲には様々なプログラムが使われている事から そのプログラムを作っている者を割り出そうとしていた しかし、その過程に置いて闇の王たちが使用しているものとは違い むしろ、その闇の王たちへと 実行されているプログラムが存在している事を突き止めた」
ウィザードが首を傾げて言う
「では、闇の王たちは 本当はプログラムに操られているのか?」
ヘクターがウィザードへ言う
「デス、お前は一度ニーナと一緒に 奴らの所に行ってたんだぜ?その時の様子で 奴らがプログラムに操られてるって感じは しなかったのか?」
ウィザードが首を傾げて考える プログラマーが言う
「過去、レイロルトが我々へ 闇の王たちの襲撃地の情報を提供したのは プログラムやハッキング情報からではなく 闇の王たちが食事の場で 次の襲撃地に付いての会話を行っていたものらしい それを内密に食事係りのソルベキアの民から聞き出していたと言うものだ 実に原始的かつ信憑性が問われる方法であったが 闇の王たちにとっては 襲撃地についての情報が 事前に悟られる事は 問題の無かったものだと思われる」
この世界のロキが言う
「…今までの奴らの目的は 我々との力比べの様なものだった 事前に襲撃地が悟られても 問題が無いと言うのは 正しいだろう」
この世界のロスラグが言う
「むしろ 先に知ってて備えて居てくれた方が あいつらに取っては 嬉しかったかも知れないッスね!?」
プログラマーが言う
「闇の王たちへ行われているプログラムは ガルバディアの力で増幅され 範囲は分かりかねるが かなりの広範囲へも影響が及ぼされているらしい その範囲を突き止める事は出来なかったそうだが もしかしたら この世界の多くの者に対しても 影響が及ぼされているのではないかと 推測される」
この世界のロキが一瞬驚いて言う
「…では、例えるなら この世界の何処かの国の国王にでも そのプログラムが行われているような事があっては その国王すらも闇の王と同様に 何者かの支配下に置かれるという事になる筈だ だとすれば ガルバディアの王が操られ ヴァルキリーを作り出す事も…」
皆が驚き ヘクターが言う
「おいっ!デス!そう言う事なのか!?この世界のどっかの国の王様も 闇の王も みんな誰かに操られちまってるのかよ!?」
ウィザードが言う
「そんな事は無い プログラムはこの世界の人々に対しては 実行されては居ないのだ だから その心配はしなくて良いのだ ヘクター」
皆がウィザードへ向き停止する ウィザードが笑顔で浮いている プログラマーが間を置いた後 慌てて言う
「そ、それはどう言う意味だ!?貴様はそのソースを何処で入手した!?」
ウィザードが間を置き疑問し首を傾げて言う
「…うん?私は今何か言ったのか?ついでに 私はソースなどは持ってはいないのだ そもそも私は食料を食べない事から ソースを使った事すらない そんな気がする」
プログラマーが転びそうになる
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウスがヘッドギアをかぶった状態で険しい様子で 周囲にホログラムのプログラムをいくつも出している バッツスクロイツが壁に備えられている操作盤の操作をしている 壁のモニターの片隅に この世界のシャルロッテが映っておりこの世界のシャルロッテがモバイルPCを操作している ユダが現れて笑顔で言う
「だだいまー!シリウスー 何か分かった?ついでに 僕にも出来る事も 見つけて貰えると嬉しいんだけどー?」
シリウスが衝撃を受け 周囲のホログラムを消すと共にヘッドギアを外して叫ぶ
「てめぇええ!このユダ野郎ぉおお!俺らのプログラムにウィルスをぶち込まれたってぇええ時に 闇の王の1人である重要なてめぇえが!1人でエドの町まで のこのこ出て行きやがって!てめぇええは この世界を救う気があるんだか 無いんだかハッキリしやがれぇええ!」
ユダが呆気にとられた後 泣きながら怒る
「えー!酷いよシリウスー!その俺たちのプログラムにぶち込まれたウィルスを探す作業の出来ない僕を 1人放置プレイして置きながら!僕がそこから逃げ出した事を怒るだなんてー!やっぱり君は僕を弄ばなきゃ気が済まないのー!?」
シリウスが衝撃を受け叫ぶ
「だからっ!てめぇええはそう言う 誤解を招く言葉を わざわざ使いやがるんじゃねぇええ!」
バッツスクロイツが一息吐いて振り返って言う
「まぁまぁ、放置プレイーしていたシリウスっちも悪いし?事の重要性を説明されてなかったーとは言え 相棒のシリウスっちを心配させたユダっちーも悪いーんだから?ここはお互い様ーって事でー?」
シリウスが不満そうに言う
「事の重要性なんざ今更説明しなくったって分かりやがるだろぉ?本来この世界に居られねぇ俺たちが この世界に居るのには 元々存在していたはずのこの世界の奴のデータと入れ替えちまってるんだ だから俺らが動く時には 本来居た奴らのデータと置き換える作業が必要になる 先だってその作業が行われているプログラムから 離れた行動を行う時には そのイレギラー部分を修正しなけりゃならねぇ それ位は この作戦を開始するって決めた時のあの話で 理解してやがるだろう?」
ユダが困って言う
「うん、それは話としては理解してるよ?全然分からないけど… 分かる事で 先だって置き変え作業が行われているプログラム以外で 戦闘行為やこの世界の者との 緻密な会話などは行わない様にって だから 遊びに行く先だって ヴィクトール13世だった僕が 殆ど行く事が無かったエドの町にしているんだ 知り合いが居なければ緻密な会話などは行わないもの」
バッツスクロイツが言う
「でもってー?今はー その俺たちの先だって作られたプログラムーにウィルスを入れられちゃったんだ だからー?こんな時に単独行動ーとかしちゃってると いつそのウィルスに関連する何か?にー 遭遇しちゃうかもーなんだよ?」
ユダが呆気にとられて言う
「ウィルスに関連する何か?…それは 僕が何処かへ行く事で 出会ったりする事が出来るものなのかい?」
画面上のシャルロッテが向いて言う
『げ、げげげ現在の所ではっ そのウィルスがどう言った種類のものであるかもっ 把握出来て居ないのでっ その把握が出来るまではっ 防壁の張られているソルベキア城からっ 出られない方がっ い、良いと思いますぅ!』
シリウスが溜め息を付いて言う
「アバロンの民であるてめぇが この機械だらけのソルベキアから エスケープしたがりやがるのは仕方ねぇとして 何でも話したがるてめぇらの精神を 止める方が大変だぜ 何しろ今の俺たちは この世界の何もかもを知っちまってんだからなぁ?」
ユダが笑顔で言う
「大丈夫だよシリウス、僕は話だけでは理解の出来ないアバロンの民だ この先、僕たちがガルバディアへ乗り込んで 大暴れしてこの世界のバーネットが脱力した時に アバロンのヘクター国王やその他 ローレシアの2人の王や 小さき国の勇者たちが助けに来てくれるなんて話は 例え聞いて覚えては居ても 本当にそうなるだなんて とても信じられないもの!自分が信じられないことを 誰かに話したりなんてしないよ?」
シリウスが衝撃を受け焦って言う
「ちょっと待てぇええ!!それは話さねぇにしても てめぇは信じなきゃ駄目だろぉおがああ!そうじゃなかったら てめぇのアバロンの力が発揮されねぇ!今、この世界の国々に疑われてるガルバディアが その国々に助けられるなんざ信じられねぇえ話を てめぇが信じて実現させるんだろぉおがああ!!」
ユダが不満そうに言う
「えー?だってぇー?この世界の皆って どこかの国が襲われると すぐ、次は自分の国じゃないかって怯える 弱虫ばっかりなんだもの 平和である事は良い事かもしれないけど やっぱりどちらかと言うと戦闘民族である アバロンの大剣使いである僕としては ちょっと情けないなぁーって思っちゃって?そんなこの世界の国々が ガルバディアを助ける為に 皆で向かうだなんて事は やっぱり無理なんじゃないのかなぁ?」
シリウスが衝撃を受け困惑して言う
「て、てめぇは… 確かに あの喧嘩っ早いアバロンの大剣使いの1人だが…?俺の知ってるヴィクトールは 弱虫だったり泣き虫だったりする奴だった筈だ… まさかっ!」
ユダが疑問する シリウスが剣を抜きユダへ向けて言う
「てめぇが!?俺たちのプログラムにぶち込まれたウィルスの正体かっ!?この偽者ヴィクトール!!」
ユダが呆気にとられた後 大泣きしてへたり込んで言う
「バーネットが僕を疑うなんてーーっ!!もう 僕は何も 信じられないよぉおお!!」
シリウスが衝撃を受け慌てて言う
「だぁああ!待て!悪かった!ちょいと早とちっちまっただけだ!てめぇえは確かに 弱虫の泣き虫ヴィクトールだ!間違いねぇえ!」
バッツスクロイツが呆れてから言う
「ユダっちやシリウスっちみたいなー 超ビックプログラムーが 変更されてるーって事は無いよ そもそも、この世界ーにやって来た?俺っちたちのデータは 全部元の世界で スファルツっちーが チェックしてくれてるんだから」
シリウスが言う
「なら、一体誰のプログラムが ウィルスにやられやがったんだぁ?俺らが利用している あのローレシアの勇者様 ザッツロード6世や7世たちが 旅の途中で出会った連中のデータは一通りチェックしたんだぁ これ以上は正直確認の取り様がねぇぜ?」
バッツスクロイツが言う
「ザッツたちが出会った連中ーの データって言っても?ラーニャちゃんとソニヤちゃんが書いていた日記に 書かれていた人名だけのチェックだからねー?書かれて居なかった連中も居ちゃうだろうしー?やっぱこれで見つける事は難しいよ」
シリウスが言う
「この世界に影響を与えるからには それなりの力のある奴じゃねぇと意味がねぇ そして、この世界に存在できる時間だって あのウィルスの効力から考えて ザッツロード6世や7世らと行動を共に出来ていた時間だけだ 日記に書かれねー程度の奴じゃぁ この世界に影響を与える程の時間は得られねぇ 一番気になるのが ソニヤの日記に書かれていたアバロンからスプローニへ向かう間のヘクターとデス この2人のデータが俺たちの知る奴らのデータと合わねぇ この確認さえ出来れば完全にチェックは終るんだが…」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
ルーゼックが言う
「私自身はっ!今や世界の敵であるとされておる 貴様らガルバディアとなんぞ組みたくは あらなんだぞっ!だが しかしっ!よもやこの世界が滅亡に向かっておる 今に置いて 貴様らガルバディア もとい 不良国王のバーネット2世 貴様が土下座して来ようものならば!仕方がないから 我らローレシアとて 一時程度なら 手を組んでやっても良かろうと!その様に 考えてやっておるわっ!」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「ほら、バーネット デネシアの王にしてローレシアの第二国王である ルーゼック殿が 我らガルバディアへ 友好を求めて来ている訳だし」
バーネット2世が怒って叫ぶ
「うるせぇええ!あれの何処が 友好を求めてやがるってぇええんだ!?どう聞いても 喧嘩を求めてるの 間違えだろぉおがぁああ!?」
この世界のヘクターが苦笑して言う
「あれは照れ隠しなんだぜ!バーネット!あいつの父親であるローゼックのとっつぁんも 大体似たようなもんだ!このガルバディアの力でデネシアやローレシアの魔力者の力を増幅させれば アバロンの大剣使いたちの支援が出来るんだぜ!?そうすれば俺らバロンの大剣使いだって 闇の王たちをぶっ倒せるんだ!」
バーネット2世が衝撃を受け この世界のヘクターへ向かって怒って言う
「てめぇこそ!友情と慈愛の国 アバロンの王のくせに 根っからてめぇえの国の有益の為に このガルバディアやローレシアの力を 利用しようとしやがるんじゃねぇええ!」
この世界のヘクターが言う
「そんな事ねーって!バーネット!俺らアバロンは このガルバディアの相棒国だぜ!?闇の王たちをぶっ倒した後は ちゃんとお前らと一緒に ローレシアやデネシアをぶっ潰すって!」
この世界のヘクターが笑顔になる ヴィクトール13世が衝撃を受ける バーネット2世が呆気にとられた後 邪悪に微笑んで言う
「なんだよヘクター… そぉ言う事は 先に言いやがれってぇんだぁ…」
ヘクターとバーネット2世が笑みを合わせる ヴィクトール13世が慌てて言う
「止めて2人ともっ!友情と慈愛の2人の王が そんな卑怯で悪どい事を言わないでっ!ルーゼック殿に聞こえちゃったらどうするのー!?」
ルーゼックが呆れて言う
「全て聞こえて居るわ 馬鹿者ども…」
ルーゼックが半身背を向け視線だけを向けて言う
「ふんっ 貴様らの返事は分かった ガルバディアとの友好条約 共に 合同戦略協定は決裂だっ 我らローレシアにはローゼントが居る 貴様らは 我らの魔法剣士部隊が 闇の王を討ち取るのを そこで指をくわえて見ておるが良い」
ルーゼックが立ち去ろうとする ヴィクトール13世が言う
「待ってくれ ルーゼック殿」
ルーゼックが立ち止る ヴィクトール13世がバーネット2世へ言う
「バーネット、今このガルバディアが 闇の王たちと対等に戦ったローレシアからの誘いを受けられた事は この世界の国々との繋がりを再び得るのに大きな助けとなる 例え闇の王たちの策に踊らされたのであっても 現行このガルバディアが闇の王たちの支配下に置かれているのではと 世界中から疑われている事は確かだ これを払拭し 再び各国の信頼を得る為にも 我らガルバディアは 闇の王たちと戦う事を提示したローレシアと一緒に 戦わなければならない」
バーネット2世が言う
「ハッ!ローレシアとローゼントの魔法剣士部隊が動いた所で 闇の王2人とヴァルキリー全てを倒すなんて事なんざ叶わねぇんだ 前回のローゼントの時だって 奴らと戦ったのは魔法剣士部隊だけじゃぁなく 20年後の世界から戻ったヘクターとその相棒のプログラマー その他の奴らも居たって話じゃねぇか?闇の王たちはきっと今まで以上の力を持って最後の攻撃をして来やがる てめぇらローレシアとローゼントだけじゃぁ 端っから勝てねぇんだよ!」
この世界のヘクターが言う
「闇の王たちが来るってーんなら!俺たちアバロンの大剣使いだって戦うぜ!バーネット!お前が手を貸さねーって言っても 俺たちは戦う!きっと他の国の奴らだって!…けど!それだけじゃ駄目だ!あいつらに勝つには やっぱり このガルバディアの力も必要なんだ!」
ヴィクトール13世が言う
「最初は手も足も出せなかった あの闇の王たちに この世界の我々が 力を合わせれば勝てると言う所まで来ている バーネット 世界の国々はきっと ガルバディアを信じてくれるよ それなのに 国王である君が このガルバディアを信じなくてどうするんだ!?」
ルーゼックが疑問して言う
「何だ?ガルバディアの王である貴様自身が この国を疑っておるのか?確かにあのヴァルキリーの中身と そこのガルバディアの騎士の中身は同じであった どういう経緯かは知らぬが この国が闇の王と関わりがあらなんだ事を疑われるのは 致し方ない状態である …が、それが何だと申すのか?」
バーネット2世が一瞬驚きルーゼックへ視線を向ける ルーゼックが言う
「例えそれが事実であろうとも それは貴様以前のガルバディア国王が致した謀(はかりごと) そして、現ガルバディア国王は貴様である ならば これからのガルバディアと貴様の行いこそが 貴様のガルバディアが致す事となろう?それが闇の王たちの味方となるのか敵となるのか 世界の国々はそれを見ておるのだ 過去のガルバディアの行いを良しとせぬなら 貴様はそれを払拭致す事をなせば良い 何も致さぬ事こそ 過去のガルバディアを 貴様自身が肯定する事となりよるのだ!」
バーネット2世が怒って言う
「例えそうだとしやがっても!世界の敵を作ったガルバディアが 一緒に戦ったくらいの事で 世界の奴らが許して認めるなんざ そんな都合の良い事がありやがる訳がねぇだろぉ!そんな甘ぇ事が認められる世界なら!それこそ その行いを繰り返して 体よく行くのを待つ事だって 出来やがるだろぉおがぁあ!?」
ルーゼックが苦笑して言う
「ふんっ その通りだ そうやって世界に見捨てられおったのが ソルベキアだ このガルバディアも ソルベキアの二の舞にならぬ様 同じ過ちを2度3度も行わぬ様気を付けるが良い 今回を行えば3度目 次はあらぬだろう」
バーネット2世が言う
「今回で3度目だぁ?何の事を言ってやがる?」
ルーゼックが言う
「ガルバディアは過去ローレシアと組んでおった時もあった 今でもローレシアに このガルバディアの様々な機械が残されておるのが 動かぬ証拠 そして、後に貴様らがローレシアからアバロンへと組むべき相手を替え この世界を滅亡に導くほどの事を致した …と、歴史を忘れた貴様らに申した所で 分からぬであろうがな?それでも 世界の国々は ガルバディアやアバロンを許し 世界の為に共に戦って参ったのだ」
ヴィクトール13世が言う
「それなら 今度こそ このガルバディアとアバロンとローレシア そして世界の国々 皆で共に戦えば 何も恐れる事は無い筈だ」
この世界のヘクターが言う
「過去に何があったかなんて 俺には分からねー けど、俺がやる事は 今の俺が出来る事を全力でやるだけだぜ!バーネット!お前もそうだろ!?分からねー事考えてねーで もうすぐ最後の戦いに来るって言う 闇の王たちをぶっ倒す為に 全力で戦えば良いんだぜ!」
バーネット2世が苦笑して言う
「はっは… そうだな 良いぜ 分からねぇ事を考えるより 全力で戦っちまうってぇのも たまには良いかもしれねぇ おまけに、戦いの為には手段を選ばねぇって言う 卑怯な国の国王様が 条約だの何だのを求めて来てやがるんだ ついでに、そいつにも乗っかっちまって こっちも手段を選ばずやらせてもらうぜ」
ルーゼックが衝撃を受け 怒って言う
「その卑怯な国の国王様とは誰の事かっ!?無礼者っ!!貴様は 私と貴様のどちらが優位な国王であるのか 分かっておるのかっ!?」
バーネット2世が悪笑んで言う
「あぁ分かってるぜぇ?このガルバディアがその気になりゃぁ デネシアの一つや二つ 余裕でぶっ潰せるって事がなぁ?そうとなりゃ どっちが優位な国王かなんざ聞くまでもねぇ」
ルーゼックが怒って叫ぶ
「おのれっ!誰が貴様らガルバディアなんぞと 条約やら協定など組みよるか!馬鹿者っ!少しでも貴様を応援してしまった自分が許せぬわっ!帰るっ!」
ルーゼックが怒って帰ろうとする この世界のヘクターとヴィクトール13世が慌てて取り押さえ この世界のヘクターが言う
「ま、待てって!ルーゼック!あいつは照れてるだけなんだぜ!お前やお前の親父と同じだって!」
ヴィクトール13世が慌てて言う
「そうそう!そうなんだ!ベネテクトの王と デネシアの王だもの 似てるのはしょうがないよ!」
バーネット2世とルーゼックが衝撃を受け怒って言う
「似てねぇええよ!馬鹿野郎ーっ!!」「似ておらぬわっ!馬鹿者っ!!」
この世界のヘクターとヴィクトール13世が苦笑する
【 アバロン城 玉座の間 】
この世界のヘクターが玉座の下へ向かいながら言う
「ツヴァイザーとデネシアの勇者2人との連絡は繋がったのか?バーネットとルーゼックは国王同士の友好条約は結ばれなかったけど それでも、何とか 合同戦略協定だけは交させた これで闇の王たちと戦う時は 俺たちアバロンの大剣使いに デネシアの魔力者たちの増幅された支援魔法が 与えられるぜ!」
家臣たちが顔を見合わせ家臣Aが言う
「ツヴァイザーの勇者様方との連絡は繋がりました すぐには向かえませんが 用事を済ませた後に アバロンへお越しになって下さるとの事です それほどお待たせは しないだろうとの事でした」
家臣Bが言う
「バーネット国王とルーゼック国王 両国王の合同戦略協定が結ばれたと言う事は ガルバディアとローレシアが再び手を組まれたと言う事ですな?しかし、ヘクター陛下 我らの相棒国ガルバディアが 我らと同等の力を持つローレシアと 友好条約の方を結ばれなかった事は 我らアバロンにとっては良い事でした 協定と共に友好条約まで交されたとあっては アバロンの優位が揺るがされる所でありました」
この世界のヘクターが疑問して言う
「あ?何で友好条約が交されなくって良かったんだ?俺としては両方交されるのが良いと思ってたんだ やっぱ一緒に戦うんだから 友好条約だって交されてた方が 良いに決まってんだろ?!」
家臣Cが言う
「確かに そうと言えますが それは ガルバディアとローレシアの両国が その様に思えば良い事でして むしろ、そのどちらの国でも無い 我らアバロンとしては自国以外の国同士が 仲良くなる事は同時に強い力を持つ 敵対国が増えると言うことになりますので 極力少ない方が良い訳ですから」
この世界のヘクターが不満そうに言う
「そーかぁ?俺としては 強い国が沢山出来て 手ごたえのある奴らが一杯増えた方が こっちも気合入って 良いと思うけどなぁ?」
この世界のヘクターが大剣を抜いて ニヤニヤする 家臣らが衝撃を受け慌てて言う
「ヘクター陛下!その様な世界平和を乱す言動は 極力なさらない様にお願いします!」
「そうです!ヘクター陛下!我らアバロンは過去の歴史から見ても どちらかと申しますと少々野蛮な所のある国でありました」
「ヴィクトール11世元アバロン国王陛下が 折角このアバロンを友情と慈愛の国として再建なされたのですから!過去の歴史を繰り返さない為にも アバロンの大剣使いたちの その戦意を 余り振るわれない様 宜しくお願い致します!」
この世界のヘクターが疑問した後苦笑して言う
「ヴィクトールはアバロンの大剣使いでありながら 弱虫の泣き虫だもんなー あいつの先代や先々代のお陰で 今の平和主義なアバロンが出来たのか… けど、俺だって今のアバロンは好きなんだ 野蛮な国になんかする気はねーって!心配すんなよ!」
この世界のヘクターが笑顔で剣を鞘へ収める 家臣らがホッと息を吐く 家臣Aが言う
「ヘクター陛下、それで ガルバディアとローレシア そして アバロンの3国が合同で戦うとなれば 事前に討ち合わせも必要かと思われます そちらの手配は私どもが行いましょうか?」
この世界のヘクターが玉座から立ち上がって言う
「いや!俺がやる!闇の王たちと戦う時には 俺も前線へ行くからな!…と、そうそう さっきからお前ら ガルバディアとローレシアって言ってるけどよ?ガルバディアと合同戦略協定を組んだのは…」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
バーネット2世が怒って叫ぶ
「あの ルーゼックの卑怯野郎がぁああ!!」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「まぁまぁ バーネット、落ち着いて?別に良いじゃない?ガルバディアとローレシアではなくって ガルバディアとデネシアの合同戦力協定だって?デネシアだって 国王のルーゼック以外は 皆、魔力者の国だもの ローレシアと同じだよ?」
バーネット2世が怒って叫ぶ
「るせぇええ!!例え同じ魔力者の国だろぉおと ローレシアとデネシアじゃぁあ 国のランクが天と地程違ぇええじゃねぇかぁあ!?この世界一のガルバディア様を 舐めやがってぇええ!!」
バーネット2世が鞭を床に振るって怒る ヴィクトール13世が呆気にとられた後微笑んで言う
「バーネット… やっと このガルバディアを 好きになってくれたんだね?僕は嬉しいよ!」
ヴィクトール13世が笑顔になる バーネット2世が衝撃を受け言う
「なぁ!?何で てめぇえが喜びやがるんだよ…?このガルバディアは非人道的で おまけに世界の敵まで 作りやがった国だってぇのに」
ヴィクトール13世が呆気にとられた後微笑んで言う
「え?何でって… そんなの決まってるじゃない?僕はこの国の第二国王なのだし 何と言ってもこの国は 僕の相棒である君の祖国じゃないか?僕はそのガルバディアを 何があっても守ると 誓っているんだよ?」
ヴィクトール13世が笑顔になる バーネット2世が衝撃を受け視線を逸らして言う
「て、てめぇは相変わらず そぉ言う恥ずかしい言葉を 素直に言うんじゃねぇっ 大体 元を正せば てめぇの2代前のヴィクトール11世が この国を…」
バーネット2世がハッとして視線をヴィクトール13世へ向ける ヴィクトール13世が涙目になる バーネット2世が慌てて言う
「だぁああ!わ、悪かった!…って まだ何も言ってねぇえじゃねぇえか!?先読みして泣こうとしやがるんじゃねぇええっ!!」
バーネット2世がふと気付いて言う
「…と、あん?何だぁ?また誰か客が来やがったのか?」
ヴィクトール13世が疑問して言う
「え?珍しいね?バーネットや僕がガルバディアの王になったと言っても ガルバディアが国を閉ざして居る事に変わりは無いのに 今度はどこの人?」
バーネットがヴィクトールに背を向け周囲にホログラムのモニターを出し 間を置いて衝撃を受ける ヴィクトール13世が首を傾げて言う
「バーネット?」
バーネット2世がモニターを消し 沈黙した後 ヴィクトール13世へ振り返り言う
「あー… っとぉ… 何だぁ… ナンなら俺はぁー …席を外すか?」
ヴィクトール13世が疑問する
バーネット2世とヴィクトール13世が玉座に座っている その前にリーザロッテと仲間たちが立っている リーザロッテが言う
「バーネット陛下!私たちは 小さき国々の仲間を集め!ついでに!大きなローレシアで小さくなっていらっしゃった 海賊たちをも仲間に致しましてよ!」
レリアンが続いて言う
「ここまで来たからには やはり 小さき国の下から3番目であった ベネテクト国をも 私たちの戦力に加えたいと思い 唐突ではありましたが 伺わせて頂きました」
バーネット2世が顔を引きつらせつつ言う
「お、おう…っ そういやぁ た、確かにベネテクトも 上等な小さき国の一つだったぜぇ だが、ベネテクトの兵力は…」
レリアンが言う
「ベネテクト国の戦力は 自国ベネテクト部隊と 他国からの傭兵で賄っていらしたかと しかし、闇の王や世界の戦いともなれば 現在このガルバディアの全勢力を得られる ベネテクト国ならば それら兵力を 多少なりとも私たちへ分け与える事が 可能であると思われます」
ヴィクトール13世が硬くなって言う
「そ、そうだね!げ、現行ベネテクトの国防については 小さき国の中に置いては 十二分であると言えるんじゃないかな!?ね!?バーネット!?ベネテクトの3つの町には このガルバディア城への直通移動設備も整えられている 闇の王や世界的な戦いとなれば ベネテクトの民はすぐにでも この城へ避難させる事になっているのだし」
バーネット2世がぎこちなくヴィクトール13世へ顔を向けて言う
「そ、そう言えば んな装置も ベネテクト城をぶっ壊したついでに 見つけちまったんだったなぁあ?ベネテクトの民を皆 この城へ避難させっちまうんじゃぁ ハッキリ言ってベネテクトに兵力なんざ要らねぇかぁあ?」
リーザロッテが喜んで言う
「でしたら!是非!ベネテクトの部隊を私たち ツヴァイザーとデネシアの勇者へお与え下さい!きっと すばらしい力として役立てて ご覧に入れますわーっ!」
リーザロッテが高笑いする ヴィクトール13世が慌てて言う
「ああっ し、しかし!民は避難させると言っても 最低限の防衛は必要だからっ!えっとぉ… そ、そう!ベネテクト部隊は現行のままで 傭兵部隊の指揮権を与えるって事でどうだろう?ねぇ?!バーネット?!」
バーネット2世がハッとして言う
「お、おうっ!おうっ そ、そうだ んな感じで…って なんで!?俺までキョドっちまってんだぁ!?」
レリアンが微笑んで言う
「では、私ども小さき国々の勇者と仲間たちへ ベネテクトも力を貸してくださるという事で そうとなりましては早速にも こちらのリーザロッテと 友好条約を交して頂きたいと存じます」
リーザロッテとレリアンが顔を見合わせ笑みを合わせた後 リーザロッテがバーネット2世の近くへ行き跪き 契約書を手渡す バーネット2世が契約書の署名者たちの名を眺め 微笑し言う
「はっはー 本当に世界中の小せぇ国の奴らと 条約を交しやがるとは… やってくれるじゃねぇか?勇者様よぉ?」
リーザロッテが軽く笑って言う
「私たちの元の世界でも この世界でも バーネット陛下は私たちにとって 心強い助言者でしてよ この契約書にご署名を頂けるとは 思っても居ませんでしたけど ガルバディアの王としてでは無く ベネテクトのバーネット2世国王陛下としてなら ご署名を頂ける筈だと レリアンに言われ 大急ぎにて参りましてよ」
バーネット2世が苦笑して言う
「てめぇの世界の俺が どんな奴だったのかは知らねぇが この世界の俺は てめぇにベネテクトの町を守らせた借りがありやがる その借りが少しでも返せるんなら 俺はどっちの王としてでも 署名してやるぜぇ?」
リーザロッテが呆気にとられた後 笑顔で言う
「では!ついでに 私たちの元の世界 アバロン帝国第二皇帝としても 御署名を頂けて!?」
バーネット2世が衝撃を受け 苦笑して言う
「ハッ!残念だが そっちの署名は出来ねぇなぁ この俺は ガルバディアの王兼ベネテクトの王だぁ アバロンに関しては第二国王の王位すら返納しちまった ついでに、この世界のアバロンはその帝国様ですらねぇしなぁ?」
リーザロッテが軽く笑って言う
「ふふっ 冗談でしてよ!それに、私たちは あくまで、小さき国々の勇者ですわ!私たちは私たちの戦いを致してよ!ですから、ご署名も 小さき国の一つであるベネテクトの王として 頂きたいと思いましてよ!」
バーネット2世が微笑して言う
「はっはー 相変わらず腹の座った勇者様だぜぇ てめぇになら いずれベネテクト部隊も 任せられるかもしれねぇなぁ?」
リーザロッテが一瞬驚いた後微笑む バーネット2世が軽く笑い署名をする リーザロッテが契約書を受け取り確認すると礼をして下がる レリアンの横へ戻ったリーザロッテが仲間たちと笑みを合わせる バーネット2世が言う
「闇の王は前回の戦いに置いて 次が最後の戦いになると 予告して来やがった てめぇらも戦いやがるってぇんだったら 早いとこアバロンへ向かいやがれよ?ヘクター国王殿がお待ちかねだぜぇ?」
リーザロッテが笑んで言う
「ええ!今度こそ闇の王との戦いに 乗り遅れる訳にはいかなくってよ!でも…」
