漫画の様にスラスラ読める小説をめざしたらネームになった物語の1つ。アールスローン戦記Ⅱ

NN

文字の大きさ
29 / 55
18章

アールスローン戦記Ⅱ 奪われた天使

しおりを挟む
薄暗い雷雲が立ち込める

【 ART 食堂 】

TVでニュースがやっている キャスターが言う
『マイルズストリート100のCDショップ前では 本日発売のデスメタルバンド パワースピリッツの最新アルバムが発売されると言う事から この雨の中 現在も多くのファンが列を成しています』
隊員Bが顔を向けて言う
「あー?最高ー?」
隊員Aが苦笑して言う
「バイちゃん それは ナックキラーってバンドの掛け声で 今回は違うバンドだから…」
隊員Bが言う
「えー?じゃー 今回はー?」
隊員Aが言う
「え?えーと… 今回は… さぁ?何だろう…?」
隊員Cが呆れて言う
「こんな雨の中並んで …少なくとも 最高とは思えねぇけどな?」
隊員Fが言う
「雨の中だって 並んでるファンたちにとっては 最高なんじゃないか?自分の好きなバンドのCDアルバムが 発売するって言うんならさ?」
隊員Bが言う
「じゃー やっぱ 最高ー?」
隊員Fが苦笑して言う
「あ、いや… それは 違うけど」
隊員Bが疑問して言う
「えー?」

【 ART 司令塔 】

グレイゼスがコンソールを操作してから頭を抑えて言う
「うーん…」
アースがやって来て言う
「マスターグレイゼス中佐」
グレイゼスがハッとして言う
「あ、はい ハブロス司令官」
アースが言う
「状況は?」
グレイゼスが表情を困らせて言う
「やはり厳しいです 現在でも 先行して改善を行って来たマシーナリーが ART1及びART2のマシーナリーで その現状から最低でも15%の機能改善を行えと言うのは… そもそも自分たちは マシーナリー自体の改善と言う事よりも そちらへ搭乗する 隊員たちとの融合性を高める事で 改善として来ていたので」
アースが言う
「では 現状に置いて 可能な数値を 答えろと言ったら?」
グレイゼスが苦笑して言う
「出来たとしても… 3%程度かと」
アースが言う
「根本的に 分からないと言う事だな?」
グレイゼスが言う
「はい 残念ながら… とは言え 元々マシーナリーへ使用されている素材から そのボディへの改善が限界である事は 数値として現れていますので ハブロス司令官が受けたと言う マシーナリーの生みの親 悪魔様の御指示と言うのは 残る改善箇所である システム的な改善と言う事なのだと思われますが そうとなればやはり 現状出来る事として マシーナリーと操縦者の融合性を高める 残りの可能性3%になる と言った所です」
アースが疑問して言う
「システムの改善は そちらの事以外に出来る箇所は無いのか?マシーナリーは搭乗者が居なくとも自身で動く… 動けると言う事は その元となるシステムがあると言う事だろう?」
グレイゼスが言う
「それは 起動回路とAIによるものですが その2つに関しては 我々では触れる事が出来ないものですので…」
アースが言う
「それはどういう意味だ?システムの改善と聴けば 真っ先に考える箇所だと思うが?」
グレイゼスが言う
「それは 言葉の通り ”触れる事が出来ない” アクセスする事が許されないと言う事です それらは必要とあれば ボディから外して移動させる事も出来るのに いざ配線を切ろうとしたり 繋ごうとしたりすると 物理的にも電子的にも 反撃をされます」
アースが言う
「それでは 改善のしようもないな?分かった では 素直に聞いて来よう」
グレイゼスが言う
「え?しかし 現状の改善が出来ないようでは 新型のマシーナリーは与えられないと 言われたのですよね?」
アースが言う
「そちらは言われはしたが こちらが問えば それなりに答えはするだろう?」
グレイゼスが言う
「そうですか…?与えられないと言われた位なので 自分はてっきり それだけの能力が無ければ… と言う事なのかと?」
アースが言う
「答えなければ 聞き出せば良いだけだ」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
「えっ!?えっと… あの…?ハブロス司令官?」
アースが言う
「では早速 帝国へ向かうが こちらの問題は マシーナリーの改善に関する そちらの問題以外には無いか?」
グレイゼスが言う
「いえ… その… むしろ?そちらによって …問題が起こりそうな気が」
アースが軽く息を吐いて言う
「マスターグレイゼス中佐?私は今 冗談を言っているつもりは 無いのだが?」
グレイゼスが困り汗を掻いて言う
「え?えっと…?」
グレイゼスが思う
(それを言われちゃうとな… こっちも 本心から 『悪魔さんを殴ったりはしませんよね?』とは 聞き辛いんだが… どうしよう?)
オペ子Aが言う
「あの…っ ハブロス司令官っ 宜しいでしょうか?」
グレイゼスが衝撃を受けて視線を向ける アースがオペ子Aへ向いて言う
「どうかしたのか?」
オペ子Aが言う
「えっと…っ こちらの問題… その… 直接ARTに関係するか?と聞かれたら …絶対とは言えないんですが でも…」
グレイゼスが疑問して思う
(直接 ARTに関係する とは言い切れない事で…?)
アースが言う
「構わない 何か気になる事があると言うのならば 聞いておこう」
オペ子Aが気を取り直して言う
「はいっ!では…っ」
オペ子Aがコンソールを操作して言う
「つい先ほど メディアでも報じられていたのですが 今アールスローンの…」
モニターに地図とTVニュースの録画映像が流れキャスターたちが言う
『お早う御座います!本日は 生憎のお天気ですが そんな中 普段は海上によく見られます 神秘的なこちらの映像を お届けいたします!どうでしょう?まるで上空から光が降り注ぐ様な風景が こちらのメンテレス地区上空に見られています!』 『とても幻想的ですね!?まるで 神様や天使様でもご光臨されそうな…!』
皆がモニターを見ている オペ子Aが言う
「この神秘的や幻想的な風景と言われている 光なのですが…?」
アースがグレイゼスを見る グレイゼスがコンソールを操作しながら言う
「えっと… 今日は昨日からの雨で湿度も高く 加えて雲も厚く薄暗いので たまたま その雲の切れ目から太陽光が入って 周囲の暗さとのコントラストから その… 言ってしまえば 神秘的・幻想的と言われる 風景に見られてしまうかもしれませんが 特に珍しいという事では… …うん このキャスターが言うように 上空の風が強く 雲が切れやすい 海上などでは割と良く見られる風景の様です …写真などの情報から 少なくとも この1年間で10数回は確認されています」
グレイゼスがアースを見る アースがモニターを見て言う
「今の映像からでは 雲の様子は良く見られなかったが 今回もそう言った気象的なものであると言う事か?」
グレイゼスが言う
「まぁ 今回はその状態が 海上以外の陸上で現れたと言う事で 確かに珍しくはありますが 気象状況によっては 全く有り得ないと言う事は ありませんかと?」
オペ子Aが表情を困らせ視線を逸らす アースがオペ子Aを見てから言う
「海上であるなら未だしも 陸上では珍しい事なのだろう?それならば 当時刻の気象状況など 得られる情報は集めて置け」
オペ子が表情を明るめる グレイゼスが気付き微笑して言う
「了解 司令官」
アースが言う
「では その他も含め 何かあれば連絡を」
アースが立ち去ろうとする グレイゼスが言う
「はい …あ、ちなみに ハブロス司令官?」
アースが足を止めて振り向く グレイゼスが苦笑して言う
「一応 確認をして置きたいのですが もし… マシーナリーの改善方法に関するそちらの情報を アールスローンの悪魔様から 教えて頂けない際は?その… まさか?力づくで聞き出したりなどは… なさいませんよね?」
アースが疑問して言う
「何か問題か?」
グレイゼスが衝撃を受けて慌てて言う
「問題でしょうっ!?」
オペ子たちがくすくす笑っている

アースが立ち去ると グレイゼスが肩の力を抜いて言う
「はぁ… まったく 優しいんだか優しくないんだか…」
グレイゼスがオペ子たちを見ると オペ子たちが微笑を合わせてからオペ子Bが作業へ戻る グレイゼスが気付いて思う
(とは言え…)
オペ子Aがグレイゼスへ向いて言う
「では 中佐?私が持って来た情報なので そちらの気象状況などの情報収集は 私が?」
グレイゼスが微笑して言う
「うん そうだな それじゃ 宜しく …にしても 良く ハブロス司令官に 発言出来たじゃないか?以前までは…?」
グレイゼスが思う
(それこそ 彼女たちからの意見やその他は 全て この司令塔の主任である 俺が一度受け取ってから 伝えていたのに… そもそも)
オペ子Aが言う
「あ、はい その… 何と言いますか ちょっと… 試しに 発言をしてみようかと…?出来なかったら 今まで通り中佐へ お伝えしようと思っていたのですが」
グレイゼスが思う
(ああ、やっぱりな?けど… …いや?折角 今まで話し掛ける事も出来なかった相手に それが出来たと言うのなら ここは)
グレイゼスが言う
「うん!良いんじゃないか?ハブロス司令官からも 確認して置くようにって ご指示だったからな?それじゃ そっちの確認は 引き続き頼んだよ?」
オペ子Aが微笑して言う
「はいっ!了解です 中佐!」
オペ子Aが作業を行う グレイゼスが微笑して思う
(それこそ もし 俺が聞いていたら わざわざハブロス司令官へ お伝えする事は無かっただろうけど 今は丁度 作業も手詰まりの状態で… そうとなれば たまたま 雲の切れ間が出来ただけの 気象状況の情報を集める作業位は やらせて置いても良いか?)
グレイゼスが苦笑してから作業へ戻る

