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1章
アナザーゲートキーパーズ 『ゲートキーパーズの裏切り者』
しおりを挟む城内
爆発が起きる 仲間たちが通路の角から飛び出し煙幕の中へ銃を撃つ 続いて煙幕の向こうから放たれて来る銃弾をリックがトンファーで弾く ユウヤが皆の背を見て思う
(通路の広さから見ても 俺は皆みたいに正面の奴らと戦うには 人員として多いみたいだ …そうなると)
ユウヤがユキを見る ユキが通路の正面へ向けて銃の引き金を引く 通路の先で悲鳴が上がる
「ぐあっ」 「ぐっ…」
ユウヤが反応してユキの援護をしようと向かおうとするが同時にユキの前で銃弾が弾かれる ユウヤがハッとして視線を向ける ユウヤの視線の先にリックが居る リックの後方からユキが銃を撃ち 通路の先で悲鳴が上がる ユウヤがその様子を見てから視線を戻して呆気にとられる ユキを庇ったその場所には誰も居ない 最前線に居るテールが言う
「よし 行くぞ 皆!」
仲間たちが言う
「おうっ!」
テールの前にリックが居て先行する 続いて仲間たちが走る ユキが皆に続こうとして 自分の後方に居るユウヤの視線に気付いて言う
「何?」
ユウヤがハッとして言う
「あ、いや…」
ユキが皆に続く ユウヤが思う
(テールたちの前に居たと思ったら ユキの前に… そうと思ったら もう元の場所に戻っていた… やっぱり ヴァンパイアの能力は)
ユウヤの後ろで銃弾の弾かれる音が聞こえる ユウヤが驚いて振り返ると リックがユウヤの後ろに居て ユウヤへ視線を向ける ユウヤが一瞬驚いてから ハッとして後方へ向き直り 慌てて引き金を引こうとするが 指が震え躊躇する 用心棒たちが銃を構える 一瞬の内に用心棒たちはリックに倒される ユウヤが呆気に取られて言う
「あ…」
ユウヤが視線を向けると リックが言う
「遅れるんじゃねぇよ」
ユウヤが慌てて言う
「ゴ、ゴメン…」
皆が向かって行った先で爆発が起きる リックとユウヤがハッと視線を向ける リックがユウヤを見て言う
「急ぐぞ」
ユウヤが言う
「あ、ああ!…え?」
ユウヤの腕がリックに掴まれる ユウヤが驚きリックへ向くのと同時に腕が引かれる ユウヤが更に驚き言い掛ける
「何を… ――っ!?」
ユウヤの身体が一瞬の無重力になり リックに腕を引かれるままに猛スピードで進む ユウヤが思う
(な…っ なんだっ!?景色がっ!?体が…っ!)
ユウヤが意識を取り戻した時には 仲間たちの後方に立っている ユウヤが呆気に取られたまま慌てて振り返って思う
(あの距離を 一瞬でっ!?)
仲間たちの前方で銃弾の弾かれる音がする ユウヤが顔を向ける ユウヤの視線の先リックが皆の前で銃弾を弾いている ユウヤが思う
(これが ヴァンパイアの力…っ)
ユウヤが震える唇で言う
「桁違いだ…」
テールが言う
「よし!行くぜ!皆!」
仲間たちが言う
「おうっ!」
皆が向かう リックがユウヤを見る ユウヤがハッとして言う
「お、おうっ!」
ユウヤが皆に続く リックの姿が消える
テールが言う
「あの先に居そうだな!」
ヤウが言う
「ああ!いかにもって体勢だ!」
テールが言う
「よしっ それじゃ リック!」
リックが言う
「ああ」
リックがトンファーを構える テールが皆に視線を向ける 皆が頷く リックが向かうと銃声がする テールが言う
「今だっ!」
テールの号令に仲間たちが身を乗り出して銃を放つ ユウヤが皆を見てから ユキを見て 振り返って後方を警戒して思う
(さっきみたいに 後ろから敵が来る事もある その時は 今度こそ…っ!)
テールが言う
「よし!行くぜ 皆!奴さんとご対面だっ!」
仲間たちが言う
「おうっ!」
ユウヤがユキを見る ユキが仲間たちに続く ユウヤが言う
「まぁ… そう いつも来るって事も無いか?」
ユウヤが苦笑して仲間たちに続く 後方に複数の人影が現れる
ダイニングルーム
テールが言う
「ゲートキーパーズ参上!ヤームルヤームル伯爵!あんたに用があって来たぜ!」
ヤームルヤームルが食事の手を止め テールを見て言う
「食事中に無礼な連中だ 用があるなら まずはアポイントメントを取ってもらえないか?もっとも お前たちに会うつもりなど 毛頭無いがな?あっははははっ!」
テールが言う
「だったら どの道同じって事だ 早速用件を言わせて貰うぜ」
ヤームルヤームルが笑んで言う
「ふむ では 今日は特別だ 聞いてやろう」
テールが言う
「ああ!なら まず最初に!…俺にも そのステーキ食わして?」
仲間たちが転ぶ ユウヤが慌てて言う
「テ、テール!?」
テールが言う
「あ、間違えた …見てたら急に腹減っちゃってさ?」
ユウヤが苦笑して言う
「そ、それは 分かるけど」
ヤームルヤームルがステーキを食べながら言う
「ふむ… そうだな?では試しにディナーへ 招待をしてみるか?」
テールが言う
「え?ホントに?」
ユウヤが言う
「テールッ!?」
ヤームルヤームルが苦笑して言う
「誰が お前たちを と言った?私が招待しようと言うのは… お前たちの連れている そのヴァンパイアだ 彼もお前と同様に 仲間の食事をする姿に 自身も耐えられないと言った様子ではないか?はーはははっ!」
テールとユウヤが一瞬驚いて言う
「え?」
テールとユウヤが振り返りリックを見る リックが吸血衝動を抑えて一点を見ている ユウヤがリックの視線の先を見て驚いて言う
「な…っ!?」
ユウヤの視線の先 ヴァンパイアが音を鳴らしながら女の血を吸血している 女が恐怖と悲痛に目を見開いて言う
「あ… あぁ… ああぁ…っ」
ヴァンパイアが女を捨て唇を舐める 唇から女の血が滴っている ヴァンパイアの周囲に3人の女が倒れている ユウヤが目を見開く ヤームルヤームルが言う
「私の下へ来るのなら いつでも好きなだけ血を吸えるぞ?どうだ そこのヴァンパイア 私の下へと来ないか?」
リックが言う
「え?ああ… どうすっかな?」
テールとユウヤが慌てて言う
「「リックっ!?」」
ヴァンパイアが自身の後方に居る女たちを見てから言う
「冗談じゃない こいつらは全て 俺の獲物だ 一匹だって譲ってやりはしない」
ヤームルヤームルが言う
「それなら 自分の獲物は自分で守ってくれ 放っておいては 私のステーキだけではない お前さんの大切な獲物も あのヴァンパイアに奪われるぞ?」
リックが言う
「何だ くれねぇのか?」
ユウヤが衝撃を受けて思う
(本気だったのかっ!?)
テールが言う
「何だ くれないの?」
ユウヤが思う
(お前もか!)