レリアンが微笑して言う
「その前に一箇所伺わなければならない場所があるのです その後 可能な限り急ぎ アバロンへ向かうつもりです」
バーネット2世が疑問した後言う
「あん?まだ どっかの国の署名を貰おうってぇのかぁ?」
リーザロッテが微笑して言う
「いいえ!署名はバーネット陛下ので最後でしてよ 少し遅くなってしまったけど 私たちは先の戦いの お礼へと 参らなければいけなくってよ」
レリアンが言う
「ええ、ローレシア領域での戦闘行為を 黙認して下さったキルビーグ陛下へ お礼に伺いませんと 次の戦いは行いかねますので」
バーネット2世が軽く言う
「ああ、そう言う事かぁ… まぁ俺らの場合は ローレシアでの戦闘行為であっても その了承はアバロンの援護って事で得てやがるんだぁ 文句は言わせねぇ」
リーザロッテが言う
「では!また魔王との戦いの時の様に 乗り遅れる事の無き様 私たちは急ぎ向かいましてよ!」
バーネット2世が疑問した後微笑して言う
「おう、何の事だか分かんねぇが まぁ急ぎやがれ」
リーザロッテが下がろうとする レリアンが言う
「リーザ 待って、少しだけ…」
リーザロッテが疑問しレリアンを見た後 微笑して言う
「え?…ああ、勿論でしてよ!びしっと言って差し上げたら宜しくってよ!」
リーザロッテがヴィクトール13世へ指を向ける ヴィクトール13世とバーネット2世が衝撃を受ける レリアンがヴィクトール13世へ向く ヴィクトール13世が焦る 後方でバーネット2世が緊張する レリアンがヴィクトール13世の前へ向かい言う
「ヴィクトール陛下っ!」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「ひゃいっ!?」
レリアンが目の前まで近付き早口に言う
「アバロンにて!元傭兵隊長ヘクターの相棒を 闇の王の仲間であると断言した上で 処刑を行なおうとした所 元傭兵隊長にして現アバロンの王ヘクター国王に謀反を起こされ アバロンの全部隊を投入しておきながら大敗を帰し 結果 何とか王位継承と言う形でアバロンの王位を明け渡す事で体裁を繕った後 あろう事か自害なさろうとした所を 突如雷と共に現れた ガルバディアのバーネット2世第一国王陛下に止められ まるで犬か猫のごとく 摘まれて貰われて行ったとの事ですが!このお話に間違いは御座いませんでしてっ!?」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「は、はいっ!余す事無く その通りですっ!」
レリアンが言う
「それで…」
ヴィクトール13世が冷や汗を掻きつつ言う
「そ、それで…?」
レリアンが微笑して言う
「このガルバディアは とても人工的な佇まいです 自然を愛するアバロンの民である陛下には 御負担なのではありませんか?」
ヴィクトール13世が呆気にとられた後 慌てて言う
「え?…あ、う、うん そうだね ガルバディアは全て機械づくしの建物だからね でも、元々ガルバディアはアバロンから第二国王を招いていたから 人工物ではあるけど アバロンに似せた緑のある空間などが あったりするんだ それに映像ではあるけど アバロンの様子も見られるし… でも、僕の場合は過去の第二国王たちとは違って アバロンへ遊びに行く事は出来ないから 折角専用の通路が有ったりするのだけど それを使う事は… 出来ないね」
レリアンが軽く笑って言う
「アバロンの民は心の広い者たちばかりです そして、皆 きっとヴィクトール陛下への数々の感謝の気持ちだって忘れては居ないはずです 我が父ローゼックも陛下の事を 常日頃から案じておりました いずれは その通路を御利用になって またアバロンへ向かわれても アバロンの方々は受け入れて下さると思いますわ」
レリアンが微笑む ヴィクトール13世が呆気にとられた後 微笑して言う
「…うん、そうだね ありがとう レリアン その為にも 闇の王たちを倒して この世界を救わないと …ああ、レリアンたちは このガルバディアがデネシアの魔力者たちと 合同戦略協定を組んだ事は知ってるのかな?」
レリアンが呆気に取られる ヴィクトール13世が微笑んで言う
「アバロンのヘクター国王が率先して 世界の力を1つにしているんだ 我々の協定も彼の力で組まれたと言っても過言ではない もっとも、この協定で特をするのは アバロンであるとも言えるのだけど 現行世界の敵とも見られ始めていた このガルバディアが他国と共に戦える事は この上なく好ましい事 デネシアの魔力者とアバロンの大剣使いの橋渡しを 無事こなしたとなれば 私もアバロンの皆に 少しは許して貰えるかも しれないし…」
ヴィクトール13世が苦笑する レリアンが呆気にとられた後微笑し軽く笑う ヴィクトール13世が微笑する レリアンが微笑んで言う
「では、私も 何か陛下のお力になれる事が ありましたら 全力で御協力致します」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「いや、君には迷惑を掛けてしまったんだ その上 協力して貰うだなんて」
レリアンが微笑んで言う
「私はヴィクトール13世陛下の妃です 例えアバロンの王妃ではなくなったとしても その私にも出来る事があるのでしたら 何でも致します そして、」
ヴィクトール13世が微笑んでいた状態から疑問して言う
「そして?」
レリアンが言う
「陛下が万全の状態にお戻りになられた暁には しっかりと!この責任を取って頂きますので どうか 自害などと 卑怯な手で!お逃げになられない様 徹底して!お願い致します 宜しいですね!?ヴィクトール陛下っ!」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「は、はいっ 承知致しました!」
レリアンがバーネット2世へ顔を向ける バーネット2世が衝撃を受け焦る レリアンが言う
「バーネット陛下!」
バーネット2世が衝撃を受け 焦って言う
「のあ!?は、はいっ!?」
レリアンが向き直って言う
「アバロンにおりました時から 大変お世話になっておりますが これからもヴィクトール陛下を 宜しくお願い致します」
バーネット2世が焦って言う
「あぁ!?あ…?ああ!えっと… おうっ!宜しくお願い致されるぜ!まぁ、そいつは 元から このガルバディアの犬や猫みてぇなモンだからよ?」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「バーネットっ!?確かに ヴィクトールって名は ガルバディアで猫の名前に使われていたものだけど!?僕は一応後住民族の人なんだし!?アバロンの国王だった事もあるし 今だって このガルバディアの第二国王なんだからー!」
レリアンがリーザの前まで戻り ヴィクトール13世とバーネット2世の様子に微笑してから言う
「お待たせしたわね リーザ、皆 さぁ、行きましょう」
リーザロッテたちが微笑する
【 ? 】
長い金髪の人物が一匹の猫へ向け呼び掛ける
「ヴィクトール、ヴィクトールっ ほれ、こっちへ来ぬか?我が呼んでおるのじゃぞ?ヴィクトール!」
猫が逃げて距離を置く 長い金髪の人物が衝撃を受け怒る 赤髪の男が現れて言う
「シリウス、あいつ等のプログラムがイカレちまったってーのは 直せねーのか?」
長い金髪の人物が怒って言う
「知らぬわ!奴らが勝手に作りよったプログラムの修正を 何故 我が行わねばならぬ?!それより あのヴィクトールをとっ捕まえよ 我が呼んでおるのに傍へ来ぬとは 奴もユダであるのか!?」
赤髪の男が苦笑して言う
「ガルバディアとローレシアが無茶をしちまったせいで 世界は悪魔力に覆われちまったんだろ?その世界の国々と ガルバディアの友好を保つ為にも ヴィクトール11世はガルバディア以外の国へ 謝罪と釈明に行ったんだ お前やガルバディアを裏切った訳じゃねーよ お前だって分かってんだろ?」
長い金髪の人物が一瞬、間を置いた後再び怒って言う
「知らぬ!知らぬ!我は呼んでも来ぬ者の事など 信じぬのじゃ!この世界の何処にだって我の声は届く!それなのに ユダの奴は我の声を無視しよったのじゃ!例え身は来れぬとて 相棒の我の呼び掛けに 返事も致さぬなど許されぬ!ほれ!ヴィクトール!」
猫が逃げ去って行く 長い金髪の人物が呆気に取られた後黙る 赤髪の男が苦笑して言う
「あの猫は お前の相棒だったヴィクトール11世じゃねーんだ」
長い金髪の人物が言う
「ふんっ 分かっておるわ もはや、我の相棒の名はヴィクトールではあらぬのじゃ!」
【 エド町 横丁 】
ユダが団子屋のあった場所へ走って来て言う
「おかしい… 確かにここに店があった筈だ あんな大きな屋敷がたった1日の内に取り壊され 別の建物に変わっているなんて事が ある訳が無い 僕は夢や幻でも見ていたのか?」
ユダが考える 誰も居ない場所からシリウスの声がする
『おいっ!このユダ野郎!てめぇえは 何度言ったら分かりやがる!?ウィルスの特定が出来ねぇえ以上 不用意に城から出やがるんじゃねぇ!』
ユダが考えながら言う
「いや、そんな事は無い あの時僕は 会話も行なった… あの団子屋のテスと それで 励まされて僕は…」
ユダが考える 誰も居ない場所からシリウスの声がする
『あぁ?おいっ聞いてんのかぁ?ユダ!ユダ!おいっ!ユダ野郎ぉお!無視してんじゃねぇえ!』
ユダがハッとして言う
「そうだ!彼は僕が言った事にっ!」
シリウスがホログラムを現して怒って叫ぶ
『こぉおおんのっ!!裏切り者ヴィクトールがぁああ!!俺の呼び掛けを無視しやがるんじゃねぇええ!!』
ユダが衝撃を受け驚いて慌てて言う
「わわわっ!駄目だよっバーネット!そんな大きな声で 僕の名を呼んだらっ!」
ユダが周囲を確認してから言う
「それに!僕は裏切り者なんかじゃないよっ ユダって呼ばれるのだって 本当はちょっと嫌なのに 実の名前に 裏切り者 だなんて付けないでっ!せめてユダ野郎までで止めてくれないと 僕だって たまには本気で怒るんだからっ」
ユダが膨っ面を見せる シリウスのホログラムがムッとして言う
『ハッ!だったら!俺の呼び掛けには 最低限でも返事ぐれぇはしやがれ!俺は、名を呼んでんのに 無視されるってぇえのだけは どぉしても許せねぇんだ!』
ユダがムッとして言う
「シリウスこそ 僕と喧嘩をしていたあの時なんて 毎日送っていた僕からの連絡を ぜーんぶ無視したくせにっ!たった一度の呼び掛けに ちょっと遅れた位で そんなに怒らなくっても良いじゃない!?」
ユダがそっぽを向く シリウスが衝撃を受け 視線を逸らして言う
『あ、あれとこれとは 全然意味が違ぇえんだっ 大体あの喧嘩の元だって てめぇが…』
シリウスが言葉の途中で気付いて黙る ユダが疑問し振り向いて言う
「うん?どうかしたの?シリウス?」
シリウスが真剣な表情で言う
『…っ おい、ユダ ちょいと厄介な事になって来やがった すぐに戻って来い!』
ユダが驚いて真剣な表情で言う
「うん!分かった!」
シリウスのホログラムが消えると共に ユダが移動魔法を使う
【 ローレシア城 玉座の間 】
レリアンが驚いて言う
「え…?お兄様 今何と…?」
ルーゼックが言う
「ローレシアで申すのもなんであるが 今この時より レリアン、貴様を デネシア国の女王とする …と、申したのだっ!貴様はこの様な重要な言葉を 2度も申させるではないっ!馬鹿者がっ!」
ルーゼックが怒る キルビーグが苦笑して言う
「まぁまぁ、レリアン殿が思わず聞き直すのも 無理は無かろう?ルーゼック お前は開口一番に 挨拶も無しにその様な重要な言葉を申すのは 少々控えた方が良いでな?」
レリアンが言う
「では、先ほどの 無礼な程に単刀直入な王位継承のお言葉は 真であると私は受け止めても 宜しいのでしょうか?キルビーグ陛下?」
ルーゼックが衝撃を受け怒って叫ぶ
「貴様はっ!何故その様な重要な問いを 目の前の私を差し置いて 他国の王であるキルビーグへと問うのかっ!?無礼者っ!」
レリアンがルーゼックへ向いて言う
「お兄様は黙っておられて下さいませ!私はキルビーグ陛下へ問うております!我らデネシアは 古くはローレシアより王となる者を招いておりました そのローレシアのキルビーグ陛下より 正式にお言葉を頂かなければ 私は!」
キルビーグが微笑して言う
「レリアン殿、確かにデネシア国は古くから その様にして王となる者を取り決めておったそうだが その本来の理由は このローレシアの真の王こそが デネシア王家の者であったが為 そして、今の時で申す所の 本来であるなら このローレシアの第一国王であるべきのルーゼックが 貴女をデネシアの王と命じている 私からの言葉は必要ない」
レリアンが呆気に取られて言う
「…では、私がデネシアの」
リーザロッテたちが顔を見合わせ微笑んだ後 リーザロッテが言う
「レリアン!素晴らしい事でしてよ!たかが先の戦いの お礼に伺うだけだと思っていた このローレシアで!小さき国々の一つ デネシアの王位を頂けるだなんて!」
キルビーグが苦笑して言う
「ああ、先の戦いの礼なら不要である あの町に海賊どもが戻ってくれて 私も嬉しいのでな?」
キルビーグが笑顔になる ルーゼックが衝撃を受け慌てて言う
「キルビーグ!貴様は例え本心であっても 賊である奴らを肯定する言葉を申すのは多々控えぬかっ!」
ルーゼックが改めて言う
「それはそうと、レリアン デネシアはガルバディアと合同戦闘協定を組んだのだ 闇の王らとの戦いが行なわれるとなれば 嫌でも仕方なく あのガルバディアと 協力せねばならなんだ 貴様は 早急にガルバディアやアバロンとの連携へ備えよ」
リーザロッテがレリアンへ言う
「ガルバディアと協力するデネシアを レリアンが率いるだなんて!きっとヴィクトール陛下もお喜びになってよ!レリアン!」
レリアンが呆気にとられた後 微笑して言う
「ええ、これならガルバディアの第二国王であるヴィクトール陛下へ 私もデネシアの女王として御協力出来そうです」
シャルロッテが気付いて言う
「あら?あ、ああああのっ リーザ、レリアンっ アバロンのヘクター国王陛下よりっ アバロンへの召集を求める連絡がっ」
リーザロッテとレリアンが顔を見合わせ微笑し リーザロッテが言う
「ええ!それでは ローレシアへの用事も済んだ事ですし!次は お待たせしてしまっている ヘクター国王様のもとへ 急ぎ向かって差し上げてよ!」
シャルロッテが慌てて言う
「い、いいいえっ そのっ 私たちに対しての も、ものではなくっ」
シャルロッテの言葉には気付かず レリアンがキルビーグへ向いて言う
「では、キルビーグ陛下 私どもはこれにて 失礼させて頂きます」
キルビーグが頷いて言う
「うむ、ヘクター国王の招集は 闇の王との戦いにおける ガルバディア、デネシア、アバロンの3国合同戦略に関する事であるだろう 我らローレシアは入らぬが いずれは…」
伝達の兵が現れ言う
「申し上げます!アバロン国ヘクター国王より!全国の王へ向け 緊急の召集連絡が入りました!」
皆が驚く
【 アバロン城 会議室 】
この世界のヘクターが言う
「うーん やっぱ帝国でもねー 一国のアバロンが召集を掛けても 全国の王様は集まらねーかぁ」
ルーゼックが怒って叫ぶ
「当たり前だっ!我らローレシアが行なうならまだしも!闇の王らに負けっぱなしの上 つい先日国王が替わった貴様らアバロンが!全国の王に向け召集を掛けるなどとっ!度をわきまえよと申すのだっ!馬鹿者がっ!」
ヴィクトール13世が微笑して言う
「まぁまぁ、それでも 各国のそうそうたる主要人が集まったのは 大したものだと思うよ?」
この世界のヴェルアロンスライツァーが言う
「闇の王との戦いが迫っているこの時に 全国の王を集めると言う召集が掛かれば 集まらざるを得ないと言うものだ」
この世界のロキが言う
「…とは言え、第二国王や上位部隊長が集まる中 何故 国王である卿が参ったのかを 俺は聞きたい」
この世界のヴェルアロンスライツァーがロキへ向いて言う
「無論!我が王妃が向かうと仰ったのを 何とか押し止め 国王の私が代わりに参じたまで!我が王妃を 警備の薄い他国へ向かわせる事等 断じて罷りならぬ!」
この世界のロキが呆れる リーザロッテが皆を見てから言う
「ヘクター陛下?私の故郷ツヴァイザーへは 召集を掛けて いらっしゃらなくて?」
この世界のヘクターが言う
「いや、ソーロス国王からは欠席だって連絡が来たんだ けど、ツヴァイザーの代表はお前で良いと思ったからよ?代わりをよこせとは言わなかったんだ」
レリアンが言う
「カイッズ国の代表が居ないのは見落とされても良いとして 3大国家の1つである シュレイザーの代表がいらっしゃらない様ですが?」
この世界のヘクターが気付き疑問して言う
「あ?あれ?おっかしいなー?シュレイザーからは 国王様が直々に来るって聞いてたんだけどなー?」
ヘクターたちが顔を見合わせる ロキが視線を落とすとその先に犬のロスラグが見上げており 一度吠えてから部屋の中を走って行き ネズミの尻尾を踏み捕まえて 嬉しそうに吠える ロキが言う
「…シュレイザーの代表は あれであると …アレが言っている」
皆が呆気に取られる 犬のロスラグが衝撃を受け慌てて吠える
【 ソルベキア城 機械室 】
ユダが部屋へ入り 扉を閉めて言う
「バーネット?何かあったの?」
シリウスがヘッドギアを外して言う
「いや、まだ何かは起きちゃいねぇんだが ヘクター国王殿がアバロンに全国の王を召集しやがった」
ユダが疑問して言う
「全国の王を召集?それが、何か問題なの?僕ら闇の王と戦う前に 全国の王と話し合いをしようと言うのは 単純な話だと思うけど?」
シリウスが言う
「それはそうなんだが この全国王会議には ガルバディアの代表であるてめぇも出席してやがる それが無ければ 俺たちの当初の予定は問題無く遂行される筈だったが 今ここでガルバディアと 他国の奴らとの交流が行なわれるってぇのは ガルバディアの王であるこの世界の俺が 闇の王である俺たちにぶっ飛ばされて 全国の力を求めるってぇ筋書きの前に 一部の援軍が来ちまう可能性が馬鹿デケェ それ所か、もしかしたら 闇の王である俺たちが 本当に奴らに負けっちまうかもしれねぇってぇんだ」
ユダが言う
「うーん… 僕たちの本来の目的は 世界の国々が力を合わせて戦う事への重要性 特に 各々が個別に戦うのではなく 広範囲を連携して守備すると言う事を躾ける事だ… 今、僕たちが負けてしまっては その後者が教えられなくなってしまうね?」
シリウスが言う
「ああ、おまけに 今ちょいと世界の一部の連中が手を組んだ事だけで 闇の王をぶっ倒しちまったりなんぞしちまったら その程度の事で安心しちまう 世界を守るには一国、二国が強くなったって意味がねぇんだ これじゃぁまるっきり 俺らの世界の二の舞になっちまう」
ユダが言う
「現行、国同士で手を組んでいるのは ガルバディアとアバロン、ローレシアとローゼント 他の小さい国は 小さき国々の勇者様たちが頑張ってくれて居るとは言え 一時的に兵力を借りられる程度では 意味が無い」
シリウスが言う
「先住民族の存在が標準化されちまった事によって ローゼントとスプローニの友好が弱まっちまった 本来であるならローレシアの魔力者たちは ローゼントと共に そのローゼントの友好国スプローニの銃使いへも 魔力を貸し与える存在になっていやがった筈だったってぇのに」
ユダが言う
「スプローニとローゼントが手を組む …と言う筋書きに関しては 僕たちの世界の方が 上手く行っていたのかも知れないね?」
シリウスが言う
「チィ… 全ての歴史を知っていやがるってぇのに 上手く奴らを導く事が出来ねぇとは…」
ユダが言う
「それでも 世界は確実に正しい姿へと戻ろうとしている 僕らは最後まで諦めてはいけないんだ 本当の僕らの世界の為に… バーネット、僕は最後まで闇の王ユダとして 君と共に戦うよ?」
シリウスが呆気にとられた後苦笑して言う
「ハッ!なら 俺の事は 最後までシリウスって呼びやがれ データが狂っちまうだろぉがぁ?」
ユダが呆気に取られた後 苦笑し笑顔で言う
「うん!そうだね!シリウス!」
【 アバロン城 会議室 】
ルーゼックが怒って叫ぶ
「それはそうであるやも知れぬがっ!闇の王らは 最後の決戦を行なうとは申したものの その場所までは申さなかった!この状態で 貴様の策… とも 申せぬ策を執り行う等 断じて罷りならぬっ!」
この世界のヘクターが言う
「だからっ!最後の決戦の場は ガルバディアだって!20年後の俺の相棒が言ってるじゃねーかっ!この分からず屋!」
ルーゼックが怒って叫ぶ
「誰が分からず屋であるかっ!無礼者っ!大体そのプログラマーと申す者が 20年後の貴様の相棒であるなら 現行闇の王らの仲間とされておる そのヴァルキリーもどきの20年後の姿ではあらなんだかっ!?」
この世界のヘクターが怒って叫ぶ
「俺の相棒を ヴァルキリーとか ヴァルキリーもどきとかって 呼ぶんじゃねーっ!」
ルーゼックとこの世界のヘクターがいがみ合う ヴィクトール13世が言う
「それはそうと 何故決戦の場が 我らガルバディアの地であるとの予測が立てられたのか それを聞かせて貰えないかな?」
プログラマーが言う
「それは、私の友人である 世界一のハッカーが 奴ら闇の王たちのプログラムをハッキングし得た情報だ 先ほども説明した通り 闇の王たちは あらかじめ作られているプログラムに則って 戦闘行動を行なっている イレギラー部分を後から修正している事からも このオーダープログラムには信憑性がある」
ヴィクトール13世が考えて言う
「そこに、奴らの最後の襲撃場所として記述されているのが ガルバディア か… しかし、もしヘクター国王の策を行なわないまま 奴らの襲撃に備えたとして 我らガルバディアに存在するのは国王であるバーネットと私の2人だけだ この状態で闇の王たちが 最後の決戦の場として ガルバディアを襲いに来る理由など あるのだろうか?」
ルーゼックが落ち着いて言う
「ガルバディアは確かに ほぼ滅亡したと申しても良い国ではあるが あの城に蓄えられておる力は この世界において 最強と言って過言ではない 奴らは そのガルバディアの力を消滅させる事で この世界を完全に支配しようと 目論んでおるのやもしれん」
オライオンが言う
「それじゃー闇の王たちは 今まではこの世界の奴らとの力比べで遊んでたけど やっぱ この世界を支配する事が目的なのか?」
この世界のヴェルアロンスライツァーが言う
「それはそうである筈 奴らは当初我々へ この世界を破滅に追いやる為に参じたと 申していたのだ」
この世界のロキが言う
「…だが、余りにも俺たちの力が弱く 詰まらなかったとの事で 力を付けさせた上で 改めて破滅へ追いやる と言う話だ」
リーザロッテが疑問して言う
「それなら尚更 最後は一番戦力の上がった場所を襲うべきでしてよ?だとしたら、どう考えたって その場所が ガルバディアにはならないのではなくって?」
レリアンが言う
「もしくは、情報を使って 私たちを誘導しようと言うのでしょうか?先にガルバディアで戦うと示されるならば 彼らの求める戦力をこちらも十分に用意して 戦いに備える事も可能です」
ヴィクトール13世が言う
「更に、民の居ないガルバディアなら 国や民を守るための防衛戦力は必要とされない その状態で、全力で戦った上でガルバディアが落とされるなら 奴らが求めていた戦力に関して 我々の完全な敗北となる 奴らが最後の決戦の地とする理由は揃う」
この世界のヘクターが言う
「なら!やっぱり あの闇の王たちが 次に襲うのはガルバディアだぜ!そうと分かれば ルーゼックも別に構わねーんだろ?だったら 俺の策に乗れよ!お前さえ乗れば 他の国だって乗ってくれる!そんな気がする!…って 俺の兄貴が言ってたからよ!」
ルーゼックが衝撃を受け怒って言う
「貴様はっ!世界を動かす様な重要な事を 他人の言葉を使って気楽に申すなっ!馬鹿者っ!」
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウスがバッツスクロイツへ言う
「よう、どうだ?アバロンでのナンチャッテ全国王会議は いい加減ハッキングは出来やがったのか?」
バッツスクロイツがだらけて言う
「無っ理ーに決まってるーじゃない?俺っちはハッカーじゃないんだしー?プログラマーでもないーんだから その2人が超シリアスーに防壁張ってる会議録を シークレットに覗いちゃうーなーんて!出来っこなーいの!」
シリウスが舌打ちして言う
「チッ… 今までは あの世界一のプログラマー殿を誤魔化す事も出来やがったが 奴がガルバディアの力をフルに使える様になっちまったんじゃぁ これ以上は元の世界の 奴らの力を使ったって余裕はねぇ 防壁を張られた情報を バレねぇ様に盗み出す事なんざ もう出来ねぇか」
バッツスクロイツが言う
「その上 例のウィルスーの特定も?出来てないー訳だし?これって そろそろエスケープ時ー?って俺っち思うんだけ…」
シリウスが言葉を制し バッツスクロイツの頭を押さえ付けて言う
「るせぇええ!後一歩の所まで来てやがるってぇえのに!こんな所で逃げ出して堪るかってぇええんだ!」
バッツスクロイツがわざとらしく悲鳴を上げて言う
「きゃぁー 暴力反対ー 俺っちは平和なローンルーズの民なんですー!」
シリウスが言う
「るせぇええ!このエスケープ国王がぁああ!!」
シリウスが他方へ向かいながら言う
「ったく 鈍臭ぇバッツスクロイツが移動魔法を使えなくって本当に良かったぜぇ もし、あの野郎が使えてたんなら とっくに平和ボケ国とやらの ローンルーズへとんずらしやがるだろうからなぁ 直接戦えはしねぇが 俺らにとっては あれも戦力の1つだ ユダ!てめぇは今度もあいつの ナンチャッテ俺の真似プログラムを… あぁ?」
シリウスが疑問し部屋の中を見渡す 数人のヴァルキリーが不思議そうに眺めている シリウスが言う
「おい、あのユダ野郎は 何処に行きやがった?明日の襲撃まではソルベキア城から出るなって あれほど言って置いたんだぁ まさか出てやがらねぇだろぉなぁあ?」
シリウスが怒りをヴァルキリーたちへ向ける ヴァルキリーたちが衝撃を受け 皆で固まって言う
「ユダ野郎 イン ザ ソルベキアキャッソー」
「我らの父 気がする なんとなく そんな… 言って?」
「彼 好… 外 風…」
シリウスが言う
「ふん…?まぁ城から出て行かなくなっただけマシか だが、気になる事だぁ?あのアバロンの 何となくそんな気がするってぇ直感は 馬鹿みてぇに当たりやがるからなぁ」
シリウスが仮面を持って部屋から出て行く
ソルベキア城バルコニー
遠くを見ていたユダが振り返る シリウスがやって来て言う
「ユダ、全ての手筈は整った 1つを除けば全てシナリオ通りだ」
ユダが微笑して言う
「では、予定通り ガルバディアへ?」
シリウスが近くへ来て言う
「ああ、これで 我ら闇の王が この世界の全ての王を打ち倒す事となる… これぞ破滅への始まり」
ユダが気付かれない様 偵察を行なっている者を見てから シリウスへ言う
「この世界の貧弱な奴らを倒す事など 我らにとっては造作も無い… その後の話でも致すか シリウス?」
シリウスがユダの視線に気付き微笑して言う
「ああ その後の話でも ゆっくり行なおう…」
ユダとシリウスが城内へ入って行く 偵察の者が立ち去る
機械室
室内へ戻ったユダとシリウスが仮面を外し シリウスが言う
「それで?何が 何となくそんな気がしやがるってぇえんだ?ウィルスの特定は出来ねぇが オーダーに変更はねぇ ヴァルキリーどもは既に3大陸へ配置したんだぁ いくらこの世界の奴らが今更 作戦会議をしやがったとは言え」
ユダが言う
「うん、今日の明日では 全世界的に何かを行うという事は難しい 精々、各国が国防を強化する事が間に合うか またはその方法を思案するか だけど」
シリウスがソファに腰掛けテーブルに足を乗せて言う
「だけど?」
ユダが向かいのソファに腰掛けて言う
「ローレシアのキルビーグとルーゼックは 今日よりも以前にローゼック元デネシア国王へ いざと言う時の頼み事をしていた そこへ どんな時でもすぐに動ける アバロン傭兵隊のヘクターが何らかの策を持ち掛けたのだとしたら 全国は無理でも 少なくともローレシアとアバロンはすぐに動けるかもしれない 両国が万全の状態で僕たちと戦うのだとしたら 現状ヴァルキリーたちを4部隊に分けてしまった僕たちが 彼らに勝利する事は可能だろうか?」
シリウスが言う
「確かに、万全のローレシアとアバロンの両国を相手にするとなりゃぁ 俺たちだって余裕はねぇ だが、その為に3大陸へヴァルキリーどもを振り分けたんだ ローレシアは自国を守る為 ガルバディアへ向かわせた部隊を引き返させなけりゃならねぇ アバロンのヘクターは 自国アバロンだけならまだしも 友好国の一つであるシュレイザーが襲われるとなりやぁ ガルバディアも含めた3国の防衛と言う事になる」
ユダが考えながら言う
「それなら、僕らに十分な分がある か…」
シリウスが言う
「だが、あくまでこれは俺らが作ったシナリオだ この世界の奴らの思考を計算した上でのな?どっかで何か一つでも計算が狂いやがれば 一気にひっくり返る可能性だってありやがる 油断は出来ねぇぜ?」
ユダが言う
「こちらのヴァルキリーは僕らに統括され 3大国家を襲撃すると同時に 僕らと共に ガルバディアを襲撃する しかし、この世界の皆を統括する者や国は存在しない ヘクターが皆を信じ呼びかける事で 僕らの襲撃するガルバディアへの援護に行く事は出来ても その間に他の場所が襲撃を受ければ 統括されていないこの世界の者たちは 自国の防衛へと戻ってしまう やはり この事に変化を付けさせる事は出来ないのだろうか?」
シリウスが言う
「まぁ、何処の国だって 自国を守る事を優先しやがるのは当然の事だからなぁ 例え世界を救った所で その間に自国が潰されちまったんじゃぁ 元も子もねぇってもんだ だから今までの世界では その世界を統括するための帝国を築くってぇ事を 行って来た訳だが、そうやって統一しちまった世界は その帝国が潰れた瞬間に あっさり終わっちまった」
ユダが言う
「僕がヴィクトール14世へ帝位を譲り 世界を離れると程なくして 他国はアバロンへの信頼を 揺るがし始めてしまった 最初は あの時のアバロンに もう1人の皇帝 第二皇帝が居れば それも防げたのではないかとも思ったけど」