【 ART 第一訓練所 】

M隊員Bがマシンガンを放ちながら言う
「くーらえー!」
M隊員Nに蛍光弾が次々と浴びせられ 隊員Nが慌てて言う
「あわわわぁっ!?」
M隊員Aが言う
「これで トドメだっ!ショット!」
M隊員Aがハンドガンを撃つと M隊員Nの上空でB手榴弾が破裂して 大量の蛍光塗料がM隊員Nへ被さり 隊員Nが言う
「げえっ!?ちょっ!?おいっ!?」
M隊員Aが言う
「どうだー 最高だろうー?」
M隊員Bが言う
「最高ー!にひひっ やったね!?アッちゃんー!?」
隊員Nが不満げに言う
「俺らの台詞が…」
M隊員Aの中 モニターに隊員Bが映って言う
『俺ら チョーイケメンだよー!アッちゃんー!』
隊員Aが苦笑して言う
「あ、いや… バイちゃん そこは… イケメンじゃなくて カッコイイー で良いんじゃないか?あまりその… イケメンって言うのは 自分に対して言うものじゃなくて…」
隊員Bが言う
『えー?』
ハイケルがその様子を見ていた状態から別グループの方へ顔を向ける 視線の先でM隊員VがM隊員Fへ向いて言う
「さっすが フレッド隊員!M900でもシーナ隊員の 発案技法34をキメるなんてよ!?」
M隊員Fが言う
「あ、いや… 今のはちょっと試しに 俺もヴェイル隊員たちみたいに ノリでやってみたら 出来たってだけで…」
ハイケルが視線を変えると 視線の先でMシーナが舞うように銃火器を扱ってターゲットの撃破をこなしている M隊員Cが言う
「おいおい… そんな技 真似なんか出来ねぇって…?」
Mシーナが停止して銃火器を置くと言う
「うーん… やっぱり これ以上はマシーナリーの限界ですねぇ… もっと最高を目指したいのに このマシーナリーの状態では 発案技法35は発案出来そうにないし… はぁ… こんなの最低~」
Mシーナが落ち込む ハイケルがその他のART1マシーナリーを見た後立ち去る

【 ART 第二訓練所 】

ラミリツがART2マシーナリーたちの訓練を見上げながら言う
「うーん…」
ハイケルがやって来て言う
「ラミリツ隊長」
ラミリツが反応して振り返ると言う
「あれ?珍しいじゃない?アンタの方から こっちに来るなんて?何か用?」
ハイケルが言う
「そちらの訓練状況を 確認しに来た」
ラミリツが言う
「あぁ そう… そうだよね?アンタは何かを見れば それを真似出来るんだもんね?」
ハイケルが言う
「真似は出来るが 新たに作り出す事は出来ない」
ラミリツが言う
「へぇ?そうなんだ?…エルムは自分で技を作る事も 出来たみたいだけど?」
ハイケルが衝撃を受けてから言う
「…真に不甲斐なく申し訳ないっ」
ラミリツが言う
「まぁ でも 今は そんなアンタと一緒にやっていくしかないんだからさ?しょうがないけど?」
ハイケルが言う
「真に不甲斐なく申し訳ない」
ラミリツが言う
「でも そっか?僕は攻長で 悪魔の兵士であるアンタが そんなだから もう1人の攻撃の兵士って 事なんだもんね?じゃ それは ひょっとして僕の役目だったりして?」
ハイケルが言う
「では 何か作戦はあるか?」
ラミリツが言う
「作戦って?」
ハイケルが言う
「現状の我々ART1及びART2の 戦力を強化する為の そちらの作戦だ」
ラミリツが言う
「つまり 訓練方法って事?」
ハイケルが言う
「そうだな」
ラミリツが言う
「うーん?それじゃ 合同訓練でもやってみる?…って言っても 基本的にアンタたちのART1って 戦い方適当だからさ?あんま意味が無い様な 気がするけど… まぁ 何もやらなかったら 分かんないし やってみようか?」
ハイケルが言う
「了解」

【 帝国 門前 】

アースが出て来ると 門前に車が止まっていて使用人が傘を用意して待っている アースが外の風景を見て軽く息を吐くと言う
「どうせなら この雨が何時止むのか?…とでも 聞いてみたら良かったか?」
アースが車へ向かう

【 ART 司令塔 】

アースが言う
「まったく 使えない悪魔だった」
グレイゼスが苦笑する オペ子たちがくすくす笑っている グレイゼスが苦笑して言う
「ちなみに… その… 殴ったりなどは…?」
アースが言う
「そちらよりも 効果的な方法があるからな?事は足りたのだが」
アースが背に持っている包みに手を掛ける オペ子たちが疑問する グレイゼスが慌てて言う
「ああっ!そちらのご説明は結構ですっ!」
アースが言う
「それで 結論から言えば 15%の改善を行えというのは それをして見せろという事ではなく それだけの改善が行われなければ 新たなマシーナリーは作られないのだと言う事だった」
グレイゼスが言う
「…と、言う事は…?」
アースが言う
「奴曰く 新たなマシーナリーと言うのは こちらの… 我々人間が作り上げた技術を元に それを改善され造られているのだ …と言う事なのだが …分かるか?」
グレイゼスが言う
「そうですね… 言葉の意味の方は分かるのですが そうとなると 逆に色々と分からない部分もあると言いますか その… 言ってしまえば もう少し技術的な事などは 伺えないものなのでしょうか?」
アースが言う
「そちらは 奴自身が分かるものではないらしい 奴らは力を使いはするが それを作り出す事は出来ないのだと 従って…」
グレイゼスが言う
「従って?」
アースが一瞬 間を置いてから言う
「…我々を 使っているのだろう?」
グレイゼスが言う
「ああ、なるほど?そうですね?確かに…」
グレイゼスが思う
(それはそうだよな?良く考えたら あの悪魔さんだけで それが出来るのなら そもそも ARTは…)
アースが言う
「では そう言う事だ」
グレイゼスがハッとして言う
「…っと?は?え?えっと…?」
アースが言う
「我々ARTで 何とかしろと言う事だろう?と言う事で 期待しているぞ?マスターグレイゼス中佐?」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
「はいぃいいっ!?」
アースが悪微笑する グレイゼスが思う
(結局 またいつもの無茶振りが… 俺に…)
グレイゼスが落ち込む オペ子たちがくすくす笑っている アースが言う
「ああ それから 今朝の話はどうなった?」
グレイゼスが疑問する アースがオペ子Aを見る オペ子Aがハッとして言う
「あっ はい!気象状況の確認を済ませました!それから…っ」
グレイゼスが思う
(あ… そう言えば?…何で そう言う所は お優しいのだかねぇ?俺には この無茶振りで…?)
モニターに上空の雲の映像がいくつも現れる オペ子Aが言う
「あの光が発生していた 当時刻の雲の映像を探して 映像の解析を行ってみたのですが… 光量が強過ぎて 映像から雲の様子を確認する事は出来ませんでした それで 今度は逆に 先に雲の切れ間が無い事を確認して置いて そこに光が来ないかを待っていたのですが」
グレイゼスが疑問して言う
「え?光が来ないかを 待ってたって?」
グレイゼスがモニターを見てからオペ子Aへ向く オペ子Aが言う
「あ、はい えっと… 今朝は言わなかったですが 私、あの光を実際に見ていて …それで 気になっていたんです 何時も海上に見ている 雲の隙間から見える太陽の光とは… 何だか違うものなんじゃないかな?って… あの光はなんと言うかもっと その… 例えるなら 強力なスポットライトのような?」
グレイゼスが言う
「何時も海上に見ている?それじゃ…?」
アースが言う
「ナリア隊員は 元国防軍レムル駐屯地情報部の隊員だ 担当区域であった メンテレス地区に関しては詳しいのだろう?」
グレイゼスが呆気に取られて言う
「そ、そうだったの…?」
オペ子Aが表情を喜ばせて言う
「はいっ それで 余計に 気になっていたんですっ!」
アースが言う
「それで 先ほどの続きは?」
オペ子Aが言う
「はい!そうして 光が来るのを待っていた所 …この雲の切れ間の無い場所に 突然っ」
オペ子Aがコンソールを操作すると モニターの映像が流れ 切れ間の無い雲に光が差し込む グレイゼスが驚く 皆が驚く オペ子Aがコンソールを操作して言う
「この後光は約30秒 正確には29.63秒後に消えて 別の場所へ行きました そして、光の差し込んだ前後 その場所やその周囲の雲には 切れ目などは見えなくて…っ これって やっぱり変だと思うんですけど?」
アースが言う
「今でもそちらの光は アールスローン国内にて 確認がされているのか?」
オペ子Bが言う
「あ、あのっ その光と同じ様な光が さっき 夕方のニュースの冒頭に映ってました!でも、そのっ …たまたま見ただけなので 雲の方は やっぱり 良く見えなかったですが…っ」
アースがグレイゼスを見ると グレイゼスがコンソールを操作していて モニターへ向く 皆がモニターへ向くと モニターにニュース映像の冒頭が流れ 街中を映す映像に光が見える 皆が驚くと アースが言う
「そもそも 海上でもない 陸上に起きる事は珍しいと言われていた現象が これほど続くと言うだけでも 通常とは異なると言えるだろう 明日も続くとなれば 我々でなくとも騒ぎになりそうだが …現状に置いて その光の確認された周囲に 何らかの異常はないか  確認を行え」
グレイゼスと周囲の隊員たちが確認作業を開始する
 
翌日

【 バイスン宅 前 】

隊員Bが玄関を出ると空を見上げて言う
「雨ー…」
隊員Bが視線を向けると水溜りに雨粒が落ちている 隊員Bが表情を顰めて言う
「うぅ…」
隊員Bが困っていると 車が到着して 隊員Aが窓から顔を出して言う
「お早う バイちゃん」
隊員Bが表情を明るめて言う
「あー!アッちゃんー!」
隊員Bが傘を差し車へ走って向かう