ヴァンパイアが言う
「そうと言うのなら 仕方が無い 相手をしてやろう」
ヴァンパイアが白銀に輝く剣を引き抜く ユウヤがハッとして思う
(白銀の剣…っ 銀はヴァンパイアに 致命傷を負わせる)
ユウヤがリックを見る リックがトンファーを構える トンファーから白銀の刃がセットされる ユウヤが驚く ヴァンパイアが口角を上げる ヴァンパイアとリックが互いに飛び出し周囲に甲高い金属音が鳴り響く ユウヤが驚く ヤームルヤームルがニヤリと笑んで食事を続ける ヴァンパイアとリックが戦いを続ける ヴァンパイアの剣をリックがトンファーで受け止める ヴァンパイアの力にリックが押される ヴァンパイアが笑んで言う
「ハッハッハー 大分腹が減っている様子だなぁ?」
リックが力に押されつつ言う
「吸い過ぎは ヴァンパイアにも 毒だからな?」
リックがヴァンパイアの剣を払い攻撃を繰り出しながら言う
「お陰で体が重いのか?動きが鈍いぜっ?」
ヴァンパイアの体がリックの刃に次々と かすり傷を負わされる ヴァンパイアが怒り剣を振るう リックが飛び退く ヴァンパイアが言う
「ならば 力を増やすまでだっ!」
ヴァンパイアが飛び退き 身近な女を引き寄せて牙を立てる 女が悲鳴を上げる
「きゃぁああっ!」
ヴァンパイアが女の血を吸う 女が言う
「あ… ああっ あああーーっ!」
ヴァンパイアが女を捨てると ヴァンパイアの体の傷が消え ヴァンパイアが意識の集中を終えてリックを見る リックが舌打ちをして言う
「人間の血を 一時的な能力上昇に利用したか 下種なヴァンパイアだぜ」
ヴァンパイアが笑んで言う
「ハッ!」
ヴァンパイアがリックに襲い掛かりながら言う
「人間など ヴァンパイアの糧になれるのなら 光栄と言うものだ!さっきまでの素早さはどうしたっ!?腹の減り過ぎで 今度は速度も鈍ったかっ!?」
ヴァンパイアが速度を上げてリックに襲い掛かる リックが表情をしかめて言う
「クッ…」
テールが言う
「リックっ!?」
リックが言う
「心配ねぇ」
ヴァンパイアが笑んで言う
「心配ないだとっ!?人間の目にも お前が押されていると 分かる位だぞっ!?」
リックが言う
「人間の目だから 分からねぇんだろう?ヴァンパイアの目で 分かってねぇのは てめぇの方だ」
ヴァンパイアが言う
「何ぃっ ほざけぇええっ!」
リックがヴァンパイアの剣をトンファーで受け止める ヴァンパイアが驚いて言う
「ば、馬鹿なっ!?力も速度も上である 俺の剣をっ!?」
リックが言う
「血で得られる能力の上昇は一時的なものだ その時が終われば 後は実力次第だぜ!」
リックの反撃でヴァンパイアが身に傷を負う ヴァンパイアが言う
「ぐあぁっ く、くそっ!それならばっ!」
ヴァンパイアが女たちを見る テールがその前で銃を構えて言う
「しつこい男はモテないぜっ!?」
テールがヴァンパイアを撃つ ヴァンパイアが被弾して叫ぶ
「がああぁあっ!この人間風情がぁあっ!」
ヴァンパイアがテールへ襲い掛かる テールが言う
「うわっ こっち来たっ!?」
リックがテールとの間に入り言う
「俺の獲物に 触るんじゃねぇえっ!」
リックが刃を振り上げる ヴァンパイアの胸が斬り裂かれる ヴァンパイアが叫ぶ
「がぁああっ!」
テールが言う
「さっすが リック!」
リックが言う
「おうよ」
ユウヤが思う
(テール… ”俺の獲物”って言われてたけど?…そこは良いのか?)
ヤームルヤームルが焦りナイフとフォークを置く テールがそれを見て言う
「さぁて?ヤームルヤームル伯爵?」
ヤームルヤームルが言う
「ス、ステーキなら やるっ」
ユウヤが呆れて思う
(今更言っても…)
テールが言う
「あ、ホント?んじゃ貰う」
ユウヤが言う
「テールっ!?」
ヤームルヤームルがリックを見て言う
「お、女も 好きにしろっ 好きなだけ血を吸えっ そ、それで… お前ら2人とも わ、私の…」
テールがステーキをつまみつつ ヤームルヤームルを見る ヴァンパイアが言う
「ま… だだ…っ」
テールとリックが振り向いた先で ヴァンパイアが吸血衝動を見せて言う
「血だ…っ 血さえあればっ!」
ヴァンパイアが近くに居る人間を探してユキに目を付ける ユキがハッとする ユウヤが叫ぶ
「ユキっ!」
ヴァンパイアがユキへ向かう ユキが驚き 銃を持つ手を震わせる ユウヤが引き金を引き ヴァンパイアの背にサブマシンガンの銃撃を食らわせる ヴァンパイアが叫ぶ
「があぁあああっ!」
ヴァンパイアが振り返り 怒ってユウヤへ襲い掛かる ユウヤが思わず言う
「うわあっ こっち来んなっ!」
ユウヤが引き金を引くが 弾切れている ユウヤが衝撃を受けて思う
(弾切れ!?…や、殺られるっ!!)
ユウヤが後ず去ると同時に ユウヤとヴァンパイアの間にリックが入り込んでいて リックがヴァンパイアの胸に刃を突き刺す ヴァンパイアが目を見開く ユウヤが呆気に取られて思う
(し、心臓に…っ!?)
ヴァンパイアが目を見開いたまま言う
「あ… ああっ」
ヴァンパイアがリックを見る リックが言う
「言った筈だぜ?俺の獲物に触るなと」
リックが刃を抜く ヴァンパイアが倒れ絶命する ユウヤがそれを見た後 リックを見て苦笑して言う
「もしかして 俺も… リックの獲物?」
リックが言う
「仲間 …だろう?」
ユウヤが呆気に取られる リックがユウヤを横目に見て言う
「執着のある奴は 美味いんだ」
ユウヤが苦笑して言う
「そ、そう…?」
ユウヤが思う
(執着のある奴… テールの事 だよな?)
リックが立ち去りながら言う
「死ぬ前には お前も吸わせろよ?」
ユウヤが思う
(って事は やっぱり俺も?けど 死ぬ前に… か それなら?)
ユウヤが苦笑して言う
「か、考えておくよ」
ユウヤが思う
(俺も リックにとって 執着のある奴… 仲間として 認められたって事か?だとしたら 少しは…)
ユウヤが微笑してサブマシンガンを見て ハッとして言う
「あ、そうだ… 弾倉を変えて置かないと… えっと…?」
ユウヤが慣れない手付きで弾倉を変えている テールが口にステーキを詰めたままヤームルヤームルへ言う
「そいじゃ はくひゃく ひんこの はぎを…」
ユキが怒って言う
「何言ってるか分からないわよっ!」
ユキがテールの頭を叩く テールが口に詰めていたステーキを飲み込み喉に詰まらせる ユキが衝撃を受けて慌てる
テールが戻って来て言う
「よーし それじゃ」
テールが札束を投げ渡しながら言う
「ほい、リック、ユキ、ヤウ、キウ、ラシェ、カリム、アルサ、マル、ユウヤ」
ユウヤが札束を受け取り 苦笑して思う
(まだ俺は こんな金額の報酬をもらえる程じゃないけど… けど、これからは)
ユウヤが札束から視線を上げる 視線の先でテールがヤームルヤームルを椅子へ拘束して ユキへ監視を頼んでいる ユウヤが苦笑する ユウヤの近くで椅子に座っているリックが言う
「さっきは助かった」
ユウヤが一瞬呆気に取られて言う
「え?」
ユウヤがリックを見る リックは視線を向けないまま言う
「てめぇが撃たなければ 奴の牙が ユキの首に届いていた てめぇのお陰で そいつが免れた」
ユウヤが苦笑して言う
「ユキにも 死ぬ前に吸わせろって 約束してるのか?」
リックが言う
「してねぇよ」
ユウヤが言う
「え?」
ユウヤが思う
(ユキにはして無いのか?でも いつも…)
テールが言う
「よーし それじゃ 今日はー!…うん?」
テールが手枷をされた女たちを見て言う
「今日は… ひょっとして…?」
警察が言う
「そこまでだっ!全員動くなっ!」
ユウヤが驚き振り返った先 警察が続々と入って来る ユウヤが驚いて思う
(警察がっ!?何でっ!?)
警察が皆に銃を向けて言う
「全員動くな!武器を捨て 両手を上に上げろっ」
テールが言う
「おいおい 誰だっけ?ちゃんと 街の連中には 全部終わるまで 城の外で待っててくれる様に頼むって …そう言うルールだろ?じゃないと」
リックが苦しそうに吸血衝動を抑える 警察がテールと仲間たちに銃を向けて言う
「さぁっ!言う通りにしろっ!」
警察がユウヤに銃を向ける ユウヤが驚き 慌てて両手を上げてから ハッとしてサブマシンガンを床に置く 仲間たちがユウヤを見てから 各々武器を床に置いて両手を上げる テールが言う
「俺たちは あんたらの この街の依頼を受けた ゲートキーパーズだ 銃を向ける相手が違うだろ?」
警察が言う
「そうだな ゲートキーパーズ お前たちのリーダーは誰だ?」
テールが言う
「それなら俺だ」
警察1がテールへ銃を向ける ユウヤが驚いて言う
「な…っ!?」
ユウヤが思う
(どう言う事だっ!?)
警察がテールと仲間たちを見てから言う
「次に そのゲートキーパーズに居ると言う ヴァンパイアはどいつだ!?」
ユウヤが驚いて思う
(そうか!人の力では及ばないヴァンパイアを相手にする為に テールを人質にして!? …なら、奴らの本当の狙いはっ!)
ラシェが言う
「俺だ」
ユウヤが驚いて思う
(ラシェっ!?)
ラシェが言う
「俺に何か用か?俺のお陰で 悪党貴族のヤームルヤームル伯爵と そのヴァンパイアを退治出来たんだ 礼を言いたいって言うのなら 可笑しいんじゃないか?」
警察が言う
「ヴァンパイアに言う礼などは無い …よし、リーダーへの照準はそのままに 他の者は皆 ヴァンパイアを狙えっ!」
警察1以外がラシェを狙う ユウヤが驚いて思う
(そんなっ!?まさかっ!?)