シリウスが言う
「同国内から第二皇帝を選出しても意味がねぇ かといって俺たちの様に 第二国から連れて来るのだって 帝国様の権限であっさり出来ちまう… これじゃぁ同国内から出しているってぇのと 対して変わらねぇ」
ユダが言う
「そして、今回の 各国の自主的な結束を誘発する と言う僕らの策に辿り付いた訳だけど… やっぱり…」
シリウスが衝撃を受け慌てて言う
「だぁああ!待て!待ちやがれ!てめぇえが それ以上を 言うんじゃねぇええ!」
ユダが呆気に取られて言う
「え?」
シリウスが咳払いをして言う
「…やっぱり、真の統括者や帝国のねぇ状態で 各国を結束させる事は 難しいかもしれねぇ ガルバディアへ援護に向かうだろう 各国からの部隊は 自国を守りに戻っちまうかもしれねぇ この世界を救う為だなんて デケェ理由がありやがっても その各国を自主的に結束させるなんざ難しい!だが、ユダ てめぇえは!」
ユダが笑んで言う
「僕は、この世界の彼らを信じる」
シリウスがホッとして言う
「はぁ… なら良い 端っからこの策は不可能を可能にさせる様なモンなんだぁ そんな時にてめぇのアバロンの根拠のねぇ信じる思いでもなけりゃぁ 不可能の可能も やっぱり不可能になっちまう」
ユダが一瞬疑問した後苦笑し笑顔で言う
「うん、でも僕は シナリオ上は最後である 次のガルバディア襲撃での各国の結束は やっぱり無理だと思うよ?シリウス?」
シリウスが衝撃を受け怒って言う
「てめぇええ!この裏切り者ヴィクトールがぁああ!」
ユダが衝撃を受け 泣きながら怒って言う
「あー!酷いよバーネット!僕に裏切り者だなんて言わないでって あれ程言ったのに!だだでさえ猫の名前である僕の名前に その代名詞まで 付けるだなんてー!」
シリウスが怒って言う
「るせぇええ!てめぇえは猫なら 黙ってにゃーにゃー言ってやがれってぇえんだ!この鳴き虫ヴィクトールがぁああ!」
ユダが泣きながら怒って言う
「あー!酷いよバーネット!大体 君の遠いご先祖様である 元ガルバディア国王殿が 僕の御先祖様に猫の名前なんて付けたから 13代に渡って僕らはガルバディアの猫の名前なんじゃない!それに僕はこの世界を救いたいと ちゃんと思ってるよ!?ただ今回は無理な気がするって それだけだもん!ぶぅーっ!」
シリウスが衝撃を受ける ユダが膨れる
【 アバロン城 玉座の間 】
プログラマーが言う
「レイロルトから連絡が入った ソルベキア城の密偵から 闇の王らが次の目的地として ガルバディアの名を出したと」
この世界のヘクターが言う
「なら あいつらは この先、数日以内に ガルバディアへ攻撃を仕掛けて来る筈だ よし、これで分からず屋のローレシアだって動く!今すぐ各国に連絡してくれ!作戦開始だぜ!」
プログラマーが言う
「しかし、ヘクター国王 闇の王とヴァルキリーが ガルバディアを襲うとなると バーネット国王は ガルバディアの防衛に付く筈 それではやはり 我々がガルバディアの力を借りる事は出来なくなる」
この世界のヘクターが言う
「大丈夫だ バーネットは俺たちの援護に付いてくれる だからこそ その俺たちが ガルバディアを守るんだ」
プログラマーが視線を落とす ヘクターが言う
「この世界のガルバディアは この世界の俺に任せろって!デス!」
プログラマーが苦笑して言う
「…ああ、そうだな 私とお前は この世界の国々とガルバディアの為にも やらねばならない事がある」
プログラマーの隣にガルバディアの騎士が来て言う
「私はガルバディアをヘクターへ任せる そして、祖国であるガルバディアと共に 私自身への信頼をも取り戻す為 お前たちへ同行する」
ヘクターが頷く この世界のヘクターが言う
「デス、そっちは任せたぜ!?」
ガルバディアの騎士が微笑して言う
「ああ、お前の分も」
【 上空 】
ドラゴンを駆るリーザロッテたち リーザロッテが言う
「闇の王が動くと分かったからには!勇者の私たちが 一番乗りで ガルバディアへの援護に 向かって差し上げてよ!」
ヴェインがあくびをしながら言う
「ふあ… にしても 闇の王らが襲撃に現れるのは 正午前だと言うのに このような早朝からガルバディアへ向かう事になるとは… 到着と共に眠ってしまいそうだ」
ロイが言う
「…そして、卿が居眠りをしている間に ガルバディアは俺たちの手によって救われる …その次にやる事は 卿の葬式か」
ヴェインが衝撃を受ける レイトが考えて言う
「しかし、ガルバディアは極寒の地 前回の様に我々が 上空から援護を行うのは難しい やはり部隊指揮を執られる ヘクター国王へ伺いを立てるしかないか…」
シャルロッテが苦笑して言う
「で、でででではっ 私たちの作戦もっ きっとアバロン式にっ なってしまうのでしょうねっ!?」
リーザロッテがシャルロッテたちの方を見てから視線を下げて考えながら言う
「…アバロン式の作戦 つまり、正面突破と言う事ね 今回は向こうから攻めていらっしゃるのだから きっとこちらは正面から応戦すると言う事に」
レリアンが考えていた姿から意を決し 視線を上げて言う
「いいえ!私たち勇者と仲間たちは 他国の指揮に加わるのではなく!他国に出来ない事を致さなくては意味がないわ!リーザ!ここは作戦変更よ!」
リーザロッテと仲間たちが驚き リーザロッテが慌てて言う
「さ、作戦変更って レリアン!?私たちはヘクター国王の立てられた案に乗ったのでしてよ!?ガルバディアの防衛に就かなくては!それを勝手に変えてしまうのは!」
レリアンが言う
「リーザ!貴方は最初私に仰った筈よ?小さき国々の勇者たちは 大国には出来ない事をして 世界を救うのだと!」
リーザロッテが言う
「え、ええ それはそうでしてよ!?でも 今は」
レリアンが言う
「ええ!今こそ 私たちにしか出来ない事で 世界を守るのよ!」
レリアンが急激にルートを変える ドラゴンが驚きつつルートを変える 他のドラゴンたちが皆で考える レイトが言う
「リーザ様!」
レイトが続いてルートを変える 他のドラゴンたちが共鳴して続く ヴェインが驚いて言う
「おわぁ!ドラゴンが勝手にルートを!?これでは 何のための手綱なのだ!?」
ロイが言う
「…卿以外の優秀な兵や 部隊指揮者たちの為にあるのだろう」
ヴェインが衝撃を受け怒って振り返って言う
「そう言うのなら!お前が前に座れば良いだろう!?」
ロイが言う
「…卿に背後を取られたくない」
【 ソルベキア城 機械室 】
バッツスクロイツが操作盤を操作していてエンターを押して言う
「やーっと終わったぁ… もう夜明けーだって言うの!こんな徹夜を何日も続けるーなんて 初めてローンルーズで アンドロイドプロジェクトを 勉強した時以来ーって感じ」
バッツスクロイツが伸びをして言う
「後は圧縮が終われば終了… これさえ終われば 後はシリウスっちたちがガルバディアを襲撃する時まで爆睡 …あーダメだ きっとドSバーネッっちの事だもん てめぇはのんびり昼寝してやがる時間が有りやがるんなら さっさとセンコンへのアクセスを復旧させろー …とか言うよなぁ絶対」
バッツスクロイツが横目に隣の部屋への扉へ視線を向けて言う
「って 人には命令しておきながら 自分たちは爆睡してるし これって超不公平ー はぁー 俺っちこのまま一生 王様たちの召使いーで 終わっちゃうのかなぁ…?」
バッツスクロイツがうな垂れる 目の前のテーブルにマグカップが置かれる バッツスクロイツが気付き相手へ視線を向け言う
「デス… ああ、お前もずっと俺と一緒に この世界に居る… いや、お前にとっては こっちの世界に帰って来たんだ 遊びに来てるのは俺だけか けど、あの日まではお前もローンルーズに居たんだぜ?いっつも俺の世話してくれてて …ははっ 本気で家政婦アンドロイドだと思ってたのに まさかガルバディアの騎士だったなんて」
バッツスクロイツが苦笑した後 マグカップを手に取って口へ運び 中身に噴出しそうになって 焦ってアンドロイドのデスへ言う
「デス!何でホットミルク!?しかも すっげー甘っ!」
バッツスクロイツが間を置いて笑って言う
「あっはは!懐かしいよな お前は何度言ってもコーヒー持って来なくってさ 俺はお前がアンドロイド試作機だから AIが弱いんだって思い込んでて けど、俺も本当は分かってたんだ いつも俺は空きっ腹で徹夜してたから そこへコーヒーじゃ体に悪いし、徹夜ばっかりじゃダメだから お前がわざと 俺を眠らせようとしてたんだって …人の命令だけを聞いて動くアンドロイドには 絶対に真似出来ない事だ 結局 お前はアンドロイドじゃなくって ガルバディアの騎士 俺たちと同じ 人だから出来た」
バッツスクロイツが苦笑して言う
「ローンルーズはガルバディアには敵わないや やっぱ あの元ガルバディア国王のデスっちは… あぁ、本当の名前はシリウスか …シリウス元国王っちは凄いよ お前たちの国王様 お前たちの父ちゃんでもあるんだよな …父ちゃんかぁ」
バッツスクロイツがモニターを見上げながら言う
「俺 何でいつまでも こっちの世界に居るんだろ?ちょっと遊んだら ローンルーズへ帰るつもりだったのに もう7年近くこっちの世界に居るよなー 今回の作戦が成功したら 今度はその続きがあるから やっぱり俺は残らなきゃダメだけど… けど、もし… 失敗したら?そしたら… また世界をやり直すんだ 俺…」
バッツスクロイツがマグカップを両手で持ち 見つめて言う
「俺… 一度戻ろうかな?デス お前は… やっぱ こっちに残るよな 当然?ここがお前の故郷なんだし 国も仲間も 父ちゃんや 新しい国王様も居る …ああ、俺 一度戻ってもきっと すぐにまたこっちの世界に来るよ?やっぱこっちの世界は面白いし 俺っちが居ないと ドS国王様も 寂しがる… なんて事は無いか?はははっ!」
モニターに圧縮終了のメッセージが出る バッツスクロイツが気付きマグカップの残りを飲み干して言う
「よーし!終わった!これで前回よりユダっちへの負担が少ない雷プログラムになったしー?戦闘能力は前回比130% もうウィザードの魔力を使うルーゼっちには負けないし 討ち倒した上で一個部隊を撃破ーしちゃう事だって超余裕ー ってね!さて、俺っちも少し寝よー バーネっちには怒られるだろうけど?」
バッツスクロイツが軽く笑いながらモニターの電源へ手を伸ばし モニターに映る映像に気付いて言う
「って… え?まさか…?」
【 ソルベキア城前 】
ユダが剣を向けて言う
「フッ… まさか お前たちの方から出向いてくれるとは こちらから向かう手間が 省けたと言うものだ」
ヘクターが舌打ちをして言う
「チィ… 奇襲を掛けてやろうと思ったのに こんな早朝でも余裕かよ…っ けど!俺たちの作戦に変更はなしだ!いくぜ!?ルーゼック!」
この世界のヘクターが振り返る 視線の先でルーゼックが不機嫌な視線を向ける キルビーグが苦笑して言う
「すまんなヘクター国王 ルーゼックは低血圧なんだ しかし、心配は無い 少し動けばいつものルーゼックへ戻りよる 加速の支援魔法も与えてやれば 血圧も上がるでな」
ヘクターが表情をしかめて言う
「あぁ?低血圧?皆で奇襲を掛けようって時に!王様がそんなんで良いのかよ!?ほら!お前が気合入れねーと 部下たちだって付いて来ねーじゃねーか!?いつもは俺らより元気に叫ぶくせに お前のその様子ってまるで…」
【 ソルベキア城内 機械室 】
バッツスクロイツが操作盤を急いで操作しながら言う
「まさかヘクターっちたちが 奇襲を掛けて来るーなんてー!超イレギュラーなんですけどー!?でも!ユダっちがソッコー対応してくれてスペシャルサンクスー!あれなら 俺っちがたまたま偶然発見したから 応対が超ーギリギリ間に合いましたーなんて事も バレてないーって感じ!だからこそー!?」
バッツスクロイツが振り返って怒って言う
「シリウスっちも 超早く行って欲しいんですけどー!?ナニソレ!?いつも叫んでばっかりーの 超元気なバーネっちが 実は超低血圧で起きられない人ーだったなんてー!ベネテクトの王様は そんなにのんびり屋の寝坊助っちだったんですかー!?」
シリウスがソファに座りテーブルに突っ伏して だるそうに言う
「…るせぇーんだよ 俺ぁ予定外に 叩き起こされるってぇー事が 大嫌いなんだぁ… ついでにこの体質はぁ ガルバディアの体質だぁ… ベネテクトの王様じゃぁねぇ…」
バッツスクロイツが衝撃を受け怒って言う
「ベネテクトの王様は 元からガルバディアの王様っちーだろー!なら どっちの王様も朝はダメダメな スペシャル寝坊助ーって事ー!」
シリウスが衝撃を受け怒って立ち上がり叫ぶ
「るせぇえええ!!ガルバディアの王を何と言おうと構わねぇえが!ベネテクトの王を貶(けな)す事だけは 何が何でも許せねぇええ!!」
【 ソルベキア城前 】
ルーゼックが怒って叫ぶ
「誰がっ!あの不良国王と似ていると申すのかっ!?無礼者がっ」
ヘクターが言う
「なら!いつもみたいに気合入れていけよ!?俺は予定通り シリウスの相手をするんだ!ユダの相手はお前に任せるんだからな!」
ルーゼックが言う
「ならば貴様は さっさと向かわぬか!ユダ1人でヴァルキリーが居らぬ 今こそ 貴様らアバロンの無謀式が功をなす時っ!ヤツは私に任せ 貴様は魔法剣士部隊と共に ソルベキア城内へ突入せよっ!」
ルーゼックが剣をソルベキア城へ向ける ユダとヘクターが衝撃を受け怒って言う
「無謀式じゃなくって!アバロン式ーっ!」 「無謀式じゃねーよ!アバロン式だっ!」
ルーゼック、ヘクター、ユダが衝撃を受け ルーゼックとヘクターがユダへ向く ユダがハッとして視線を逸らす ヴァルキリーたちがユダの後方へ舞い降りる ユダが気を取り直し ヘクターたちへ剣を向けて言う
「ヴァルキリーよ!無謀にも我らの城へ奇襲を掛けに参った 愚かな者たちへ 我らの力を思い知らせてやれ!」
ルーゼックが呆気に取られ 怒って言う
「ぬぁ!?ばっ馬鹿者っ!貴様がのろのろしておったせいでっ!ヴァルキリーどもが現れてしまったではないかっ!」
ヘクターが驚き怒って言う
「お前がのろのろ寝ぼけてたんだろーが!?」
ガルバディアの騎士が来て言う
「作戦に変更は無しだ ヘクター ここは我らへ任せ お前は お前の相棒と共に シリウスを討ちに行くんだ シリウスの居場所は」
プログラマーが言う
「ああ、既に検討を付けてある 奴の存在をデータ上で確認できない この状態こそ ソルベキア城内にて唯一内部の確認が取られない 機械室に居るという可能性が高い そして、ユダとヴァルキリーが我らの前に現れておきながら シリウスが現れない これは何らかの策を仕掛けてくる可能性が示唆される 急いでシリウスを捕らえるべきだ」
ヘクターが頷いて言う
「よし!ここは任せたぜ!」
ルーゼックがユダへ剣を向けて叫ぶ
「ローレシア、ローゼント!ついでに おまけのガルバディアの騎士よ!今こそ我らが 全世界の怒りを やつら闇の王どもへ 思い知らせてやる時ぞっ!」
ユダとルーゼックが叫ぶ
「「攻撃ーっ!」」
両部隊が突進する ヘクターがプログラマーの支援プログラムを受けてユダへ切り込む ユダがヘクターの剣を払い除ける ガルバディアの騎士が続いてユダへ武器を振るう ユダがそれを避ける ルーゼックが剣を振り上げて叫ぶ
「貴様の相手は この私だ!闇の王ユダーっ!」
ルーゼックの剣をユダが剣で受け止める ルーゼックがヘクターへ向いて言う
「行けっ!」
ヘクターが笑んで言う
「おうっ!行くぜ!?デス!」
ヘクターが振り返る プログラマーが走って来る ヘクターがプログラマーを担ぎプログラムで加速してヴァルキリーたちの間をすり抜けソルベキア城へ侵入する ユダがその後姿を確認した後微笑し ルーゼックへ向いて言う
「これで お前との戦いに専念出来る」
ルーゼックが一瞬驚いた後苦笑して言う
「ふんっ 城への侵入を許して置きながら その台詞とは可笑しな奴だ だが、これで私も 気兼ねなく貴様との戦いにケリを付けられると言うもの その上でヘクターの奴が下手を打って居れば シリウスも我らが討ち取ってやれば良い」
ルーゼックが剣を振り払い構える キルビーグが魔法を放ちルーゼックの剣が魔法剣になる ユダが微笑して言う
「私とシリウスを お前たちローレシアの2人の王が討つ か… まるでいつかの世界の様だ」
ユダが剣を掲げ雷を受け取って構える ルーゼックが疑問した後 微笑して言う
「ふ…っ いつかの世界ではなく まもなく この世界の話となるのだっ!」
ルーゼックがユダへ剣を振り下ろす ユダが剣を受け止めて言う
「そうはさせない 闇の王としても 別の王としても 二度とっ!」
ユダがルーゼックへ攻撃する ルーゼックがハッとする キルビーグが加速の支援魔法を放って言う
「ルーゼック!」
ルーゼックが加速の支援魔法を受け 即座に回避し 両者の戦いが始まる
【 ソルベキア城内 通路 】
ヘクターが走りながら言う
「デス!機械室ってのは何処だ!?」
プログラマーが周囲にホログラムのモニターを出しながら言う
「このまま真っ直ぐ 玉座の間を抜け 上階の… いや!シリウスが現れる 前方に!」
ヘクターが驚いて立ち止まる シリウスのホログラムがヘクターの前方に現れる ヘクターがプログラマーを下ろし 剣を抜いて構える シリウスが微笑する ヘクターが疑問し言う
「あれは… ホログラムか?デス」
ヘクターが間を置いて振り返って言う
「デス?」
ヘクターの目の前でプログラマーが倒れる ヘクターが驚き慌てて受け止めて言う
「デス!?どうした!?デス!?デ…」
ヘクターが意識を失って倒れる ホログラムのシリウスが微笑して言う
『シナリオは変わっちまったが 俺たちの作戦は続けさせてもらう この世界の者じゃねぇお前らは 事が終わるまで ゆっくり眠ってやがれ 今は生憎 てめぇらの相手までは してやれねぇんだ』
シリウスのホログラムが消える
機械室
シリウスがヘッドギアを外して言う
「よし、これで奴らの心配は無くなった… ソルベキアから離したヴァルキリーどもと 通信は繋がったのか?」
バッツスクロイツが操作盤を操作しながら言う
「皆を起こした時についでに繋いでおいたー!けど それ以上は今 超忙しい俺っちには出来ないからっ!指示なら自分で出して!」
バッツスクロイツが真剣にモニターを見ながら操作盤を操作する シリウスが呆気にとられた後苦笑して言う
「はっはー 鈍臭ぇバッツスクロイツには 俺の作った ユダの支援プログラムを再生するだけで精一杯かぁ?やっぱ ローンルーズの民であるてめぇに ガルバディア様のプログラムは 難しかったかねぇ?あーあっはっはっはっ!」
シリウスが満足そうに笑う アンドロイドのデスが間を置いて アイスコーヒーをシリウスの頭上から掛ける シリウスが驚いて叫ぶ
「ぬあぁああ!冷てぇええ!何しやがるっ!?このオンボロ ガルバディアの騎士がぁああ!!」
【 シュレイザー国 】
見張り台のシュレイザー兵が疑問し 目を細めてから焦って言う
「あ!あああああれっ!あれきっと ヴぁ ヴぁヴぁヴぁ!」
シュレイザー兵が指差して慌てる スプローニ兵が示されたものを見て言う
「…間違いない 先日アバロンで確認した 奴ら ヴァルキリーだ」
シュレイザー兵が慌てて駆け回る スプローニ兵がイラっとした後怒って言う
「…むやみに走り回るなっ!卿は直ちにシュレイザー城へ連絡しろ!俺はスプローニへ援軍の要請をする!」
シュレイザー兵が怯えてから 慌てて言う
「わ、分かったよ こっちはシュレイザー城に連絡ね!その後は 急いで」
スプローニ兵が通信機の着信を待ちつつ銃を確認して言う
「…ああ、その後は急いで俺たちも 戦闘配備へ」
シュレイザー兵が頷いて言う
「急いで退避ね!」
スプローニ兵が衝撃を受け怒って叫ぶ
「違うっ!国を守る兵が 退避してどうするっ!?」
【 ローレシア国 】
ローレシア兵Aが目を細め 指差して言う
「ヴァルキリーだ!ヴァルキリーが三度現れたぞ!」
ローレシア兵Bが言う
「よし!直ちに連絡を行う!」
ローゼントの騎士が現れて言う
「このローレシアを守る為に残された 我ら魔法剣士部隊の先鋭が 援軍を率先し 奴らヴァルキリーを 見事討ち取ってくれよう」
ローレシア兵Bが通信機を操作している ローレシア兵Aが苦笑して言う
「その実 我らが 魔法剣士部隊の2軍に落とされてしまった為 残っていたのだと言う事は 援軍には内緒にしておらねばな?」
ローゼントの騎士が衝撃を受け怒って言う
「そっ それは…っ そもそも貴殿が試験当日に 風邪など引いたのが原因であろうっ!だから常日頃から 夜風には当たるなとあれ程っ!」
ローレシア兵Bが苦笑して言う
「すまん、どうも昔からの癖でな?緊張を解そうと夜風に当たるのが好きなのだ たまたまあの日の前夜は冷えておってな?」
【 アバロン城 見張り場 】
傭兵隊の兵が目を細めてから驚いて言う
「おいっ!ヴァルキリーどもが 来やがったぜ!ヘクターに連絡だ!」
1番隊の兵が衝撃を受け怒って言う
「ヘクター陛下だ!無礼なっ!もしくは最低でもヘクター国王と言わぬかっ!」
傭兵隊の兵がだるそうに言う
「あのなぁー?俺たちはついこの前まで ヘクターって呼んでたんだぜ?いきなり陛下だの国王様だのって 付けられる訳ねーだろー?」
レクターが笑顔で現れて言う
「それにヘクターは 傭兵隊の奴らから 陛下だの国王だのと言われるのは 好きじゃねーんだ そんな気がする」
1番隊の兵が困って言う
「し、しかし レクター殿下…っ」
傭兵隊の兵が言う
「おいっ レクター!んな事よりヴァルキリーは目の前だぜ!?お前も傭兵隊の連中へさっさと連絡をしろよ!?相っ変わらず お前は 間抜けてやがるなぁー!?」
1番隊の兵が衝撃を受け怒って叫ぶ
「レクター殿下だ!無礼者っ!しかも 殿下に対し 間抜けているとはっ!」
レクターが照れる 1番隊の兵が衝撃を受け 泣きながら叫ぶ
「殿下ーっ!!」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
この世界のヘクターが通信機のレクターへ言う
「分かった、すぐにデネシアの魔力者たちにも 援護要請を出す それから、シュレイザーとローレシアにも ヴァルキリーが現れたって連絡が入った アバロン2番隊をローレシアへ 4番隊をシュレイザーへ向かわせてくれ シュレイザーにはスプローニとツヴァイザーの援軍も入るから 4番隊でもきっと間に合う アバロンは… ちょっと辛ぇかもしれねーけど」
通信機のレクターが笑顔で言う
『大丈夫だヘクター、アバロン3番隊は最強部隊なのだ 例え間抜けている副隊長が 間違って隊長に繰り上がっちまったって 皆は気にせず いつも通り戦ってくれる そんな気がする』
この世界のヘクターが苦笑して言う
「兄貴… こんな時ぐれーは 間抜けるのは程々にして ちゃんと戦ってくれよな?俺は兄貴が本気になれば 本当は強ぇんだって事 知ってるんだぜ?昔、俺がヴィクトール12世陛下とバーネット1世様のローレシア討伐に付いて行こうとしたのを 兄貴が本気で止めただろ?自分に勝てたら通してやるって あの時の兄貴は本当に強かったぜ?きっと今でも俺は 本気の兄貴には 勝てねーんじゃねーかな?」
通信機のレクターが呆気に取られた後、笑顔で言う
『それはきっと気のせいなのだヘクター 私はお前に勝った事なんて無い もしあったとしても 私は忘れてしまった 世界一の大剣使いであるヘクター国王に勝る 大剣使いなど この世界には居ないのだ』
この世界のヘクターが苦笑した後 気を取り直して言う
「それじゃ!アバロンの防衛は頼んだぜ!レクター新傭兵隊長!」
通信機のレクターが笑顔で頷く この世界のヘクターが振り返って言う
「アバロンの部隊配置は決まったぜ!デネシアの魔力者部隊もアバロンで待機してたから 2番隊4番隊の奴らと一緒に すぐに各国へ向かう筈だ バーネット、ヴァルキリーはガルバディアには今の所来てねーけど 俺は引き続きここに居る!アバロンの元国王ヴィクトール13世と現国王の俺が2人揃って このガルバディアを守るんだ!安心しろよな!」
ヴィクトール13世が軽く笑い 笑顔でバーネット2世へ振り返る バーネット2世が2人の視線に呆気に取られた後 苦笑して言う
「ハ…ッ!別に俺が てめぇらアバロンの民を 信用してねぇって訳じゃねぇよ?」
【 アバロン国 城下門前 】
ヴァルキリーと魔法剣を有した傭兵隊が戦っている その場所に 大砲による空砲が1発放たれる 戦いを行っていたヴァルキリーと魔法剣士傭兵隊が静まり 傭兵隊の皆が言う
「な、なんだ!?」 「大砲か?今回の戦いに大砲を使うなんて話は…っ!?」
皆が顔を向けた先 自分たちを含めた城下門へ向け 数多の大砲が向けられている
城壁の見張り台
アバロン兵が言う
「あれはっ!?カイッズ国の大砲部隊っ!?」
城下門前
大砲を背に カイッズ大砲部隊の隊長が言う
「静まれー!我らはカイッズ国、聖戦大砲部隊!…そして!」
大砲を背に ツヴァイザー部隊の隊長が槍を掲げて叫ぶ
「我らは ツヴァイザー国 第4槍団!」
傭兵隊の兵が疑問して言う
「カイッズとツヴァイザーが… 何だぁ?」
傭兵隊の兵がレクターへ向いて言う
「おい?レクター?アバロンはカイッズとツヴァイザーにも援軍を要請してんのか?」
レクターが疑問してから笑顔で言う
「私はそんな話は一切聞いてねーのだが …そうなのか?」
傭兵隊の兵が衝撃を受けて言う
「いや!?それを俺らが 隊長のお前に聞いてんだよ!?」
ツヴァイザー部隊の隊長が言う
「ツヴァイザーとカイッズの勇士たちよ!闇の王らと共に この世界を支配せんとする アバロンを!今こそ我らが打ち倒すのだ!」
傭兵隊の兵たちが言う
「はあっ!?アバロンが 闇の王と共に この世界を支配するだって!?」
「何言ってんだアイツら!?その闇の王の兵であるヴァルキリーと戦ってる 今の俺らの姿が見えてねぇのかよ!?」
レクターが首をかしげて言う
「そうなのか?」
傭兵隊の兵が衝撃を受けて言う
「いやっ?分かれよっ!?」
大砲を背に カイッズ部隊の隊長が叫ぶ
「たとえこの世界の多くの国々を騙せたとて!神の子である 我らカイッズの民まで 騙せると思うな!我らカイッズと志を同じくする ツヴァイザーの槍より放たれる 神の怒りをその身に受けるが良い!」
ツヴァイザー部隊の兵が槍を向ける 槍に炎の魔力が集まる
デネシアの魔力者が慌てて言う
「皆!アバロン傭兵隊への支援魔法 物理バリアを…っ!…って 違うっ!?あれは… 魔法っ!?」
ツヴァイザー部隊の兵の槍から 一斉に炎の魔法が放たれる 炎の向かう先 ヴァルキリーたちが退避する 傭兵隊の皆が驚く デネシアの魔力者が慌てて言う
「間に合わないっ!傭兵隊の皆!逃げろー-!!」
傭兵隊の皆の前に レクターが駆け出して行って 大剣を振りかざす 大剣から放たれたプログラムが拡散して全ての炎を飲み込み鎮圧される デネシアの魔力者と傭兵隊の皆が驚いて 傭兵隊の兵が言う
「な!?あ、あのレクターが…!?」
デネシアの魔力者が言う
「そんな馬鹿な…っ!?あれほどの魔力を たった1人で…っ!?」
レクターが間を置いて 慌てて熱がって言う
「あちっ!あちちちちっ!」
レクターが手に持っていた剣を左右の手に放りながら熱がる 傭兵隊の皆が呆れて言う
「…いや、やっぱり あいつは俺らの知ってる 間抜け大剣使いのレクターだ」
「だよなぁ?やっぱ 偶然防げただけか?相手はツヴァイザーとカイッズの連中だもんな?見た目は魔法みてぇだったが あの炎も 唯の火薬か何かか?…だって言うなら!」
デネシアの魔力者たちが言う
「いや、違う」 「あれは間違いなく 魔力を有する炎だった それも」
「我々デネシア国の魔力者をはるかに超える」
傭兵隊の皆が ツヴァイザーとカイッズの部隊へ剣を向けて言う
「こっちはヴァルキリーとの戦いで忙しいんだ!邪魔者は!」 「さっさと退散してもらうぜー!」
デネシアの魔力者が言う
「その魔力を たった1人で防いだ… アバロン傭兵隊の隊長」 「信じられんっ あの魔力を防がれる者なんてっ それこそ… あのウィザード程の魔力者でなければ」
傭兵隊の兵が言う
「行くぜ!野郎どもー!」
傭兵隊の皆が声を上げて向かう デネシアの魔力者たちがハッとして言う
「い、今はそれよりも!?」 「あ、ああ!デネシア魔力者部隊の皆!傭兵隊に遅れるな!」
魔力者たちが傭兵隊を追いかけて行く レクターが1人残され首を傾げて言う
「うん?突撃するのか?奴らには ローレシア領域の魔力者たちが力を貸していた だから 我々だけでは敵わないのだ そんな気がする …しかし、今はその魔力が収まっているのだ だから 今なら我々でも 奴らを倒せるかもしれない…」
レクターがひらめいて言う
「おお!傭兵隊の皆は そのことに気付いたから 突撃したのだな!?やはり 私は皆に比べて少々間抜けている様だ だから 皆が奴らへと向かったのに 一人だけ残ってしまい 挙句、私は …ヴァルキリーに囲まれてしまったのだ」
レクターが照れる ヴァルキリーたちがレクターへ武器を向ける
【 ローレシア城 玉座の間 】
ローゼックが怒って言う
「何だとっ!?このローレシアを守る デネシアの魔力者とアバロン2番隊の結束が バラバラであるだとっ!?それはどう申した事か!?シュレイザーからの連絡では 向こうのデネシアの魔力者とアバロン4番隊は 好調にヴァルキリーと戦っておるとの連絡であったぞ!?」
ローレシア兵が困って言う
「は、はっ!申し訳ありません ローゼック代理国王陛下 しかし、このままでは 我らローレシアはヴァルキリーどもに 討ち負かされてしまいます!どうか 何らかの案を我らへ お与え下さい」
ローゼックが困惑して言う
「クッ… シュレイザーとローレシアでの戦況の違いは差ほど無い 思い当たるとすれば 唯一、向こうには 魔法剣士部隊と共に 20年後の世界から訪れたと申す ヴェルアロンスライツァーとロキ その他1名が 士気を高めておるとの事 同等の事を行えば こちらの魔法剣士部隊の結束を高める事も 可能なのだろう しかし」
ウィザードが覗き込んで 笑顔で言う
「では、お前が皆と共に戦えば良い お前は現在このローレシアの代理国王なのだ 一応であっても この国の王として 皆と共に戦えば きっと皆も嬉しいのだ そんな気がする」
ローゼックが怒って言う
「黙れっ!レクターもどき!それが出来ようものなら!とうに行っておるわっ!そもそも私がただヴァルキリーどもに向かう事など容易い!しかし、問題は!この私に魔力を与える者がおらなんだ事だっ!ただ出て行って ヴァルキリーどもに倒されて居っては むしろ士気を落としてしまう!それが分からぬのか 馬鹿者っ!」