【 車内 】

カーラジオからパワースピリッツの音楽が流れている 隊員Bが言う
「最高ー?」
隊員Aが軽く笑って言う
「はは…っ それ好きだな バイちゃん?けど これは 昨日発売のパワースピリッツとか言う バンドの方だから …結局 最高とか何とかーって掛け声は 無いみたいだよ?」
隊員Bが言う
「えー?なんだぁー それじゃ 詰まんないのー」
隊員Aが軽く笑って言う
「それナクス隊員やヴェイル隊員に 言ってやりなよ?きっと喜ぶぞ?」
隊員Bが疑問して言う
「えー?何でー?詰まんないのー が 喜ぶのー?」
隊員Aが言う
「そりゃだって ライバルが詰まんないって言われて 最高ーのバンドの方が 楽しいって言われたら 嬉しいだろう?ナクス隊員とヴェイル隊員は 最高ーのバンドのファンなんだからさ?」
隊員Bが言う
「へー?ナッちゃんとヴェイちゃんは 最高ーのバンドのファンだったんだー?じゃ 俺も 俺もー!最高ー!」
隊員Aが軽く笑う 隊員Bが外を見て言う
「けど 雨は 最低ー」
隊員Aが反応して言う
「うん?そう言えば… バイちゃんは シャワーは好きな割りに 雨は嫌いだって言うし 水が溜まっているのを見ると 凄い怖がるけど… それって …何かあったのか?バイちゃん?」
隊員Bが言う
「えー?アッちゃん 知らないのー?」
隊員Aが言う
「知らないの?って 何を?」
隊員Bが言う
「雨に濡れるとさー?髪の毛の色が 落ちちゃうんだよー?」
隊員Aが疑問して言う
「え?髪の毛の色が?」
隊員Bが言う
「黄色い髪の人がさー?黒い髪になっちゃうのー!」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「え?黄色い髪の人が黒い髪に…?それって…?せめて逆なら分かるにしても?」
隊員Bが言う
「俺 この髪の毛の色気に入ってるしー?黒くなっちゃったら嫌だからー?もしかして アッちゃんも それで黒くなったのー?」
隊員Aが疑問して言う
「え?えーっと…?いや 俺は元々黒い髪で …それに そんな事は ありえないと思うんだけど?バイちゃんは それを 実際に見た事があるのか?」
隊員Bが言う
「あるよー!だから 怖いのー 特に その子さー?雨の水が溜まった所に突き飛ばされたらー それで髪の毛の色が 全ー部 真っ黒になっちゃったんだよー?」
隊員Aが言う
「そんな事って… いや?もしそんな事が起きるならさ?バイちゃん?それこそ今頃 傘をささずに道を歩く人なんて居ないだろうし?…ほら?」
前方に傘を差さずに歩く金髪の人がいる 隊員Aが言う
「あの人なんて 黄色い髪だけど 雨に濡れても黒くなってないじゃないか?」
隊員Bが気付いて言う
「あれー?ホントだー?…って アッちゃん あの人ってー?」
隊員Aが言う
「あれ?マスターシュレイゼス隊長?」
隊員Aが車を停めて言う
「マスターシュレイゼス隊長!?」
シェイムが衝撃を受けてから振り向いて言う
「貴方方はART1の…」
隊員Aが言う
「何故 こんな雨の中を 傘もささずに?」
シェイムが衝撃を受けて言う
「うっ… そ、そちらは…っ」
隊員Aと隊員Bが顔を見合わせてから 隊員Aが言う
「俺たちはARTへ向かう所ですけど 良かったら乗って行きませんか?」
シェイムが言う
「え?…あ、いえ もう濡れていますので 結構です ご親切に有難う御座います」
隊員Aが言う
「あ、特に気にしなくて良いですよ?国防軍時代から使ってる車なんで 十分汚れてますし?」
隊員Bが言う
「アッちゃんはー いつも訓練着で帰宅してたもんねー?」
隊員Aが言う
「それはレギスト駐屯地の シャワールームのお湯が出ないからだよー…って 何か懐かしいなぁ?」
隊員Bが軽く笑って言う
「あははー!ホント ホントー!ARTのシャワールームはー 少佐直伝の技とか要らないしー?」
2人が軽く笑った後 隊員Aがふと気付いて言う
「あれ?でも ひょっとして マスターシュレイゼス隊長は ARTへ向かうのでは無いんですか?」
隊員Bが言う
「あれー?そう言えばー?」
隊員Aが言う
「マスターシュレイゼス隊長や ラミリツ隊長のご自宅である メイリス家はマイルズ地区ですよね?ここはメイス地区ですし?ARTとは逆の地区ですし?」
隊員Bが言う
「えー?そっちー?俺はー マスターシュレイゼス隊長の名前は メンバーボードでずーっとお休みだったから 今日もお休みかなーって?」
隊員Aが言う
「なるほど 流石バイちゃん ART1公認のメンバーボード確認係り!」
隊員Bが笑う言う
「にっひひ~」
シェイムが言う
「あぁ… はい ずっとと言いますか… 一応 仕事の関係でしばらくARTの方は休んでいたのですが そちらの仕事もひと段落したので 本日からは仕方も無く これから向かおうかと」
隊員Bが疑問して言う
「仕方も無くってー?」
隊員Aが言う
「えっと… 何にしても ARTへ向かうと言う事でしたら どうぞ 乗って下さい?この雨の中 仲間を放っては置けませんから」
隊員Bが反応して言う
「あー!アッちゃん カッコイイー!ラーメンー!」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「それを言うのなら… イケメ…」
シェイムが疑問して言う
「ラーメン?何故このタイミングで…?」
隊員Aがシェイムを見た後顔を逸らして言う
「いや やっぱ もっとイケメンな人を前に 言えないや…」
隊員Bが言う
「えー?」