マルが言う
「そいつじゃないっ!ヴァンパイアはそっちだっ!そっちの 銀髪の奴だっ!」
警察たちがマルの言葉にリックへ視線を向ける ユウヤが驚く テールが言う
「どう言う事だ マル?依頼を受ける代わりに リックは見逃す様に 話を付けろと言った筈だろ?交渉は成立したんじゃ無かったのか?」
マルが言う
「最初から見逃すつもりなんて無かったのさ ヴァンパイアは人類の敵だ テール 目を覚ませっ お前はリックに騙されて…」
テールが怒って言う
「ざけんじゃねぇっ!マル!お前!仲間を裏切ったのかっ!?それとも 最初から こうする事が狙いだったのかよっ!?」
マルが言う
「そうだよ テール ヴァンパイアを倒す良い方法を教えてくれて有難う テールは人類の裏切り者だけど 役に立つ裏切り者だ 今までの恩もあるから リックを片付けたら 大好きなヴァンパイアと一緒に 埋葬してあげるよ」
警察たちがリックに狙いを付ける ユウヤが周囲を見渡して思う
(な…っ!?)
テールが言う
「リック!構わねぇ!全員ぶっ倒しちまってくれ!裏切り者のマルも一緒に!」
マルがテールに銃を向けてリックへ言う
「いや 出来ないだろ リック?少しでも動いたら 俺とテールの真後ろに居る奴の2人が 銃を撃つ いくら素早くたって 一度に2人は倒せないもんな?」
ユウヤが悔しんで思う
(マル… これが お前の目的だったのか?自分の街を救ってもらうんじゃなくてっ ゲートキーパーズをっ!?)
テールが叫ぶ
「リック!」
リックが言う
「テール…」
テールが言う
「やってくれっ!頼むっ!俺は構わないっ!だからっ!」
リックがテールを見て微笑して言う
「出来ねぇよ…」
ユウヤが息を飲んで目を見開く 警察が言う
「撃てーっ!」
一斉に銃声が鳴り響く テールが目を見開いて叫ぶ
「リックーーっ!!」
リックが倒れる ユウヤが呆気に取られる 警察が言う
「第2射構えっ!撃てー!」
警察たちが倒れているリックへ銃を放つ リックが吐血して叫ぶ
「がはぁあっ!」
ユウヤが驚き言葉を失う 警察が言う
「第3射構えっ!」
テールが叫ぶ
「止めろーーっ!」
ユウヤがハッとする 警察が言う
「止めっ!待て!吸血衝動だ 全員 銃を変更!」
ユウヤが呆気に取られて思う
(あの銃はっ!?)
ユウヤの視線の先 警察が銀色の銃を持つ ユウヤがハッとして思う
(あれは…っ!?…似てる 俺の銃にっ!?)
ユウヤが思い出す
回想
ユウヤがサブマシンガンを構えようとして ふと思い立ち リボルバーへ手を伸ばそうとする リックが言う
『そっちは使うな』
ユウヤが一瞬驚いてリックを見る リックがユウヤを見て言う
『その弾は貴重だ 簡単に手に入れる事も出来ない 止めを刺す専用だ』
ユウヤが言う
『止めを?』
回想終了
ユウヤが驚いて思う
(あれは そう言う事だったのかっ!?)
警察が言う
「待て!もう少しだ!完全に衝動が現れてからっ!」
リックが自身の血の海の中で苦しみながら 瞳の色を変え牙を剥く 警察が言う
「今だ!撃…っ!」
ユウヤの脳裏に記憶が蘇る
リックが言う
『遅れるんじゃねぇよ』
リックが言
『さっきは助かった』
ユウヤがリックを見る リックは視線を向けないまま言う
『てめぇが撃たなければ 奴の牙が ユキの首に届いていた てめぇのお陰で免れた』
ユウヤが苦笑して言う
『もしかして 俺も… リックの獲物?』
リックが言う
『仲間 …だろう?』
ユウヤが呆気に取られる リックがユウヤを横目に見て言う
『執着のある奴は 美味いんだ …死ぬ前には吸わせろよ?』
ユウヤが強く思う
(リック!!)
ユウヤが意を決して床に置かれているサブマシンガンを拾い構える 同時に ユキがマルを撃ち ラシェがテールを狙っていた警察1を撃つ マルと警察1が悲鳴を上げる 警察たちがそちらへ視線を向けた瞬間に ヤウがテールへサブマシンガンを放りながら言う
「テール!」
テールが放り渡されたサブマシンガンを乱射させながら叫ぶ
「この馬鹿野郎どもがぁあーーっ!」
テールの銃弾に警察たちが被弾し 警察たちが慌ててテールへ銃を向ける リックが警察に襲い掛かる 警察が怯えて叫ぶ
「ヴァ、ヴァンパイアがっ!止めろっ 俺の血を吸うなぁあーっ!」
リックが警察の首に噛み付こうとして気付き怒って警察の頭を掴み床へ叩き付ける 警察が目を見開いて絶命する リックが次々に警察を倒して行く 警察たちが怯えて言う
「た、退避っ 退避ーっ!」
マルが負傷した手を抑えながら慌てて言う
「えっ!?えっ!?えぇえっ!?そ、そんなっ!?待ってっ!?」
リックがマルを見て襲い掛かろうとする マルが怯えて叫ぶ
「う、うわぁああっ!」
テールが叫ぶ
「リック!」
リックがテールの声に向く テールが女をリックへ向けて突き飛ばして言う
「こいつだっ!ほらっ!こいつなら吸えるぞっ!」
女が怯えて言う
「嫌っ 止めてぇーっ!あぁああーーっ!」
リックが女を貪り吸う 吸血音がユウヤの耳に聞こえ ユウヤが驚き嫌悪して強く目を瞑る テールの声が聞こえる
「ほらっ!もう一人っ!」
女の悲鳴が聞こえる
「きゃぁああっ!」
ユウヤが両手で両耳を押さえる ユウヤが間を置いて目を開く 視界の中で女が力なく倒れる ユウヤが思う
(お… 終わった…?)
ユウヤが耳から手を離し視線を上げる リックが正気に戻り息を切らしている 口元から血が滴っている ユウヤが息を飲む テールがリックの前へやって来て微笑して言う
「リック 大丈夫?」
リックが言う
「テール… …お前は?」
テールが微笑して言う
「俺は大丈夫だよ リック… ゲートキーパーズの仲間たちが 俺とリックを助けてくれたんだ!」
リックが言う
「…そうか」
リックがテールへ向けていた視線を他の仲間たちへ向けようとする テールが耐え切れずにリックを抱き締める リックが呆気に取られる テールが涙を堪えて言う
「良かった…っ リックぅ…」
ユウヤがホッとしてから リックの近くに倒れている2人の女を見て思う
(リックは助かった… ヴァンパイアの力で… 2人の人間の命と 引き換えに)
ユキがマルへ銃を向けて言う
「貴方のせいで 随分と ”人類” の命が失われたみたいだけど?」
ラシェが言う
「まるで ”人類” の敵だな?マル?」
ユウヤがハッとして視線を向ける マルが後ず去って言う
「お、俺は…っ 皆が悪いんだろ!?俺はっ 人間として!ヴァンパイアを退治しようとっ!」
テールが言う
「ヴァンパイアか人間か なんて 関係ねぇんだよ マル…」
ユウヤが視線を向けると テールがマルの前に来て言う
「俺にとって重要なのは 俺たちの… ゲートキーパーズの仲間か どうかって事だっ」
テールがマルへ銃を向ける マルが怯えて言う
「ま、待てよっ!テールっ!…仲間だろっ!?俺はっ ゲートキーパーズの…っ!」
テールが言う
「俺は何があっても ”仲間”に 銃は向けねぇよ」
マルが目を見開く テールと仲間たちがマルを撃つ マルが目を見開いたまま絶命する ユウヤが驚き息を飲む マルが倒れる
翌朝 キッチン
ユキがテーブルへ新聞を叩き付けて言う
「ちょっと 見てよこれっ!」
皆が新聞を覗き込む ラシェが言う
「『ヤルス街の大悪党ヤームルヤームル伯爵とそのヴァンパイアを ヤルス街の警察が一網打尽…?』」
ヤウが言う
「『遂に警察は ヴァンパイアを退治する術を手に入れた?』」
キウが言う
「何だよ それじゃヤルス街を 貴族とヴァンパイアから救ったのは あの警察ども って事になったのかぁっ!?」
カリムが言う
「何だか損した気分だな?」
アルサが言う
「まぁまぁ 良いじゃねぇか?報酬はいつも通りゲットしたんだからよ?それに…」
テールが言う
「おう!ずっと気になってた 裏切り者を始末出来たんだからな?」
ユウヤが反応する ヤウが言う
「何だよ ずっと気になってたって?」
テールが言う
「ああ、だってアイツ ヤウとキウが仲間になりたいって来た時にさぁ?泣き付いて来ただろ?どうしても入れて欲しいって?だから 怪しいと思ったんだよなぁ~?」
ユウヤが呆気に取られて言う
「え?泣き付いて来たら怪しいって?」
テールが言う
「俺はさ?自分の手で倒したい奴が居る …けど 自分だけじゃ力が足りない その力を貸してくれ!って思ってる奴にだけ 声を掛けてるんだよ?」
ユウヤが驚いて思う
(それはっ!正に あの時の俺だった!?けど…っ だけどっ!)