ウィザードが首を傾げる ローゼックが言う
「この私に魔力を与えられるもの… 元最上級魔力者である私に 通常の魔力者の魔力では足りぬのだ 強いて言えばキルビーグ… だが奴はルーゼックと共にローレシアを離れている 私にも… こんな時 あいつが居てくれたなら」
ニーナが笑顔で言う
「それなら!ウィザードのデスさんが ローゼックお祖父ちゃんに魔力を貸してあげたら良いのー きっとルーゼック叔父さんに出来たんだから ローゼックお祖父ちゃんにも 貸してあげられると思うのー!」
ローゼックが衝撃を受け ウィザードを見上げて言う
「なぁ!?こ、このレクターもどきの魔力で 支援を受けろとな?ふむぅ…」
ローゼックが疑惑のまなざしを向ける ウィザードが疑問した後笑顔で言う
「私の魔力は悪魔力なのだ ルーゼック国王も私の魔力は辛いと言っていた 恐らく 老体のローゼック国王代理には もっと辛いのだ そんな気がする」
ニーナが首を傾げる ローゼックが衝撃を受け怒って言う
「誰が老体かっ!無礼者っ!例え 20年後の孫から お祖父ちゃんと呼ばれようとも この身は まだギリギリ40代であるっ!」
【 ローレシア城 城門前 】
ローゼックが剣を抜いて叫ぶ
「デネシア、アバロン 両国の織り成す魔法剣士部隊よ!貴様らの力 互いに信じ合わずしてどうするかっ!両国を知る私には分かる!貴様らであるなら ヴァルキリーどもを討ち倒す事など 造作も無き事ぞっ!」
ローゼックが剣を振り上げる ウィザードが魔力を与え魔法剣が輝く ローゼックがヴァルキリーに剣を向けて叫ぶ
「闇の王の配下 ヴァルキリーよ!例え 国王不在のローレシアへ 奇襲を掛けようとも!この私と彼らが居る限り 返り討ちとされるのだっ!行くぞっ!」
ローゼックが加速の支援魔法を受け ヴァルキリーへ突撃し 応戦した一体のヴァルキリーを弾き飛ばす 魔法剣士部隊員らが呆気に取られた後 改めて威勢を上げ叫ぶ
「ローゼック様に続けーっ!」
戦いが始まる
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウスが微笑して言う
「はっはー!何だよ 思ってたよりやるじゃぁねぇか?ひょっとして 俺たちのシナリオが大当たりだったんじゃぁねぇか?」
シリウスがタオルで髪を拭きながら言う
「…んにしても まさかツヴァイザーとカイッズが ここに来てアバロンへの疑いを理由に 仕掛けて来やがるとはなぁ?こいつは大いに想定外だったぜぇ それに、あのレクターの野郎がほざいてやがった ローレシア領域の魔力者がどう…ってぇのは どう言う意味だぁ?あのレクターの野郎も… なぁ?バッツス…」
シリウスがバッツスクロイツへ視線を向ける バッツスクロイツは真剣に操作盤を操作している シリウスが不満そうに舌打ちをした後 アンドロイドのデスへ向いて言う
「よう、てめぇはどう思う?機械鎧をフル装備にしてたんじゃぁ 喋れねぇだろうが 音声プログラムで送れば話せるだろぉ?ツヴァイザーやカイッズに ローレシアの魔力者がバックアップしやがってるってぇのか?この辺りの連中の事を調べ上げてやるべきか それとも現在進行形で ソルベキア城前で行われてやがる戦いへの サポートに行くべきか… てめぇはどっちが良いと思いやがる?」
アンドロイドのデスがシリウスへ一度向いた後 無視してバッツスクロイツへ視線を戻す シリウスが衝撃を受け怒って言う
「おいっ!てめぇええ!てめぇの国王様の言葉を 無視しやがるんじゃねぇええ!!」
シリウスがアンドロイドのデスへ怒りの視線を向ける アンドロイドのデスが再び振り向いた後 あからさまにぷいっと顔を逸らす シリウスが衝撃を受ける
【 ソルベキア城前 】
ユダが雷を受け取り 大振りな攻撃をルーゼックへ仕掛ける ルーゼックがキルビーグから支援魔法を受け 即座に回避し 魔法剣でユダの剣を横殴りに払う ユダの剣が手を離れる ユダがハッとして言う
「ッ!?しま…っ!」
ルーゼックが剣を振り上げて叫ぶ
「ユダよ!これで貴様の敗北ぞっ!」
ユダが焦る ルーゼックが剣を振り下ろす 機械鎧をフル装備したシリウスが駆け込み ルーゼックの剣を自身の武器で受け止める ルーゼックが表情をしかめ 剣を振り払い シリウスへ向いて不満そうに言う
「我らの真剣勝負に水を刺すとは… 闇の王シリウス 貴様、剣士ではあらぬな?」
シリウスが言う
「剣士であろうが無かろうが 今ここで私の相棒を殺される訳には行かない それだけだ 貴様らの戦力が上がった事は認めてやる そして、ここからはユダに代わり この私が相手をしてやろう」
ルーゼックが笑んで言う
「良いだろう 元々ユダを倒してやった次は ヘクターの馬鹿者が討ち損じるやもしれぬ貴様を 代わりに討ち取ってやろうと考えて居ったのだ だが、あのヘクターの相手をした上で 先ほどの動きとは… どうやら、我らに余裕は無さそうだな?…気を引き締め 相手をしてくれようぞっ」
ルーゼックが剣を構える シリウスが一瞬呆気に取られてから言う
「あ?ヘクターの相手をした上 で…?あ、ああ!そ、そうだったぜ!あのヘクターの野郎は 俺が あっさり打ち倒してや…!」
ユダが苦笑して言う
「いや、我々の負けだ シリウス 君では彼に勝てない」
シリウスが衝撃を受け焦って言う
「なぁ!?ば、馬鹿言ってんじゃねぇ!ユダ!俺があのルーゼックの野郎に 勝てねぇだなんて事は!」
ユダが微笑して言う
「それに 彼らは僕と戦い 勝利した そこへ無傷の君が 偽りを述べた上で戦いを挑むなど 許されない事だ それに、彼は恐らく 自らの命を顧みず君に挑み 勝利する …だが、その結果 彼が命を落としてしまったりしては 我らのやってきた事が 全て無意味になってしまう だから 今は 詰まらない意地なんかで 戦う時じゃないんだ」
シリウスが驚き焦って言う
「おいっ!ユダ!」
ユダがシリウスへ向いて言う
「シリウス、ヴァルキリーたちは?」
シリウスが一瞬、間を置いた後答える
「あ?…あぁ、何だかんだで 各国に防がれたみてぇだ」
ユダが微笑した後ルーゼックへ向く シリウスが一瞬驚き止めようとするが ユダが言う
「ルーゼック、そして キルビーグ 貴公らの勝利だ 我ら闇の王とヴァルキリーは この世界から立ち去る 現在我らのヴァルキリーが この世界の3大国家へ奇襲を掛けている だが、それらどの国に置いても ヴァルキリーは防がれたとの事 …我らの完全なる敗北だ」
ルーゼックが疑問しキルビーグへ振り返る キルビーグがルーゼックの疑問に同意しながら近くへ来て言う
「今回の我らの奇襲は アバロンのヘクター国王と 各国の代表が集まり作られた策であった 貴殿らがガルバディアへ攻撃を仕掛けて来るであろうと言う情報を元にな 故に 我らの策が先か 貴殿らの行動が先になるか 分かりかねた為に 各国の防御体制も十分に図られたのだ」
ルーゼックが言う
「とは申すものの まさかガルバディアではなく 3大国家を狙いよるとは思いもせなんでおった しかし、それらいずれの国も 防がれたと申すのであるなら あのアバロンとガルバディアの2人の王が 見事3大国家へ戦力を振り分けおったのだろう 真に貴様らからの勝利を得たのは その両国であるのやもしれぬ」
シリウスがため息を付いてから 改めて言う
「シュレイザーはローゼントのヴェルアロンスライツァーとスプローニのロキが ローレシアはローゼック前デネシア国王が そして、アバロンは ヘクター国王の兄であるレクター傭兵隊長が 戦力を統括し ヴァルキリーを打ち倒した そして、我ら闇の王は 貴様ら2人の王が押し留めた 決してアバロンとガルバディアだけの勝利ではなく この世界の 貴様らの勝利だ」
ユダが微笑する キルビーグが疑問して言う
「闇の王ユダ、シリウス… 貴殿らは一体何者か?もし、貴殿らが この世界の我らの勝利を 認めると申すのであれば…」
シリウスの通信機が鳴る 皆が驚き シリウスが慌てて着信させて言う
「だっ!てめぇえは!この鈍臭ぇクロイツ何とか!状況分かってて通信して 来やがっ!」
通信機のバッツスクロイツがシリウスの言葉を制して叫ぶ
『それ所じゃないんだって!シリウスっち!』
ルーゼックが衝撃を受け叫ぶ
「その声はっ!いつぞやの 軟派男っ!」
通信機のバッツスクロイツが衝撃を受け 怒って言う
『ちょっ!ルーゼっち!俺っちへの その呼び方!まじデフォルト化しないで欲しいんですけどーっ!?』
ユダが通信機を覗いて言う
「それよりも、状況を分かった上での通信に それ所ではない とは?一体何があったんだ?ルパーん13世」
通信機のバッツスクロイツが衝撃を受け怒って言う
『ユダっち!それも止めてーっ!?』
【 ガルバディア城 玉座の間 】
ヴィクトール13世がモニターを見て焦って言う
「そんなっ!カイッズやツヴァイザーの兵が 魔力を扱うなんて!」
この世界のヘクターが焦って言う
「折角 兄貴が1人でヴァルキリーを押し留めたってーのに!魔法剣士傭兵隊はどうしちまったんだよ!?」
【 アバロン国 城下町門前 】
傭兵隊の皆が倒れる レクターが呆気に取られる レクターの後方ヴァルキリーたちが顔を見合わせる レクター目掛け強力な炎の魔法が放たれる デネシアの魔力者たちが慌てて魔法バリアを放つ 魔法バリアにヒビが入る レクターが呆気に取られたまま見つめる ヴァルキリーの1人が叫ぶ
「ダメ!ダーメー!」
レクターがハッとして剣を構える 魔法バリアを打ち破った炎の魔法が レクターの剣に斬られ八方に切り裂かれる 炎の消えた場所に剣を振り払った姿のレクターとヴァルキリーたちが居る レクターが疑問して言う
「うん?私が先ほど 全力でぶん殴ったヴァルキリーたちが たった今 私やアバロンを守る手助けをしてくれた… そんな気がする」
レクターが首を傾げヴァルキリーたちを見る ヴァルキリーたちが視線を逸らして焦りの汗を流す
【 ローレシア城 玉座の間 】
傷だらけのローゼックが怒って叫ぶ
「馬鹿者っ!ルーゼック!キルビーグ!貴様らは このローレシアの!自国の民を信じられなんだかっ!?その様な 世迷言!例え前ローレシア国王 イシュラーンが継承しおった 貴様ら現ローレシア国王の言葉であっても!何の権限もあらなんだ この私が許さぬわっ!」
通信機のルーゼックが怒って叫ぶ
『であるからにして!何の権限もあらなんだ 前々デネシア国王であられる 父上では 何の脅しにもなりませなんだ!父上っ!』
通信機のルーゼックが下げられ キルビーグが現れて言う
『それはそうと、申し訳ありませなんだが ローゼック前々デネシア国王陛下 どうか この話が本当であるのか 今すぐソイッド村へ 確認へ向かって欲しいのです』
回復魔法を受けているローゼックが衝撃を受け 怒って叫ぶ
「貴様は誠小なりとも 申し訳なく思うのであったら その私への敬称をなんとかせなんだか!キルビーグ!」
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウス、ユダ、ルーゼック、キルビーグがバッツスクロイツの操作するモニターを見上げ シリウスが言う
「俺たちは魔力穴から宝玉を外しはしたが そもそも あの祭壇から ただ宝玉を外しやがったって いきなり生物が魔物化しちまう程の 悪魔力が噴出する様な事はねぇ それなのに」
ユダが言う
「この悪魔力の濃度は ソルベキアがCITCを利用して 聖魔力を抜き取った時と同等だ 僕らの他に この世界のCITCの事を知る者なんて 居ない筈なのに」
ルーゼックがキルビーグと顔を見合わせてから疑問し ユダたちへ言う
「貴様らの話している事は 我らには分からぬ事ばかりだが 過去の歴史から 悪魔力と申す魔力に多く晒されると 敵味方の区別が逆転してしまうと言う話だけは知っている」
キルビーグが言う
「それにより ソイッド村の魔力者たちの 敵味方の区別が逆転し ローレシアと友好を結んだアバロンへ 攻撃を仕掛けておると申すのか?」
シリウスが言う
「敵味方の区別ってぇのは 自国か他国かなんて理性的な部分での話じゃねぇんだ もっと本能的に 自分と同様に悪魔力にやられている奴か、そうじゃねぇ奴か ってぇレベルだった筈だ」
ユダが言う
「しかし、今 ソイッド村の魔力者たちは 悪魔力に支配されながらも 悪魔力に侵されていない ツヴァイザーやカイッズの者たちと連携している これは一体どう言う事なんだ?」
シリウスが考えて言う
「うん?待てよ あの悪魔力の効力ってぇのは この世界においては 唯のプログラムにすぎねぇんだ 今回の物に どんなプログラムが仕込まれてるかは知らねぇが 本物の悪魔力なんかじゃねぇ!」
ユダが言う
「それが今 ソイッド村の魔力者を操っている… では、今すぐ元ガルバディア国王殿に連絡を取って 彼らを正常に戻してもらおう!この世界は成功したんだ これ以上 変化を与える必要は無い筈だ!」
シリウスがバッツスクロイツへ言う
「おいっ シスコンへのアクセスは」
バッツスクロイツが怒って言う
「だからっ!全然無理だって!何度言ったら分かってくれるの!?俺っちは 元からエンジニアであって プログラマーでもハッカーでもないのっ!」
シリウスが言う
「ソルベキアの機械なんぞでやってたんじゃラチがあかねぇ こうなったらガルバディアのセンコンを使ってやるっきゃねぇぜ!」
ユダが言う
「ガルバディアへ?ではこの世界の君に …あぁ!えっと! バーネット2世ガルバディア国王に!連絡を!」
シリウスがバッツスクロイツへ視線を向ける バッツスクロイツが頷き操作盤を操作する ルーゼックとキルビーグが疑問する モニターにエラーが出る 皆が疑問する シリウスが呆れて言う
「…おい、鈍臭ぇクロイツ何とか たかが通信連絡にエラー出してんじゃねぇよ そのてめぇに色々任せてた 俺が泣きたくなるじゃねぇか」
バッツスクロイツが呆気に取られてから真剣な表情で言う
「いや、違うよシリウスっち これ、ガルバディアの… この世界のガルバディアのシステムが ダウンしてるんだ」
シリウスが驚いて言う
「は?何言ってやがる?んな訳ねぇだろ?ガルバディアのシステムは この世界そのものを構成してやがるんだぞ!?そいつをダウンさせちまうなんて事 しちまったら…!」
バッツスクロイツが驚いてモニターを指差して言う
「や、やばいよ!シリウス!ガルバディアとワープロードを結んでた ベネテクトに このプログラム!」
シリウスが呆気に取られ 次の瞬間機械室を飛び出して行く ユダが呼んで慌てて追い駆ける
「バーネット!!」
機械室に残った3人 バッツスクロイツが衝撃を受けて言う
「え?えぇええ!?ちょっ!あの2人!ルーゼっちやキルビーグっちを 俺っちの所に残して行っちゃう!?普通!?しかもっユダっちってばっ!」
キルビーグが首を傾げて言う
「今、闇の王ユダが 同じく闇の王シリウスを バーネットと呼んでおらなかったか?ルーゼック?」
ルーゼックが困惑して言う
「あ、ああ… 実にはっきりそうと呼んでおった気がする そもそも奴らの言動そのものが…」
バッツスクロイツが衝撃を受ける ルーゼックとキルビーグがバッツスクロイツへ視線を向ける バッツスクロイツが慌てる ルーゼックが考える様子で言う
「…とは申すものの 奴らは現在ガルバディアに居る筈 その奴らがたった今まで我らの前に存在しよった筈が無い」
キルビーグが苦笑して言う
「ああ、同一人物が同じ時間に 北のガルバディアと南のソルベキアに居る等という事は出来なんだ たとえユダとシリウスが 遠い過去 ガルバディアに居った2人の王の名と同じであってもな?」
バッツスクロイツとルーゼックが衝撃を受け バッツスクロイツが視線を逸らす ルーゼックが疑問し言う
「は?ユダとシリウスは… ガルバディアの王の名で あったのか…?」
キルビーグが笑顔で答える
「ああ、ユダと申すのは後から付けられた あだ名のようなものであるがな?元はヴィクトール11世を示す名であったのだ」
バッツスクロイツが密かに言う
「…だからっ!そんな意味深な名前は 超使わない方が良いーってっ!俺っち言ったのにっ!」
ルーゼックが改めて言う
「…と、今はっ!奴らの事など どうでも良いのだっ!我らローレシアの魔力者どもが アバロンを攻撃するツヴァイザーとカイッズに踊らされおっておるっ!今すぐ奴らを正気に戻してやらなんだっ!我らローレシアの魔力を ツヴァイザーやカイッズなどに使われるなどっ!断じて罷りならぬっ!」
キルビーグが呆気に取られてから微笑して言う
「ああ、そうであった ローゼック前々デネシア国王にして 現ローレシア代理国王殿は ソイッド村へ確認に向かってくれよったであろうか?」
ルーゼックが言う
「村の確認は父上に任せておけば良い きっと間違いなく向かってくれよる であるからにして!我らはすぐ様 魔力者どものもとへ 向かわなんだならぬわ!」
キルビーグが言う
「では ローレシアではなく アバロンへ向かうと申すのか?ルーゼック」
ヘクターが現れて言う
「なら 俺たちも行くぜ!」
プログラマーが現れて言う
「と、言うよりも 是非 アバロンへの移動魔法に 便乗させてもらいたい」
ヘクターが苦笑して頭を掻く ルーゼックとキルビーグが呆気にとられた後顔を見合わせ ルーゼックが呆れて言う
「確か、現在ヘクター国王はガルバディアに 相棒のガルバディアの騎士は 我らと共に戦い終えた後に 同じくガルバディアへと向かいよった…が」
キルビーグが苦笑して言う
「どうやら、年齢は違えど 同一人物が同じ時間に 北と南に居る事も可能な様だなや?」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
ヴィクトール13世が言う
「バーネット!どうなの!?ガルバディア城のシステムは 万が一の事態でも 最低限の保持がされる様に出来ているって!」
バーネット2世が目を開いて言う
「ああ、万が一このまま復旧しなくったって ただ、生活する程度の機能は 維持される だが、それだけじゃ このガルバディアが存在している意味がねぇんだ」
ヴィクトール13世が問う
「存在している意味とは!?」
バーネット2世が言う
「ガルバディアは 悪魔力や他の世界からの侵略から この世界を守っていた だから、俺は 悪魔力とプログラムを使い この世界を潰そうとやって来た あの闇の王たちが根源であり 奴らさえ倒しちまえば もうガルバディアの存在理由は無くなるんじゃねぇかって思ってた だが、そうじゃ無かったのか…?ガルバディアの… この世界の敵は あの闇の王たちじゃねぇのかもしれねぇ」
この世界のヘクターがやって来て言う
「バーネット!アバロンの様子は 見られねぇのか!?通信も繋がらねーんだ!これも ガルバディアの機械が 止まっちまったせいなのか!?」
この世界のヘクターとヴィクトール13世がバーネット2世へ問う視線を向ける バーネット2世が一瞬驚いた後言う
「あ、ああ アバロンのモニターはもう見られねぇ だが、てめぇらが使ってやがる 通信機の管理はソルベキアだ こっちは そいつにプロテクトを掛けてやってんだぁ ガルバディアのシステムがダウンしたんなら むしろセキュリティーがフリーになっちまった分 好調に繋がりやがる筈だ アバロンの王であるてめぇの通信なら ソルベキアとしても盗聴の価値がありやがる 各国で戦いを行っている今 無防備なてめえの通信を 遮断しちまう筈がねぇ」
ヴィクトール13世が言う
「では、ガルバディアだけでなく ソルベキアのシステムも ダウンしてしまったのか?この世界の2大機械大国である ガルバディアとソルベキアが…」
バーネット2世がハッとして言う
「いや、3大機械大国だ まだローレシアが残ってやがる」
玉座の間のアバロンへの通路が開き ガルバディアの騎士が走って来て言う
「ヘクター!大変だ アバロンが ツヴァイザーとカイッズ そして ソイッド村の魔術師たちに 総攻撃を受けている!」
皆が驚く ガルバディアの騎士が続ける
「各国へ振り分けた アバロン部隊の収集をしたいのだが 通信が遮断されてしまった 現在は残されたアバロン部隊とヴァルキリーを レクター傭兵隊長が指揮を執って防衛している だが、戦況は厳しい ヘクター!お前も私と共に すぐにアバロンへ戻るべきだ!」
ヴィクトール13世が驚いて言う
「待って!今 ヴァルキリーも共に戦っていると!?」
ガルバディアの騎士が頷いて言う
「ヴァルキリーは一度 レクター傭兵隊長率いるアバロン・デネシアの魔法剣士部隊に倒された その後どう言う訳か レクター傭兵隊長とアバロンの味方に付いてくれた 理由は分からないが 現状は そのヴァルキリーとレクター傭兵隊長が 最前線でアバロンを守っている」
この世界のヘクターとヴィクトール13世が顔を見合わせた後 ヴィクトール13世が言う
「ヘクター、君は戻るべきだ ガルバディアは私が守る 君はアバロンの王として アバロンを」
この世界のヘクターが焦って言う
「けどよ!ヴィクトール!アバロンは過去に ガルバディアを見捨てたんだろ!?」
ヴィクトール13世が言う
「アバロンが見捨てたのではなく ヴィクトール11世が ガルバディアを裏切ったんだ だから 今度こそ私が残る!そして 君は戻ってアバロンを」
バーネット2世が言う
「いや、てめぇも行け ヴィクトール」
ヴィクトール13世が驚いて振り返る バーネット2世が言う
「ツヴァイザーとカイッズだけなら 2番隊と4番隊を欠いているアバロンでも何とかなる だが、そこにソイッドの… この世界最強の魔力者たちが加わっているんじゃ 勝ち目はねぇ こんな時に力を貸せねぇ ガルバディアなんぞの防衛に付く位なら てめぇも行って アバロンの大剣使いとして戦って来やがれ」
ヴィクトール13世が言う
「それは出来ない!敵がガルバディアのシステムを落としたのなら きっとここへ攻撃を仕掛けて来る!この状態で 完全に無防備なガルバディアを残して アバロンへ向かってしまうなんて 私は ヴィクトール11世以上の裏切り者となってしまう!」
バーネット2世が苦笑して言う
「はっは… なら丁度良いじゃねぇか?てめぇもいつまでも猫の名前じゃぁ 不満だろうぉ?これで名実共に 裏切り者のユダだぜ?」
ヴィクトール13世が驚いて言う
「バーネット…」
バーネット2世が言う
「行け!プログラムが使えねぇ今 ただの大剣使いのてめぇが ガルバディアに1人居たって意味がねぇ!だったら アバロンへ向かって 仲間と共に戦って来やがれ!」
この世界のヘクターが言う
「ヴィクトール!力を貸してくれ!一緒にアバロンを守れば アバロンの皆だって きっと ガルバディアを守りに来てくれるぜ!」
ヴィクトール13世が一度目を閉じて考えてから バーネット2世へ言う
「バーネット!私はすぐに戻る!アバロンの仲間たちと共に!このガルバディアを 必ず守る!」
この世界のヘクターとヴィクトール13世、ガルバディアの騎士が アバロンへの通路へ走って行く バーネット2世が見送り間を置いて苦笑する
ローゼックがキルビーグとルーゼックを前に言う
「であるからにして!貴様もデネシアの歴史として デネシアがガルバディアと手を組んでおった事を知っておるだろう!?闇の王らを倒さねばならなんだ今に置いて 我らデネシアが再び世界の為に ガルバディアの力を利用する気にでもなって 一瞬でも手を組んでやりよれば!あの用がある時にしか私を尋ねて来なんだ 親不幸息子のヘクターとて 一応の納得をしよるわ!」
ルーゼックが怒って言う
「であるからにして!途中まではデネシアの味方のような事を申しておきながら!最後の部分は丸っきり アバロンの味方!と申すよりも!すっかりアバロンかぶれなんだしておられては 何の説得にもなりませなんだ!父上!」
ローゼックが衝撃を受け焦って怒る
「黙れっ ルーゼック!元を正せば 貴様らデネシアが 私を追い払った挙句 ローレシアさえもイシュラーン亡き後 その罪を何故か私への反逆に結び付けおって この国からも追い出しおったが故だ!アバロンが私を隠密に受け入れ 尚且つ胃潰瘍の治療さえもしてくれなんだ 私は今生きてはおらなかったのだぞ!」
ルーゼックが怒って言う
「であるからにして!それらが全てアバロンとガルバディアの策であり ガルバディアがローレシアの情報を操り 父上がイシュラーン殿を裏切ったと言う嘘の情報を 公式情報に載せた事が全ての始まり!そうでなければ 父上は今も変わらず このローレシアにて病気回復魔法の世話になっておられたのである!」
ローゼックが怒って言う
「であるからにして!私があの時ローレシアを離れなんだおったら!それこそイシュラーンの亡き後の あの軟弱キルビーグの世話まで任されなんだしておったら 治る病気も治らんだおったわ!」
ルーゼックとローゼックがいがみ合う キルビーグが苦笑して言う
「ローゼック元デネシア国王陛下 折角の親子の再会に 軟弱キルビーグの私めが 口を挟むのは忍び無いのではありますが…」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
この世界のヘクターが バーネット2世とヴィクトール13世を前に言う
「だから!ガルバディアも昔デネシアと組んでたみたいに 今こそ!デネシアみてーなローレシアと友好条約を交せよ!世界を救うには!ガルバディアの力が必要なんだ!ガルバディアが世界の為に 俺たちに協力するって事は!俺がアバロンの王として 皆にハッキリ言う!何の心配もねーんだ!俺と世界を信じろよバーネット!」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「俺を信じろ と言うならまだしも 世界まで信じろだなんて それはちょっと強引だよヘクター 特に現在進行形で自国であるガルバディアを信じられないバーネットには ね?バーネット?」
バーネット2世が怒って言う
「るせぇええ!てめぇええこそ 第一国王の俺が信じられねぇえ ガルバディアを根っから信じやがって!てめぇええはアバロンを信じやがるんだか ガルバディアを信じやがるんだか ハッキリしやがれぇええ!」
ヴィクトール13世が笑顔で言う
「え?そんなの決まってるじゃない 僕が信じているのは 相棒である君だけだ そして、僕の支えである君さえ居てくれれば 僕は何だって信じられるんだよ?バーネット?」
ヴィクトール13世が照れる バーネット2世が衝撃を受け焦って言う
「てっ!てめぇええは そぉ言う誤解を招く言葉を言った挙句に照れるんじゃねぇ!!普通の奴が見たら誤解するっだろぉがぁああ!!」
【 ローレシア城 玉座の間 】
ローゼックが大福を食べながら言う
「であるからにひて!何故 とうに引退したわたひが むぐむぐ…」
ルーゼックが大福を食べながら言う
「であるからにひて!何故それをわたひに向かって むぐむぐ…」
キルビーグが大福を片手に笑顔で言う
「我らローレシアがローゼントと様々な条約を交したお陰で このローレシアへもローゼントの領地であるエドの町から 美味な菓子などが伝わり始めてな?アバロンとは少々異なるが こういった物も良いであろう?」
ニーナが半分になった大福を片手に笑顔で言う
「エドの町はアバロンとは違うけど アバロンと同じくらい美味しい物が一杯あるって聞いた事があるのー!この大福はとっても美味しいのー!」
ニーナが残りの大福を食べる キルビーグが微笑んで言う
「うむ、それに甘い物は 人の心を落ち着かせよる作用があるでな?ルーゼックにも丁度良いと思っていたのだが どうやら甘いかどうかと申すよりも この弾力がルーゼックにもローゼック殿にも丁度良い様だな?はっはっは」
キルビーグが大福を食べる ローゼックがキルビーグへ向いて言う
「良いか!?軟弱キルビーグ!私は決して食べ物に釣られよった訳ではあらなんだぞ!このままでは世界は救われなんだ しょうもないから 今回だけは引き受けてやるのであるからにして!貴様らは 何が何でもガルバディアとの友好を成し遂げよ!」
キルビーグが大福を食べながら言う
「分かり申ひたローヘック殿 わたひも ガルバディアとは ふねひごろから… ひかひ ルーヘックが…」
ローゼックが怒って言う
「何を申しておるのか分からぬわ!馬鹿者っ!」
ルーゼックが言う
「まぁ… ローレシア第一国王の依頼を受け入れよる 父上からの依頼ともなれば致し方ない とりあえず 私がガルバディアへ向かい ガルバディア国王の… あの不良国王と話でも」
ローゼックが不満そうに言う
「ふんっ!ローレシアの第二国王である貴様なんぞでは 足りぬであろうが この際致し方ない 一応行ったとあれば あの親不幸息子のヘクターとて 納得しよろう」
ルーゼックが衝撃を受け怒って言う
「父上は実の息子である私と ヘクターのどちらの味方であられるのか!?」
ローゼックが背を向けて言う
「さて、用も済んだ 私は帰らせて貰う…と、その前に、ずっと気になっておったのだが この娘は何ぞ このローレシアの玉座の間におるのか?それに 何やら見覚えがある様な…」
ニーナが言う
「私はウィザードのデスさんの帰りを待ってるのー ウィザードのデスさんは ローレシアには無くなっちゃったから 仕方なくデネシアの執行猶予を使って 観察処分中なのー でも、ローゼントへの支援協力を認めて貰ったから お父さんたちをスプローニへ送ってから もう一度ちゃんとローレシアに帰って来たら 無罪にしてもらえるのー」
ローゼックが疑問して言う
「ウィザードのデスさんと申すのは 先のデネシアとローレシアを襲ったと申す 強力な力を持った魔力者の事だな?そ奴を待っておるとは 貴女は何者か?」
ルーゼックが言う
「その小娘は20年後のヘクターと共に この世界へ参ったヘクターの娘である」
ローゼックが首を傾げて言う
「あの未来から現れるとの話であった ヘクターの娘か?では、私が知る筈も無い この時代のヘクターに娘が生まれた等とは 聞いてもおらなんだ」
ローゼックが疑問する ニーナが笑顔で言う
「ヘクターは私のお父さんなのー!でも、私は小娘じゃなくって ニーナなのー!」
ニーナが膨れる ローゼックがひらめいて言う
「ニーナ?あの間抜け大剣使いと 我が娘ラザイヤの娘の名はニーナであり この娘に良く似ておる… そう申せば ニーナと申す名は 元はヘクターが考案した名であったな?レクターの馬鹿者が ニーナは2人になりよるかもしれぬと 申しておったわ ふむ…」
ローゼックがニーナの頭を撫でる ルーゼックが衝撃を受ける ニーナが疑問した後笑顔で言う