シェイムが後部座席に居て言う
「ご親切を頂き 助かりました 有難う御座います」
隊員Aが言う
「いえ 1人連れて行くのも 2人連れて行くのも同じ事ですし?」
隊員Bが言う
「えー?それじゃ アッちゃん もしかしてー?俺の事迎えに来てくれたのー?アッちゃんー?」
隊員Aが苦笑して言う
「バイちゃんの事だから 昨日から降り続いた この雨の水溜りとか見て 怖がってるかと思ってさ?心配して来ちゃったよ 逆方向なのに…」
隊員Bが呆気に取られて言う
「アッちゃん やっぱ イケメンー?」
隊員Aが苦笑して言う
「あっはは… 嬉しいけど バイちゃん それ 結局 イケメンとラーメンの使い分け どうなってるの?」
隊員Bが笑って言う
「にっひひ~」
シェイムが疑問して言う
「えっと…?失礼でなければ 先ほどの?」
隊員Bが疑問して言う
「えー?ラーメンー?」
シェイムが苦笑して言う
「いえ そちらではなく 雨の水溜りが怖い… と 仰っていたのは?」
隊員Bが言う
「あー!」
隊員Aが微笑して言う
「ああ、そうだよ バイちゃん?マスターシュレイゼス隊長のお陰で もう 怖くなくなったんじゃないか?」
隊員Bがシェイムを見て言う
「そうかもー?」
シェイムが疑問して言う
「私のお陰で… とは?」
隊員Aが言う
「バイちゃんは… あ、いえ バイスン隊員は 雨やその水溜りの水が髪に付くと 色が変わってしまうと 思っていたらしくて …けど それは勘違いだったのだと 少なくとも 金髪が黒髪になる事は無いって これで分かったよな?バイちゃん?」
隊員Bが言う
「そうだねー!雨は大丈夫みたいー?だからー 後はー!」
隊員Aが言う
「え?もしかして もう片方も実際に見ないと駄目… とか?」
隊員Bが言う
「どうせなら そっちも 見たいかもー?マスターシュレイゼス隊長ぉー?」
隊員Aが苦笑して言う
「いや それは無理でしょ?…って言うか それこそ 水溜りに突き落とされたりしたら その泥で… あ!ひょっとして そう言う事か?」
隊員Bが言う
「えー?」
シェイムが言う
「金髪が黒髪になる… そちらは ひょっとしてですが…」
隊員Aと隊員Bが反応して 隊員Aが言う
「え?そんな事は 無いですよね?」
シェイムが言う
「髪染めの塗料が落ちると言う事では?」
隊員Aが言う
「え?髪染めの?」
シェイムが言う
「はい 間違っていたら申し訳ないのですが 私が この所勤しんでいた そちらの仕事と言うものにも 丁度 関係がするもので」
隊員A言う
「それって…?」
車がマイルズストリートの門を入る シェイムが門を横目に見て言う
「ええ… 正に この門を見ると そちらに関する苦い記憶を思い出します …あぁ そう言えば あの悪魔も 金髪に染めていましたね」
隊員Bが疑問して言う
「悪魔ってー?」
シェイムが言う
「悪魔です あの… …あちらのポスターにいらっしゃる」
シェイムの視線の先 ナックキラーのポスターがある 隊員Bが言う
「あー!最高ー!」
隊員Aが軽く笑ってから言う
「悪魔って… ひょっとして あのギターの?」
シェイムが言う
「ええ あの人が… いえ、あの悪魔が まだ10代の頃にですね?このストリートに居たのですよ」
隊員Aが言う
「え?そうだったんですか?」
隊員Bが言う
「最高ー?」
シェイムが頭を抑えて言う
「ええ、その頃から 最高 最高と言われていましたね?私には理解が出来ませんが… まぁその様な訳で あの悪魔は このストリートの人々を あのギターの音で誘惑して 自分の下僕にしていた訳です」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「え?下僕にって… それって 普通ファンとかって言うんじゃ…?」
隊員Bが言う
「下僕ってー?何ー?アッちゃんー?」
隊員Aが苦笑して言う
「え?えっと… 何て言うか… 自分の子分みたいな?もっと 悪いかな…?」
シェイムが言う
「ええ、もっと悪いですね そこで 私はアールスローンの正義の為にも… 何より その悪魔の下僕に引き込まれそうになっていた 天使を守る為にっ!政府警察の力によって このマイルズストリートの治安を 取り戻そうとしたのですっ …そもそも 如何にスラム化していようとも 公共の場に置いての ストリートライブは今も昔も違法ですからね!」
隊員Aが周囲を見て言う
「そう言えば 昔はこの辺りって スラム街って言われていましたよね?…それじゃ それで 今みたいに 綺麗なストリートになったんですか?」
隊員Bが言う
「マスターシュレイゼス隊長 すっげー?」
シェイムが言う
「私は当時に置いても政府警察へは 属して居ませんでしたが 政府の顧問官に値する地位に居ましたので 政府警察を用いた そちらの作戦を構築しました」
隊員Bが言う
「顧問官ってー?」
隊員Aが言う
「作戦を考えて与える 組織の上の方の人だから… 国防軍で言えば やっぱ総司令官かな?」
隊員Bが言う
「あー!それじゃー ARTで言ったら ハブロス司令官と同じって事ー?」
シェイムが衝撃を受けてから嫌そうに言う
「そちらは間違っては居ないのですがっ そちらの悪魔…っ いえ 司令官殿と一緒には して頂きたくはないのですが…っ」
隊員Bが言う
「えー?」
隊員Aが苦笑してから言う
「ちなみに その作戦は 実行されたんですよね?」
シェイムが言う
「はい しかし 顧問官はあくまで 顧問役なので 実行の権限は持ちません …ですので 私は 政府警察の機動部隊の隊長へ直接 作戦を持ち込んで 実行を頼みました そうして こちらの… 今で言う マイルズストリートにて作戦が決行され 違法なストリートライブを行っていた 若者たちと共に そちらの悪魔も捕らえたのです」
隊員Aと隊員Bが感心して言う
「おおー!流石!」 「捕らえたんだー?最高ー?」
シェイムが言う
「そうですね?その連絡を受けた その瞬間だけは 少なくとも最高であったかもしれません」
隊員Bが言う
「それで それでー!?」
隊員Aが言う
「悪魔を 逮捕したのですね!?」
隊員Bが言う
「逮捕ーっ!」
シェイムが苦笑して言う
「いえ 政府警察とは言え ストリートライブ程度の違法では 逮捕とまでは行きません 騒音防止条令の上に置いて 厳重注意と言った所です 少なくとも 当時はそうでした」
隊員Bが言う
「あれー?」
隊員Aが言う
「あら?そんなモンなんですか?」
シェイムが言う
「ええ ですので その為の作戦でもあったのですが 彼らが 違法ストリートライブだけではなく 更に 周辺住民へ対する危害などがある場合には 逮捕が出来ますので そちらの方法を検討しました」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「え!?あれ?…えーと?」
隊員Bが言う
「やっぱ 逮捕ー?」
隊員Aが苦笑して言う
「えーと… そもそも 何で 悪魔を逮捕する必要が あったんでしたっけ?」
シェイムが言う
「それは 天使を守る為にっ!…いえ、失礼 こちらのマイルズ地区の治安維持の為ですっ!」
隊員Bが言う
「天使ってー?」
隊員Aが苦笑して言う
「もしかして…?」
車がラミリツのポスターの前を過ぎる シェイムが言う
「そこでまず 彼らがこれ以上 違法なストリートライブを行わない為にも それらの元ともなり得る 彼らの楽器を… 悪魔のギターを取り上げる様 指示を出しました」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「え!?それって…?」
シェイムが言う
「しかし 実に 可愛くないガ… いえっ 子供でしょうっ!?10代の子供にとっては とても高価なものである筈の 数十万もするエレキギターを取り上げても 反論もしないのですっ 少しでも反論をしようものなら 公務執行妨害が適用されるのですがっ あの悪魔はそれを知っていたのですよっ」
隊員Aが言う
「え、え~と…?」
隊員Bが言う
「逮捕ー?」
シェイムが言う
「ええ、何としても 逮捕してやりたかったので 今度は その異端な悪魔の装いを厳重注意して 暴行罪の適用を目論んだのですが そちらも不発に終わりました」
隊員Aが言う
「つまり 暴行罪を煽ったと…?」
シェイムが視線を逸らして言う
「ま、まぁ 平たく言ってしまえば…」
隊員Aが苦笑して言う
「政府警察の正義って…?」
シェイムが衝撃を受けた後 顔を逸らして言う
「私も 当時はまだ… 少々若気の至りと言いましょうか 結果を焦ってしまっていたのでしょう そちらは 真摯に認めます」
隊員Bが言う
「真摯ー?」
シェイムが言う
「しかし そこまでして 分かった事がありました その悪魔は 声を発っさないのです」
隊員Aが言う
「え?声を発っさないって… それは?」
シェイムが言う
「しかし 声は出さずとも 口を動かして 仲間たちへ伝えている様子が見て取られる …との連絡でしたので そこで 私は直感が閃きました この悪魔は きっと何か 重大な事を 隠しているとっ」
隊員Aが言う
「声を出さないって事は… 声を隠している?」
シェイムが言う
「ええ、そちらもあるでしょう それに 今でこそ違和感がありませんが 当時 あの荒廃したマイルズストリートに置いて あそこまで素顔が分からないほどの 装いをして 声も隠すとなれば これは もう 何かあるのだとっ!ともすれば この悪魔は既に 犯罪者なのではないかと 思ったのです!」
隊員Bが言う
「悪魔の犯罪者ー?」
隊員Aが言う
「えーっと…?そもそも その悪魔って…?」
隊員Aがストリートの一角で行われているストリートライブを見て 言う
「ただ ストリートライブをしていた だけだったんじゃ 無かったっけ…?」
シェイムが言う
「そこで私は その悪魔の装いを… あの悪魔の化けの皮を剥いでやろうと思い 当時は良く使われていました 高圧放水車を手配しました」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えっ!?それってっ!?」
隊員Bが疑問して言う
「高圧放水車ってー?」
シェイムが言う
「その名の通り 高い圧力の水を放水する事が出来る車両です 当時はそちらに塗装塗料を落す薬剤を入れて スラム化した街の清掃を行っていました …この辺りも 今は綺麗ですが 当時は… 『最高』やら『ナックキラー』やらと それは酷い落書きが多く そちらのペイントを取り除く為に 幾度と無く使っておりましたので 手配は簡単にして手っ取り早く そちらを使って 悪魔の顔を洗って差し上げたのです」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「それって… むしろ それこそ 暴行罪じゃ…?」
シェイムが言う
「まぁ 当日は 都合よく本日の様な雨模様でしたので 逮捕した犯人がずぶ濡れでも 違和感は無いと言う事で」
隊員Aが言う
「それ以前の問題とかは…?」
隊員Bが疑問して言う
「あれー?それってー?」
隊員Bがストリートの一角へ視線を向ける シェイムが言う
「しかし それが運の尽きでした 悪魔の装いを溶かしつつ ついでにその水圧に吹き飛ばされた事で ついに 悪魔が… 彼の本性が目覚めてしまいまして それで言い放った訳です」
隊員Bが言う
「『この無能な政府警察がー!ここが我が ハブロス家の土地であると 知っての狼藉かー!』」
隊員Aとシェイムが衝撃を受ける 隊員Aが言う
「バ、バイちゃん…?それって…?」
シェイムが表情を顰めて言う
「な、何故…っ そちらの台詞を 貴方がご存知で…っ!?」
隊員Bが言う
「そーそー!俺その時 見たのー!黄色い髪が 黒くなっちゃうのー 何だー それじゃ あれ 雨のせいじゃなかったんだー?さっきの 高圧放水…?」
隊員Aが言う
「いやっ!それより 今のっ!?もっと重要な所があったと思うんだけどっ!?」
シェイムが頭を抱えて言う
「そうなのですよ…っ あの悪魔が 用意周到に ストリートライブを行うこの土地を 買収していたのですっ そうとも知らずに…っ このストリートの前後に あのハブロス家の門が建造されていた そちらの理由に気付かないままに 作戦を決行してしまった私のミスで 政府警察は 高位富裕層へ対する膨大な慰謝料と 悪魔の土地への不法侵入へ対する賠償金…っ 更には 自身の土地で仮装パーティーを行っていたと言う そちらの盗聴、盗撮罪の罪まで着せられ その額は 正にこのマイルズストリートの土地を 丸々を購入出来るかと言う費用で…っ!」
隊員Aが呆れて言う
「完全に作戦負けですね 流石…」
隊員Bが言う
「じゃー 結局ー?その悪魔ってー …誰だったんだろうー?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えぇえっ!?」
隊員Bが言う
「我がハブロス家のーって言ってたからー?あの悪魔は ハブロス司令官の 仲間ー って事ー?アッちゃんー?」
隊員Aが言う
「え、えーっと…」
隊員Aがナックキラーのポスターを見てから苦笑して言う
「ど、どうなんだろう?仮装パーティーしてたって事は それは… そっちも作戦っでって事か?それとも まさか…?」
シェイムが頭を抱えて言う
「あの時 私は思いました もう2度と あの悪魔には近付かないようにしようと…っ …思っていた筈なのですが 再び近付いたが故に 今度は私の地位や名誉… 何より メイリス家のっ エーメレスの兄としての 大切な名前やその他を失い…っ!…やはり 奴は悪魔ですっ!」
隊員Bが言う
「奴ってー?」
隊員Aが苦笑して言う
「いや… 分からないなら …むしろ 気付かない方が 身の為かもよ?バイちゃん?」
隊員Bが言う
「えー?」

【 ART 司令塔 】

モニターに光の映像が複数表示され グレイゼスが言う
「ハブロス司令官の予測通り 今日になって各局のメディアでも騒がれ始めましたが」
モニターにニュース映像が映りキャスターが言う
『既に多くの目撃情報が寄せられている こちらの上空から差し込む光ですが 本日も 数多くの地区にて…』
グレイゼスが言う
「我々の方でも 昨日のあの後から 可能な限り 上空の映像が撮られる各地のカメラ映像を収録して 解析を行った所 これは気象状況によって現れる太陽光によるものでは 無いのだと言う事が 確実となりました …なんせ 太陽の沈んだ夜であっても 太陽光と同等の光量ですからね?これはとても月明かりが差し込んだだけとは 言えないでしょう」
モニターに複数データが表示される アースが言う
「私もメディアにて確認をした事だが 光が発生しているそのもの事態は異常とされるが そちらの影響と言うものは 今の所確認はされてはいないと言う事だった… そちらに関しては 間違いはないか?」
グレイゼスが言う
「我々で確認出来る事と言うのも 基本的にメディアの確認方法と同じく その周囲の事件事故など 政府警察から発表されている情報だけですので… しかし、もし 行えと言う事でしたら 未発表のそれらが無いかと言う事を 政府警察並びに政府本部の情報から 確認しますが?」
グレイゼスがアースを見る アースが考えてから言う
「そうだな… いや しかし 今は止めて置く」
グレイゼスが疑問して言う
「はい?今は…?とは?」
アースが言う
「今はタイミングが悪い 気になる事ではあるが 公に出来る範囲で異常が無いと言うのなら 更なる確認は後で良い」
グレイゼスが言う
「えっと… 何か 政府警察と …もしくは 政府とありましたか?自分が知る範囲では 特にそう言った問題は無い様にと 見受けられますが?」
アースが言う
「現行の政府警察や ミックワイヤー長官の政府とは 上手く行っている …むしろ 今までに無いほどに 関係は良いと言えるだろう」
グレイゼスが言う
「はぁ…?あ、では だからこそ 裏を探るような事はするなと?そう言った事で?」
アースが言う
「そちらも無い事は無いが そもそも 政府の 増して政府警察の事であるのなら 攻長閣下へご尽力を頂けば良いだろう?」
グレイゼスが言う
「あぁ それもそうでしたね?」
アースが言う
「まぁ そんな所だ 大した事では無いが 一応 タイミングは外さない事が 後の成功へ繋がると言うものだ」
グレイゼスが言う
「はぁ?タイミングですか…?」
アースが立ち去りつつ言う
「では しばらくは現状維持にて マシーナリーの改善方法も 同じく模索をして置け 何かあれば連絡を」
グレイゼスが苦笑して言う
「了解 司令官」
グレイゼスが思う
(それこそ マシーナリーの改善方法こそが 今のARTにとっては一番の問題だもんな?)
グレイゼスが言う
「よし… それじゃ 引き続き 皆は そっちの光に関する情報収集を頼むよ」
皆が言う
「「了解 中佐!」」
皆が作業へ戻る グレイゼスが作業を行おうとして ふと気になって思う
(うん?…そう言えば 関係が良好だと言う 政府警察や政府との問題は?タイミングが悪いって…?)
グレイゼスが疑問して言う
「結局 何のタイミングだ?」
グレイゼスが作業に戻る