ユウヤが言う
「そ、そんなの 分かる訳…っ」
テールが言う
「分かるさ?だって俺は… ゲートキーパーズの リーダーだからな!」
ユウヤが衝撃を受けて思う
(な…っ!?)
ユウヤが呆れて言う
「リーダーだから…?」
テールが言う
「おう!…だから ユウヤも そうだっただろ?」
ユウヤがテールを見る テールが微笑して言う
「ユウヤの街は何処だっけ?次はもう決まってるから その次はユウヤの街を救いに行くか?」
ユウヤがハッとして言う
「い、良いのかっ!?」
テールが言う
「もちろん!そうだろ?皆?」
テールが仲間たちを見る 仲間たちが言う
「おうっ!」
ヤウが言う
「当然!」
キウが言う
「ユウヤは間違いなく 仲間だからな!…そうだろ?テール?」
テールが言う
「ああ!もちろん!だって ユウヤは泣き付いて来なかったからさ?な?ユウヤ?」
ユウヤが気付いて言う
「あ… う、うん それはそうだったし その… …有難う ただ それなら1つ聞いても良いか?」
テールが言う
「ん?何だ?1つでも2つでも 仲間からの質問なら いくつだって聞いてやるぞ?」
ユウヤが言う
「テールがマルを疑っていたのは さっきの… それだけが理由なのか?確か前日の夜に…」
テールが言う
「あぁ… あの事か?あれはさ?ユウヤに話した通り リックが心配していたのは マルが ヤルス街のヴァンパイアの仲間か その他か?って 事だけだよ」
ユウヤが言う
「その他?って… それじゃ」
ユウヤの脳裏にマルのヴァンパイア避けの首防具が思い出される ユウヤが言う
「…もしかして マルが首に付けていた 警察の… ヴァンパイアの吸血避けの防具の事?」
テールが苦笑して言う
「そうそう、リックが そいつを見たってさ?それで!」
ユウヤが言う
「それで…?マルが ヤルス街のあのヴァンパイアの仲間じゃないって…?警察の関係者だって事になったのか?」
テールが言う
「マルが警察の関係者かどうかって事は分かんねぇけど ヴァンパイアの仲間じゃない って事は分かったってさ?」
ユウヤが言う
「それは?…何故だ?だって いくら警察の物をマルが持っていたからって それがヴァンパイアの仲間じゃないって事には繋がらないんじゃ?」
テールが言う
「ユウヤも昨日 その防具を付けていた警察たちが リックに殺られるのを見てただろ?」
ユウヤが呆気に取られてから言う
「え?あ、ああ…」
テールが言う
「つまりそう言う事だ あの防具を付けているって事が ヴァンパイアの目に留まると 逆に怒りを買っちまうんだ 当然だろ?あれは ”お前になんか吸われたくないぞー”って言ってるんだからさ?」
ユウヤが気付いて言う
「え?あ… まぁ それはそうだろうけど?それで?」
テールが言う
「それに ヴァンパイアだって よっぽどじゃなけりゃ 戦いの中で 人を死なせるほどの吸血なんかはしないんだ」
ユウヤが言う
「え?そうなのか?」
テールが言う
「ああ だから 本当に死にたくなければ あれを付けないってさ?ヴァンパイアの仲間なら それを知ってる筈だって?」
ユウヤが言う
「そうなのか…」
テールが言う
「そう言う事!だから ユウヤも アレは付けちゃ駄目だぞ?吸血衝動に駆られたリックが見たら 一発であの世に送られちゃうからなー?あっはははー!」
ユウヤが衝撃を受けて言う
「縁起でもない事を 楽しそうに言わないでくれっ!?」
ユウヤが気を取り直して言う
「あ… でも それなら何であの時?」
テールがユウヤを見て言う
「ん?」
ユウヤが言う
「何でテールは マルへ向かおうとしていたリックを止めたんだ?それで…」
ユウヤが思う
(あの時止めて置きながら 結局 テールはマルを… だったら 止めなくても良かったんじゃ…?)
テールが口角を上げて言う
「それはもちろん」
ユウヤがテールを見る テールが微笑して言う
「ゲートキーパーズの裏切り者を リーダーの俺が 始末したかったからだ」
ユウヤが驚いて目を見開く テールが言う
「俺が入れたんだから 俺が始末を付ける …当然だろ?増して あいつは リックを苦しめた …俺自身としても 許せなかった」
ユウヤが言う
「…そうか そうだな?良く分かったよ テール」
ユウヤがテールを見る テールが苦笑してから 明るく笑って言う
「よーし それじゃ これで あいつの話は終わりだー!なー?皆ー!?」
仲間たちが笑って言う
「ああ!」
ユキが言う
「そうね?」
ユウヤが頷いて言う
「うん 終わりにしよう 有難うテール 教えてくれて」
テールが言う
「なぁ~に 相変わらず ユウヤは生真面目だなぁ?」
皆が笑って言う
「まったくだ」
ユウヤが苦笑する
通路
ユウヤが通路を歩いていて ユウヤの脳裏に回想が過ぎる
テールが言う
『次の依頼の街は ユルス街だ』
アルサが言う
『俺の故郷だ 皆 よろしくな!』
アルサ以外の仲間たちが言う
『おうっ!』
カリムが言う
『任せとけ!』
ユキが言う
『って言っても 殆ど リック頼みだけど?』
ラシェが言う
『それを言うなって?』
皆が笑う ユウヤも笑っていると テールが言う
『だからさ?ユウヤ』
ユウヤが反応して言う
『うん?』
テールが言う
『その次は ユウヤの街だ そうとなれば今の内に ユウヤは一度街に戻って 街の連中に話を付けて置いてくれ ゲートキーパーズが街を救って見せるから その実行中は城には近付かない 貴族を連れて外に出て来るまでは 城の中には入らないでくれってな?』
ラシェが言う
『特に街の警察にな?』
ユウヤが言う
『警察…』
テールが言う
『そうそう!そこんトコは 特によろしくな?…まぁ 元々ヴァンパイアを狙っている警察って訳じゃなければ あいつらだって 余計な手は出さないってもんだけど』
ユキが言う
『一応 言っておくけど ゲートキーパーズにヴァンパイアが居るなんて事は 言わなくて良いんだからね?』
ユウヤが衝撃を受けて言う
『え?…あ!ああっ そうだな!?わ、分かってるよ…』
ユキが横目にユウヤを見る ユウヤが苦笑する
ユウヤが軽く息を吐く ユキが近くに居て言う
「言うつもりだったんでしょ?」
ユウヤが驚いて言う
「うわあぁっ!?ユ、ユキっ!?」
ユキが言う
「あんたの顔に そう書いてあったから」
ユウヤが慌てて顔を拭きながら言う
「えっ!?えっ!?か、顔に書いて…っ!?」
ユキが呆れて言う
「そんな古典的なのは良いから…」
ユウヤが苦笑して言う
「う、うん…」
ユキがユウヤへ向き直って言う
「どうして?」
ユウヤが驚く ユキが言う
「どうして言おうとするの?あんたまでマルと一緒?…そうだって言うのならっ」
ユウヤが言う
「ま、待ってくれっ それは …違うよ」
ユキが言う
「どう違うって言うのよ?あんたは リックを!」
ユウヤが言う
「仲間だと思ってる」
ユキが驚く ユウヤが苦笑して言う
「いや… その… 確かに 吸血して 人の命を奪う事については 受け入れるのは難しいよ …でも 何か他に方法があれば 人とヴァンパイアが …共存する事が 出来るかな?ってさ? …そう考え始めた所で」
ユキが言う
「だったら!」
ユウヤが言う
「俺の故郷 メルス街には ヴァンパイアが居たんだ」
ユキが驚く ユウヤが言う
「それも… そのヴァンパイアは 警察と手を組んで 一緒に …街を守る為に 戦っていた …俺の親父は警察官で そのヴァンパイアと親友だったんだ」
ユキが驚いて言う
「ヴァンパイアと親友…っ それじゃ まるで…っ?」
ユウヤが苦笑して言う
「うん、まるで …今のテールとリックみたいだよな?けど… そのヴァンパイアはさ?親父を裏切って …俺の 母さんの血を…」
ユウヤが歯を食いしばる ユキが呆気に取られて言う
「吸血して… 殺した?」
ユウヤが悔しそうに頷く ユキが目を見開く ユウヤが言う
「子供だった俺の目の前で… だから あの音を聞くと あの姿を見ると…っ そのヴァンパイアの事を思い出して… それで 俺はっ」
ユキが表情を落とし視線を逸らして言う
「そうだったんだ… ゴメン 私…」
ユウヤが微笑し気を取り直して言う
「いや、良いんだ」
ユキがユウヤを見て言う
「え…?」
ユウヤが言う
「あのヴァンパイアとリックは違う ヴァンパイアだからって ひと括りに考えるのは間違ってたんだ …そうだよな?人だって 色んな奴がいるんだからさ?だったら… 俺は リックを信じるよ」
ユキが驚いてユウヤを見る ユウヤが微笑して言う
「ユキのお陰だ 有難う」
ユキが呆気に取られてから苦笑して言う
「ば、馬鹿… 有難うなんて そう簡単に言わないで」
ユウヤが呆気に取られて言う
「え?何で?」
ユキが恥ずかしそうに言う
「何でも何も無いのっ そう言う事 素直に言うのって アンタしか居ないから」
ユウヤが呆気に取られて考えてから苦笑して言う
「そう言えば そうだよな?…何でだろ?」
ユキが言う
「あんたが馬鹿生真面目だから!」
ユウヤが呆気に取られた後苦笑して言う
「生真面目の上に 馬鹿まで付けなくても…」
ユキがぷっと吹き出し笑う ユウヤが呆気に取られた後苦笑し2人が笑う ユウヤがハッと思い出して言う
「あっ まずいっ!早く行かないと 汽車に乗り遅れるっ!」
ユキが慌てて言う
「あっ 馬鹿っ!そう言うのは急ぎなさいよ!」
ユウヤが言う
「あ、ああっ そうだな!それじゃ!」
ユウヤが自室へ走り部屋のドアを開け入室する際に 通路の先にリックが居る事に気付いてハッとして思う
(リック…っ!?)