「そうなのー どっちにしても ローゼックお祖父ちゃんは 私のお祖父ちゃんなのー!」
ローゼックが微笑んで言う
「うむ、そうであるな ヘクターだろうがレクターだろうが この際どうでも良いわ ニーナはどちらであっても 私の孫であらなんだ」
ルーゼックが衝撃を受けて言う
「ち…父上が… 笑いよった…?」
キルビーグが苦笑して言う
「おお、そうだな?元とは言え あのデネシアの国王であった者が 微笑まれるとは デネシア王家始まって以来の 大事件ではあらなんだか?ルーゼック?」
ローゼックが微笑んだままニーナの頭を撫でる ニーナが笑顔で撫でられた後 ローゼックへ抱き付く 皆が衝撃を受ける ローゼックが笑顔になり言う
「アバロンの者は 己の気持ちに素直であると申すからな!あのニーナや後に生まれよる予定のニーナでも やはり 私の可愛い孫になりよるわ!はっはっは!」
ルーゼックが呆気に取られて言う
「ち…父上が 上機嫌… だ と…っ?」
ルーゼックが倒れる キルビーグが驚き慌てて駆け寄って言う
「ルーゼック!?どうしよったのだ!?お前は何の襲撃も受けてはおらなんだ!?ただ、お前のお父上であるローゼック殿が 上機嫌であられるだけなんだ!お前が倒れよる理由はなかろう!?」
ルーゼックが必死に身を起こして言う
「ば、馬鹿を申すな キルビーグ あ、あの父上が 上機嫌でおられなんだぞ!?よもや この世界の滅亡が近付きよったのかも知れぬわっ!」
ニーナがローゼックから笑顔で離れる ローゼックが笑顔のまま言う
「さて、ニーナよ ローレシアなんぞにおっても 詰まらぬであろう?食事も美味くはあらなんだ さっさと私と共に アバロンへ帰ろうではないか?」
ルーゼックが泣き怒って叫ぶ
「父上ーっ!」
ニーナが疑問し首を傾げて言う
「私もアバロンへ帰りたいの でも ウィザードのデスさんを待って居ないと…」
ローゼックが笑顔で言う
「その心配はあらなんだニーナ 奴はウィザードと申す魔力者であろう?それなら このローレシアへ戻り次第 そのままアバロンへ移動魔法で向かう様させれば良い 私のアバロンの屋敷にはヘクターはおらなんだが レクターと申す間抜けた大剣使いが居るわ そいつとでも話しよれば 少なくともそこの無鉄砲な大声男よりは 楽しめなんだ」
ニーナがひらめいた後笑顔で言う
「間抜け大剣使いのレクターさんは ウィザードのデスさんなのー 私はレクターさんともお話をしてみたいのー」
ローゼックが笑顔で言う
「そうか、良く分からぬが まぁ良いわ ささっ とっとと アバロンへ向かうであるぞ?ニーナ?」
ニーナが笑顔で言う
「うん!私はローゼックお祖父ちゃんと アバロンに向かうのー」
ローゼックとニーナが手を繋いで立ち去る キルビーグが微笑み軽く笑って言う
「はっはっは あのローゼック元デネシア国王殿が すっかり 優しいお祖父ちゃんであるな?ルーゼック?…ん?ルーゼック?大丈夫であるか?確かに衝撃的ではあったが お前にはこれからガルバディアへと向かい 我らローレシアとの協定に付いて… ルーゼック?聞いて居るか?」
ルーゼックが失神している
【 エド町 横丁 】
ユダが団子屋の店前で野点傘(のだてがさ)の下 畳腰掛けに座り団子を食べながら言う
「それでねー!僕の相棒っちは 仲間のエンジニアっちとか もう1人のお手伝いの子と一緒に 僕を放置しちゃって!?3人でプログラムに夢中なんだ!でも 僕はプログラムなんかは全然分からないんだから!何にも出来ないし!それに!皆だまーって黙々とやるんだよ!?僕寂しくって泣いちゃいそうだよ!」
ユダが怒りながら団子を食べる テスクローネが微笑んで言う
「それはそれは、その寂しさを私の団子で紛らわせて頂けるのでしたら こちらはいくらでも提供させていただきますが プログラムを…と言う事は 旦那のそのお仲間方はソルベキアの方なのでしょうね?この町にもソルベキアの機械は数多く入っていますが 面白い事にプログラマーやハッカーなどは 居ないのですよ」
ユダが衝撃を受け困り怒って言う
「違うよ!お手伝いの子は確かにソルベキアの子だけど!僕の相棒っちは どっちかって言ったら そのソルベキアの敵対国の人だし?エンジニアっちもソルベキアやガルバディアの人ではないんだ!でも 3人ともプログラムが出来るのに 僕1人だけは機械に疎い国の人だから 全然分からないんだ!」
ユダが泣きそうになる テスクローネが苦笑して言う
「まぁ、プログラムだけは 信じる思いでは 乗り越えられないものですからね?しかし、それ故に 対極である両国の友好が大切なのでしょう 互いの持ち合わせていない力を持つ者同士が手を組む事は それこそ無敵になれるというものです」
ユダが困って言う
「それはそうだけど… 彼には僕のサポートが何でも出来るのに 僕は彼が大変な時に何も出来ないだなんて やっぱり悔しいよ いつも助けて貰ってるんだから 僕だって彼の力になりたいんだ」
ユダが泣きそうになる テスクローネが軽く笑って言う
「ふふっ それなら こんな所でやけ食いなんてして居られないで そちらの相棒さんの所へ戻って 旦那にも出来る事は無いかと 聞いてみたらどうです?例え何も無いと言われても 傍に居れば何か必要な事があった時 すぐに力になれます それに、アバロンの信じる力が傍に付いて居てくれる事は ガルバディアの者にとっては心強い支えとなるでしょう 彼らは頭は良くとも 精神的には脆いですからね」
ユダが疑問して言う
「彼が精神的に脆い…?どっちかって言ったら 彼が居なくて失敗したり 泣いちゃったりするのは僕の方だけど… でも 傍に居て 必要な時にすぐに動けるって言うのは 良いね!それに ソルベキア城は徹底して警備を行っているけど 万が一って時には僕の力が必要だもの!うん!」
ユダが立ち上がり テスクローネへ向いて笑顔で言う
「ありがとう!テス!君のお陰で元気になれたよ!君の優しさと 団子は世界一だ!」
テスクローネが呆気に取られた後笑って言う
「あっはは 旦那にそう言って頂けるとは 光栄です」
ユダが笑顔を見せた後走り去る テスクローネがその後ろ姿を見送って言う
「あれが新世界の最有力者 ヴィクトール13世…」
フォーリエルが現れて言う
「よう、テス!今暇かー?悪ぃんだけど ちょっと付き合ってくんねーかなー?どーも調子出なくってよー?」
テスクローネが振り返り微笑して言う
「ああ、丁度 今 暇になった所だ 付き合おう」
フォーリエルとテスクローネが立ち去る 団子屋がプログラムであった様子で消える
【 スプローニ国 ロキの部屋 】
ヘクターが言う
「それじゃー 国力のあるアバロンやローレシアだけで無く ツヴァイザーやデネシアにも闇の王や その部下が来たってーのに このスプローニには 奴らは来てねーのか?」
この世界のロキが言う
「…ああ、実に不思議であり 若干不満にも感じるのだが 勇者としての素質も十分にあったであろう このスプローニ国に対し 奴らは一度も攻撃を行ってはいない」
プログラマーが言う
「だが、レイロルトのハッキング情報によると このスプローニ国は ヘクターへの王位継承が行われたアバロンに現れるより以前に置ける 闇の王たちの攻撃目標となっていた …やはり、レイロルトの言う様に 闇の王らは とあるプログラムに則って この世界への攻撃を行っているのかもしれない」
ロキが言う
「…どう言う意味だ?スファルツ卿のハッキング情報の信憑性が失われたと言う話から 何故、闇の王らの規則性の固定へと 話が繋がる?」
皆の視線がプログラマーへ向く プログラマーが言う
「レイロルトは闇の王たちのソルベキア城へハッキングを行っていた 奴らの周囲には様々なプログラムが使われている事から そのプログラムを作っている者を割り出そうとしていた しかし、その過程に置いて闇の王たちが使用しているものとは違い むしろ、その闇の王たちへと 実行されているプログラムが存在している事を突き止めた」
ウィザードが首を傾げて言う
「では、闇の王たちは 本当はプログラムに操られているのか?」
ヘクターがウィザードへ言う
「デス、お前は一度ニーナと一緒に 奴らの所に行ってたんだぜ?その時の様子で 奴らがプログラムに操られてるって感じは しなかったのか?」
ウィザードが首を傾げて考える プログラマーが言う
「過去、レイロルトが我々へ 闇の王たちの襲撃地の情報を提供したのは プログラムやハッキング情報からではなく 闇の王たちが食事の場で 次の襲撃地に付いての会話を行っていたものらしい それを内密に食事係りのソルベキアの民から聞き出していたと言うものだ 実に原始的かつ信憑性が問われる方法であったが 闇の王たちにとっては 襲撃地についての情報が 事前に悟られる事は 問題の無かったものだと思われる」
この世界のロキが言う
「…今までの奴らの目的は 我々との力比べの様なものだった 事前に襲撃地が悟られても 問題が無いと言うのは 正しいだろう」
この世界のロスラグが言う
「むしろ 先に知ってて備えて居てくれた方が あいつらに取っては 嬉しかったかも知れないッスね!?」
プログラマーが言う
「闇の王たちへ行われているプログラムは ガルバディアの力で増幅され 範囲は分かりかねるが かなりの広範囲へも影響が及ぼされているらしい その範囲を突き止める事は出来なかったそうだが もしかしたら この世界の多くの者に対しても 影響が及ぼされているのではないかと 推測される」
この世界のロキが一瞬驚いて言う
「…では、例えるなら この世界の何処かの国の国王にでも そのプログラムが行われているような事があっては その国王すらも闇の王と同様に 何者かの支配下に置かれるという事になる筈だ だとすれば ガルバディアの王が操られ ヴァルキリーを作り出す事も…」
皆が驚き ヘクターが言う
「おいっ!デス!そう言う事なのか!?この世界のどっかの国の王様も 闇の王も みんな誰かに操られちまってるのかよ!?」
ウィザードが言う
「そんな事は無い プログラムはこの世界の人々に対しては 実行されては居ないのだ だから その心配はしなくて良いのだ ヘクター」
皆がウィザードへ向き停止する ウィザードが笑顔で浮いている プログラマーが間を置いた後 慌てて言う
「そ、それはどう言う意味だ!?貴様はそのソースを何処で入手した!?」
ウィザードが間を置き疑問し首を傾げて言う
「…うん?私は今何か言ったのか?ついでに 私はソースなどは持ってはいないのだ そもそも私は食料を食べない事から ソースを使った事すらない そんな気がする」
プログラマーが転びそうになる
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウスがヘッドギアをかぶった状態で険しい様子で 周囲にホログラムのプログラムをいくつも出している バッツスクロイツが壁に備えられている操作盤の操作をしている 壁のモニターの片隅に この世界のシャルロッテが映っておりこの世界のシャルロッテがモバイルPCを操作している ユダが現れて笑顔で言う
「だだいまー!シリウスー 何か分かった?ついでに 僕にも出来る事も 見つけて貰えると嬉しいんだけどー?」
シリウスが衝撃を受け 周囲のホログラムを消すと共にヘッドギアを外して叫ぶ
「てめぇええ!このユダ野郎ぉおお!俺らのプログラムにウィルスをぶち込まれたってぇええ時に 闇の王の1人である重要なてめぇえが!1人でエドの町まで のこのこ出て行きやがって!てめぇええは この世界を救う気があるんだか 無いんだかハッキリしやがれぇええ!」
ユダが呆気にとられた後 泣きながら怒る
「えー!酷いよシリウスー!その俺たちのプログラムにぶち込まれたウィルスを探す作業の出来ない僕を 1人放置プレイして置きながら!僕がそこから逃げ出した事を怒るだなんてー!やっぱり君は僕を弄ばなきゃ気が済まないのー!?」
シリウスが衝撃を受け叫ぶ
「だからっ!てめぇええはそう言う 誤解を招く言葉を わざわざ使いやがるんじゃねぇええ!」
バッツスクロイツが一息吐いて振り返って言う
「まぁまぁ、放置プレイーしていたシリウスっちも悪いし?事の重要性を説明されてなかったーとは言え 相棒のシリウスっちを心配させたユダっちーも悪いーんだから?ここはお互い様ーって事でー?」
シリウスが不満そうに言う
「事の重要性なんざ今更説明しなくったって分かりやがるだろぉ?本来この世界に居られねぇ俺たちが この世界に居るのには 元々存在していたはずのこの世界の奴のデータと入れ替えちまってるんだ だから俺らが動く時には 本来居た奴らのデータと置き換える作業が必要になる 先だってその作業が行われているプログラムから 離れた行動を行う時には そのイレギラー部分を修正しなけりゃならねぇ それ位は この作戦を開始するって決めた時のあの話で 理解してやがるだろう?」
ユダが困って言う
「うん、それは話としては理解してるよ?全然分からないけど… 分かる事で 先だって置き変え作業が行われているプログラム以外で 戦闘行為やこの世界の者との 緻密な会話などは行わない様にって だから 遊びに行く先だって ヴィクトール13世だった僕が 殆ど行く事が無かったエドの町にしているんだ 知り合いが居なければ緻密な会話などは行わないもの」
バッツスクロイツが言う
「でもってー?今はー その俺たちの先だって作られたプログラムーにウィルスを入れられちゃったんだ だからー?こんな時に単独行動ーとかしちゃってると いつそのウィルスに関連する何か?にー 遭遇しちゃうかもーなんだよ?」
ユダが呆気にとられて言う
「ウィルスに関連する何か?…それは 僕が何処かへ行く事で 出会ったりする事が出来るものなのかい?」
画面上のシャルロッテが向いて言う
『げ、げげげ現在の所ではっ そのウィルスがどう言った種類のものであるかもっ 把握出来て居ないのでっ その把握が出来るまではっ 防壁の張られているソルベキア城からっ 出られない方がっ い、良いと思いますぅ!』
シリウスが溜め息を付いて言う
「アバロンの民であるてめぇが この機械だらけのソルベキアから エスケープしたがりやがるのは仕方ねぇとして 何でも話したがるてめぇらの精神を 止める方が大変だぜ 何しろ今の俺たちは この世界の何もかもを知っちまってんだからなぁ?」
ユダが笑顔で言う
「大丈夫だよシリウス、僕は話だけでは理解の出来ないアバロンの民だ この先、僕たちがガルバディアへ乗り込んで 大暴れしてこの世界のバーネットが脱力した時に アバロンのヘクター国王やその他 ローレシアの2人の王や 小さき国の勇者たちが助けに来てくれるなんて話は 例え聞いて覚えては居ても 本当にそうなるだなんて とても信じられないもの!自分が信じられないことを 誰かに話したりなんてしないよ?」
シリウスが衝撃を受け焦って言う
「ちょっと待てぇええ!!それは話さねぇにしても てめぇは信じなきゃ駄目だろぉおがああ!そうじゃなかったら てめぇのアバロンの力が発揮されねぇ!今、この世界の国々に疑われてるガルバディアが その国々に助けられるなんざ信じられねぇえ話を てめぇが信じて実現させるんだろぉおがああ!!」
ユダが不満そうに言う
「えー?だってぇー?この世界の皆って どこかの国が襲われると すぐ、次は自分の国じゃないかって怯える 弱虫ばっかりなんだもの 平和である事は良い事かもしれないけど やっぱりどちらかと言うと戦闘民族である アバロンの大剣使いである僕としては ちょっと情けないなぁーって思っちゃって?そんなこの世界の国々が ガルバディアを助ける為に 皆で向かうだなんて事は やっぱり無理なんじゃないのかなぁ?」
シリウスが衝撃を受け困惑して言う
「て、てめぇは… 確かに あの喧嘩っ早いアバロンの大剣使いの1人だが…?俺の知ってるヴィクトールは 弱虫だったり泣き虫だったりする奴だった筈だ… まさかっ!」
ユダが疑問する シリウスが剣を抜きユダへ向けて言う
「てめぇが!?俺たちのプログラムにぶち込まれたウィルスの正体かっ!?この偽者ヴィクトール!!」
ユダが呆気にとられた後 大泣きしてへたり込んで言う
「バーネットが僕を疑うなんてーーっ!!もう 僕は何も 信じられないよぉおお!!」
シリウスが衝撃を受け慌てて言う
「だぁああ!待て!悪かった!ちょいと早とちっちまっただけだ!てめぇえは確かに 弱虫の泣き虫ヴィクトールだ!間違いねぇえ!」
バッツスクロイツが呆れてから言う
「ユダっちやシリウスっちみたいなー 超ビックプログラムーが 変更されてるーって事は無いよ そもそも、この世界ーにやって来た?俺っちたちのデータは 全部元の世界で スファルツっちーが チェックしてくれてるんだから」
シリウスが言う
「なら、一体誰のプログラムが ウィルスにやられやがったんだぁ?俺らが利用している あのローレシアの勇者様 ザッツロード6世や7世たちが 旅の途中で出会った連中のデータは一通りチェックしたんだぁ これ以上は正直確認の取り様がねぇぜ?」
バッツスクロイツが言う
「ザッツたちが出会った連中ーの データって言っても?ラーニャちゃんとソニヤちゃんが書いていた日記に 書かれていた人名だけのチェックだからねー?書かれて居なかった連中も居ちゃうだろうしー?やっぱこれで見つける事は難しいよ」
シリウスが言う
「この世界に影響を与えるからには それなりの力のある奴じゃねぇと意味がねぇ そして、この世界に存在できる時間だって あのウィルスの効力から考えて ザッツロード6世や7世らと行動を共に出来ていた時間だけだ 日記に書かれねー程度の奴じゃぁ この世界に影響を与える程の時間は得られねぇ 一番気になるのが ソニヤの日記に書かれていたアバロンからスプローニへ向かう間のヘクターとデス この2人のデータが俺たちの知る奴らのデータと合わねぇ この確認さえ出来れば完全にチェックは終るんだが…」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
ルーゼックが言う
「私自身はっ!今や世界の敵であるとされておる 貴様らガルバディアとなんぞ組みたくは あらなんだぞっ!だが しかしっ!よもやこの世界が滅亡に向かっておる 今に置いて 貴様らガルバディア もとい 不良国王のバーネット2世 貴様が土下座して来ようものならば!仕方がないから 我らローレシアとて 一時程度なら 手を組んでやっても良かろうと!その様に 考えてやっておるわっ!」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「ほら、バーネット デネシアの王にしてローレシアの第二国王である ルーゼック殿が 我らガルバディアへ 友好を求めて来ている訳だし」
バーネット2世が怒って叫ぶ
「うるせぇええ!あれの何処が 友好を求めてやがるってぇええんだ!?どう聞いても 喧嘩を求めてるの 間違えだろぉおがぁああ!?」
この世界のヘクターが苦笑して言う
「あれは照れ隠しなんだぜ!バーネット!あいつの父親であるローゼックのとっつぁんも 大体似たようなもんだ!このガルバディアの力でデネシアやローレシアの魔力者の力を増幅させれば アバロンの大剣使いたちの支援が出来るんだぜ!?そうすれば俺らバロンの大剣使いだって 闇の王たちをぶっ倒せるんだ!」
バーネット2世が衝撃を受け この世界のヘクターへ向かって怒って言う
「てめぇこそ!友情と慈愛の国 アバロンの王のくせに 根っからてめぇえの国の有益の為に このガルバディアやローレシアの力を 利用しようとしやがるんじゃねぇええ!」
この世界のヘクターが言う
「そんな事ねーって!バーネット!俺らアバロンは このガルバディアの相棒国だぜ!?闇の王たちをぶっ倒した後は ちゃんとお前らと一緒に ローレシアやデネシアをぶっ潰すって!」
この世界のヘクターが笑顔になる ヴィクトール13世が衝撃を受ける バーネット2世が呆気にとられた後 邪悪に微笑んで言う
「なんだよヘクター… そぉ言う事は 先に言いやがれってぇんだぁ…」
ヘクターとバーネット2世が笑みを合わせる ヴィクトール13世が慌てて言う
「止めて2人ともっ!友情と慈愛の2人の王が そんな卑怯で悪どい事を言わないでっ!ルーゼック殿に聞こえちゃったらどうするのー!?」
ルーゼックが呆れて言う
「全て聞こえて居るわ 馬鹿者ども…」
ルーゼックが半身背を向け視線だけを向けて言う
「ふんっ 貴様らの返事は分かった ガルバディアとの友好条約 共に 合同戦略協定は決裂だっ 我らローレシアにはローゼントが居る 貴様らは 我らの魔法剣士部隊が 闇の王を討ち取るのを そこで指をくわえて見ておるが良い」
ルーゼックが立ち去ろうとする ヴィクトール13世が言う
「待ってくれ ルーゼック殿」
ルーゼックが立ち止る ヴィクトール13世がバーネット2世へ言う
「バーネット、今このガルバディアが 闇の王たちと対等に戦ったローレシアからの誘いを受けられた事は この世界の国々との繋がりを再び得るのに大きな助けとなる 例え闇の王たちの策に踊らされたのであっても 現行このガルバディアが闇の王たちの支配下に置かれているのではと 世界中から疑われている事は確かだ これを払拭し 再び各国の信頼を得る為にも 我らガルバディアは 闇の王たちと戦う事を提示したローレシアと一緒に 戦わなければならない」
バーネット2世が言う
「ハッ!ローレシアとローゼントの魔法剣士部隊が動いた所で 闇の王2人とヴァルキリー全てを倒すなんて事なんざ叶わねぇんだ 前回のローゼントの時だって 奴らと戦ったのは魔法剣士部隊だけじゃぁなく 20年後の世界から戻ったヘクターとその相棒のプログラマー その他の奴らも居たって話じゃねぇか?闇の王たちはきっと今まで以上の力を持って最後の攻撃をして来やがる てめぇらローレシアとローゼントだけじゃぁ 端っから勝てねぇんだよ!」
この世界のヘクターが言う
「闇の王たちが来るってーんなら!俺たちアバロンの大剣使いだって戦うぜ!バーネット!お前が手を貸さねーって言っても 俺たちは戦う!きっと他の国の奴らだって!…けど!それだけじゃ駄目だ!あいつらに勝つには やっぱり このガルバディアの力も必要なんだ!」
ヴィクトール13世が言う
「最初は手も足も出せなかった あの闇の王たちに この世界の我々が 力を合わせれば勝てると言う所まで来ている バーネット 世界の国々はきっと ガルバディアを信じてくれるよ それなのに 国王である君が このガルバディアを信じなくてどうするんだ!?」
ルーゼックが疑問して言う
「何だ?ガルバディアの王である貴様自身が この国を疑っておるのか?確かにあのヴァルキリーの中身と そこのガルバディアの騎士の中身は同じであった どういう経緯かは知らぬが この国が闇の王と関わりがあらなんだ事を疑われるのは 致し方ない状態である …が、それが何だと申すのか?」
バーネット2世が一瞬驚きルーゼックへ視線を向ける ルーゼックが言う
「例えそれが事実であろうとも それは貴様以前のガルバディア国王が致した謀(はかりごと) そして、現ガルバディア国王は貴様である ならば これからのガルバディアと貴様の行いこそが 貴様のガルバディアが致す事となろう?それが闇の王たちの味方となるのか敵となるのか 世界の国々はそれを見ておるのだ 過去のガルバディアの行いを良しとせぬなら 貴様はそれを払拭致す事をなせば良い 何も致さぬ事こそ 過去のガルバディアを 貴様自身が肯定する事となりよるのだ!」
バーネット2世が怒って言う
「例えそうだとしやがっても!世界の敵を作ったガルバディアが 一緒に戦ったくらいの事で 世界の奴らが許して認めるなんざ そんな都合の良い事がありやがる訳がねぇだろぉ!そんな甘ぇ事が認められる世界なら!それこそ その行いを繰り返して 体よく行くのを待つ事だって 出来やがるだろぉおがぁあ!?」
ルーゼックが苦笑して言う
「ふんっ その通りだ そうやって世界に見捨てられおったのが ソルベキアだ このガルバディアも ソルベキアの二の舞にならぬ様 同じ過ちを2度3度も行わぬ様気を付けるが良い 今回を行えば3度目 次はあらぬだろう」
バーネット2世が言う
「今回で3度目だぁ?何の事を言ってやがる?」
ルーゼックが言う
「ガルバディアは過去ローレシアと組んでおった時もあった 今でもローレシアに このガルバディアの様々な機械が残されておるのが 動かぬ証拠 そして、後に貴様らがローレシアからアバロンへと組むべき相手を替え この世界を滅亡に導くほどの事を致した …と、歴史を忘れた貴様らに申した所で 分からぬであろうがな?それでも 世界の国々は ガルバディアやアバロンを許し 世界の為に共に戦って参ったのだ」
ヴィクトール13世が言う
「それなら 今度こそ このガルバディアとアバロンとローレシア そして世界の国々 皆で共に戦えば 何も恐れる事は無い筈だ」
この世界のヘクターが言う
「過去に何があったかなんて 俺には分からねー けど、俺がやる事は 今の俺が出来る事を全力でやるだけだぜ!バーネット!お前もそうだろ!?分からねー事考えてねーで もうすぐ最後の戦いに来るって言う 闇の王たちをぶっ倒す為に 全力で戦えば良いんだぜ!」
バーネット2世が苦笑して言う
「はっは… そうだな 良いぜ 分からねぇ事を考えるより 全力で戦っちまうってぇのも たまには良いかもしれねぇ おまけに、戦いの為には手段を選ばねぇって言う 卑怯な国の国王様が 条約だの何だのを求めて来てやがるんだ ついでに、そいつにも乗っかっちまって こっちも手段を選ばずやらせてもらうぜ」
ルーゼックが衝撃を受け 怒って言う
「その卑怯な国の国王様とは誰の事かっ!?無礼者っ!!貴様は 私と貴様のどちらが優位な国王であるのか 分かっておるのかっ!?」
バーネット2世が悪笑んで言う
「あぁ分かってるぜぇ?このガルバディアがその気になりゃぁ デネシアの一つや二つ 余裕でぶっ潰せるって事がなぁ?そうとなりゃ どっちが優位な国王かなんざ聞くまでもねぇ」
ルーゼックが怒って叫ぶ
「おのれっ!誰が貴様らガルバディアなんぞと 条約やら協定など組みよるか!馬鹿者っ!少しでも貴様を応援してしまった自分が許せぬわっ!帰るっ!」
ルーゼックが怒って帰ろうとする この世界のヘクターとヴィクトール13世が慌てて取り押さえ この世界のヘクターが言う
「ま、待てって!ルーゼック!あいつは照れてるだけなんだぜ!お前やお前の親父と同じだって!」
ヴィクトール13世が慌てて言う
「そうそう!そうなんだ!ベネテクトの王と デネシアの王だもの 似てるのはしょうがないよ!」
バーネット2世とルーゼックが衝撃を受け怒って言う
「似てねぇええよ!馬鹿野郎ーっ!!」「似ておらぬわっ!馬鹿者っ!!」
この世界のヘクターとヴィクトール13世が苦笑する
【 アバロン城 玉座の間 】
この世界のヘクターが玉座の下へ向かいながら言う
「ツヴァイザーとデネシアの勇者2人との連絡は繋がったのか?バーネットとルーゼックは国王同士の友好条約は結ばれなかったけど それでも、何とか 合同戦略協定だけは交させた これで闇の王たちと戦う時は 俺たちアバロンの大剣使いに デネシアの魔力者たちの増幅された支援魔法が 与えられるぜ!」
家臣たちが顔を見合わせ家臣Aが言う
「ツヴァイザーの勇者様方との連絡は繋がりました すぐには向かえませんが 用事を済ませた後に アバロンへお越しになって下さるとの事です それほどお待たせは しないだろうとの事でした」
家臣Bが言う
「バーネット国王とルーゼック国王 両国王の合同戦略協定が結ばれたと言う事は ガルバディアとローレシアが再び手を組まれたと言う事ですな?しかし、ヘクター陛下 我らの相棒国ガルバディアが 我らと同等の力を持つローレシアと 友好条約の方を結ばれなかった事は 我らアバロンにとっては良い事でした 協定と共に友好条約まで交されたとあっては アバロンの優位が揺るがされる所でありました」
この世界のヘクターが疑問して言う
「あ?何で友好条約が交されなくって良かったんだ?俺としては両方交されるのが良いと思ってたんだ やっぱ一緒に戦うんだから 友好条約だって交されてた方が 良いに決まってんだろ?!」
家臣Cが言う
「確かに そうと言えますが それは ガルバディアとローレシアの両国が その様に思えば良い事でして むしろ、そのどちらの国でも無い 我らアバロンとしては自国以外の国同士が 仲良くなる事は同時に強い力を持つ 敵対国が増えると言うことになりますので 極力少ない方が良い訳ですから」
この世界のヘクターが不満そうに言う
「そーかぁ?俺としては 強い国が沢山出来て 手ごたえのある奴らが一杯増えた方が こっちも気合入って 良いと思うけどなぁ?」
この世界のヘクターが大剣を抜いて ニヤニヤする 家臣らが衝撃を受け慌てて言う
「ヘクター陛下!その様な世界平和を乱す言動は 極力なさらない様にお願いします!」
「そうです!ヘクター陛下!我らアバロンは過去の歴史から見ても どちらかと申しますと少々野蛮な所のある国でありました」
「ヴィクトール11世元アバロン国王陛下が 折角このアバロンを友情と慈愛の国として再建なされたのですから!過去の歴史を繰り返さない為にも アバロンの大剣使いたちの その戦意を 余り振るわれない様 宜しくお願い致します!」
この世界のヘクターが疑問した後苦笑して言う
「ヴィクトールはアバロンの大剣使いでありながら 弱虫の泣き虫だもんなー あいつの先代や先々代のお陰で 今の平和主義なアバロンが出来たのか… けど、俺だって今のアバロンは好きなんだ 野蛮な国になんかする気はねーって!心配すんなよ!」
この世界のヘクターが笑顔で剣を鞘へ収める 家臣らがホッと息を吐く 家臣Aが言う
「ヘクター陛下、それで ガルバディアとローレシア そして アバロンの3国が合同で戦うとなれば 事前に討ち合わせも必要かと思われます そちらの手配は私どもが行いましょうか?」
この世界のヘクターが玉座から立ち上がって言う
「いや!俺がやる!闇の王たちと戦う時には 俺も前線へ行くからな!…と、そうそう さっきからお前ら ガルバディアとローレシアって言ってるけどよ?ガルバディアと合同戦略協定を組んだのは…」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
バーネット2世が怒って叫ぶ