【 ART駐車場 】

隊員Aと隊員Bとシェイムが車を降りると歩きながら 隊員Aが言う
「それじゃ マスターシュレイゼス隊長は この数日間 政府警察に協力して ストリートライブを行う若者の検挙作戦を指揮していた と言う 事だったんですね?」
シェイムが言う
「指揮をしていたと言いますか 部隊指揮は政府警察であっても その隊長が行う事ですので 私はそちらの作戦構築を… つまり 以前と同じく一時的に政府警察の 顧問官の地位に返り咲いて居たと 言った所ですね?それで 彼らの一斉検挙へ 尽力していたと」
隊員Bが言う
「検挙ー?」
隊員Aが疑問して言う
「あれ?そうと言う割には さっき通ったマイルズストリートでは この雨の中もストリートライブをしていた若者が居ましたよね?そこは… やっぱり 以前の苦いご記憶があるから…?」
シェイムが言う
「いえ 彼らがもし あのマイルズストリートの センターロード上にて行っておりましたら あのセンターロード部分に置きましては 政府の国土管理局がハブロス家から借り受けている土地になりますので 検挙が可能です …しかし、その他の土地に関しては その地主が 違法なストリートライブを認めて居るお陰で 手出しが出来ない …と言いますかっ」
隊員Aが苦笑して言う
「なるほど… そもそも ストリートとは名ばかりで マイルズストリートはハブロス家の所有地ですもんね?それってつまり… 庭先でライブをしているという事と 同じと言う事ですよね?」
隊員Bが言う
「えー?それじゃー ストリートライブじゃなくってー ガーデンライブー?」
シェイムが言う
「ええ、そう言う事です 従って 我々政府警察は 致し方なくそちらに関しては目を瞑り そのマイルズストリートの様子に感化された若者たちによる その他のストリートにて行われていた 違法ストリートライブを全て検挙して参りました」
隊員Bが言う
「検挙ー!逮捕ー?」
隊員Aが言う
「ちなみに 今回は その逮捕者と言うのは?」
シェイムが言う
「はい、特に あのデスメタルバンドと呼ばれる者たちが 新しいアルバムなどを発売すると 違法ストリートライブを行う若者が急増しますから 中には逮捕へ至る者も多いです しかし お陰で 各ストリートの治安も一気に良くなりますので このタイミングは アールスローンの治安の為にも 正義の名の下に戦う 政府警察としては見逃せません」
隊員Aが言う
「なるほど… それは確かに 好きなバンドのCDが出て そのノリなんかで自分たちもストリートライブを行った所を 一斉検挙されれば 一気にそう言った音楽をやる連中は居なくなる訳ですから 治安も一気に良くなる… と?」
シェイムが微笑して言う
「ええ ついでに恒例となりました 高圧放水車を用いての清掃と 各店舗への騒音防止条例の再交付を行って 作戦は無事完了です お陰で 今は何処のストリートも 静かで清々しいでしょう?」
隊員Aが視線を逸らし苦笑して言う
「まぁ… 確かに…?」
隊員Bが不満そうに言う
「えー?詰まんないのー?」
シェイムが言う
「え?」
隊員Bが言う
「だってー?ストリートってー そう言う人とか 音楽とか一杯あって 面白いのにー?」
シェイムが苦笑して言う
「そちらは まぁ… 若者の発想と申しましょうか?その… 言ってしまえば 余り高貴な考えではない様にも 取られますので 口にはなさらない方が 宜しいかと?」
隊員Bが言う
「えー?それってーどういう意味ー?アッちゃんー?」
隊員Aが言う
「えっと… バイちゃんには難しいかな?言っちゃえば マスターシュレイゼス隊長みたいに 綺麗な言葉で話しなさいって事だよ?それから あんまり 一般的に悪い事は言わないようにって事かな?」
隊員Bが疑問して言う
「一般的に悪い事ー?俺 何か悪い事言ったー?」
隊員Aが反応してから言う
「え?えっと… まぁ そうだなぁ?俺は どちらかと言えば やっぱ 下位富裕層だからか… バイちゃんと同じで そこまで悪いとは思わないけどさ?デスメタルバンドとかストリートライブとか… そう言う 賑やかな音って言うのは 高位富裕層の人たちには 受け入れられないものだから そう言うのは 一般的に余り良い事とはされないんだよ」
隊員Bが言う
「えー?そうなのー?」
隊員Aが言う
「でも 良く考えたら 地位に関しては バイちゃんの方が俺より上だし そのバイちゃんに俺が それを説明しているって言うのも 変な話だけど」
隊員Bが言う
「俺は中位富裕層って言われるけどー 悪いとか良いとかって事よりー カッコイイーの方が良いかなー?後はー?最高ー!」
シェイムと隊員Aが衝撃を受けてから 隊員Aが苦笑して言う
「だから バイちゃん 最高ーのそれは… …あれ?けど 良く考えたら」
3人がART出入り口へ入る 隊員Aが言う
「その最高ーのデスメタルバンドや それを真似したりするストリートライブを受け入れている 唯一のストリート マイルズストリートの地主は ハブロス司令官なんですよね?つまり …超高位富裕層の?」
隊員Aがメンバーボードのアースの名前を見る シェイムが言う
「ええ だからこそ 私はあの人を悪魔と呼んでいます このアールスローンの治安は勿論 私の… 政府の大切な天使さえ惑わせっ 己の者とする悪魔っ!彼を越える悪魔が 果たして この世に存在するでしょうかっ!?」
隊員Bが疑問して言う
「ハブロス司令官が 悪魔ー?」
隊員Aが苦笑して言う
「何もそこまで… その… マスターシュレイゼス隊長の気持ちは分かりますが …って そうですよ?そのマスターシュレイゼス隊長も ハブロス司令官の このARTの仲間なんですから?」
シェイムがIDを手に言う
「ええ そうですね 不本意ながらも エーメレスが向かうと言うのであれば 私も向かわざるを得ないと…っ 致し方なく ARTへの勧誘を受け入れはしましたが その私へ 隊長の名誉を押し付けたり 早朝の定義が合わない事を理由に 屋敷まで乗り込んで来たり 果てには私の持つナノマシーンシュレイゼスを用いて 他のナノマシーンの異常がないかを確認させたりとっ 本当に何処までも 身勝手で挑発的で こちらの憎悪を引き出す事に 長けた方ですよっ あの悪魔はっ!」
隊員Aが苦笑して言う
「…相当ですね?」
隊員Bが疑問して言う
「悪魔ー?」
シェイムが言う
「更には この雨の中 突然に そのARTの携帯が 使用不能になるなどと…っ これも彼の行いだというのなら もはやこちらも黙っては居られませんっ とは言え 今は折角 政府警察の任務が 意外と速くに終わり 更には 貴方方に お助けを頂いたお陰もあって 初めてARTの出隊時間丁度と言う この早い時間に IDを通させて頂きます これでたまには あの悪魔の驚く顔でも見られるでしょう そうとなれば 積もり積もった彼へ対する この憂さも少しは晴らせるというものです」
隊員Aが苦笑して言う
「サキじゃないけど 突込みが追い付かないとは こう言う事を言うのかな…?いや もちろん追い付けても 突っ込めないけど」
シェイムがIDを通すとエラーになる 隊員Aと隊員Bが疑問する シェイムが疑問して言う
「…おや?」
シェイムがもう一度IDを通すと エラーになる 隊員Aが言う
「カードの調子が悪いんですかね?それとも システムエラーとか…?ちょっと失礼します」
隊員Aが替わって 自分のIDを通すと 隊員Aの名前が点灯する 隊員Aが疑問して言う
「あれ?通った?…って事は?」
隊員Aがシェイムを見ると シェイムがIDを見て言う
「はい どうやら カードの磁気情報が破損してしまったものかと… 仕方がありません それならこのまま…」
隊員Bが言う
「あれー?ART3隊長 マスターシュレイゼス隊長ぉー?」
シェイムと隊員Aが隊員Bを見て シェイムが言う
「はい?何か?」
隊員Aが言う
「どうかしたのか?バイちゃん?」
隊員Bが言う
「メンバーボードに 名前が無いでありますー マスターシュレイゼスー 隊長ぉー?」
隊員Aとシェイムがメンバーボードを見上げると衝撃を受け 隊員Aが言う
「えっ!?あれ!?本当だ!?ART3隊長の名前が …なくなってる?これって?」
隊員Bが言う
「他の場所にもー?ARTのメンバーボードに マスターシュレイゼスって名前は 居ないでありますー 元マスターシュレイゼス隊長ぉー?」
シェイムが表情を顰めた後言う
「…これも またっ あの悪魔の仕業ですねっ!」
隊員Aが苦笑して言う
「はは… まぁ?そうでしょうね?」
隊員Bが言う
「えー?」