ユウヤが言う
「あっ 時間がっ!」
ユウヤが慌ててドアを閉める
ユウヤの部屋
ユウヤが上着に袖を通しながら思う
(あの場所に居たって事は もしかしたら リックには 俺とユキの会話も聞こえていたかもしれない… だとしたら…?)
ユウヤが懐にリボルバーを入れようとした手を一瞬止めて微笑して言う
「いや、構わないさ」
ユウヤがリボルバーを入れ 荷物を手に取って思う
(聞かれて困る事を言ってなんかない だから大丈夫だ それに… 俺はもう決めたんだ ゲートキーパーズとして 仲間のリックを信じるっ!)
ユウヤが頷きドアへ向かい ドアを開けて思う
(それにしても…)
ユウヤがドアの外で通路を見て思う
(こんなに外の日差しが入る通路に居ても 大丈夫なんだな?ヴァンパイアって… てっきり)
ユウヤが言う
「日の光に当たると 砂になるんじゃ…?」
ユウヤの視線の先 ユキがリックへ言う
「あら?リックじゃない?ヴァンパイアの癖に 太陽の光に当たったりなんかしたら 砂になっちゃうわよ?」
リックが言う
「ならねぇよ」
ユウヤが思う
(そうなのか…)
リックが言う
「それよか ユキ」
ユキが言う
「何よ?」
リックが言う
「吸わせろ 腹が減った」
ユキが言う
「駄目 そんな事言うなら 砂になっちゃいなさい」
リックが言う
「ならねぇよ」
ユウヤが苦笑して思う
(あれは結局 どちらも 信じ合っているからこそ言える 悪い冗談だった訳か… それじゃ)
ユウヤがリックの横を過ぎる際に言う
「お早う リック こんな高い日差しに当たると 砂になっちゃうんじゃないのか?」
リックが言う
「ならねぇよ お前もかよ」
ユウヤが苦笑する リックが言う
「それよか ユウヤ」
ユウヤが驚いてリックを見る リックが微笑して言う
「お袋さんの仇を討ちてぇんなら いつでも手を貸すぜ?…お前は俺の」
ユウヤが驚いて言う
「リック…」
ユウヤが微笑する リックが笑んで言う
「獲物だからな?」
ユウヤが衝撃を受ける リックが言う
「お前の寿命が いつ尽きやがるのかってなぁ?今から楽しみで 堪らねぇよ?くっははははっ!」
ユウヤが衝撃を受けて言う
「や、止めてくれっ!」
リックが笑いながら立ち去る ユウヤが苦笑した後 微笑し ハッとして言う
「あっ!まずいっ 本当に時間が!」
ユウヤが走る
メルス街
警部が言う
「ユウヤ君 気持ちは分かるが 何度言われても…」
ユウヤが言う
「今度は 依頼じゃないです 城にいるナラーシャナラーシャ公爵を退治するので それを知らせに来たんです」
警部が言う
「止めたまえ ユウヤ君 君が一人で立ち向かった所で」
ユウヤが言う
「俺は一人じゃありません 仲間が居るんです!ナラーシャナラーシャ公爵が従えている用心棒たちを退けて 公爵を討ち取れる位 強い仲間が!」
警部が言う
「どんなに強い仲間が居ても無理だ 公爵の城には… ヴァンパイアが居るんだ」
ユウヤが呆気に取られて言う
「この街の城にも ヴァンパイアが…!?そんなっ 今まで そんな話はっ!?」
警部が言う
「ああ、だが事実だ」
ユウヤが少し考えてから言う
「…ユーノス警部 実は ヴァンパイアが居ても大丈夫なんですっ 俺の仲間は… ヴァンパイアを倒せる位強くて!…だから!」
警部が言う
「やはり親子だな?」
ユウヤが言う
「え?」
警部が言う
「ユウヤ君もヤルス街の話を聞いて 浮き足立っているのではないか?」
ユウヤが言う
「ヤルス街の話 …と言うと ヤルス街の警察が その街を支配していた貴族とヴァンパイアを討ち取ったって…?」
ユウヤが思う
(あれは本当は 警察じゃなくて ゲートキーパーズが…)
警部が言う
「その様に言われているが 我々は信じては居ない」
ユウヤが驚いて言う
「え?…そうなんですか?」
警部が言う
「ああ、何を隠そう 我々メルス街の警察は 過去 ナラーシャナラーシャ公爵とそのヴァンパイアを討ち取ろうと こちらもヴァンパイアを引き連れ 向かった事がある」
ユウヤが驚いて言う
「ヴァンパイアを…っ!?」
警部が言う
「だが、結果は散々だった 我々が連れて行ったヴァンパイアは公爵のヴァンパイアに敗北し 共に向かった 警察官たちも全員殉職してしまった… ただ一人 君のお父さんを除いて」
ユウヤが言う
「親父が…?それじゃっ もしかして!?その連れて行ったヴァンパイアって言うのはっ!?」
警部が言う
「ああ、君のお父さん タカヤの親友であったヴァンパイア …ディークだ」
ユウヤが言う
「ディーク…」
警部が言う
「戻って来たタカヤの話では 公爵のヴァンパイアはとてつもなく強く ディークはまったく歯が立たなかったと… 共に向かった警官たちはあっという間に その命を奪われ ディークは何とかタカヤを城から救い出しはしたが 敵のヴァンパイアの白銀の剣に刺され 敗北したとの話だった」
ユウヤが呆気に取られて言う
「公爵のヴァンパイアは それほどに… 強いと?」
ユウヤが思う
(そんなに強いんじゃ …リックも 勝てないのかっ?)
警部が言う
「公爵のヴァンパイアがどれほど強いのかは 我々には分からないが… なんにしても ヴァンパイアに人の力で勝てるなどと言うのが そもそも間違っている …と、我々メルス街の警察は思っているが ヤルス街の話を聞いて人々は浮かれている おまけに ユルス街の警察まで動き出す始末だ」
ユウヤが驚いて言う
「ユルス街の警察がっ!?」
ユウヤが思う
(ユルス街は 次のゲートキーパーズの依頼の街っ その街の警察が…っ!?)
警部が言う
「ユルス街でも 貴族の討伐がされる予定だったらしい ユウヤ君も聞いた事があるだろう?今 巷で噂されている ゲートキーパーズと言う名の者たちを」
ユウヤが言う
「は、はいっ!」
警部が言う
「ユルス街はそのゲートキーパーズに依頼をしていたらしいのだが それに先んじて ユルス街の警察が向かう事になった」
ユウヤが慌てて言う
「無理ですっ!元々 ヤルス街の貴族を討ち取ったのだって 本当はそのゲートキーパーズなんです!ヤルス街の警察たちは…っ!」
ユウヤが思う
(俺たちが制圧した後にやって来て…っ それで リックを…っ!)