「あの ルーゼックの卑怯野郎がぁああ!!」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「まぁまぁ バーネット、落ち着いて?別に良いじゃない?ガルバディアとローレシアではなくって ガルバディアとデネシアの合同戦力協定だって?デネシアだって 国王のルーゼック以外は 皆、魔力者の国だもの ローレシアと同じだよ?」
バーネット2世が怒って叫ぶ
「るせぇええ!!例え同じ魔力者の国だろぉおと ローレシアとデネシアじゃぁあ 国のランクが天と地程違ぇええじゃねぇかぁあ!?この世界一のガルバディア様を 舐めやがってぇええ!!」
バーネット2世が鞭を床に振るって怒る ヴィクトール13世が呆気にとられた後微笑んで言う
「バーネット… やっと このガルバディアを 好きになってくれたんだね?僕は嬉しいよ!」
ヴィクトール13世が笑顔になる バーネット2世が衝撃を受け言う
「なぁ!?何で てめぇえが喜びやがるんだよ…?このガルバディアは非人道的で おまけに世界の敵まで 作りやがった国だってぇのに」
ヴィクトール13世が呆気にとられた後微笑んで言う
「え?何でって… そんなの決まってるじゃない?僕はこの国の第二国王なのだし 何と言ってもこの国は 僕の相棒である君の祖国じゃないか?僕はそのガルバディアを 何があっても守ると 誓っているんだよ?」
ヴィクトール13世が笑顔になる バーネット2世が衝撃を受け視線を逸らして言う
「て、てめぇは相変わらず そぉ言う恥ずかしい言葉を 素直に言うんじゃねぇっ 大体 元を正せば てめぇの2代前のヴィクトール11世が この国を…」
バーネット2世がハッとして視線をヴィクトール13世へ向ける ヴィクトール13世が涙目になる バーネット2世が慌てて言う
「だぁああ!わ、悪かった!…って まだ何も言ってねぇえじゃねぇえか!?先読みして泣こうとしやがるんじゃねぇええっ!!」
バーネット2世がふと気付いて言う
「…と、あん?何だぁ?また誰か客が来やがったのか?」
ヴィクトール13世が疑問して言う
「え?珍しいね?バーネットや僕がガルバディアの王になったと言っても ガルバディアが国を閉ざして居る事に変わりは無いのに 今度はどこの人?」
バーネットがヴィクトールに背を向け周囲にホログラムのモニターを出し 間を置いて衝撃を受ける ヴィクトール13世が首を傾げて言う
「バーネット?」
バーネット2世がモニターを消し 沈黙した後 ヴィクトール13世へ振り返り言う
「あー… っとぉ… 何だぁ… ナンなら俺はぁー …席を外すか?」
ヴィクトール13世が疑問する
バーネット2世とヴィクトール13世が玉座に座っている その前にリーザロッテと仲間たちが立っている リーザロッテが言う
「バーネット陛下!私たちは 小さき国々の仲間を集め!ついでに!大きなローレシアで小さくなっていらっしゃった 海賊たちをも仲間に致しましてよ!」
レリアンが続いて言う
「ここまで来たからには やはり 小さき国の下から3番目であった ベネテクト国をも 私たちの戦力に加えたいと思い 唐突ではありましたが 伺わせて頂きました」
バーネット2世が顔を引きつらせつつ言う
「お、おう…っ そういやぁ た、確かにベネテクトも 上等な小さき国の一つだったぜぇ だが、ベネテクトの兵力は…」
レリアンが言う
「ベネテクト国の戦力は 自国ベネテクト部隊と 他国からの傭兵で賄っていらしたかと しかし、闇の王や世界の戦いともなれば 現在このガルバディアの全勢力を得られる ベネテクト国ならば それら兵力を 多少なりとも私たちへ分け与える事が 可能であると思われます」
ヴィクトール13世が硬くなって言う
「そ、そうだね!げ、現行ベネテクトの国防については 小さき国の中に置いては 十二分であると言えるんじゃないかな!?ね!?バーネット!?ベネテクトの3つの町には このガルバディア城への直通移動設備も整えられている 闇の王や世界的な戦いとなれば ベネテクトの民はすぐにでも この城へ避難させる事になっているのだし」
バーネット2世がぎこちなくヴィクトール13世へ顔を向けて言う
「そ、そう言えば んな装置も ベネテクト城をぶっ壊したついでに 見つけちまったんだったなぁあ?ベネテクトの民を皆 この城へ避難させっちまうんじゃぁ ハッキリ言ってベネテクトに兵力なんざ要らねぇかぁあ?」
リーザロッテが喜んで言う
「でしたら!是非!ベネテクトの部隊を私たち ツヴァイザーとデネシアの勇者へお与え下さい!きっと すばらしい力として役立てて ご覧に入れますわーっ!」
リーザロッテが高笑いする ヴィクトール13世が慌てて言う
「ああっ し、しかし!民は避難させると言っても 最低限の防衛は必要だからっ!えっとぉ… そ、そう!ベネテクト部隊は現行のままで 傭兵部隊の指揮権を与えるって事でどうだろう?ねぇ?!バーネット?!」
バーネット2世がハッとして言う
「お、おうっ!おうっ そ、そうだ んな感じで…って なんで!?俺までキョドっちまってんだぁ!?」
レリアンが微笑んで言う
「では、私ども小さき国々の勇者と仲間たちへ ベネテクトも力を貸してくださるという事で そうとなりましては早速にも こちらのリーザロッテと 友好条約を交して頂きたいと存じます」
リーザロッテとレリアンが顔を見合わせ笑みを合わせた後 リーザロッテがバーネット2世の近くへ行き跪き 契約書を手渡す バーネット2世が契約書の署名者たちの名を眺め 微笑し言う
「はっはー 本当に世界中の小せぇ国の奴らと 条約を交しやがるとは… やってくれるじゃねぇか?勇者様よぉ?」
リーザロッテが軽く笑って言う
「私たちの元の世界でも この世界でも バーネット陛下は私たちにとって 心強い助言者でしてよ この契約書にご署名を頂けるとは 思っても居ませんでしたけど ガルバディアの王としてでは無く ベネテクトのバーネット2世国王陛下としてなら ご署名を頂ける筈だと レリアンに言われ 大急ぎにて参りましてよ」
バーネット2世が苦笑して言う
「てめぇの世界の俺が どんな奴だったのかは知らねぇが この世界の俺は てめぇにベネテクトの町を守らせた借りがありやがる その借りが少しでも返せるんなら 俺はどっちの王としてでも 署名してやるぜぇ?」
リーザロッテが呆気にとられた後 笑顔で言う
「では!ついでに 私たちの元の世界 アバロン帝国第二皇帝としても 御署名を頂けて!?」
バーネット2世が衝撃を受け 苦笑して言う
「ハッ!残念だが そっちの署名は出来ねぇなぁ この俺は ガルバディアの王兼ベネテクトの王だぁ アバロンに関しては第二国王の王位すら返納しちまった ついでに、この世界のアバロンはその帝国様ですらねぇしなぁ?」
リーザロッテが軽く笑って言う
「ふふっ 冗談でしてよ!それに、私たちは あくまで、小さき国々の勇者ですわ!私たちは私たちの戦いを致してよ!ですから、ご署名も 小さき国の一つであるベネテクトの王として 頂きたいと思いましてよ!」
バーネット2世が微笑して言う
「はっはー 相変わらず腹の座った勇者様だぜぇ てめぇになら いずれベネテクト部隊も 任せられるかもしれねぇなぁ?」
リーザロッテが一瞬驚いた後微笑む バーネット2世が軽く笑い署名をする リーザロッテが契約書を受け取り確認すると礼をして下がる レリアンの横へ戻ったリーザロッテが仲間たちと笑みを合わせる バーネット2世が言う
「闇の王は前回の戦いに置いて 次が最後の戦いになると 予告して来やがった てめぇらも戦いやがるってぇんだったら 早いとこアバロンへ向かいやがれよ?ヘクター国王殿がお待ちかねだぜぇ?」
リーザロッテが笑んで言う
「ええ!今度こそ闇の王との戦いに 乗り遅れる訳にはいかなくってよ!でも…」
レリアンが微笑して言う
「その前に一箇所伺わなければならない場所があるのです その後 可能な限り急ぎ アバロンへ向かうつもりです」
バーネット2世が疑問した後言う
「あん?まだ どっかの国の署名を貰おうってぇのかぁ?」
リーザロッテが微笑して言う
「いいえ!署名はバーネット陛下ので最後でしてよ 少し遅くなってしまったけど 私たちは先の戦いの お礼へと 参らなければいけなくってよ」
レリアンが言う
「ええ、ローレシア領域での戦闘行為を 黙認して下さったキルビーグ陛下へ お礼に伺いませんと 次の戦いは行いかねますので」
バーネット2世が軽く言う
「ああ、そう言う事かぁ… まぁ俺らの場合は ローレシアでの戦闘行為であっても その了承はアバロンの援護って事で得てやがるんだぁ 文句は言わせねぇ」
リーザロッテが言う
「では!また魔王との戦いの時の様に 乗り遅れる事の無き様 私たちは急ぎ向かいましてよ!」
バーネット2世が疑問した後微笑して言う
「おう、何の事だか分かんねぇが まぁ急ぎやがれ」
リーザロッテが下がろうとする レリアンが言う
「リーザ 待って、少しだけ…」
リーザロッテが疑問しレリアンを見た後 微笑して言う
「え?…ああ、勿論でしてよ!びしっと言って差し上げたら宜しくってよ!」
リーザロッテがヴィクトール13世へ指を向ける ヴィクトール13世とバーネット2世が衝撃を受ける レリアンがヴィクトール13世へ向く ヴィクトール13世が焦る 後方でバーネット2世が緊張する レリアンがヴィクトール13世の前へ向かい言う
「ヴィクトール陛下っ!」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「ひゃいっ!?」
レリアンが目の前まで近付き早口に言う
「アバロンにて!元傭兵隊長ヘクターの相棒を 闇の王の仲間であると断言した上で 処刑を行なおうとした所 元傭兵隊長にして現アバロンの王ヘクター国王に謀反を起こされ アバロンの全部隊を投入しておきながら大敗を帰し 結果 何とか王位継承と言う形でアバロンの王位を明け渡す事で体裁を繕った後 あろう事か自害なさろうとした所を 突如雷と共に現れた ガルバディアのバーネット2世第一国王陛下に止められ まるで犬か猫のごとく 摘まれて貰われて行ったとの事ですが!このお話に間違いは御座いませんでしてっ!?」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「は、はいっ!余す事無く その通りですっ!」
レリアンが言う
「それで…」
ヴィクトール13世が冷や汗を掻きつつ言う
「そ、それで…?」
レリアンが微笑して言う
「このガルバディアは とても人工的な佇まいです 自然を愛するアバロンの民である陛下には 御負担なのではありませんか?」
ヴィクトール13世が呆気にとられた後 慌てて言う
「え?…あ、う、うん そうだね ガルバディアは全て機械づくしの建物だからね でも、元々ガルバディアはアバロンから第二国王を招いていたから 人工物ではあるけど アバロンに似せた緑のある空間などが あったりするんだ それに映像ではあるけど アバロンの様子も見られるし… でも、僕の場合は過去の第二国王たちとは違って アバロンへ遊びに行く事は出来ないから 折角専用の通路が有ったりするのだけど それを使う事は… 出来ないね」
レリアンが軽く笑って言う
「アバロンの民は心の広い者たちばかりです そして、皆 きっとヴィクトール陛下への数々の感謝の気持ちだって忘れては居ないはずです 我が父ローゼックも陛下の事を 常日頃から案じておりました いずれは その通路を御利用になって またアバロンへ向かわれても アバロンの方々は受け入れて下さると思いますわ」
レリアンが微笑む ヴィクトール13世が呆気にとられた後 微笑して言う
「…うん、そうだね ありがとう レリアン その為にも 闇の王たちを倒して この世界を救わないと …ああ、レリアンたちは このガルバディアがデネシアの魔力者たちと 合同戦略協定を組んだ事は知ってるのかな?」
レリアンが呆気に取られる ヴィクトール13世が微笑んで言う
「アバロンのヘクター国王が率先して 世界の力を1つにしているんだ 我々の協定も彼の力で組まれたと言っても過言ではない もっとも、この協定で特をするのは アバロンであるとも言えるのだけど 現行世界の敵とも見られ始めていた このガルバディアが他国と共に戦える事は この上なく好ましい事 デネシアの魔力者とアバロンの大剣使いの橋渡しを 無事こなしたとなれば 私もアバロンの皆に 少しは許して貰えるかも しれないし…」
ヴィクトール13世が苦笑する レリアンが呆気にとられた後微笑し軽く笑う ヴィクトール13世が微笑する レリアンが微笑んで言う
「では、私も 何か陛下のお力になれる事が ありましたら 全力で御協力致します」
ヴィクトール13世が苦笑して言う
「いや、君には迷惑を掛けてしまったんだ その上 協力して貰うだなんて」
レリアンが微笑んで言う
「私はヴィクトール13世陛下の妃です 例えアバロンの王妃ではなくなったとしても その私にも出来る事があるのでしたら 何でも致します そして、」
ヴィクトール13世が微笑んでいた状態から疑問して言う
「そして?」
レリアンが言う
「陛下が万全の状態にお戻りになられた暁には しっかりと!この責任を取って頂きますので どうか 自害などと 卑怯な手で!お逃げになられない様 徹底して!お願い致します 宜しいですね!?ヴィクトール陛下っ!」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「は、はいっ 承知致しました!」
レリアンがバーネット2世へ顔を向ける バーネット2世が衝撃を受け焦る レリアンが言う
「バーネット陛下!」
バーネット2世が衝撃を受け 焦って言う
「のあ!?は、はいっ!?」
レリアンが向き直って言う
「アバロンにおりました時から 大変お世話になっておりますが これからもヴィクトール陛下を 宜しくお願い致します」
バーネット2世が焦って言う
「あぁ!?あ…?ああ!えっと… おうっ!宜しくお願い致されるぜ!まぁ、そいつは 元から このガルバディアの犬や猫みてぇなモンだからよ?」
ヴィクトール13世が衝撃を受け焦って言う
「バーネットっ!?確かに ヴィクトールって名は ガルバディアで猫の名前に使われていたものだけど!?僕は一応後住民族の人なんだし!?アバロンの国王だった事もあるし 今だって このガルバディアの第二国王なんだからー!」
レリアンがリーザの前まで戻り ヴィクトール13世とバーネット2世の様子に微笑してから言う
「お待たせしたわね リーザ、皆 さぁ、行きましょう」
リーザロッテたちが微笑する
【 ? 】
長い金髪の人物が一匹の猫へ向け呼び掛ける
「ヴィクトール、ヴィクトールっ ほれ、こっちへ来ぬか?我が呼んでおるのじゃぞ?ヴィクトール!」
猫が逃げて距離を置く 長い金髪の人物が衝撃を受け怒る 赤髪の男が現れて言う
「シリウス、あいつ等のプログラムがイカレちまったってーのは 直せねーのか?」
長い金髪の人物が怒って言う
「知らぬわ!奴らが勝手に作りよったプログラムの修正を 何故 我が行わねばならぬ?!それより あのヴィクトールをとっ捕まえよ 我が呼んでおるのに傍へ来ぬとは 奴もユダであるのか!?」
赤髪の男が苦笑して言う
「ガルバディアとローレシアが無茶をしちまったせいで 世界は悪魔力に覆われちまったんだろ?その世界の国々と ガルバディアの友好を保つ為にも ヴィクトール11世はガルバディア以外の国へ 謝罪と釈明に行ったんだ お前やガルバディアを裏切った訳じゃねーよ お前だって分かってんだろ?」
長い金髪の人物が一瞬、間を置いた後再び怒って言う
「知らぬ!知らぬ!我は呼んでも来ぬ者の事など 信じぬのじゃ!この世界の何処にだって我の声は届く!それなのに ユダの奴は我の声を無視しよったのじゃ!例え身は来れぬとて 相棒の我の呼び掛けに 返事も致さぬなど許されぬ!ほれ!ヴィクトール!」
猫が逃げ去って行く 長い金髪の人物が呆気に取られた後黙る 赤髪の男が苦笑して言う
「あの猫は お前の相棒だったヴィクトール11世じゃねーんだ」
長い金髪の人物が言う
「ふんっ 分かっておるわ もはや、我の相棒の名はヴィクトールではあらぬのじゃ!」
【 エド町 横丁 】
ユダが団子屋のあった場所へ走って来て言う
「おかしい… 確かにここに店があった筈だ あんな大きな屋敷がたった1日の内に取り壊され 別の建物に変わっているなんて事が ある訳が無い 僕は夢や幻でも見ていたのか?」
ユダが考える 誰も居ない場所からシリウスの声がする
『おいっ!このユダ野郎!てめぇえは 何度言ったら分かりやがる!?ウィルスの特定が出来ねぇえ以上 不用意に城から出やがるんじゃねぇ!』
ユダが考えながら言う
「いや、そんな事は無い あの時僕は 会話も行なった… あの団子屋のテスと それで 励まされて僕は…」
ユダが考える 誰も居ない場所からシリウスの声がする
『あぁ?おいっ聞いてんのかぁ?ユダ!ユダ!おいっ!ユダ野郎ぉお!無視してんじゃねぇえ!』
ユダがハッとして言う
「そうだ!彼は僕が言った事にっ!」
シリウスがホログラムを現して怒って叫ぶ
『こぉおおんのっ!!裏切り者ヴィクトールがぁああ!!俺の呼び掛けを無視しやがるんじゃねぇええ!!』
ユダが衝撃を受け驚いて慌てて言う
「わわわっ!駄目だよっバーネット!そんな大きな声で 僕の名を呼んだらっ!」
ユダが周囲を確認してから言う
「それに!僕は裏切り者なんかじゃないよっ ユダって呼ばれるのだって 本当はちょっと嫌なのに 実の名前に 裏切り者 だなんて付けないでっ!せめてユダ野郎までで止めてくれないと 僕だって たまには本気で怒るんだからっ」
ユダが膨っ面を見せる シリウスのホログラムがムッとして言う
『ハッ!だったら!俺の呼び掛けには 最低限でも返事ぐれぇはしやがれ!俺は、名を呼んでんのに 無視されるってぇえのだけは どぉしても許せねぇんだ!』
ユダがムッとして言う
「シリウスこそ 僕と喧嘩をしていたあの時なんて 毎日送っていた僕からの連絡を ぜーんぶ無視したくせにっ!たった一度の呼び掛けに ちょっと遅れた位で そんなに怒らなくっても良いじゃない!?」
ユダがそっぽを向く シリウスが衝撃を受け 視線を逸らして言う
『あ、あれとこれとは 全然意味が違ぇえんだっ 大体あの喧嘩の元だって てめぇが…』
シリウスが言葉の途中で気付いて黙る ユダが疑問し振り向いて言う
「うん?どうかしたの?シリウス?」
シリウスが真剣な表情で言う
『…っ おい、ユダ ちょいと厄介な事になって来やがった すぐに戻って来い!』
ユダが驚いて真剣な表情で言う
「うん!分かった!」
シリウスのホログラムが消えると共に ユダが移動魔法を使う
【 ローレシア城 玉座の間 】
レリアンが驚いて言う
「え…?お兄様 今何と…?」
ルーゼックが言う
「ローレシアで申すのもなんであるが 今この時より レリアン、貴様を デネシア国の女王とする …と、申したのだっ!貴様はこの様な重要な言葉を 2度も申させるではないっ!馬鹿者がっ!」
ルーゼックが怒る キルビーグが苦笑して言う
「まぁまぁ、レリアン殿が思わず聞き直すのも 無理は無かろう?ルーゼック お前は開口一番に 挨拶も無しにその様な重要な言葉を申すのは 少々控えた方が良いでな?」
レリアンが言う
「では、先ほどの 無礼な程に単刀直入な王位継承のお言葉は 真であると私は受け止めても 宜しいのでしょうか?キルビーグ陛下?」
ルーゼックが衝撃を受け怒って叫ぶ
「貴様はっ!何故その様な重要な問いを 目の前の私を差し置いて 他国の王であるキルビーグへと問うのかっ!?無礼者っ!」
レリアンがルーゼックへ向いて言う
「お兄様は黙っておられて下さいませ!私はキルビーグ陛下へ問うております!我らデネシアは 古くはローレシアより王となる者を招いておりました そのローレシアのキルビーグ陛下より 正式にお言葉を頂かなければ 私は!」
キルビーグが微笑して言う
「レリアン殿、確かにデネシア国は古くから その様にして王となる者を取り決めておったそうだが その本来の理由は このローレシアの真の王こそが デネシア王家の者であったが為 そして、今の時で申す所の 本来であるなら このローレシアの第一国王であるべきのルーゼックが 貴女をデネシアの王と命じている 私からの言葉は必要ない」
レリアンが呆気に取られて言う
「…では、私がデネシアの」
リーザロッテたちが顔を見合わせ微笑んだ後 リーザロッテが言う
「レリアン!素晴らしい事でしてよ!たかが先の戦いの お礼に伺うだけだと思っていた このローレシアで!小さき国々の一つ デネシアの王位を頂けるだなんて!」
キルビーグが苦笑して言う
「ああ、先の戦いの礼なら不要である あの町に海賊どもが戻ってくれて 私も嬉しいのでな?」
キルビーグが笑顔になる ルーゼックが衝撃を受け慌てて言う
「キルビーグ!貴様は例え本心であっても 賊である奴らを肯定する言葉を申すのは多々控えぬかっ!」
ルーゼックが改めて言う
「それはそうと、レリアン デネシアはガルバディアと合同戦闘協定を組んだのだ 闇の王らとの戦いが行なわれるとなれば 嫌でも仕方なく あのガルバディアと 協力せねばならなんだ 貴様は 早急にガルバディアやアバロンとの連携へ備えよ」
リーザロッテがレリアンへ言う
「ガルバディアと協力するデネシアを レリアンが率いるだなんて!きっとヴィクトール陛下もお喜びになってよ!レリアン!」
レリアンが呆気にとられた後 微笑して言う
「ええ、これならガルバディアの第二国王であるヴィクトール陛下へ 私もデネシアの女王として御協力出来そうです」
シャルロッテが気付いて言う
「あら?あ、ああああのっ リーザ、レリアンっ アバロンのヘクター国王陛下よりっ アバロンへの召集を求める連絡がっ」
リーザロッテとレリアンが顔を見合わせ微笑し リーザロッテが言う
「ええ!それでは ローレシアへの用事も済んだ事ですし!次は お待たせしてしまっている ヘクター国王様のもとへ 急ぎ向かって差し上げてよ!」
シャルロッテが慌てて言う
「い、いいいえっ そのっ 私たちに対しての も、ものではなくっ」
シャルロッテの言葉には気付かず レリアンがキルビーグへ向いて言う
「では、キルビーグ陛下 私どもはこれにて 失礼させて頂きます」
キルビーグが頷いて言う
「うむ、ヘクター国王の招集は 闇の王との戦いにおける ガルバディア、デネシア、アバロンの3国合同戦略に関する事であるだろう 我らローレシアは入らぬが いずれは…」
伝達の兵が現れ言う
「申し上げます!アバロン国ヘクター国王より!全国の王へ向け 緊急の召集連絡が入りました!」
皆が驚く
【 アバロン城 会議室 】
この世界のヘクターが言う
「うーん やっぱ帝国でもねー 一国のアバロンが召集を掛けても 全国の王様は集まらねーかぁ」
ルーゼックが怒って叫ぶ
「当たり前だっ!我らローレシアが行なうならまだしも!闇の王らに負けっぱなしの上 つい先日国王が替わった貴様らアバロンが!全国の王に向け召集を掛けるなどとっ!度をわきまえよと申すのだっ!馬鹿者がっ!」
ヴィクトール13世が微笑して言う
「まぁまぁ、それでも 各国のそうそうたる主要人が集まったのは 大したものだと思うよ?」
この世界のヴェルアロンスライツァーが言う
「闇の王との戦いが迫っているこの時に 全国の王を集めると言う召集が掛かれば 集まらざるを得ないと言うものだ」
この世界のロキが言う
「…とは言え、第二国王や上位部隊長が集まる中 何故 国王である卿が参ったのかを 俺は聞きたい」
この世界のヴェルアロンスライツァーがロキへ向いて言う
「無論!我が王妃が向かうと仰ったのを 何とか押し止め 国王の私が代わりに参じたまで!我が王妃を 警備の薄い他国へ向かわせる事等 断じて罷りならぬ!」
この世界のロキが呆れる リーザロッテが皆を見てから言う
「ヘクター陛下?私の故郷ツヴァイザーへは 召集を掛けて いらっしゃらなくて?」
この世界のヘクターが言う
「いや、ソーロス国王からは欠席だって連絡が来たんだ けど、ツヴァイザーの代表はお前で良いと思ったからよ?代わりをよこせとは言わなかったんだ」
レリアンが言う
「カイッズ国の代表が居ないのは見落とされても良いとして 3大国家の1つである シュレイザーの代表がいらっしゃらない様ですが?」
この世界のヘクターが気付き疑問して言う
「あ?あれ?おっかしいなー?シュレイザーからは 国王様が直々に来るって聞いてたんだけどなー?」
ヘクターたちが顔を見合わせる ロキが視線を落とすとその先に犬のロスラグが見上げており 一度吠えてから部屋の中を走って行き ネズミの尻尾を踏み捕まえて 嬉しそうに吠える ロキが言う
「…シュレイザーの代表は あれであると …アレが言っている」
皆が呆気に取られる 犬のロスラグが衝撃を受け慌てて吠える
【 ソルベキア城 機械室 】
ユダが部屋へ入り 扉を閉めて言う
「バーネット?何かあったの?」
シリウスがヘッドギアを外して言う
「いや、まだ何かは起きちゃいねぇんだが ヘクター国王殿がアバロンに全国の王を召集しやがった」
ユダが疑問して言う
「全国の王を召集?それが、何か問題なの?僕ら闇の王と戦う前に 全国の王と話し合いをしようと言うのは 単純な話だと思うけど?」
シリウスが言う
「それはそうなんだが この全国王会議には ガルバディアの代表であるてめぇも出席してやがる それが無ければ 俺たちの当初の予定は問題無く遂行される筈だったが 今ここでガルバディアと 他国の奴らとの交流が行なわれるってぇのは ガルバディアの王であるこの世界の俺が 闇の王である俺たちにぶっ飛ばされて 全国の力を求めるってぇ筋書きの前に 一部の援軍が来ちまう可能性が馬鹿デケェ それ所か、もしかしたら 闇の王である俺たちが 本当に奴らに負けっちまうかもしれねぇってぇんだ」
ユダが言う
「うーん… 僕たちの本来の目的は 世界の国々が力を合わせて戦う事への重要性 特に 各々が個別に戦うのではなく 広範囲を連携して守備すると言う事を躾ける事だ… 今、僕たちが負けてしまっては その後者が教えられなくなってしまうね?」
シリウスが言う
「ああ、おまけに 今ちょいと世界の一部の連中が手を組んだ事だけで 闇の王をぶっ倒しちまったりなんぞしちまったら その程度の事で安心しちまう 世界を守るには一国、二国が強くなったって意味がねぇんだ これじゃぁまるっきり 俺らの世界の二の舞になっちまう」
ユダが言う
「現行、国同士で手を組んでいるのは ガルバディアとアバロン、ローレシアとローゼント 他の小さい国は 小さき国々の勇者様たちが頑張ってくれて居るとは言え 一時的に兵力を借りられる程度では 意味が無い」
シリウスが言う
「先住民族の存在が標準化されちまった事によって ローゼントとスプローニの友好が弱まっちまった 本来であるならローレシアの魔力者たちは ローゼントと共に そのローゼントの友好国スプローニの銃使いへも 魔力を貸し与える存在になっていやがった筈だったってぇのに」
ユダが言う
「スプローニとローゼントが手を組む …と言う筋書きに関しては 僕たちの世界の方が 上手く行っていたのかも知れないね?」
シリウスが言う
「チィ… 全ての歴史を知っていやがるってぇのに 上手く奴らを導く事が出来ねぇとは…」
ユダが言う
「それでも 世界は確実に正しい姿へと戻ろうとしている 僕らは最後まで諦めてはいけないんだ 本当の僕らの世界の為に… バーネット、僕は最後まで闇の王ユダとして 君と共に戦うよ?」
シリウスが呆気にとられた後苦笑して言う
「ハッ!なら 俺の事は 最後までシリウスって呼びやがれ データが狂っちまうだろぉがぁ?」
ユダが呆気に取られた後 苦笑し笑顔で言う
「うん!そうだね!シリウス!」
【 アバロン城 会議室 】
ルーゼックが怒って叫ぶ
「それはそうであるやも知れぬがっ!闇の王らは 最後の決戦を行なうとは申したものの その場所までは申さなかった!この状態で 貴様の策… とも 申せぬ策を執り行う等 断じて罷りならぬっ!」
この世界のヘクターが言う
「だからっ!最後の決戦の場は ガルバディアだって!20年後の俺の相棒が言ってるじゃねーかっ!この分からず屋!」
ルーゼックが怒って叫ぶ
「誰が分からず屋であるかっ!無礼者っ!大体そのプログラマーと申す者が 20年後の貴様の相棒であるなら 現行闇の王らの仲間とされておる そのヴァルキリーもどきの20年後の姿ではあらなんだかっ!?」
この世界のヘクターが怒って叫ぶ
「俺の相棒を ヴァルキリーとか ヴァルキリーもどきとかって 呼ぶんじゃねーっ!」
ルーゼックとこの世界のヘクターがいがみ合う ヴィクトール13世が言う
「それはそうと 何故決戦の場が 我らガルバディアの地であるとの予測が立てられたのか それを聞かせて貰えないかな?」
プログラマーが言う
「それは、私の友人である 世界一のハッカーが 奴ら闇の王たちのプログラムをハッキングし得た情報だ 先ほども説明した通り 闇の王たちは あらかじめ作られているプログラムに則って 戦闘行動を行なっている イレギラー部分を後から修正している事からも このオーダープログラムには信憑性がある」
ヴィクトール13世が考えて言う
「そこに、奴らの最後の襲撃場所として記述されているのが ガルバディア か… しかし、もしヘクター国王の策を行なわないまま 奴らの襲撃に備えたとして 我らガルバディアに存在するのは国王であるバーネットと私の2人だけだ この状態で闇の王たちが 最後の決戦の場として ガルバディアを襲いに来る理由など あるのだろうか?」
ルーゼックが落ち着いて言う
「ガルバディアは確かに ほぼ滅亡したと申しても良い国ではあるが あの城に蓄えられておる力は この世界において 最強と言って過言ではない 奴らは そのガルバディアの力を消滅させる事で この世界を完全に支配しようと 目論んでおるのやもしれん」
オライオンが言う
「それじゃー闇の王たちは 今まではこの世界の奴らとの力比べで遊んでたけど やっぱ この世界を支配する事が目的なのか?」
この世界のヴェルアロンスライツァーが言う
「それはそうである筈 奴らは当初我々へ この世界を破滅に追いやる為に参じたと 申していたのだ」
この世界のロキが言う
「…だが、余りにも俺たちの力が弱く 詰まらなかったとの事で 力を付けさせた上で 改めて破滅へ追いやる と言う話だ」
リーザロッテが疑問して言う
「それなら尚更 最後は一番戦力の上がった場所を襲うべきでしてよ?だとしたら、どう考えたって その場所が ガルバディアにはならないのではなくって?」