【 ART司令官室 】

シェイムがデスクを叩いて言う
「あのメンバーボードはっ!?今度は 私に対して 一体 何の嫌がらせですっ!?」
アースが言う
「ふん?誰かと思えば… その節は よくもアールスローン国 高位富裕層ハブロス家の私へと 無礼を働いてくれたな?元政府警察顧問官にして 元シェイム・トルゥース・メイリス」
シェイムが衝撃を受けて言う
「そ、そちらの事は…っ!確かにっ あの一件は 貴方の作戦勝ちでしたがっ そちらの謝罪賠償は 既にその当時に済まされているでしょうっ!?」
アースが言う
「確かに?政府 及び 政府警察 並びに 作戦を行った政府警察の隊長へ対するそちらは 済まされているが あの作戦を構築した 張本人を割り出す事は出来なかった それもその筈 政府警察顧問官と言う役職は 正式には政府警察に属しては居ないのだと… お前がこの数日間 無断欠勤を行ってくれたお陰で 17年の歳月を得てやっと知る事が出来た情報だ 最後の最後に最高の働きをしてくれたな?元ART3隊長 マスターシュレイゼス」
シェイムが言う
「”元”ART3隊長 と言う事は…っ」
アースが言う
「その通り 既にメンバーボードを 確認しているというのなら 理解していると思うが 我らARTから マスターシュレイゼスは 除名した」
シェイムが衝撃を受け怒りを押し殺して言う
「また 貴方と言う悪魔は 勝手な事をっ!」
アースが言う
「何が勝手だ?過去の己の罪を 政府警察の正義の名の下へ隠し 我らARTの仲間を装っていた貴様が この私に声を荒げるとは?それがどれだけ無礼な事であるのか 地位と名誉を重んじる政府の者であるお前が 分からないとは言わせないぞ?」
シェイムが一瞬驚いた後気を取り直して言う
「確かに あの時の作戦構築及び部隊サポート指示を出していたのは 政府警察顧問官であった私であって あの失敗は正しく 私の責任です そして その責任は直接私ではなく政府や政府警察と あの時の私の作戦に乗った 政府警察機動隊隊長の者が負う形となりましたがっ 私も私なりに責任を認識し 相応の働きを持って 政府や政府警察へ報いたつもりですっ 更に そちらは …貴方へもっ!」
アースが言う
「私へも?お前が私に 報いたと?」
シェイムが言う
「勿論ですっ 私がその気になれば 貴方があのデスメタルバンド ナックキラーのアニキであると言う事を 公にする事も可能でしたっ このアールスローンの超高位富裕層といわれるハブロス家のっ 増して今はご当主でもある貴方がっ!?その様な事をしていると言う事が 公になれば 一体どれ程の被害を被る事かっ!?」
アースが言う
「ほう?お前の言う それ程の被害を 一体 誰が被ると?」
シェイムが呆気に取られて言う
「…え?」
アースが言う
「相応の事を行う際には 相応の対策を行うのが当然と言うもの あの時も お前は己が行おうとしていた事へ対しての対策が不十分だった 更には 本来のルールに乗っ取り 政府警察の警察長へ 作戦指示を送りさえしていれば あのマイルズストリートの土地が 我がハブロス家のものだと言う事の確認が取られただろう しかし お前はそちらを怠った それらによって 引き起こされた事故 お前は 自分の仲間であった政府や政府警察へ どれだけの危害を与えたのかを まったく 分かっていない」
シェイムが一瞬表情を困らせた後気を取り直して言う
「危害の程は分かっていますともっ それこそ 当時の あのマイルズストリートを買収するに 十分な賠償金を貴方へ支払わされたのですっ」
アースが言う
「やはり 分かっていないな?つまり お前は 何故 それほど高額な賠償金を 政府が支払ったのかを 理解していないのだろう?」
シェイムが呆気に取られてから言う
「そ、それは…?そちらはもちろんっ!正規の法律に則りっ 高位富裕層の貴方へ対する賠償金として 支払うのが当然であるという事でしょうっ!?その様な事は 政府の法律を覚える以前の問題ですっ」
アースが言う
「政府の法律は 高位富裕層を元として作られた法律だ だからこそ 最下層の者へ対する扱いが悪い …と、それほど 高位富裕層を賞賛する政府であるなら勿論 それら賠償金を支払う事などはせずに 政府のライバルとする国防軍に置いて最も地位や名誉が高い 歴代国防軍長ハブロス家の名誉を落とす事の方が 何よりも価値の有る事であった筈だ」
シェイムがハッとして言う
「そ、そう言えば…」
アースが言う
「しかし それを行わず 私の作戦に陥った事として 全ての責任を果たした それがどう言う意味であるのか ここまで言っても分からないというのであれば お前は政府の者としてはもちろん メイリス家の家族であったという名誉さえも失う事となるぞ」
シェイムが呆気に取られてからハッとして言う
「…で、では まさかっ!?メイリス家と同じく 政府が 国防軍の貴方をっ!?」
アースが言う
「お前が曲りなりとも 私へ対する報いであると 知り得た情報を公にしなかった事は 私ではなく お前たち政府を守っていたという事だ もし、そちらの公開を行っていたら お前は既に 政府警察によって最上級犯罪者とされていただろう 政府が最も重要としている "国防軍の使える人間”を 無価値な者へと陥れた 政府の裏切り者としてな?」
シェイムが落ち込んで言う
「そう言う事…っ そこまでの作戦であったとは…っ」
アースが言う
「高位富裕層の 高貴を求む 根本の繋がりは お前たちには分からないと言う事だ …最も 最下層のマスターとなった 今のお前にならば 分かるだろう?」
シェイムが言う
「そうですね… お陰さまで 良く分かりました」
アースが言う
「よし では 改めて マスターシュレイゼス お前は除名だ」
シェイムが衝撃を受けて言う
「…てっ はぁあ!?そちらを分からせた所で 何故 再び除名なのですっ!?そちらを仰るのでしたらっ!?」
アースが言う
「再びだろうと3度だろうと 除名は除名だ 私が知り得た情報を元に 当時の政府警察顧問官であったお前へ 改めて損害賠償を請求してやら無いだけでも有り難いと思い さっさと出て行け それが ART3隊長であったお前への慰労金だ」
シェイムが呆気に取られて言う
「な…っ?まさか… …本当に?」
アースが言う
「まさかも何も無い ARTの備品である携帯の使用が止められた事や メンバーボードに名前が無い事からも そちらは明白だろう?そして、本来であるなら 同組織に属する者でもなく 友人でもない 最下層のお前が 高位富裕層の私と 対等に口を利く事さえ 許されない事だと 政府の法律で学ばなかったのか?シェイム・トルゥース・メイリス」
シェイムが表情を困らせて言う
「う… そちらは 確かに…っ」
アースが言う
「では 話は以上だ 早急に 私のARTから 出て行ってもらおう」
シェイムが言葉を失い視線を巡らせた後言う
「…はい 度重なる無礼の程を お詫び致します」
シェイムがアースを見る アースは書類へ目を向けている シェイムが表情を落して立ち去る アースがシェイムの背へ視線を向ける

【 ART 通路 】

シェイムが歩きながら言う
「まさか 本当に あの人が… マスターである私を 除名するとは…?」
シェイムの向かう先 ART第二訓練所の前 シェイムが足を止め所内を見る ART2マシーナリーたちが訓練をしている MラミリツがART2マシーナリーの相手をしていて言う
「もっと強く斬り込んでっ!今のままじゃ 少し避けられただけで 相手の有利にされちゃうよっ!」
ART2マシーナリーが言う
「了解 隊長っ」
Mラミリツが皆へ言う
「ART2総員に言える事だ!もっと強い意志を持って!僕らは1人で戦っているんじゃない 後ろには仲間が居るっ その彼らの為にもっ セイバーを扱い接近戦を行う僕らは より強い意志を持って突き進まなければいけないっ 我らの正義を信じ!臆する事無く 突き進むんだっ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長っ!」」
シェイムが呆気に取られて言う
「…っ エーメレス…」
シェイムが視線を落し立ち去りながら思う
(もう とても 私などでは追い付けない… いや 元々違っていたのだろう 彼の言う通りだ エーメレスは間違いなく メイリス家の 純血のアールスローンの騎士 エーメレスを越える 親兵攻長は居ないだろう そして 私は…)

【 ART 更衣室 】

シェイムがロッカーの前に立つと呆気に取られ ロッカーの名前が無くなっている箇所に触れると表情を落して思う
(私はエーメレスを あの悪魔から守ろうと… その為に 彼の誘いに乗って ARTへの勧誘を受けた 彼は… マスターであれば 全て 自分の者として 手に入れようとしていたのだから その意思を私が逆手に取ったつもりだった しかし… ともすれば)
シェイムが言う
「それさえも 彼の作戦だったのだろうか…?」
シェイムが思う
(一体何処から?何処までが?これも?現状も 彼の作戦の内なのだろうか?)
シェイムが頭を押さえて言う
「政府警察きっての エリート顧問官と言われた筈の 私が…」
シェイムがロッカーの中身を回収する

【 ART 出入り口 】

シェイムがメンバーボードを見上げて思う
(やはり 本物の高位富裕層の世界に 養子としてその地位を得た私などでは 及ばなかったと言う事なのか…?)
シェイムがアースの名前から視線を落し 立ち去って行く 