ユウヤが警部を見る 警部が軽く笑ってから苦笑して言う
「はっはっは …もしやと思うが?ユウヤ君の その仲間と言うのは?」
ユウヤが言う
「ゲ、ゲートキーパーズです …俺はそのメンバーになりました」
警部が言う
「…やはりな?そう言う事か…」
ユウヤが言う
「お願いします!ユーノス警部 警部からユルス街の警察へ連絡をして 今すぐに止めさせて下さいっ」
警部が言う
「残念だが それは無理だ」
ユウヤが言う
「何故ですかっ!?」
警部が言う
「我々警察にも意地があるからな?非公認な組織であるゲートキーパーズに続き 仲間の警察が貴族退治を成功させたとあっては もはや動かない訳にも行かない」
ユウヤが言う
「しかしっ!」
警部が言う
「それに ユルス街のその作戦には ヤルス街の警察も協力するとの事だ 我々メルス街の警察からも 数人だが応援に向かっている もはや この戦いは誰にも止められないのだよ」
ユウヤが言う
「彼らはヴァンパイアの力を分かっていない」
警部が言う
「ああ… しかし それは我々も同じだ」
ユウヤが言う
「この街の警察はヴァンパイアと闘った事があると言うのならっ!その戦力の差を 伝えれば良いのではないのですか!?」
警部が言う
「そうだな?だが ユルス街のヴァンパイアは …この街のヴァンパイアとは異なるとの事なんだ」
ユウヤが呆気に取られて言う
「え?異なる?…それは もしかして ヴァンパイアの能力がって事ですかっ?」
ユウヤが思う
(だとしたら…っ!?)
警部が言う
「その通り ユルス街のヴァンパイアは どうやら力などの戦いの能力が 高い訳では無いらしい その事が分かったと言う事もあり そうとなれば… もしかしたら?とな?警察は総力を上げて向かう予定だ」
ユウヤが言う
「ヴァンパイアを… 人の力で倒せる?」
アジト
テールが言う
「そうなんだよ 今日になっていきなりよぉ?」
ユウヤが言う
「ユルス街の警察から 依頼の撤回?」
アルサが言う
「ああ、自分たちでやるから 良いってさ?」
ユウヤが言う
「それじゃ…?」
テールが言う
「依頼を受けていないのに手を出したら ゲートキーパーズは非公認だから 色んな罪に問われちまうんだ だから やるなって言われちまったら やれないんだよなぁ… 下手したら 強姦罪にされちゃうからさぁ?そうすっと 一生豚箱だぜ?」
ユウヤが苦笑して思う
(それじゃ やっぱり そこを止めたら良いんじゃ…?)
ユウヤが言う
「でも… そうだな?そこだけを止めたとしても 銃刀法違反から不法侵入や… 他の罪も逃れられないな?」
テールが言う
「そこだけ止めたってって?」
ユキが言う
「強姦罪」
テールが言う
「ああ、そこ?そこだけは 何としても 止められないもんな?」
ユウヤが思う
(いや、そこだけは 止められるだろっ?)
ユキが言う
「それじゃ 明日は中止って事?」
テールが言う
「そうだな~?残念だけど 俺の花道5回目は ユウヤの街にしようと思う」
ユウヤが思う
(その為に 俺の街に来る様に感じるから その言い方は止めてくれっ)
テールが言う
「ユウヤの街は大丈夫だったんだろ?」
ユウヤが言う
「あ、うん… 一応 やると言うなら止めはしないって言われたけど… メルス街の貴族の城には とても強いヴァンパイアが居るって話を 聞かされたんだ テール」
テールがユウヤを見る ユウヤがテールを見て言う
「もし… リックでも 勝てなかったら…」
テールが言う
「え?」
ユウヤが言う
「俺の街にも昔 警察の味方だったヴァンパイアが居たんだ でも そのヴァンパイアが勝てなかったって… 一緒に向かった警察たち共々 敗北したらしいんだ」
仲間たちが驚き ヤウが言う
「警察の味方だったヴァンパイアが 居たなんてな…?」
キウが言う
「驚きだな?警察とヴァンパイアはそれこそ 犬猿の仲だろ?警察にはヴァンパイア退治の銃がある位だぜ?」
ユウヤが言う
「え?あ、いや?…そこも驚く所かもしれないけど それより…」
ユウヤが思う
(勝てないかもしれないんだ…っ そうしたら 俺たちだって…っ!)
テールが言う
「そこだけは 大丈夫さ ユウヤ」
ユウヤが呆気に取られて言う
「え?そ… そこだけはって…?」
ラシェが言う
「強姦罪?」
テールが言う
「違うっ!」
ユウヤが言う
「違うのか?」
テールが言う
「おいっ!」
カリムが笑って言う
「あっはははっ ユウヤも言うようになったな?」
ユウヤが苦笑する アルサが言う
「流石ゲートキーパーズの仲間だ そうこなくっちゃな?」
テールが軽く笑う ユウヤが言う
「あ、それで?」
テールが言う
「ああ、大丈夫 リックは強いし 何しろ リックには …俺たちゲートキーパーズの仲間が居るんだ!だから 負けたりなんかしないさ!」
仲間たちが呆気に取られ ユウヤが言う
「え?リックには 俺たちが?テール それは…?」
リックが現れて言う
「そう言う事だ」
ユウヤが驚いて言う
「リックっ!?」
テールが言う
「ん?何だ 起きてたのか リック」
リックが言う
「ああ、腹が減ったからな …ユキ 吸わせろ」
ユキが言う
「駄目」
ユウヤが苦笑して言う
「ひょっとして 話を聞いていたのか?」
ラシェが言う
「何だ 立ち聞きかよ?」
リックが言う
「聞こえたから来た …いや 睡眠を妨害されたから来たんだ」
ユウヤが呆気に取られて言う
「え?それじゃ…?」
ユウヤが思う
(まさか?あの地下室の棺の中に居ても ここの話がっ!?)
リックが言う
「テール?ユウヤが帰って来たって 意気込んで出て行きやがったせいで ドアが開いてやがったぞ?」
テールが苦笑して言う
「え?あっ 悪ぃ リック!」
ユウヤが衝撃を受け苦笑して言う
「…あぁ そう言う事?」
ユウヤが思う
(そうだよな?いくら何でも あの地下室の扉の中でも 聞こえるだなんて事は…)
リックが言う
「ドアはちゃんと閉めろって なんべんも言っただろう?」
テールが言う
「うん… 俺の花道が掛かってたからさ?慌てちまって」
ユウヤが思う
(結局 テールは何を置いても やっぱり それが重要なのか…っ!?)
リックが言う
「まぁ丁度良い 明日は行かねぇんなら …俺は今 ちょいと行って来る」
テールが言う
「ああ、ちゃんと自制するんだぞー?リックー?」
リックが立ち去りつつ言う
「心配されるほど 飢えちゃいねぇよ」
ユウヤが呆気に取られつつ言う
「自制って…?リックは何処へ?」
ユウヤが思う
(ヴァンパイアが1人で街へ行くなんて…?なんか 良くない様な気が… 気のせい か?)
テールが言う
「ああ、リックなら ちょっと 吸血して来るってさ?」
ユウヤが衝撃を受けて思う
(気のせいじゃなかったっ!?)
ユウヤが言う
「きゅ、吸血ってっ!!それはまずいじゃないかっ!?」
テールが言う
「何で?」
ユウヤが言う
「何でって そんなのっ!」
ユキが言う
「じゃぁ あんたが吸わせてあげたら?」
ユウヤが慌てて言う
「えぇええっ!?」
テールが軽く笑って言う
「っははっ 大丈夫だって ゲートキーパーズを始める以前は いつもそうしてたんだから 上手く出来るって?」
ユウヤが言う
「う、上手く…っ?」
ユウヤが思う
(上手く出来る ってどう言う意味だ!?上手く… 上手く隠すっ!?死体をっ!?)