レリアンが言う
「もしくは、情報を使って 私たちを誘導しようと言うのでしょうか?先にガルバディアで戦うと示されるならば 彼らの求める戦力をこちらも十分に用意して 戦いに備える事も可能です」
ヴィクトール13世が言う
「更に、民の居ないガルバディアなら 国や民を守るための防衛戦力は必要とされない その状態で、全力で戦った上でガルバディアが落とされるなら 奴らが求めていた戦力に関して 我々の完全な敗北となる 奴らが最後の決戦の地とする理由は揃う」
この世界のヘクターが言う
「なら!やっぱり あの闇の王たちが 次に襲うのはガルバディアだぜ!そうと分かれば ルーゼックも別に構わねーんだろ?だったら 俺の策に乗れよ!お前さえ乗れば 他の国だって乗ってくれる!そんな気がする!…って 俺の兄貴が言ってたからよ!」
ルーゼックが衝撃を受け怒って言う
「貴様はっ!世界を動かす様な重要な事を 他人の言葉を使って気楽に申すなっ!馬鹿者っ!」
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウスがバッツスクロイツへ言う
「よう、どうだ?アバロンでのナンチャッテ全国王会議は いい加減ハッキングは出来やがったのか?」
バッツスクロイツがだらけて言う
「無っ理ーに決まってるーじゃない?俺っちはハッカーじゃないんだしー?プログラマーでもないーんだから その2人が超シリアスーに防壁張ってる会議録を シークレットに覗いちゃうーなーんて!出来っこなーいの!」
シリウスが舌打ちして言う
「チッ… 今までは あの世界一のプログラマー殿を誤魔化す事も出来やがったが 奴がガルバディアの力をフルに使える様になっちまったんじゃぁ これ以上は元の世界の 奴らの力を使ったって余裕はねぇ 防壁を張られた情報を バレねぇ様に盗み出す事なんざ もう出来ねぇか」
バッツスクロイツが言う
「その上 例のウィルスーの特定も?出来てないー訳だし?これって そろそろエスケープ時ー?って俺っち思うんだけ…」
シリウスが言葉を制し バッツスクロイツの頭を押さえ付けて言う
「るせぇええ!後一歩の所まで来てやがるってぇえのに!こんな所で逃げ出して堪るかってぇええんだ!」
バッツスクロイツがわざとらしく悲鳴を上げて言う
「きゃぁー 暴力反対ー 俺っちは平和なローンルーズの民なんですー!」
シリウスが言う
「るせぇええ!このエスケープ国王がぁああ!!」
シリウスが他方へ向かいながら言う
「ったく 鈍臭ぇバッツスクロイツが移動魔法を使えなくって本当に良かったぜぇ もし、あの野郎が使えてたんなら とっくに平和ボケ国とやらの ローンルーズへとんずらしやがるだろうからなぁ 直接戦えはしねぇが 俺らにとっては あれも戦力の1つだ ユダ!てめぇは今度もあいつの ナンチャッテ俺の真似プログラムを… あぁ?」
シリウスが疑問し部屋の中を見渡す 数人のヴァルキリーが不思議そうに眺めている シリウスが言う
「おい、あのユダ野郎は 何処に行きやがった?明日の襲撃まではソルベキア城から出るなって あれほど言って置いたんだぁ まさか出てやがらねぇだろぉなぁあ?」
シリウスが怒りをヴァルキリーたちへ向ける ヴァルキリーたちが衝撃を受け 皆で固まって言う
「ユダ野郎 イン ザ ソルベキアキャッソー」
「我らの父 気がする なんとなく そんな… 言って?」
「彼 好… 外 風…」
シリウスが言う
「ふん…?まぁ城から出て行かなくなっただけマシか だが、気になる事だぁ?あのアバロンの 何となくそんな気がするってぇ直感は 馬鹿みてぇに当たりやがるからなぁ」
シリウスが仮面を持って部屋から出て行く
ソルベキア城バルコニー
遠くを見ていたユダが振り返る シリウスがやって来て言う
「ユダ、全ての手筈は整った 1つを除けば全てシナリオ通りだ」
ユダが微笑して言う
「では、予定通り ガルバディアへ?」
シリウスが近くへ来て言う
「ああ、これで 我ら闇の王が この世界の全ての王を打ち倒す事となる… これぞ破滅への始まり」
ユダが気付かれない様 偵察を行なっている者を見てから シリウスへ言う
「この世界の貧弱な奴らを倒す事など 我らにとっては造作も無い… その後の話でも致すか シリウス?」
シリウスがユダの視線に気付き微笑して言う
「ああ その後の話でも ゆっくり行なおう…」
ユダとシリウスが城内へ入って行く 偵察の者が立ち去る
機械室
室内へ戻ったユダとシリウスが仮面を外し シリウスが言う
「それで?何が 何となくそんな気がしやがるってぇえんだ?ウィルスの特定は出来ねぇが オーダーに変更はねぇ ヴァルキリーどもは既に3大陸へ配置したんだぁ いくらこの世界の奴らが今更 作戦会議をしやがったとは言え」
ユダが言う
「うん、今日の明日では 全世界的に何かを行うという事は難しい 精々、各国が国防を強化する事が間に合うか またはその方法を思案するか だけど」
シリウスがソファに腰掛けテーブルに足を乗せて言う
「だけど?」
ユダが向かいのソファに腰掛けて言う
「ローレシアのキルビーグとルーゼックは 今日よりも以前にローゼック元デネシア国王へ いざと言う時の頼み事をしていた そこへ どんな時でもすぐに動ける アバロン傭兵隊のヘクターが何らかの策を持ち掛けたのだとしたら 全国は無理でも 少なくともローレシアとアバロンはすぐに動けるかもしれない 両国が万全の状態で僕たちと戦うのだとしたら 現状ヴァルキリーたちを4部隊に分けてしまった僕たちが 彼らに勝利する事は可能だろうか?」
シリウスが言う
「確かに、万全のローレシアとアバロンの両国を相手にするとなりゃぁ 俺たちだって余裕はねぇ だが、その為に3大陸へヴァルキリーどもを振り分けたんだ ローレシアは自国を守る為 ガルバディアへ向かわせた部隊を引き返させなけりゃならねぇ アバロンのヘクターは 自国アバロンだけならまだしも 友好国の一つであるシュレイザーが襲われるとなりやぁ ガルバディアも含めた3国の防衛と言う事になる」
ユダが考えながら言う
「それなら、僕らに十分な分がある か…」
シリウスが言う
「だが、あくまでこれは俺らが作ったシナリオだ この世界の奴らの思考を計算した上でのな?どっかで何か一つでも計算が狂いやがれば 一気にひっくり返る可能性だってありやがる 油断は出来ねぇぜ?」
ユダが言う
「こちらのヴァルキリーは僕らに統括され 3大国家を襲撃すると同時に 僕らと共に ガルバディアを襲撃する しかし、この世界の皆を統括する者や国は存在しない ヘクターが皆を信じ呼びかける事で 僕らの襲撃するガルバディアへの援護に行く事は出来ても その間に他の場所が襲撃を受ければ 統括されていないこの世界の者たちは 自国の防衛へと戻ってしまう やはり この事に変化を付けさせる事は出来ないのだろうか?」
シリウスが言う
「まぁ、何処の国だって 自国を守る事を優先しやがるのは当然の事だからなぁ 例え世界を救った所で その間に自国が潰されちまったんじゃぁ 元も子もねぇってもんだ だから今までの世界では その世界を統括するための帝国を築くってぇ事を 行って来た訳だが、そうやって統一しちまった世界は その帝国が潰れた瞬間に あっさり終わっちまった」
ユダが言う
「僕がヴィクトール14世へ帝位を譲り 世界を離れると程なくして 他国はアバロンへの信頼を 揺るがし始めてしまった 最初は あの時のアバロンに もう1人の皇帝 第二皇帝が居れば それも防げたのではないかとも思ったけど」
シリウスが言う
「同国内から第二皇帝を選出しても意味がねぇ かといって俺たちの様に 第二国から連れて来るのだって 帝国様の権限であっさり出来ちまう… これじゃぁ同国内から出しているってぇのと 対して変わらねぇ」
ユダが言う
「そして、今回の 各国の自主的な結束を誘発する と言う僕らの策に辿り付いた訳だけど… やっぱり…」
シリウスが衝撃を受け慌てて言う
「だぁああ!待て!待ちやがれ!てめぇえが それ以上を 言うんじゃねぇええ!」
ユダが呆気に取られて言う
「え?」
シリウスが咳払いをして言う
「…やっぱり、真の統括者や帝国のねぇ状態で 各国を結束させる事は 難しいかもしれねぇ ガルバディアへ援護に向かうだろう 各国からの部隊は 自国を守りに戻っちまうかもしれねぇ この世界を救う為だなんて デケェ理由がありやがっても その各国を自主的に結束させるなんざ難しい!だが、ユダ てめぇえは!」
ユダが笑んで言う
「僕は、この世界の彼らを信じる」
シリウスがホッとして言う
「はぁ… なら良い 端っからこの策は不可能を可能にさせる様なモンなんだぁ そんな時にてめぇのアバロンの根拠のねぇ信じる思いでもなけりゃぁ 不可能の可能も やっぱり不可能になっちまう」
ユダが一瞬疑問した後苦笑し笑顔で言う
「うん、でも僕は シナリオ上は最後である 次のガルバディア襲撃での各国の結束は やっぱり無理だと思うよ?シリウス?」
シリウスが衝撃を受け怒って言う
「てめぇええ!この裏切り者ヴィクトールがぁああ!」
ユダが衝撃を受け 泣きながら怒って言う
「あー!酷いよバーネット!僕に裏切り者だなんて言わないでって あれ程言ったのに!だだでさえ猫の名前である僕の名前に その代名詞まで 付けるだなんてー!」
シリウスが怒って言う
「るせぇええ!てめぇえは猫なら 黙ってにゃーにゃー言ってやがれってぇえんだ!この鳴き虫ヴィクトールがぁああ!」
ユダが泣きながら怒って言う
「あー!酷いよバーネット!大体 君の遠いご先祖様である 元ガルバディア国王殿が 僕の御先祖様に猫の名前なんて付けたから 13代に渡って僕らはガルバディアの猫の名前なんじゃない!それに僕はこの世界を救いたいと ちゃんと思ってるよ!?ただ今回は無理な気がするって それだけだもん!ぶぅーっ!」
シリウスが衝撃を受ける ユダが膨れる
【 アバロン城 玉座の間 】
プログラマーが言う
「レイロルトから連絡が入った ソルベキア城の密偵から 闇の王らが次の目的地として ガルバディアの名を出したと」
この世界のヘクターが言う
「なら あいつらは この先、数日以内に ガルバディアへ攻撃を仕掛けて来る筈だ よし、これで分からず屋のローレシアだって動く!今すぐ各国に連絡してくれ!作戦開始だぜ!」
プログラマーが言う
「しかし、ヘクター国王 闇の王とヴァルキリーが ガルバディアを襲うとなると バーネット国王は ガルバディアの防衛に付く筈 それではやはり 我々がガルバディアの力を借りる事は出来なくなる」
この世界のヘクターが言う
「大丈夫だ バーネットは俺たちの援護に付いてくれる だからこそ その俺たちが ガルバディアを守るんだ」
プログラマーが視線を落とす ヘクターが言う
「この世界のガルバディアは この世界の俺に任せろって!デス!」
プログラマーが苦笑して言う
「…ああ、そうだな 私とお前は この世界の国々とガルバディアの為にも やらねばならない事がある」
プログラマーの隣にガルバディアの騎士が来て言う
「私はガルバディアをヘクターへ任せる そして、祖国であるガルバディアと共に 私自身への信頼をも取り戻す為 お前たちへ同行する」
ヘクターが頷く この世界のヘクターが言う
「デス、そっちは任せたぜ!?」
ガルバディアの騎士が微笑して言う
「ああ、お前の分も」
【 上空 】
ドラゴンを駆るリーザロッテたち リーザロッテが言う
「闇の王が動くと分かったからには!勇者の私たちが 一番乗りで ガルバディアへの援護に 向かって差し上げてよ!」
ヴェインがあくびをしながら言う
「ふあ… にしても 闇の王らが襲撃に現れるのは 正午前だと言うのに このような早朝からガルバディアへ向かう事になるとは… 到着と共に眠ってしまいそうだ」
ロイが言う
「…そして、卿が居眠りをしている間に ガルバディアは俺たちの手によって救われる …その次にやる事は 卿の葬式か」
ヴェインが衝撃を受ける レイトが考えて言う
「しかし、ガルバディアは極寒の地 前回の様に我々が 上空から援護を行うのは難しい やはり部隊指揮を執られる ヘクター国王へ伺いを立てるしかないか…」
シャルロッテが苦笑して言う
「で、でででではっ 私たちの作戦もっ きっとアバロン式にっ なってしまうのでしょうねっ!?」
リーザロッテがシャルロッテたちの方を見てから視線を下げて考えながら言う
「…アバロン式の作戦 つまり、正面突破と言う事ね 今回は向こうから攻めていらっしゃるのだから きっとこちらは正面から応戦すると言う事に」
レリアンが考えていた姿から意を決し 視線を上げて言う
「いいえ!私たち勇者と仲間たちは 他国の指揮に加わるのではなく!他国に出来ない事を致さなくては意味がないわ!リーザ!ここは作戦変更よ!」
リーザロッテと仲間たちが驚き リーザロッテが慌てて言う
「さ、作戦変更って レリアン!?私たちはヘクター国王の立てられた案に乗ったのでしてよ!?ガルバディアの防衛に就かなくては!それを勝手に変えてしまうのは!」
レリアンが言う
「リーザ!貴方は最初私に仰った筈よ?小さき国々の勇者たちは 大国には出来ない事をして 世界を救うのだと!」
リーザロッテが言う
「え、ええ それはそうでしてよ!?でも 今は」
レリアンが言う
「ええ!今こそ 私たちにしか出来ない事で 世界を守るのよ!」
レリアンが急激にルートを変える ドラゴンが驚きつつルートを変える 他のドラゴンたちが皆で考える レイトが言う
「リーザ様!」
レイトが続いてルートを変える 他のドラゴンたちが共鳴して続く ヴェインが驚いて言う
「おわぁ!ドラゴンが勝手にルートを!?これでは 何のための手綱なのだ!?」
ロイが言う
「…卿以外の優秀な兵や 部隊指揮者たちの為にあるのだろう」
ヴェインが衝撃を受け怒って振り返って言う
「そう言うのなら!お前が前に座れば良いだろう!?」
ロイが言う
「…卿に背後を取られたくない」
【 ソルベキア城 機械室 】
バッツスクロイツが操作盤を操作していてエンターを押して言う
「やーっと終わったぁ… もう夜明けーだって言うの!こんな徹夜を何日も続けるーなんて 初めてローンルーズで アンドロイドプロジェクトを 勉強した時以来ーって感じ」
バッツスクロイツが伸びをして言う
「後は圧縮が終われば終了… これさえ終われば 後はシリウスっちたちがガルバディアを襲撃する時まで爆睡 …あーダメだ きっとドSバーネッっちの事だもん てめぇはのんびり昼寝してやがる時間が有りやがるんなら さっさとセンコンへのアクセスを復旧させろー …とか言うよなぁ絶対」
バッツスクロイツが横目に隣の部屋への扉へ視線を向けて言う
「って 人には命令しておきながら 自分たちは爆睡してるし これって超不公平ー はぁー 俺っちこのまま一生 王様たちの召使いーで 終わっちゃうのかなぁ…?」
バッツスクロイツがうな垂れる 目の前のテーブルにマグカップが置かれる バッツスクロイツが気付き相手へ視線を向け言う
「デス… ああ、お前もずっと俺と一緒に この世界に居る… いや、お前にとっては こっちの世界に帰って来たんだ 遊びに来てるのは俺だけか けど、あの日まではお前もローンルーズに居たんだぜ?いっつも俺の世話してくれてて …ははっ 本気で家政婦アンドロイドだと思ってたのに まさかガルバディアの騎士だったなんて」
バッツスクロイツが苦笑した後 マグカップを手に取って口へ運び 中身に噴出しそうになって 焦ってアンドロイドのデスへ言う
「デス!何でホットミルク!?しかも すっげー甘っ!」
バッツスクロイツが間を置いて笑って言う
「あっはは!懐かしいよな お前は何度言ってもコーヒー持って来なくってさ 俺はお前がアンドロイド試作機だから AIが弱いんだって思い込んでて けど、俺も本当は分かってたんだ いつも俺は空きっ腹で徹夜してたから そこへコーヒーじゃ体に悪いし、徹夜ばっかりじゃダメだから お前がわざと 俺を眠らせようとしてたんだって …人の命令だけを聞いて動くアンドロイドには 絶対に真似出来ない事だ 結局 お前はアンドロイドじゃなくって ガルバディアの騎士 俺たちと同じ 人だから出来た」
バッツスクロイツが苦笑して言う
「ローンルーズはガルバディアには敵わないや やっぱ あの元ガルバディア国王のデスっちは… あぁ、本当の名前はシリウスか …シリウス元国王っちは凄いよ お前たちの国王様 お前たちの父ちゃんでもあるんだよな …父ちゃんかぁ」
バッツスクロイツがモニターを見上げながら言う
「俺 何でいつまでも こっちの世界に居るんだろ?ちょっと遊んだら ローンルーズへ帰るつもりだったのに もう7年近くこっちの世界に居るよなー 今回の作戦が成功したら 今度はその続きがあるから やっぱり俺は残らなきゃダメだけど… けど、もし… 失敗したら?そしたら… また世界をやり直すんだ 俺…」
バッツスクロイツがマグカップを両手で持ち 見つめて言う
「俺… 一度戻ろうかな?デス お前は… やっぱ こっちに残るよな 当然?ここがお前の故郷なんだし 国も仲間も 父ちゃんや 新しい国王様も居る …ああ、俺 一度戻ってもきっと すぐにまたこっちの世界に来るよ?やっぱこっちの世界は面白いし 俺っちが居ないと ドS国王様も 寂しがる… なんて事は無いか?はははっ!」
モニターに圧縮終了のメッセージが出る バッツスクロイツが気付きマグカップの残りを飲み干して言う
「よーし!終わった!これで前回よりユダっちへの負担が少ない雷プログラムになったしー?戦闘能力は前回比130% もうウィザードの魔力を使うルーゼっちには負けないし 討ち倒した上で一個部隊を撃破ーしちゃう事だって超余裕ー ってね!さて、俺っちも少し寝よー バーネっちには怒られるだろうけど?」
バッツスクロイツが軽く笑いながらモニターの電源へ手を伸ばし モニターに映る映像に気付いて言う
「って… え?まさか…?」
【 ソルベキア城前 】
ユダが剣を向けて言う
「フッ… まさか お前たちの方から出向いてくれるとは こちらから向かう手間が 省けたと言うものだ」
ヘクターが舌打ちをして言う
「チィ… 奇襲を掛けてやろうと思ったのに こんな早朝でも余裕かよ…っ けど!俺たちの作戦に変更はなしだ!いくぜ!?ルーゼック!」
この世界のヘクターが振り返る 視線の先でルーゼックが不機嫌な視線を向ける キルビーグが苦笑して言う
「すまんなヘクター国王 ルーゼックは低血圧なんだ しかし、心配は無い 少し動けばいつものルーゼックへ戻りよる 加速の支援魔法も与えてやれば 血圧も上がるでな」
ヘクターが表情をしかめて言う
「あぁ?低血圧?皆で奇襲を掛けようって時に!王様がそんなんで良いのかよ!?ほら!お前が気合入れねーと 部下たちだって付いて来ねーじゃねーか!?いつもは俺らより元気に叫ぶくせに お前のその様子ってまるで…」
【 ソルベキア城内 機械室 】
バッツスクロイツが操作盤を急いで操作しながら言う
「まさかヘクターっちたちが 奇襲を掛けて来るーなんてー!超イレギュラーなんですけどー!?でも!ユダっちがソッコー対応してくれてスペシャルサンクスー!あれなら 俺っちがたまたま偶然発見したから 応対が超ーギリギリ間に合いましたーなんて事も バレてないーって感じ!だからこそー!?」
バッツスクロイツが振り返って怒って言う
「シリウスっちも 超早く行って欲しいんですけどー!?ナニソレ!?いつも叫んでばっかりーの 超元気なバーネっちが 実は超低血圧で起きられない人ーだったなんてー!ベネテクトの王様は そんなにのんびり屋の寝坊助っちだったんですかー!?」
シリウスがソファに座りテーブルに突っ伏して だるそうに言う
「…るせぇーんだよ 俺ぁ予定外に 叩き起こされるってぇー事が 大嫌いなんだぁ… ついでにこの体質はぁ ガルバディアの体質だぁ… ベネテクトの王様じゃぁねぇ…」
バッツスクロイツが衝撃を受け怒って言う
「ベネテクトの王様は 元からガルバディアの王様っちーだろー!なら どっちの王様も朝はダメダメな スペシャル寝坊助ーって事ー!」
シリウスが衝撃を受け怒って立ち上がり叫ぶ
「るせぇえええ!!ガルバディアの王を何と言おうと構わねぇえが!ベネテクトの王を貶(けな)す事だけは 何が何でも許せねぇええ!!」
【 ソルベキア城前 】
ルーゼックが怒って叫ぶ
「誰がっ!あの不良国王と似ていると申すのかっ!?無礼者がっ」
ヘクターが言う
「なら!いつもみたいに気合入れていけよ!?俺は予定通り シリウスの相手をするんだ!ユダの相手はお前に任せるんだからな!」
ルーゼックが言う
「ならば貴様は さっさと向かわぬか!ユダ1人でヴァルキリーが居らぬ 今こそ 貴様らアバロンの無謀式が功をなす時っ!ヤツは私に任せ 貴様は魔法剣士部隊と共に ソルベキア城内へ突入せよっ!」
ルーゼックが剣をソルベキア城へ向ける ユダとヘクターが衝撃を受け怒って言う
「無謀式じゃなくって!アバロン式ーっ!」 「無謀式じゃねーよ!アバロン式だっ!」
ルーゼック、ヘクター、ユダが衝撃を受け ルーゼックとヘクターがユダへ向く ユダがハッとして視線を逸らす ヴァルキリーたちがユダの後方へ舞い降りる ユダが気を取り直し ヘクターたちへ剣を向けて言う
「ヴァルキリーよ!無謀にも我らの城へ奇襲を掛けに参った 愚かな者たちへ 我らの力を思い知らせてやれ!」
ルーゼックが呆気に取られ 怒って言う
「ぬぁ!?ばっ馬鹿者っ!貴様がのろのろしておったせいでっ!ヴァルキリーどもが現れてしまったではないかっ!」
ヘクターが驚き怒って言う
「お前がのろのろ寝ぼけてたんだろーが!?」
ガルバディアの騎士が来て言う
「作戦に変更は無しだ ヘクター ここは我らへ任せ お前は お前の相棒と共に シリウスを討ちに行くんだ シリウスの居場所は」
プログラマーが言う
「ああ、既に検討を付けてある 奴の存在をデータ上で確認できない この状態こそ ソルベキア城内にて唯一内部の確認が取られない 機械室に居るという可能性が高い そして、ユダとヴァルキリーが我らの前に現れておきながら シリウスが現れない これは何らかの策を仕掛けてくる可能性が示唆される 急いでシリウスを捕らえるべきだ」
ヘクターが頷いて言う
「よし!ここは任せたぜ!」
ルーゼックがユダへ剣を向けて叫ぶ
「ローレシア、ローゼント!ついでに おまけのガルバディアの騎士よ!今こそ我らが 全世界の怒りを やつら闇の王どもへ 思い知らせてやる時ぞっ!」
ユダとルーゼックが叫ぶ
「「攻撃ーっ!」」
両部隊が突進する ヘクターがプログラマーの支援プログラムを受けてユダへ切り込む ユダがヘクターの剣を払い除ける ガルバディアの騎士が続いてユダへ武器を振るう ユダがそれを避ける ルーゼックが剣を振り上げて叫ぶ
「貴様の相手は この私だ!闇の王ユダーっ!」
ルーゼックの剣をユダが剣で受け止める ルーゼックがヘクターへ向いて言う
「行けっ!」
ヘクターが笑んで言う
「おうっ!行くぜ!?デス!」
ヘクターが振り返る プログラマーが走って来る ヘクターがプログラマーを担ぎプログラムで加速してヴァルキリーたちの間をすり抜けソルベキア城へ侵入する ユダがその後姿を確認した後微笑し ルーゼックへ向いて言う
「これで お前との戦いに専念出来る」
ルーゼックが一瞬驚いた後苦笑して言う
「ふんっ 城への侵入を許して置きながら その台詞とは可笑しな奴だ だが、これで私も 気兼ねなく貴様との戦いにケリを付けられると言うもの その上でヘクターの奴が下手を打って居れば シリウスも我らが討ち取ってやれば良い」
ルーゼックが剣を振り払い構える キルビーグが魔法を放ちルーゼックの剣が魔法剣になる ユダが微笑して言う
「私とシリウスを お前たちローレシアの2人の王が討つ か… まるでいつかの世界の様だ」
ユダが剣を掲げ雷を受け取って構える ルーゼックが疑問した後 微笑して言う
「ふ…っ いつかの世界ではなく まもなく この世界の話となるのだっ!」
ルーゼックがユダへ剣を振り下ろす ユダが剣を受け止めて言う
「そうはさせない 闇の王としても 別の王としても 二度とっ!」
ユダがルーゼックへ攻撃する ルーゼックがハッとする キルビーグが加速の支援魔法を放って言う
「ルーゼック!」
ルーゼックが加速の支援魔法を受け 即座に回避し 両者の戦いが始まる
【 ソルベキア城内 通路 】
ヘクターが走りながら言う
「デス!機械室ってのは何処だ!?」
プログラマーが周囲にホログラムのモニターを出しながら言う
「このまま真っ直ぐ 玉座の間を抜け 上階の… いや!シリウスが現れる 前方に!」
ヘクターが驚いて立ち止まる シリウスのホログラムがヘクターの前方に現れる ヘクターがプログラマーを下ろし 剣を抜いて構える シリウスが微笑する ヘクターが疑問し言う
「あれは… ホログラムか?デス」
ヘクターが間を置いて振り返って言う
「デス?」
ヘクターの目の前でプログラマーが倒れる ヘクターが驚き慌てて受け止めて言う
「デス!?どうした!?デス!?デ…」
ヘクターが意識を失って倒れる ホログラムのシリウスが微笑して言う
『シナリオは変わっちまったが 俺たちの作戦は続けさせてもらう この世界の者じゃねぇお前らは 事が終わるまで ゆっくり眠ってやがれ 今は生憎 てめぇらの相手までは してやれねぇんだ』
シリウスのホログラムが消える
機械室
シリウスがヘッドギアを外して言う
「よし、これで奴らの心配は無くなった… ソルベキアから離したヴァルキリーどもと 通信は繋がったのか?」
バッツスクロイツが操作盤を操作しながら言う
「皆を起こした時についでに繋いでおいたー!けど それ以上は今 超忙しい俺っちには出来ないからっ!指示なら自分で出して!」
バッツスクロイツが真剣にモニターを見ながら操作盤を操作する シリウスが呆気にとられた後苦笑して言う
「はっはー 鈍臭ぇバッツスクロイツには 俺の作った ユダの支援プログラムを再生するだけで精一杯かぁ?やっぱ ローンルーズの民であるてめぇに ガルバディア様のプログラムは 難しかったかねぇ?あーあっはっはっはっ!」
シリウスが満足そうに笑う アンドロイドのデスが間を置いて アイスコーヒーをシリウスの頭上から掛ける シリウスが驚いて叫ぶ
「ぬあぁああ!冷てぇええ!何しやがるっ!?このオンボロ ガルバディアの騎士がぁああ!!」
【 シュレイザー国 】
見張り台のシュレイザー兵が疑問し 目を細めてから焦って言う
「あ!あああああれっ!あれきっと ヴぁ ヴぁヴぁヴぁ!」
シュレイザー兵が指差して慌てる スプローニ兵が示されたものを見て言う
「…間違いない 先日アバロンで確認した 奴ら ヴァルキリーだ」
シュレイザー兵が慌てて駆け回る スプローニ兵がイラっとした後怒って言う
「…むやみに走り回るなっ!卿は直ちにシュレイザー城へ連絡しろ!俺はスプローニへ援軍の要請をする!」
シュレイザー兵が怯えてから 慌てて言う
「わ、分かったよ こっちはシュレイザー城に連絡ね!その後は 急いで」
スプローニ兵が通信機の着信を待ちつつ銃を確認して言う
「…ああ、その後は急いで俺たちも 戦闘配備へ」
シュレイザー兵が頷いて言う
「急いで退避ね!」
スプローニ兵が衝撃を受け怒って叫ぶ
「違うっ!国を守る兵が 退避してどうするっ!?」
【 ローレシア国 】
ローレシア兵Aが目を細め 指差して言う
「ヴァルキリーだ!ヴァルキリーが三度現れたぞ!」
ローレシア兵Bが言う
「よし!直ちに連絡を行う!」
ローゼントの騎士が現れて言う
「このローレシアを守る為に残された 我ら魔法剣士部隊の先鋭が 援軍を率先し 奴らヴァルキリーを 見事討ち取ってくれよう」
ローレシア兵Bが通信機を操作している ローレシア兵Aが苦笑して言う
「その実 我らが 魔法剣士部隊の2軍に落とされてしまった為 残っていたのだと言う事は 援軍には内緒にしておらねばな?」
ローゼントの騎士が衝撃を受け怒って言う
「そっ それは…っ そもそも貴殿が試験当日に 風邪など引いたのが原因であろうっ!だから常日頃から 夜風には当たるなとあれ程っ!」
ローレシア兵Bが苦笑して言う
「すまん、どうも昔からの癖でな?緊張を解そうと夜風に当たるのが好きなのだ たまたまあの日の前夜は冷えておってな?」
【 アバロン城 見張り場 】
傭兵隊の兵が目を細めてから驚いて言う
「おいっ!ヴァルキリーどもが 来やがったぜ!ヘクターに連絡だ!」
1番隊の兵が衝撃を受け怒って言う
「ヘクター陛下だ!無礼なっ!もしくは最低でもヘクター国王と言わぬかっ!」
傭兵隊の兵がだるそうに言う
「あのなぁー?俺たちはついこの前まで ヘクターって呼んでたんだぜ?いきなり陛下だの国王様だのって 付けられる訳ねーだろー?」
レクターが笑顔で現れて言う
「それにヘクターは 傭兵隊の奴らから 陛下だの国王だのと言われるのは 好きじゃねーんだ そんな気がする」
1番隊の兵が困って言う
「し、しかし レクター殿下…っ」
傭兵隊の兵が言う
「おいっ レクター!んな事よりヴァルキリーは目の前だぜ!?お前も傭兵隊の連中へさっさと連絡をしろよ!?相っ変わらず お前は 間抜けてやがるなぁー!?」
1番隊の兵が衝撃を受け怒って叫ぶ
「レクター殿下だ!無礼者っ!しかも 殿下に対し 間抜けているとはっ!」
レクターが照れる 1番隊の兵が衝撃を受け 泣きながら叫ぶ
「殿下ーっ!!」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
この世界のヘクターが通信機のレクターへ言う
「分かった、すぐにデネシアの魔力者たちにも 援護要請を出す それから、シュレイザーとローレシアにも ヴァルキリーが現れたって連絡が入った アバロン2番隊をローレシアへ 4番隊をシュレイザーへ向かわせてくれ シュレイザーにはスプローニとツヴァイザーの援軍も入るから 4番隊でもきっと間に合う アバロンは… ちょっと辛ぇかもしれねーけど」
通信機のレクターが笑顔で言う
『大丈夫だヘクター、アバロン3番隊は最強部隊なのだ 例え間抜けている副隊長が 間違って隊長に繰り上がっちまったって 皆は気にせず いつも通り戦ってくれる そんな気がする』
この世界のヘクターが苦笑して言う
「兄貴… こんな時ぐれーは 間抜けるのは程々にして ちゃんと戦ってくれよな?俺は兄貴が本気になれば 本当は強ぇんだって事 知ってるんだぜ?昔、俺がヴィクトール12世陛下とバーネット1世様のローレシア討伐に付いて行こうとしたのを 兄貴が本気で止めただろ?自分に勝てたら通してやるって あの時の兄貴は本当に強かったぜ?きっと今でも俺は 本気の兄貴には 勝てねーんじゃねーかな?」