【 政府警察本部 】

シェイムが言う
「…と 申します事で 過去にも多大なるご迷惑をお掛けした上に 更なる勝手を言っている事は重々承知なのですが どうか 再び政府警察にて…っ 顧問官ではなくとも構いません そちらに関わる部署やその他 どちらでも構いません 私を使っては頂けないでしょうか?お願い致します コートハルド警察長…っ」
シェイムが頭を下げる コートハルドが苦笑してから言う
「マスター… いえ メイリス顧問官 どうか お顔を上げて下さい」
シェイムが悔やんで言う
「いえ… 合わせる顔が無いとは 正にこの事で…っ」
コートハルドが言う
「過去に置いての そちらのお話は 私も当時は事故と聞いていただけでしたが こちらの警察長の名誉になってから 詳細を確認しました …それと共に まさか 政府に置いて 前代未聞の高額賠償金を支払う事となった 誤認逮捕未遂事故の 作戦構築をされたのが あの歴代国防軍長ハブロス家に最も近い 歴代政府警察メイリス家のご長男 シェイム・トルゥース・メイリス顧問官であったと言う事にも驚いたのですが」
シェイムが頭を抑えて言う
「正に 若気の至りと… いえ 誠に申し訳ありません 全ては 私の 不行き届きが引き起こした作戦事故でした」
コートハルドが言う
「いえ 確かに作戦事故ではあったのでしょうが そちらの一件は 後の政府にとっても国防軍にとっても 素晴らしい貢献をもたらしたのですから むしろ あちらの作戦は 歴代政府警察に置いての 最高の作戦であったと言えるでしょう」
シェイムが衝撃を受けてから言う
「…え?最高の…?」
コートハルドが言う
「そうです 通常から言えば あの誤認逮捕未遂事故は 政府が高額な賠償金を支払った負の歴史とされていますが そちらによって我々政府が得られた情報は 正に 国防軍にとっては最大の負の遺産となった訳ですから」
シェイムが言う
「それは… そちらは確かに そうですが しかし それは高位富裕層の世界に置いての繋がりによって 公へする事は出来ないとの事で」
コートハルドが言う
「はい そちらは もちろんです しかし そうであるからこそ そちらの情報を 我々が公にしないと言う事が 良くも悪くも 我々政府と 歴代国防軍長ハブロス家との 根本に置いての繋がりとして 確固たる証となっていた訳です」
シェイムがハッとして言う
「そう… 言われてみれば?」
コートハルドが言う
「そして何より そちらの作戦を構築したのが 何を隠そう あのハブロス家に最も親しいメイリス家の者だったと言う事実 こちらもまた その一世代前に起きた 両者の溝を埋める切欠とも なり得るものでしたのでしょう?」
シェイムが衝撃を受けて言う
「えっ!?いえ… そちらは…っ」
コートハルドが言う
「ハブロス家とメイリス家の繋がりが 再び戻るのかと… そちらの経過を心配しつつ見守ろうと …政府警察に顧問官という役職がある事を ハブロス家へ伝えなかったそうですよ 当時の警察長 ミックワイヤー長官は」
シェイムがコートハルドを見て言う
「ミックワイヤー長官が…!?…そうだったのですか」
コートハルドが微笑して言う
「結果は良好でしたね?きっと ミックワイヤー長官も 安堵されておられる事でしょう」
シェイムが苦笑してから ハッとして言う
「…あっ いえ …安堵して頂いていた所に 大変恐縮なのですが その私は今 彼のARTから 除名をされて参りまして」
コートハルドが衝撃を受けて言う
「えっ!?除名ですか?…いえ?私が伺った話では… あっ!」
ミックワイヤーが来ている コートハルドが言う
「ミックワイヤー長官っ!」
コートハルドが敬礼する シェイムがハッとして慌てて敬礼する ミックワイヤーが2人を見ると敬礼を返して言う
「うむ シェイム殿も こちらに居られたか やはり…?」
シェイムが頭を下げて言う
「申し訳御座いません ミックワイヤー長官 実は…」
ミックワイヤーが言う
「ARTのハブロス司令官から 連絡は受けている 長期の出向ご苦労だった 一足先に 政府へお返しするとの事だが シェイム殿は政府本部より やはり こちらの政府警察へ戻る事を希望されるかな?そうと言う事なら 警察長とは行かないが 再び顧問官の職では如何だろうか?なぁ?コートハルド警察長?」
シェイムが疑問して言う
「え?」
コートハルドが言う
「はい 私も メイリス顧問官には 顧問官の職がやはり向かれて おられるかと?」
シェイムが疑問して言う
「えっと…?そちらは 一体どう言った事で?私は除名をされたと… つまり不名誉を持って戻らされた訳ですが?…いえ そもそも 何故 ミックワイヤー長官が こちらの政府警察本部へ?」
ミックワイヤーが言う
「ああ、ここへ来たのは たまたま この時期恒例の… 彼らは 拘留所かな?コートハルド警察長?」
コートハルドが言う
「はい 現在は こちらの拘留所にて」
ミックワイヤーとコートハルドが拘留所へ向かう シェイムが付いて行くと 衝撃を受けて言う
「あっ!彼らはっ!」
拘留所の中にメタラーたちがいる シェイムが言う
「この数日間の間に我々が検挙しっ 中でも最も素行が悪く 逮捕するに至った 違法ストリートライブを行っていた少年たちっ!?」
メタラーたちが言う
「ざけんなっ 俺のギター返せっ!」 「俺のベース返せってんだよっ!」 「俺のドラムぶっ壊しやがって 何が正義の政府警察だ!」 「メタラーが長髪で何が悪ぃだよっ!?」
シェイムが言う
「どうやら まったく 反省の色が無い様ですね?反省する所か 自分たちが法を犯していたと言う 認識さえ持たれないとっ」
ミックワイヤーがメタラーたちの前で言う
「さて、君たちには ストリートライブが違法であると言う事を伝えた筈だが そちらは理解してもらえただろうか?」
メタラーたちが言う
「だからなんだってんだよっ!?いちいちスタジオなんか借りられねぇんだよっ!」 「金の無ぇ俺らは 聞くだけで我慢しろってのかっ!?」 「金持ちこそ ストリートじゃねぇ 静かな所にでも行きやがれ!」
シェイムが言う
「やはり 反省の色はありませんね それ所か 釈放しようものなら すぐ様同じ事を繰り返すでしょう これはもう 彼らの罪状処分通りに 最長14日の拘留もしくは30万の罰金と言った所でしょうか?」
ミックワイヤーが苦笑して言う
「うむ まぁ 彼らの手に手錠がされた時点で そちらは確定も同然と言うものなのだが」
ミックワイヤーがコートハルドへ手を向けると コートハルドが鍵を渡す シェイムが呆気に取られて言う
「え?そちらは…?」
メタラーたちが疑問する ミックワイヤーが牢の鍵を開けて言う
「君たちは 現時刻を持って保釈金により 釈放とされる」
シェイムが衝撃を受けて言う
「えっ!?保釈金により!?彼ら全員がですかっ!?ミックワイヤー長官!?」
メタラーたちが顔を見合わせる ミックワイヤーが言う
「そう言う事だ 君たちならば知っているだろう?君たちと同じく デスメタル音楽をやっている ナックキラーと言うバンドの アニキさんを?」
シェイムが衝撃を受けて言う
「なぁあっ!?まさかっ!?」
メタラーが言う
「ナックキラーのアニキが?」 「え?だって 俺らは パワースピリッツのファンだけど?」
ミックワイヤーが言う
「どちらのファンであっても構わないそうだ 自分たちと同じく音楽を愛する君たちを 釈放して欲しいと… 保釈金を肩代わりして下さったのだよ 良かったな?」
メタラーたちが顔を見合わせる シェイムが慌てて言う
「な、何と言う事をっ!?あの悪魔は 相変わらず勝手な事をっ!?このような事をしては アールスローンの秩序がっ!」
ミックワイヤーが言う
「そうそう その代わり アニキさんから君たちへ伝言だ ストリートライブを行うのなら 唯一そちらが許可されている マイルズストリート内にて行うようにと …分かったかな?」
メタラーたちが言う
「え?マイルズストリートで?」 「マイルズストリートなら ストリートライブが許可されてたのか?」 「そうだったのか それで 皆 あのストリートで?」
メタラーが言う
「なんだ ストリートライブが出来る場所があるって言うんなら そこでやるに決まってる!」 「つまりマイルズストリートでやる分なら 文句は言われねぇって事だろう!?」
ミックワイヤーが頷いて言う
「うむ あちらで行うのであるなら ストリートライブも合法だ …最も センターロード上のみに関しては違法とされるが そもそも車の通りもある あちらの路上で ストリートライブは行わないだろう?」
メタラーが言う
「あったりめーだろっ!?」
ミックワイヤーが言う
「それなら 結構」
メタラーが言う
「なんだよ 警察も少しは分かってんじゃねーか!」 「俺らのストリートライブを許可する場所を作るなんてな?」 「少しは見直してやるよ?」 「政府警察の正義~」
メタラーたちが笑いながら立ち去る シェイムがバツの悪そうに言う
「いえ… そもそも あの場所は政府警察が作った訳ではなく 作られたのであってっ!」
ミックワイヤーが言う
「政府警察が正義の名の下に 法律を作りアールスローンの秩序を守ろうと考えれば 対する国防軍が 悪とは言わずとも 別の視点を持って 法律に掛からない アールスローンの秩序を作る これこそが 正に アールスローンの女帝陛下の剣と盾とされる 素晴らしい協力体制であると 私は思っているのだが?シェイム殿はどうだろうか?」
シェイムが視線を逸らして言う
「そちらは… そうですね 確かに 捨てる神あらば 救う神あり とも言いますが …しかし 恒例と言う事は つまりはこのように 毎回彼が保釈金を払っていたと言う事で?そちらは 私は初耳でしたが 本当にそれで良いのでしょうか?そもそも 厳重注意の際に マイルズストリートの そちらの情報を与えると言う方向へ変更すれば わざわざ1人当たり30万もの保釈金を必要とはしないと思うのですが?」
コートハルドが言う
「いえ そちらは メイリス顧問官もご存知の通り あのマイルズストリートは ストリートとは名ばかりの 個人の所有地ですので 政府警察がそこへ向かって 軽犯罪を免れろと 言う訳には行きません」
シェイムが言う
「そちらはそうですが…っ その事を彼が 事前に認めていると言う事でしたら」
ミックワイヤーが苦笑して言う
「いや 流石に あの広いマイルズストリートと言えども そちらを行なっていては やがては その様な者たちで溢れ返ってしまうだろう 従って この恒例行事に関しては…」
シェイムが言う
「この恒例行事に関しては?」
ミックワイヤーが言う
「アニキ殿 曰く 政府警察に楯突く 最高のソウルのある奴らを 選定しているのだと」
シェイムが衝撃を受けて言う
「やはり悪魔ですねっ!その為に 政府警察に楯突く輩を その政府警察に選定させるとはっ あの人は何処まで 使える者を使うつもりですかっ!?」
ミックワイヤーが言う
「確かに 使われていると言えば使われているが そちらの諸費用として1人当たり30万の保釈金と言う 政府警察への支払いをしてくれていると言うのなら …政府警察に楯突く 最高のソウルのある奴らに 実際 困らされている 我々政府警察にとっても好都合と 余す所無く両者の利益はあるのだよ」
コートハルドが言う
「正に歴代国防軍に置いて 最高の総司令官と言われた お方ですね」
シェイムが言う
「何処までも 計算尽くとは 流石は最高の悪魔ですっ」
ミックワイヤーが言う
「そう 正にそれらの通りと言うべきか しかも 今回の恒例行事に関しては 更に 策を重ねて来られたようだな?そして もちろん 今回も両者の利益は対等であると言うべきか…?」
シェイムが言う
「あの悪魔が 更なる悪知恵を?」
ミックワイヤーがメールコピーを見せて言う
「ああ、では シェイム殿へのメッセージも載せられているので読むと… 『元政府警察長 ミックワイヤー長官 政府警察よりお借りした 大変貴重な隊員1名を 返納期日より先んじて帰還させると共に そちらを持って 今期の違法ストリートライブ逮捕者らの保釈金とする』」
シェイムが衝撃を受けて言う
「私でっ!?」
コートハルドが苦笑する ミックワイヤーが続けて言う
「そして メイリス顧問官へは… 『元政府警察顧問官 メイリス殿 お前も政府警察へ戻りたかったとあれば 双方の利害も一致する これであの時の作戦は互いに 最高の成功を収めたと言う事が理解出来ただろう?上手く使われてくれた 今のお前の気分は どうだ 最高だろう?』…とな?相変わらず メイリス家とハブロス家の深い絆には 感服と言った所だ …あっはっはっ!」
シェイムがメールコピーを見ていた表情を顰めて言う
「あの悪魔ーっ!」
ミックワイヤーが軽く笑う コートハルドが苦笑する