ユウヤが立ち上がって言う
「ちょ、ちょっと 俺も行って来る!」
テールが言う
「ああ、なんだ ユウヤも行くのか?まぁそうだよな?ユウヤはいつもヤらないもんなー?たまにはヤっとかないとなー?はははーっ!」
ユウヤが急いで部屋を出て行く
街中
ユウヤが走って行き周囲を見渡し気付いて身を隠す リックが通路の角を曲がる ユウヤがそれを見て追い駆ける ユウヤが通路の角に身を隠して覗くと リックが娼婦たちと話をしている 娼婦1が言う
「あ~ら リックじゃない~?すっかりご無沙汰だから 何処かで干乾びちゃったのかと思ったわ~」
リックが言う
「ああ、やんちゃなガキ共とつるんでたら 時間が取られなくてな お陰でホントに干乾びちまいそうなんだよ」
娼婦2が微笑しながら言う
「それじゃ?今日はどうするの?吸うの?それとも…?」
娼婦たちが笑う リックが言う
「どちらでも良いが 少し落ち着かせてからじゃねぇと 俺が本気になったら お前らじゃ耐えられねぇよ?」
娼婦3が言う
「あはん ヴァンパイアに抱かれるのって アレよりも気持ち良いって噂だけど?本当?それなら… 一度試してみたいわ?」
リックが言う
「なら お前以外の誰か 先に吸わせろよ もたもたしてると…」
娼婦1が言う
「あら 吸うのと抱くのは 別かしら?我慢出来ないのなら… どちらも一緒にしてしまったら…?うっふふふ」
娼婦3が魅了する リックが言う
「俺に犯されながら吸われたら お前は逝っちまうぜ?お前らは俺にとっての丁度良い獲物だ 逝かせちまうにはまだ早ぇ」
ユウヤが身を隠し生唾を飲んで思う
(す、すごい会話だ…っ リックに こんな女性たちが居たなんて…っ それに彼女たちは…っ!)
通路の先で娼婦1の声が聞こえる
「ああぁん リック!」
ユウヤがハッとして通路の角を覗く 娼婦1がリックに吸血されながら言う
「もぅ… いつも いきなりなんだから… は…っ あん…っ」
ユウヤの耳にいやらしい吸血音が聞こえユウヤがハッとして耳を覆う 娼婦2と娼婦3が言う
「堪らないわぁ この音…っ」 「まるでアタシの血が 吸われているみた~い」
娼婦1が言う
「あ… あぁぁ… い、いっく…っ あぁんっ!」
娼婦1が崩れる ユウヤがその音にハッとして振り向くと リックが唇をなめて言う
「次はどっちだ?まだ吸い足りねぇよ」
娼婦2が言う
「ええ それなら早く 私も吸って頂戴!」
娼婦2がリックに抱き付く リックが娼婦2の首に噛み付く 娼婦2が言う
「ああぁっ …はぁ あぁ…っ」
娼婦3がねだる様にリックへ身を寄せる ユウヤが呆気に取られて思う
(じ、自分からヴァンパイアに…っ!?こんな事があるなんて…っ とても信じられない 彼女たちは娼婦みたいだけど… だからと言って!?)
リックが吸血しながら横目にユウヤを見る 娼婦2が言う
「ああっ あん も、もう… 私 耐えられない…」
ユウヤがハッとして身を乗り出して思う
(いけないっ!止めないと!彼女は リックに殺されてしま…っ!)
ユウヤが向かおうとしていた前で 娼婦2が言う
「い… イったわぁ…っ」
娼婦2が座り込んでリックを見上げる リックが言う
「ああ、もう 十分だ …久しぶりに世話になったな お前らの血は どんな女たちより美味いぜ 良い女たちだ」
リックが娼婦たちへ札束を投げ渡す 2人が微笑し 娼婦1が言う
「貴方みたいなヴァンパイアが もっといっぱい居てくれたら良いのに」
リックが言う
「お前らには 俺が居るだろ?それとも もっと吸われてぇのか?死ぬぜ?」
娼婦3がリックへ絡み付いて言う
「ねぇ?早くアタシを抱いて~?」
リックが言う
「抱いて払ってやれる金はねぇが それでも ヤられてぇのか?」
娼婦3が言う
「それなら代わりに 抱きながら吸って頂戴?もちろん イク事はあっても 逝っちゃわない様に…」
リックが言う
「ふん… 贅沢な女だな?」
娼婦3が言う
「お願いよ」
娼婦3がリックの体を愛撫する リックが言う
「しょうがねぇ なら場所を変えるか ここじゃ ギャラリーが居て 飢えが治まった今じゃ 気分も乗らねぇよ」
ユウヤが衝撃を受けて思う
(み、見付かったっ!?…と言うか)
ユウヤがリックと娼婦たちの前で苦笑して言う
「その… もしもの事が あったらと思って…」
リックが言う
「心配ご苦労」
ユウヤが言う
「ご、ごめん…」
アジト
テールが笑って言う
「何だ ユウヤはそんな事 心配してたのかー?」
ユウヤが苦笑して言う
「う、うん… だって ヴァンパイアに吸血してもらうことを 喜ぶ人が居るだなんて 考えもしなかったもんだから」
テールが言う
「それで結局?」
ユウヤが言う
「ああ、結局 俺の余計な心配だった…」
テールが言う
「そうじゃなくて ユウヤもしっかり ヤって来たんだろ?何人くらいヤって来たんだ?明日は中止になっちゃったからな~ あーでも ユウヤはいつも…」
ユキがユウヤを見る ユウヤが慌てて言う
「俺はヤってないってっ!」
テールが言う
「別に隠す事ないだろ?吸いはしなくても ユウヤだってそろそろ耐えられ…」
ユウヤが言う
「俺は吸わないしっ もちろん ヤってないからっ!ホントにっ!」
テールが呆気に取られた後苦笑して言う
「そんなに必死に言わなくてもさ?ユウヤは… でもさ?俺たちゲートキーパーズの仲間だから!」
ユウヤが慌てて言う
「イ○ポでもないからっ!」
皆が笑う テールが笑って言う
「冗談だって!」
ユウヤが苦笑して言う
「それは もう分かってるけど」
ユウヤが思う
(それにしても… あの娼婦たちは リックに吸血されて…)
ユウヤがテールを見て言う
「なぁ テール?ヴァンパイアに吸血されると その… き、気持ち良い のかなぁ?」
テールが呆気に取られて言う
「はぁ?」
ユウヤが言う
「リックに吸血されていた その娼婦たちは その… とても気持ち良さそうだったから」
テールが言う
「うーん 俺は 吸ってるのならいつも見てたけど 吸われた事はないからなぁ…?でも そう言やぁ ヤり慣れた娼婦が 1発でイっちまうほど よがってたよなぁ?」
ユキが言う
「気になるなら 吸ってもらったら?リックは喜ぶんじゃない?」
ユウヤが衝撃を受けてから言う
「お、俺はもうリックの獲物にされちゃってるから 多分 その… 危険だと思うし やっぱり… あんな光景を見たとは言え 試そうと言う気にはなれないよ」
キウが言う
「まぁ 普通はそうだよな?いくら ヤり慣れた娼婦が一発で イっちまう程だとしても」
ヤウが言う
「にしても、そんな光景を目の前で見ていながら あの娼婦街から平気で帰って来るなんて ユウヤはやっぱり変わってるな?」
テールが言う
「俺もいつも ヤらずに帰って来てた!…って言っても リックに魔法を掛けられてたけどな?」
ユウヤが言う
「え?」
ユウヤが思う
(魔法?)