通信機のレクターが呆気に取られた後、笑顔で言う
『それはきっと気のせいなのだヘクター 私はお前に勝った事なんて無い もしあったとしても 私は忘れてしまった 世界一の大剣使いであるヘクター国王に勝る 大剣使いなど この世界には居ないのだ』
この世界のヘクターが苦笑した後 気を取り直して言う
「それじゃ!アバロンの防衛は頼んだぜ!レクター新傭兵隊長!」
通信機のレクターが笑顔で頷く この世界のヘクターが振り返って言う
「アバロンの部隊配置は決まったぜ!デネシアの魔力者部隊もアバロンで待機してたから 2番隊4番隊の奴らと一緒に すぐに各国へ向かう筈だ バーネット、ヴァルキリーはガルバディアには今の所来てねーけど 俺は引き続きここに居る!アバロンの元国王ヴィクトール13世と現国王の俺が2人揃って このガルバディアを守るんだ!安心しろよな!」
ヴィクトール13世が軽く笑い 笑顔でバーネット2世へ振り返る バーネット2世が2人の視線に呆気に取られた後 苦笑して言う
「ハ…ッ!別に俺が てめぇらアバロンの民を 信用してねぇって訳じゃねぇよ?」
【 アバロン国 城下門前 】
ヴァルキリーと魔法剣を有した傭兵隊が戦っている その場所に 大砲による空砲が1発放たれる 戦いを行っていたヴァルキリーと魔法剣士傭兵隊が静まり 傭兵隊の皆が言う
「な、なんだ!?」 「大砲か?今回の戦いに大砲を使うなんて話は…っ!?」
皆が顔を向けた先 自分たちを含めた城下門へ向け 数多の大砲が向けられている
城壁の見張り台
アバロン兵が言う
「あれはっ!?カイッズ国の大砲部隊っ!?」
城下門前
大砲を背に カイッズ大砲部隊の隊長が言う
「静まれー!我らはカイッズ国、聖戦大砲部隊!…そして!」
大砲を背に ツヴァイザー部隊の隊長が槍を掲げて叫ぶ
「我らは ツヴァイザー国 第4槍団!」
傭兵隊の兵が疑問して言う
「カイッズとツヴァイザーが… 何だぁ?」
傭兵隊の兵がレクターへ向いて言う
「おい?レクター?アバロンはカイッズとツヴァイザーにも援軍を要請してんのか?」
レクターが疑問してから笑顔で言う
「私はそんな話は一切聞いてねーのだが …そうなのか?」
傭兵隊の兵が衝撃を受けて言う
「いや!?それを俺らが 隊長のお前に聞いてんだよ!?」
ツヴァイザー部隊の隊長が言う
「ツヴァイザーとカイッズの勇士たちよ!闇の王らと共に この世界を支配せんとする アバロンを!今こそ我らが打ち倒すのだ!」
傭兵隊の兵たちが言う
「はあっ!?アバロンが 闇の王と共に この世界を支配するだって!?」
「何言ってんだアイツら!?その闇の王の兵であるヴァルキリーと戦ってる 今の俺らの姿が見えてねぇのかよ!?」
レクターが首をかしげて言う
「そうなのか?」
傭兵隊の兵が衝撃を受けて言う
「いやっ?分かれよっ!?」
大砲を背に カイッズ部隊の隊長が叫ぶ
「たとえこの世界の多くの国々を騙せたとて!神の子である 我らカイッズの民まで 騙せると思うな!我らカイッズと志を同じくする ツヴァイザーの槍より放たれる 神の怒りをその身に受けるが良い!」
ツヴァイザー部隊の兵が槍を向ける 槍に炎の魔力が集まる
デネシアの魔力者が慌てて言う
「皆!アバロン傭兵隊への支援魔法 物理バリアを…っ!…って 違うっ!?あれは… 魔法っ!?」
ツヴァイザー部隊の兵の槍から 一斉に炎の魔法が放たれる 炎の向かう先 ヴァルキリーたちが退避する 傭兵隊の皆が驚く デネシアの魔力者が慌てて言う
「間に合わないっ!傭兵隊の皆!逃げろー-!!」
傭兵隊の皆の前に レクターが駆け出して行って 大剣を振りかざす 大剣から放たれたプログラムが拡散して全ての炎を飲み込み鎮圧される デネシアの魔力者と傭兵隊の皆が驚いて 傭兵隊の兵が言う
「な!?あ、あのレクターが…!?」
デネシアの魔力者が言う
「そんな馬鹿な…っ!?あれほどの魔力を たった1人で…っ!?」
レクターが間を置いて 慌てて熱がって言う
「あちっ!あちちちちっ!」
レクターが手に持っていた剣を左右の手に放りながら熱がる 傭兵隊の皆が呆れて言う
「…いや、やっぱり あいつは俺らの知ってる 間抜け大剣使いのレクターだ」
「だよなぁ?やっぱ 偶然防げただけか?相手はツヴァイザーとカイッズの連中だもんな?見た目は魔法みてぇだったが あの炎も 唯の火薬か何かか?…だって言うなら!」
デネシアの魔力者たちが言う
「いや、違う」 「あれは間違いなく 魔力を有する炎だった それも」
「我々デネシア国の魔力者をはるかに超える」
傭兵隊の皆が ツヴァイザーとカイッズの部隊へ剣を向けて言う
「こっちはヴァルキリーとの戦いで忙しいんだ!邪魔者は!」 「さっさと退散してもらうぜー!」
デネシアの魔力者が言う
「その魔力を たった1人で防いだ… アバロン傭兵隊の隊長」 「信じられんっ あの魔力を防がれる者なんてっ それこそ… あのウィザード程の魔力者でなければ」
傭兵隊の兵が言う
「行くぜ!野郎どもー!」
傭兵隊の皆が声を上げて向かう デネシアの魔力者たちがハッとして言う
「い、今はそれよりも!?」 「あ、ああ!デネシア魔力者部隊の皆!傭兵隊に遅れるな!」
魔力者たちが傭兵隊を追いかけて行く レクターが1人残され首を傾げて言う
「うん?突撃するのか?奴らには ローレシア領域の魔力者たちが力を貸していた だから 我々だけでは敵わないのだ そんな気がする …しかし、今はその魔力が収まっているのだ だから 今なら我々でも 奴らを倒せるかもしれない…」
レクターがひらめいて言う
「おお!傭兵隊の皆は そのことに気付いたから 突撃したのだな!?やはり 私は皆に比べて少々間抜けている様だ だから 皆が奴らへと向かったのに 一人だけ残ってしまい 挙句、私は …ヴァルキリーに囲まれてしまったのだ」
レクターが照れる ヴァルキリーたちがレクターへ武器を向ける
【 ローレシア城 玉座の間 】
ローゼックが怒って言う
「何だとっ!?このローレシアを守る デネシアの魔力者とアバロン2番隊の結束が バラバラであるだとっ!?それはどう申した事か!?シュレイザーからの連絡では 向こうのデネシアの魔力者とアバロン4番隊は 好調にヴァルキリーと戦っておるとの連絡であったぞ!?」
ローレシア兵が困って言う
「は、はっ!申し訳ありません ローゼック代理国王陛下 しかし、このままでは 我らローレシアはヴァルキリーどもに 討ち負かされてしまいます!どうか 何らかの案を我らへ お与え下さい」
ローゼックが困惑して言う
「クッ… シュレイザーとローレシアでの戦況の違いは差ほど無い 思い当たるとすれば 唯一、向こうには 魔法剣士部隊と共に 20年後の世界から訪れたと申す ヴェルアロンスライツァーとロキ その他1名が 士気を高めておるとの事 同等の事を行えば こちらの魔法剣士部隊の結束を高める事も 可能なのだろう しかし」
ウィザードが覗き込んで 笑顔で言う
「では、お前が皆と共に戦えば良い お前は現在このローレシアの代理国王なのだ 一応であっても この国の王として 皆と共に戦えば きっと皆も嬉しいのだ そんな気がする」
ローゼックが怒って言う
「黙れっ!レクターもどき!それが出来ようものなら!とうに行っておるわっ!そもそも私がただヴァルキリーどもに向かう事など容易い!しかし、問題は!この私に魔力を与える者がおらなんだ事だっ!ただ出て行って ヴァルキリーどもに倒されて居っては むしろ士気を落としてしまう!それが分からぬのか 馬鹿者っ!」
ウィザードが首を傾げる ローゼックが言う
「この私に魔力を与えられるもの… 元最上級魔力者である私に 通常の魔力者の魔力では足りぬのだ 強いて言えばキルビーグ… だが奴はルーゼックと共にローレシアを離れている 私にも… こんな時 あいつが居てくれたなら」
ニーナが笑顔で言う
「それなら!ウィザードのデスさんが ローゼックお祖父ちゃんに魔力を貸してあげたら良いのー きっとルーゼック叔父さんに出来たんだから ローゼックお祖父ちゃんにも 貸してあげられると思うのー!」
ローゼックが衝撃を受け ウィザードを見上げて言う
「なぁ!?こ、このレクターもどきの魔力で 支援を受けろとな?ふむぅ…」
ローゼックが疑惑のまなざしを向ける ウィザードが疑問した後笑顔で言う
「私の魔力は悪魔力なのだ ルーゼック国王も私の魔力は辛いと言っていた 恐らく 老体のローゼック国王代理には もっと辛いのだ そんな気がする」
ニーナが首を傾げる ローゼックが衝撃を受け怒って言う
「誰が老体かっ!無礼者っ!例え 20年後の孫から お祖父ちゃんと呼ばれようとも この身は まだギリギリ40代であるっ!」
【 ローレシア城 城門前 】
ローゼックが剣を抜いて叫ぶ
「デネシア、アバロン 両国の織り成す魔法剣士部隊よ!貴様らの力 互いに信じ合わずしてどうするかっ!両国を知る私には分かる!貴様らであるなら ヴァルキリーどもを討ち倒す事など 造作も無き事ぞっ!」
ローゼックが剣を振り上げる ウィザードが魔力を与え魔法剣が輝く ローゼックがヴァルキリーに剣を向けて叫ぶ
「闇の王の配下 ヴァルキリーよ!例え 国王不在のローレシアへ 奇襲を掛けようとも!この私と彼らが居る限り 返り討ちとされるのだっ!行くぞっ!」
ローゼックが加速の支援魔法を受け ヴァルキリーへ突撃し 応戦した一体のヴァルキリーを弾き飛ばす 魔法剣士部隊員らが呆気に取られた後 改めて威勢を上げ叫ぶ
「ローゼック様に続けーっ!」
戦いが始まる
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウスが微笑して言う
「はっはー!何だよ 思ってたよりやるじゃぁねぇか?ひょっとして 俺たちのシナリオが大当たりだったんじゃぁねぇか?」
シリウスがタオルで髪を拭きながら言う
「…んにしても まさかツヴァイザーとカイッズが ここに来てアバロンへの疑いを理由に 仕掛けて来やがるとはなぁ?こいつは大いに想定外だったぜぇ それに、あのレクターの野郎がほざいてやがった ローレシア領域の魔力者がどう…ってぇのは どう言う意味だぁ?あのレクターの野郎も… なぁ?バッツス…」
シリウスがバッツスクロイツへ視線を向ける バッツスクロイツは真剣に操作盤を操作している シリウスが不満そうに舌打ちをした後 アンドロイドのデスへ向いて言う
「よう、てめぇはどう思う?機械鎧をフル装備にしてたんじゃぁ 喋れねぇだろうが 音声プログラムで送れば話せるだろぉ?ツヴァイザーやカイッズに ローレシアの魔力者がバックアップしやがってるってぇのか?この辺りの連中の事を調べ上げてやるべきか それとも現在進行形で ソルベキア城前で行われてやがる戦いへの サポートに行くべきか… てめぇはどっちが良いと思いやがる?」
アンドロイドのデスがシリウスへ一度向いた後 無視してバッツスクロイツへ視線を戻す シリウスが衝撃を受け怒って言う
「おいっ!てめぇええ!てめぇの国王様の言葉を 無視しやがるんじゃねぇええ!!」
シリウスがアンドロイドのデスへ怒りの視線を向ける アンドロイドのデスが再び振り向いた後 あからさまにぷいっと顔を逸らす シリウスが衝撃を受ける
【 ソルベキア城前 】
ユダが雷を受け取り 大振りな攻撃をルーゼックへ仕掛ける ルーゼックがキルビーグから支援魔法を受け 即座に回避し 魔法剣でユダの剣を横殴りに払う ユダの剣が手を離れる ユダがハッとして言う
「ッ!?しま…っ!」
ルーゼックが剣を振り上げて叫ぶ
「ユダよ!これで貴様の敗北ぞっ!」
ユダが焦る ルーゼックが剣を振り下ろす 機械鎧をフル装備したシリウスが駆け込み ルーゼックの剣を自身の武器で受け止める ルーゼックが表情をしかめ 剣を振り払い シリウスへ向いて不満そうに言う
「我らの真剣勝負に水を刺すとは… 闇の王シリウス 貴様、剣士ではあらぬな?」
シリウスが言う
「剣士であろうが無かろうが 今ここで私の相棒を殺される訳には行かない それだけだ 貴様らの戦力が上がった事は認めてやる そして、ここからはユダに代わり この私が相手をしてやろう」
ルーゼックが笑んで言う
「良いだろう 元々ユダを倒してやった次は ヘクターの馬鹿者が討ち損じるやもしれぬ貴様を 代わりに討ち取ってやろうと考えて居ったのだ だが、あのヘクターの相手をした上で 先ほどの動きとは… どうやら、我らに余裕は無さそうだな?…気を引き締め 相手をしてくれようぞっ」
ルーゼックが剣を構える シリウスが一瞬呆気に取られてから言う
「あ?ヘクターの相手をした上 で…?あ、ああ!そ、そうだったぜ!あのヘクターの野郎は 俺が あっさり打ち倒してや…!」
ユダが苦笑して言う
「いや、我々の負けだ シリウス 君では彼に勝てない」
シリウスが衝撃を受け焦って言う
「なぁ!?ば、馬鹿言ってんじゃねぇ!ユダ!俺があのルーゼックの野郎に 勝てねぇだなんて事は!」
ユダが微笑して言う
「それに 彼らは僕と戦い 勝利した そこへ無傷の君が 偽りを述べた上で戦いを挑むなど 許されない事だ それに、彼は恐らく 自らの命を顧みず君に挑み 勝利する …だが、その結果 彼が命を落としてしまったりしては 我らのやってきた事が 全て無意味になってしまう だから 今は 詰まらない意地なんかで 戦う時じゃないんだ」
シリウスが驚き焦って言う
「おいっ!ユダ!」
ユダがシリウスへ向いて言う
「シリウス、ヴァルキリーたちは?」
シリウスが一瞬、間を置いた後答える
「あ?…あぁ、何だかんだで 各国に防がれたみてぇだ」
ユダが微笑した後ルーゼックへ向く シリウスが一瞬驚き止めようとするが ユダが言う
「ルーゼック、そして キルビーグ 貴公らの勝利だ 我ら闇の王とヴァルキリーは この世界から立ち去る 現在我らのヴァルキリーが この世界の3大国家へ奇襲を掛けている だが、それらどの国に置いても ヴァルキリーは防がれたとの事 …我らの完全なる敗北だ」
ルーゼックが疑問しキルビーグへ振り返る キルビーグがルーゼックの疑問に同意しながら近くへ来て言う
「今回の我らの奇襲は アバロンのヘクター国王と 各国の代表が集まり作られた策であった 貴殿らがガルバディアへ攻撃を仕掛けて来るであろうと言う情報を元にな 故に 我らの策が先か 貴殿らの行動が先になるか 分かりかねた為に 各国の防御体制も十分に図られたのだ」
ルーゼックが言う
「とは申すものの まさかガルバディアではなく 3大国家を狙いよるとは思いもせなんでおった しかし、それらいずれの国も 防がれたと申すのであるなら あのアバロンとガルバディアの2人の王が 見事3大国家へ戦力を振り分けおったのだろう 真に貴様らからの勝利を得たのは その両国であるのやもしれぬ」
シリウスがため息を付いてから 改めて言う
「シュレイザーはローゼントのヴェルアロンスライツァーとスプローニのロキが ローレシアはローゼック前デネシア国王が そして、アバロンは ヘクター国王の兄であるレクター傭兵隊長が 戦力を統括し ヴァルキリーを打ち倒した そして、我ら闇の王は 貴様ら2人の王が押し留めた 決してアバロンとガルバディアだけの勝利ではなく この世界の 貴様らの勝利だ」
ユダが微笑する キルビーグが疑問して言う
「闇の王ユダ、シリウス… 貴殿らは一体何者か?もし、貴殿らが この世界の我らの勝利を 認めると申すのであれば…」
シリウスの通信機が鳴る 皆が驚き シリウスが慌てて着信させて言う
「だっ!てめぇえは!この鈍臭ぇクロイツ何とか!状況分かってて通信して 来やがっ!」
通信機のバッツスクロイツがシリウスの言葉を制して叫ぶ
『それ所じゃないんだって!シリウスっち!』
ルーゼックが衝撃を受け叫ぶ
「その声はっ!いつぞやの 軟派男っ!」
通信機のバッツスクロイツが衝撃を受け 怒って言う
『ちょっ!ルーゼっち!俺っちへの その呼び方!まじデフォルト化しないで欲しいんですけどーっ!?』
ユダが通信機を覗いて言う
「それよりも、状況を分かった上での通信に それ所ではない とは?一体何があったんだ?ルパーん13世」
通信機のバッツスクロイツが衝撃を受け怒って言う
『ユダっち!それも止めてーっ!?』
【 ガルバディア城 玉座の間 】
ヴィクトール13世がモニターを見て焦って言う
「そんなっ!カイッズやツヴァイザーの兵が 魔力を扱うなんて!」
この世界のヘクターが焦って言う
「折角 兄貴が1人でヴァルキリーを押し留めたってーのに!魔法剣士傭兵隊はどうしちまったんだよ!?」
【 アバロン国 城下町門前 】
傭兵隊の皆が倒れる レクターが呆気に取られる レクターの後方ヴァルキリーたちが顔を見合わせる レクター目掛け強力な炎の魔法が放たれる デネシアの魔力者たちが慌てて魔法バリアを放つ 魔法バリアにヒビが入る レクターが呆気に取られたまま見つめる ヴァルキリーの1人が叫ぶ
「ダメ!ダーメー!」
レクターがハッとして剣を構える 魔法バリアを打ち破った炎の魔法が レクターの剣に斬られ八方に切り裂かれる 炎の消えた場所に剣を振り払った姿のレクターとヴァルキリーたちが居る レクターが疑問して言う
「うん?私が先ほど 全力でぶん殴ったヴァルキリーたちが たった今 私やアバロンを守る手助けをしてくれた… そんな気がする」
レクターが首を傾げヴァルキリーたちを見る ヴァルキリーたちが視線を逸らして焦りの汗を流す
【 ローレシア城 玉座の間 】
傷だらけのローゼックが怒って叫ぶ
「馬鹿者っ!ルーゼック!キルビーグ!貴様らは このローレシアの!自国の民を信じられなんだかっ!?その様な 世迷言!例え前ローレシア国王 イシュラーンが継承しおった 貴様ら現ローレシア国王の言葉であっても!何の権限もあらなんだ この私が許さぬわっ!」
通信機のルーゼックが怒って叫ぶ
『であるからにして!何の権限もあらなんだ 前々デネシア国王であられる 父上では 何の脅しにもなりませなんだ!父上っ!』
通信機のルーゼックが下げられ キルビーグが現れて言う
『それはそうと、申し訳ありませなんだが ローゼック前々デネシア国王陛下 どうか この話が本当であるのか 今すぐソイッド村へ 確認へ向かって欲しいのです』
回復魔法を受けているローゼックが衝撃を受け 怒って叫ぶ
「貴様は誠小なりとも 申し訳なく思うのであったら その私への敬称をなんとかせなんだか!キルビーグ!」
【 ソルベキア城 機械室 】
シリウス、ユダ、ルーゼック、キルビーグがバッツスクロイツの操作するモニターを見上げ シリウスが言う
「俺たちは魔力穴から宝玉を外しはしたが そもそも あの祭壇から ただ宝玉を外しやがったって いきなり生物が魔物化しちまう程の 悪魔力が噴出する様な事はねぇ それなのに」
ユダが言う
「この悪魔力の濃度は ソルベキアがCITCを利用して 聖魔力を抜き取った時と同等だ 僕らの他に この世界のCITCの事を知る者なんて 居ない筈なのに」
ルーゼックがキルビーグと顔を見合わせてから疑問し ユダたちへ言う
「貴様らの話している事は 我らには分からぬ事ばかりだが 過去の歴史から 悪魔力と申す魔力に多く晒されると 敵味方の区別が逆転してしまうと言う話だけは知っている」
キルビーグが言う
「それにより ソイッド村の魔力者たちの 敵味方の区別が逆転し ローレシアと友好を結んだアバロンへ 攻撃を仕掛けておると申すのか?」
シリウスが言う
「敵味方の区別ってぇのは 自国か他国かなんて理性的な部分での話じゃねぇんだ もっと本能的に 自分と同様に悪魔力にやられている奴か、そうじゃねぇ奴か ってぇレベルだった筈だ」
ユダが言う
「しかし、今 ソイッド村の魔力者たちは 悪魔力に支配されながらも 悪魔力に侵されていない ツヴァイザーやカイッズの者たちと連携している これは一体どう言う事なんだ?」
シリウスが考えて言う
「うん?待てよ あの悪魔力の効力ってぇのは この世界においては 唯のプログラムにすぎねぇんだ 今回の物に どんなプログラムが仕込まれてるかは知らねぇが 本物の悪魔力なんかじゃねぇ!」
ユダが言う
「それが今 ソイッド村の魔力者を操っている… では、今すぐ元ガルバディア国王殿に連絡を取って 彼らを正常に戻してもらおう!この世界は成功したんだ これ以上 変化を与える必要は無い筈だ!」
シリウスがバッツスクロイツへ言う
「おいっ シスコンへのアクセスは」
バッツスクロイツが怒って言う
「だからっ!全然無理だって!何度言ったら分かってくれるの!?俺っちは 元からエンジニアであって プログラマーでもハッカーでもないのっ!」
シリウスが言う
「ソルベキアの機械なんぞでやってたんじゃラチがあかねぇ こうなったらガルバディアのセンコンを使ってやるっきゃねぇぜ!」
ユダが言う
「ガルバディアへ?ではこの世界の君に …あぁ!えっと! バーネット2世ガルバディア国王に!連絡を!」
シリウスがバッツスクロイツへ視線を向ける バッツスクロイツが頷き操作盤を操作する ルーゼックとキルビーグが疑問する モニターにエラーが出る 皆が疑問する シリウスが呆れて言う
「…おい、鈍臭ぇクロイツ何とか たかが通信連絡にエラー出してんじゃねぇよ そのてめぇに色々任せてた 俺が泣きたくなるじゃねぇか」
バッツスクロイツが呆気に取られてから真剣な表情で言う
「いや、違うよシリウスっち これ、ガルバディアの… この世界のガルバディアのシステムが ダウンしてるんだ」
シリウスが驚いて言う
「は?何言ってやがる?んな訳ねぇだろ?ガルバディアのシステムは この世界そのものを構成してやがるんだぞ!?そいつをダウンさせちまうなんて事 しちまったら…!」
バッツスクロイツが驚いてモニターを指差して言う
「や、やばいよ!シリウス!ガルバディアとワープロードを結んでた ベネテクトに このプログラム!」
シリウスが呆気に取られ 次の瞬間機械室を飛び出して行く ユダが呼んで慌てて追い駆ける
「バーネット!!」
機械室に残った3人 バッツスクロイツが衝撃を受けて言う
「え?えぇええ!?ちょっ!あの2人!ルーゼっちやキルビーグっちを 俺っちの所に残して行っちゃう!?普通!?しかもっユダっちってばっ!」
キルビーグが首を傾げて言う
「今、闇の王ユダが 同じく闇の王シリウスを バーネットと呼んでおらなかったか?ルーゼック?」
ルーゼックが困惑して言う
「あ、ああ… 実にはっきりそうと呼んでおった気がする そもそも奴らの言動そのものが…」
バッツスクロイツが衝撃を受ける ルーゼックとキルビーグがバッツスクロイツへ視線を向ける バッツスクロイツが慌てる ルーゼックが考える様子で言う
「…とは申すものの 奴らは現在ガルバディアに居る筈 その奴らがたった今まで我らの前に存在しよった筈が無い」
キルビーグが苦笑して言う
「ああ、同一人物が同じ時間に 北のガルバディアと南のソルベキアに居る等という事は出来なんだ たとえユダとシリウスが 遠い過去 ガルバディアに居った2人の王の名と同じであってもな?」
バッツスクロイツとルーゼックが衝撃を受け バッツスクロイツが視線を逸らす ルーゼックが疑問し言う
「は?ユダとシリウスは… ガルバディアの王の名で あったのか…?」
キルビーグが笑顔で答える
「ああ、ユダと申すのは後から付けられた あだ名のようなものであるがな?元はヴィクトール11世を示す名であったのだ」
バッツスクロイツが密かに言う
「…だからっ!そんな意味深な名前は 超使わない方が良いーってっ!俺っち言ったのにっ!」
ルーゼックが改めて言う
「…と、今はっ!奴らの事など どうでも良いのだっ!我らローレシアの魔力者どもが アバロンを攻撃するツヴァイザーとカイッズに踊らされおっておるっ!今すぐ奴らを正気に戻してやらなんだっ!我らローレシアの魔力を ツヴァイザーやカイッズなどに使われるなどっ!断じて罷りならぬっ!」
キルビーグが呆気に取られてから微笑して言う
「ああ、そうであった ローゼック前々デネシア国王にして 現ローレシア代理国王殿は ソイッド村へ確認に向かってくれよったであろうか?」
ルーゼックが言う
「村の確認は父上に任せておけば良い きっと間違いなく向かってくれよる であるからにして!我らはすぐ様 魔力者どものもとへ 向かわなんだならぬわ!」
キルビーグが言う
「では ローレシアではなく アバロンへ向かうと申すのか?ルーゼック」
ヘクターが現れて言う
「なら 俺たちも行くぜ!」
プログラマーが現れて言う
「と、言うよりも 是非 アバロンへの移動魔法に 便乗させてもらいたい」
ヘクターが苦笑して頭を掻く ルーゼックとキルビーグが呆気にとられた後顔を見合わせ ルーゼックが呆れて言う
「確か、現在ヘクター国王はガルバディアに 相棒のガルバディアの騎士は 我らと共に戦い終えた後に 同じくガルバディアへと向かいよった…が」
キルビーグが苦笑して言う
「どうやら、年齢は違えど 同一人物が同じ時間に 北と南に居る事も可能な様だなや?」
【 ガルバディア城 玉座の間 】
ヴィクトール13世が言う
「バーネット!どうなの!?ガルバディア城のシステムは 万が一の事態でも 最低限の保持がされる様に出来ているって!」
バーネット2世が目を開いて言う
「ああ、万が一このまま復旧しなくったって ただ、生活する程度の機能は 維持される だが、それだけじゃ このガルバディアが存在している意味がねぇんだ」
ヴィクトール13世が問う
「存在している意味とは!?」
バーネット2世が言う
「ガルバディアは 悪魔力や他の世界からの侵略から この世界を守っていた だから、俺は 悪魔力とプログラムを使い この世界を潰そうとやって来た あの闇の王たちが根源であり 奴らさえ倒しちまえば もうガルバディアの存在理由は無くなるんじゃねぇかって思ってた だが、そうじゃ無かったのか…?ガルバディアの… この世界の敵は あの闇の王たちじゃねぇのかもしれねぇ」
この世界のヘクターがやって来て言う
「バーネット!アバロンの様子は 見られねぇのか!?通信も繋がらねーんだ!これも ガルバディアの機械が 止まっちまったせいなのか!?」
この世界のヘクターとヴィクトール13世がバーネット2世へ問う視線を向ける バーネット2世が一瞬驚いた後言う
「あ、ああ アバロンのモニターはもう見られねぇ だが、てめぇらが使ってやがる 通信機の管理はソルベキアだ こっちは そいつにプロテクトを掛けてやってんだぁ ガルバディアのシステムがダウンしたんなら むしろセキュリティーがフリーになっちまった分 好調に繋がりやがる筈だ アバロンの王であるてめぇの通信なら ソルベキアとしても盗聴の価値がありやがる 各国で戦いを行っている今 無防備なてめえの通信を 遮断しちまう筈がねぇ」
ヴィクトール13世が言う
「では、ガルバディアだけでなく ソルベキアのシステムも ダウンしてしまったのか?この世界の2大機械大国である ガルバディアとソルベキアが…」
バーネット2世がハッとして言う
「いや、3大機械大国だ まだローレシアが残ってやがる」
玉座の間のアバロンへの通路が開き ガルバディアの騎士が走って来て言う
「ヘクター!大変だ アバロンが ツヴァイザーとカイッズ そして ソイッド村の魔術師たちに 総攻撃を受けている!」
皆が驚く ガルバディアの騎士が続ける
「各国へ振り分けた アバロン部隊の収集をしたいのだが 通信が遮断されてしまった 現在は残されたアバロン部隊とヴァルキリーを レクター傭兵隊長が指揮を執って防衛している だが、戦況は厳しい ヘクター!お前も私と共に すぐにアバロンへ戻るべきだ!」
ヴィクトール13世が驚いて言う
「待って!今 ヴァルキリーも共に戦っていると!?」
ガルバディアの騎士が頷いて言う
「ヴァルキリーは一度 レクター傭兵隊長率いるアバロン・デネシアの魔法剣士部隊に倒された その後どう言う訳か レクター傭兵隊長とアバロンの味方に付いてくれた 理由は分からないが 現状は そのヴァルキリーとレクター傭兵隊長が 最前線でアバロンを守っている」
この世界のヘクターとヴィクトール13世が顔を見合わせた後 ヴィクトール13世が言う
「ヘクター、君は戻るべきだ ガルバディアは私が守る 君はアバロンの王として アバロンを」
この世界のヘクターが焦って言う
「けどよ!ヴィクトール!アバロンは過去に ガルバディアを見捨てたんだろ!?」
ヴィクトール13世が言う
「アバロンが見捨てたのではなく ヴィクトール11世が ガルバディアを裏切ったんだ だから 今度こそ私が残る!そして 君は戻ってアバロンを」
バーネット2世が言う
「いや、てめぇも行け ヴィクトール」
ヴィクトール13世が驚いて振り返る バーネット2世が言う
「ツヴァイザーとカイッズだけなら 2番隊と4番隊を欠いているアバロンでも何とかなる だが、そこにソイッドの… この世界最強の魔力者たちが加わっているんじゃ 勝ち目はねぇ こんな時に力を貸せねぇ ガルバディアなんぞの防衛に付く位なら てめぇも行って アバロンの大剣使いとして戦って来やがれ」
ヴィクトール13世が言う
「それは出来ない!敵がガルバディアのシステムを落としたのなら きっとここへ攻撃を仕掛けて来る!この状態で 完全に無防備なガルバディアを残して アバロンへ向かってしまうなんて 私は ヴィクトール11世以上の裏切り者となってしまう!」
バーネット2世が苦笑して言う
「はっは… なら丁度良いじゃねぇか?てめぇもいつまでも猫の名前じゃぁ 不満だろうぉ?これで名実共に 裏切り者のユダだぜ?」
ヴィクトール13世が驚いて言う
「バーネット…」
バーネット2世が言う
「行け!プログラムが使えねぇ今 ただの大剣使いのてめぇが ガルバディアに1人居たって意味がねぇ!だったら アバロンへ向かって 仲間と共に戦って来やがれ!」
この世界のヘクターが言う
「ヴィクトール!力を貸してくれ!一緒にアバロンを守れば アバロンの皆だって きっと ガルバディアを守りに来てくれるぜ!」
ヴィクトール13世が一度目を閉じて考えてから バーネット2世へ言う
「バーネット!私はすぐに戻る!アバロンの仲間たちと共に!このガルバディアを 必ず守る!」
この世界のヘクターとヴィクトール13世、ガルバディアの騎士が アバロンへの通路へ走って行く バーネット2世が見送り間を置いて苦笑する
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