テールが言う
「だから 娼婦街の女たち全員に迫られまくって ヤりまくったと思ったら… 全部 夢だった~?…みたいによ?」
アルサが言う
「それで そんな年まで 童貞だった訳か!」
テールが言う
「うるせぃっ!良いんだよっ!ほっとけ!」
ユウヤが言う
「それが魔法?」
ユキが言う
「魔法じゃなくて 幻覚作用でしょ?」
ユウヤが言う
「幻覚…?」
ラシェが言う
「麻薬みたいなモンらしい ヴァンパイアの体液には そういった成分があるから 血を吸われている間も その作用で気分が良くなったりするらしいぜ?」
ユウヤが言う
「そう言う事か…」
テールが言う
「吸血しようにもそいつが嫌がってると 太い血管の通っている首に噛み付いても 血が出辛いんだってさ?だから 元はその為のモンだって聞いたな?」
ユウヤが気付いて言う
「なるほど… あ、でも 貴族の城で 犯した女を吸血する時は あの娼婦たちみたいにはならないけど?」
テールが言う
「それは わざと唾液が傷口に触れないように吸ってるからだろ?貴族の女たちには 気分良く逝ってもらうわけには行かないからさ?」
ユウヤが言う
「そうなのか… そんなに」
ユウヤが思う
(貴族の女だからって…)
テールが言う
「リックが血を吸う娼婦たちも この街の貴族の女に嫉妬されて いろんな酷い事をされた女たちだ」
ユウヤが言う
「え?そうなのか?」
テールが言う
「ああ、貴族の女は 自分より良い女が居ると 自分の立場を守る為に その女たちを貶めるんだ 大勢の男に強姦させたり 体を傷物にしたり… だからこの街の娼婦たちは 皆 体の一部が無かったりするんだぜ?酷ぇだろ?」
ユウヤが驚いて言う
「そんな事が…っ」
テールが言う
「まぁ そんな訳だからさ?俺たちは 貴族の女たちに 仕返しをしてやるのも 良いと思ってさ?リックも きっとそんな理由で そいつらへは幻覚を見せないで 逝かせてるんだろ?」
ユウヤが言う
「そうか… 確かに…」
呼び鈴が鳴る 皆が反応して ユウヤが言う
「ん?誰か来たみたいだ?」
ラシェが言う
「お?リーダー 来客だぜ?」
ヤウが言う
「お~い リーダー?」
キウが言う
「リーダーは 行って来~い」
テールが言う
「しょうがねぇなぁ じゃぁ リーダーだから 皆を代表して」
アルサが言う
「おー 皆を代表して リーダーは行って来~い」
ユウヤが苦笑して思う
(どう考えても リーダーだって事に託けて使われているとしか…)
テールが向かいながら言う
「やっぱ リーダーは色々大変だなぁ~?まぁ しょうがねぇよな?それがリーダーってモンで…」
テールが立ち去る ユウヤが苦笑する ユウヤが思う
(被害にあった女性たちに比べたら 幻覚作用を用いる事もしないままに吸血する事も 目には目を… と言った所なのか?それなら 皆がやる あの事も…)
ユウヤが考える
夜 ユウヤの部屋
ユウヤが夢を見ている
幼いユウヤの前で 母親がヴァンパイアに吸血されている ユウヤが怯えている 母親が言う
『ディ… ディーク… あ…ん… んっ』
ユウヤが言う
『や… やめろっ ヴァンパイア!母さんを殺すなっ!』
ヴァンパイアがユウヤを見る ヴァンパイアの赤い瞳に幼いユウヤの姿が映る ユウヤが怯える 母親が言う
『ディーク …良いの 私は… だから… お願い …』
母親がヴァンパイアの頭を両手で抱きしめて 自分の首へ寄せる ヴァンパイアが目を伏せ母親の首に牙を立てようとする ユウヤが目を見開き叫ぶ
『やめ…っ!』
ユウヤが叫びつつ起きる
「止めろーーっ!」
ユウヤがハッとして上がる息をしながら周囲を見渡してから息を吐いて言う
「夢…」
ユウヤが思う
(また あの夢か… 子供の頃の記憶 母さんを見た最後の…)
ユウヤが視線を落としてから言う
「けど…」
ユウヤがベッドから出ながら思う
(今までは見なかった… 忘れていた部分を見た様な気がする 母さんが言った言葉 母さんが呼んだ名前)
ユウヤの脳裏に母親の声が聞こえる
母親が言う
『ディーク …良いの 私は… だから… お願い …』
母親がヴァンパイアの頭を両手で抱きしめて 自分の首へ寄せる ヴァンパイアが目を伏せ母親の首に牙を立てようとする
ユウヤが強く目を閉じてから気を落ち着かせて思う
(俺は あの時も叫んだ筈だ 止めろって… それで… それでどうなった?俺は…?母さんは…?)
ユウヤが考えた後息を吐いて言う
「思い出せない」
ユウヤが立ち上がり 部屋のドアを開けると 遠くでにぎやかな声が聞こえる ユウヤがホッとして言う
「皆居るのか…」
ユウヤが通路を行く
リビング
テールと仲間たちが酒を飲み交わしている ユウヤが入りテールを見て言う
「テール お帰り 戻ってたのか」
テールが言う
「おう!ゲートキーパーズのリーダーとして ちゃんと勤めを果たして来たぜ!?」
ユウヤが言う
「勤めって?」
テールが気を取り直して言う
「よし!それなら 全員揃ったな!?ゲートキーパーズのリーダーとして 皆に報告があるぜ!実はー!」
ユキが言う
「ねぇ?ちょっと待って?」
テールが言う
「何だよ ユキ?折角 ゲートキーパーズのリーダーとして 俺が皆に報告をしようって言うのに?」
ユキが言う
「その報告って ゲートキーパーズの皆って事は リックにも伝えるべきなんじゃないの?…居ないけど?」
テールが衝撃を受けて言う
「あっ!しまった!一番重要な仲間をっ!おーい リックー!」
テールが走って行く ユウヤが言う
「リックも 帰って来てたのか?」
ユキが言う
「ええ、貴方が部屋に戻ってしばらくした頃に帰って来たわよ 次の依頼の当日まで 永眠するから 絶対に起こすんじゃねぇぞ って言ってたけど」
ユウヤが衝撃を受けて言う
「えっ!?それって マズイんじゃっ!?」
カリムが言う
「まぁ テールなら大丈夫だろ?」
アルサが言う
「ああ テールだからな?」
ユウヤが言う
「テールだからってっ!?」
ユウヤが思う
(いくら気心の知れたテールだって 絶対に起こすなと言ったヴァンパイアを 起こしたりなんかしたらっ!?)
ユウヤが言う
「ちょ、ちょっと 様子を見て来るっ!」
ユウヤが急いで地下室へ向かう ラシェが言う
「相変わらずだなぁ?ユウヤは」
ユキが言う
「ホント… リックにとっては それこそ目に入れても痛くないほど大切にしてる そのテールが起こすんだから 心配なんて要らないのに」
地下室
ユウヤが慌ててやって来て言う
「テ…っ!」
テールが棺を連打しながら叫ぶ
「リックー!起きろー!リックー!リックリックリックリックリックリ…っ!」
ユウヤが衝撃を受けて思う
(あー!やっぱり あんな起こし方をっ!)
ユウヤがテールを押さえて言う
「テール!駄目だっ!」
ユウヤが思う
(せめて もう少し 穏やかに…っ!)
棺の蓋が叩き開かれ リックが叫ぶ
「おらぁあっ!誰だーっ!?」
ユウヤが言う
「ほらっ!言わんこっちゃないっ!リックだって 怒って当然だよ テール!」
リックが言う
「俺のテールに 文句付けてやがる奴はぁ!?てめぇか ユウヤ!?」
ユウヤが思う
(何でこうなったっ!?)
リックがユウヤの襟首を掴み上げている テールが言う
「まぁまぁ 怒るなよリック ユウヤはリックの心配をしてくれたんだからさぁ?」
リックが言う
「てめぇが 俺の心配をしようなんざ 900年早ぇんだよ ユウヤ…」
ユウヤが苦笑して思う
(う… それはそうかもしれない…)
ユウヤが言う
「ご、ごめん…」
リックが言う
「あぁあ!?」
ユウヤが言う
「い、いや… その…」
ユウヤが思う
(ど、どうしよう?すごく機嫌が悪いみたいだ…)
テールが言う
「まぁまぁ それじゃ リック?ユウヤは俺を心配してくれたんだからさぁ?」
リックが言う
「何だ そうなのか… なら許す」
リックがユウヤを手放す ユウヤが思う
(助かった…)
リックが言う
「んで 何だよ テール 俺は今 久しぶりに気持ち良く 永眠してたって言うのに 次の依頼へ行く当日まで起こすなって」
テールが言う
「その依頼へ行く当日が変わったからさ?」
ユウヤがテールを見て言う
「変わった?」
ユウヤが思う
(メルス街へ向かう日時は メルス街の警察へ伝えてあるのに!?)
テールが言う
「それを皆にも話すから リックも上に来てくれよ?」
リックが言う
「そうか… 分かった なら 仕方が無ぇ 折角の永眠も ユウヤに起こされちまったから」
ユウヤが思う
(だから 何で俺…?)
リックが上階へ向かいつつ言う
「軽くワインでも飲んでから 寝直さねぇと」
テールが追って言う
「ついでに 俺の話も聞いてくれよな?リック」
リックが言う
「しょうがねぇな 何か話があるのか?テール?」
テールが言う
「だからさ?依頼に行く当日が 変わったからさ?」
リックが衝撃を受けて言う
「何っ!?そうなのかよっ!?そいつは 大切な事じゃねぇかっ!」
ユウヤが思う
(聞いてなかったのかっ!?)
テールが笑って言う
「え?何だよ ちょっと前に言ったじゃないか リック?」
リックが言う
「そうか… ユウヤのせいで 色々忘れちまった」
ユウヤが思う
(だから 何で俺…っ!?)
テールが言う
「駄目だなぁ ユウヤは」
リックが言う
「まったく駄目だな ユウヤは」
ユウヤが苦笑して言う
「何て 理不尽な…」
テールが遠くから言う
「おーい ユウヤー?ユウヤも早く来いよー?」
リックが言う
「またかよ?家の中でまで 遅れるんじゃねぇよ ユウヤ」
ユウヤが思う
(けど… これも)
ユウヤが苦笑して言う
「ああ、ゴメン すぐ行くよ?」
ユウヤが扉を出る テールとリックがユウヤを待っていた状態から歩き出す ユウヤが思う
(仲間だから出来る 悪い冗談か…)
ユウヤが苦笑してから2人を追う
続く
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