【 ART 食堂 】

隊員Bが言う
「えー?それじゃー 知ってたんでありますかー?ラミリツ隊長ぉー?」
ラミリツが苦笑して言う
「うん 一応 兄上 …いや、マスターシュレイゼスは 我々政府から 元国防軍総司令官である 高位富裕層アース・メイヴン・ハブロス殿へ 相応の費用を元に貸し出された人員だったから その期日前返還と言う事で 話は聞いていたんだ」
隊員Aが言う
「えっと… その割には マスターシュレイゼス… 元ART3隊長こと ご本人は ご存知ではなかったみたいですが?」
ハイケルがラミリツを見る ラミリツが困って言う
「あ… うん そうかもね?ハブロス司令官は 政府のミックワイヤー長官に 話は通したって言ってたけど そのミックワイヤー長官から聞いてなかったとしたら 兄上本人は当日である今日まで 知らなかったかもね?」
隊員Bが言う
「じゃー それでー マスターシュレイゼス殿の 政府警察の作戦が終わった後で ARTの携帯を使って迎えを呼ぶ作戦ーが 失敗に終わった訳でありますねー?ラミリツ隊長ぉー?」
隊員Aが苦笑して言う
「おまけに IDを使う事を極力避けているお陰で 公共の移動手段を使う事は元より 傘を買う事も出来なかったと…」
ラミリツが苦笑して言う
「兄上は昔からの癖で 現金とか持ち歩かないから …でも、それなら 素直にIDを使えば良いんだけど 何か 拘ってるみたいでね?…あぁ それじゃ 弟として 兄上を 拾ってくれて ありがとう!アラン隊員 お礼を言うよ」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「えっ!?ああ、いえ…っ と言うか 拾ってって…?まぁ そんな感じでしたけど では 一応… どう致しまして?」
ラミリツが微笑して言う
「うん ホント助かったと思う だって マイルズストリートからこのARTまでは 10キロ以上あるし それを走るなら兎も角 歩いて向かっていたら どれだけ掛かるか分からないよ?」
隊員Bが言う
「あー マイルズストリートって言えばー?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「あっ!?バイちゃん まさかっ!?」
ハイケルが言う
「マイルズストリートが どうかしたのか?バイスン隊員?」
隊員Bが言う
「はーっ!少佐ぁー!実はー!」
隊員Aが慌てて言う
「バ、バイちゃんっ!?その話はっ 多分 止めた方がっ!その… 身の為って言うかっ!?」
隊員Bが疑問して言う
「えー?」
ラミリツが言う
「マイルズストリートがどうかしたの?あのストリートは 僕にとっても大切な場所だから 何かあったって言うのなら 直ぐに政府警察を向かわせるけど?」
隊員Aが言う
「え?いや!?…って言うか そもそも それは出来ないんじゃ?」
ラミリツが言う
「出来ないって?それはどう言う意味?アールスローン国内の治安を守る事は 政府警察の責務なんだよ?」
隊員Aが困って言う
「あー… でもその… 公共の場所であるなら兎も角 マイルズストリートは…」
ラミリツが言う
「マイルズストリートは ストリートとは名ばかりの 個人の所有地だけど その所有者がアールスローン国民の低所得者向けに 格安賃金にて貸し与えている土地だから 実質的な治安維持は アールスローン国治安維持担当の 政府警察に委ねられているんだよ」
隊員Aが言う
「なるほど そう言う事だったんですか えっと… ちなみに ラミリツ隊長… いえ 政府長攻長閣下は そちらの地主様を ご存知で…?」
ラミリツが微笑して言う
「もちろん?」
隊員Aが言う
「えっと… それでは…?」
ラミリツが言う
「そもそも マイルズストリートの前後には ハブロス家の門があるんだから そんなの誰が見たって一目瞭然でしょ?」
隊員Cが言う
「話の流れ的に 薄々感付いてはいたけど やっぱり そうだったのか…?」
隊員Nが言う
「え?つまり あのマイルズストリートは…」
隊員Vが言う
「元から アニ… いや ハブロス司令官の 土地だったのか?」
隊員Iが言う
「門があるって事は知ってたけど…?」
隊員Fが言う
「何処の家の門か?って事までは 知らなかったな?」
ラミリツが気付いて言う
「え?あぁ?そっか?君たちは知らないかもね?けど 皆は知ってるよね?」
ラミリツが右を向くと ART2隊員たちがテーブルに着いていて シュナイゼルが言う
「はい 隊長 政府の信仰書 アールスローン信書に置きまして 親兵防長の盾には 幼果のある林檎の枝の紋章が描かれているとの 記述が御座いますので」
隊員Bが言う
「幼果のある林檎の枝ー?それってー?」
ラミリツが言う
「親兵防長の盾にあるって事は やっぱりその紋章は 歴代国防軍長ハブロス家だろうって 分かるんじゃない?後は実際に ハブロス家の屋敷前にある門を見たら分かるけど どちらにしても 政府警察なら事前に周囲の確認を行うから 紋章から分からなかったとしても 土地の所有者に関しては 確認をするのが常識だよ?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「それを… しなかった方が いらっしゃったみたいですが…」
ラミリツが食事を取りつつ言う
「あぁ そう言えば?17年前には そんな基本の基本を行わないで 作戦を実行しちゃった政府警察の機動隊が居たらしいけど …何処の誰だか知らないけど ホント馬鹿だよね?」
隊員Aが衝撃を受ける 隊員Bが言う
「えー?」
ラミリツが言う
「お陰で政府も政府警察も 凄い賠償金を払わされたんだって?政府警察の黒歴史だから 詳細は警察長だけが知る事が出来る 政府警察のトップシークレットになってて 政府長長官や攻長であっても調べられないんだけど… 最も そのお陰で今は政府警察の事前調査が かなり進歩したって言うから それなりに価値は有ったのかもしれないけど」
隊員Aが苦笑して言う
「えーと… やっぱこれも 黙って置いた方が 身の為と言うか… 何と言うか?」
ハイケルが言う
「それで?」
皆がハイケルを見る ハイケルが言う
「バイスン隊員が 先ほど言い掛けた事は そちらの門の話だったのか?」
隊員Aが衝撃を受けて言う
「あっ いえっ ですから それは…っ!」
ラミリツが言う
「あ、そうだったね?何か あったって?」
隊員Bが言う
「はー!少佐ぁー ラミリツ隊長ぉー!実は実はー!俺、今朝 アッちゃんやマスターシュレイゼス元隊長と一緒に マイルズストリートを通った時にー!」
隊員Aが慌てて言う
「バ、バイちゃんっ!」

【 ART 司令塔 】

モニターにニュース映像が流れていてキャスターが言う
『本日も降り続く雨の中 昨日から目撃情報のある 不思議な天体現象は 今朝はこちらのマイルズストリートに置いても 確認がされました そして その後…』
グレイゼスがコンソールを操作しながら頭を押さえて言う
「う~ん やっぱり どう頑張っても3%が限界かぁ~…っ 今回ばかりは… …参ったねぇ?」
グレイゼスが正面のモニターへ向くと ニュースの中でキャスターが言う
『一時は見る者を騒然とさせた 謎の光ですが 現在は その無害性が確認された事もあり 光を見掛ける人々も 特に足を止める事も無く 光の中を通り過ぎる事にも抵抗がないと言った様子ですが 一部では かつて無い この不思議な現象を 楽しむ様子もあり 中には 光を追う余り 車道へ飛び出す方も見られるとの事ですので 光を観覧する際には 周囲の交通状況を良く確認するようにと 政府警察から…』
グレイゼスが苦笑して言う
「あちらも 害の無いものだと分かって 良かったんだか?…むしろ こんな時こそ 天使様でもご光臨されて マシーナリーの性能改善方法をもたらしてくれたら 助かるんだけどなぁ?…うん?いや?マシーナリーは悪魔様からの 贈り物だったか?」

【 ART 食堂 】

TVでニュース映像が流れている ラミリツが言う
「ほらね?メディアでも言ってる通り あの光に有害性が無い事は 政府研究局も確認を取ったから 大丈夫だよ?」
隊員Bが言う
「えー?折角 マイルズストリートにも 発見したのにー?」
ハイケルが言う
「ARTに置いても 確認を取っていたらしいが」
ラミリツが言う
「うん さっき マスターグレイゼス中佐へ伝えて置いたけど 政府警察からの情報でも あの光が見えた周囲の事件事故なんかの様子は 普段と特に変わりは無いって?…まぁ 中には光を追いかけて 危うく交通事故を引き起こしそうになった 子供なんかはいたみたいだけど そう言うのは また別の話でしょ?」
ハイケルが言う
「そうだな」
隊員Bが言う
「何だー 詰まんないのー」
隊員Aが苦笑して言う
「バイちゃん…」
ラミリツが言う
「だけど ホント不思議な現象だよね?空間情報に異常は無いけど 雲が切れている訳でもないのに 光が差し込んでくるなんてさ?それこそ 神様の悪戯かな?なんて思っちゃうけど?」
隊員Bが言う
「神様の悪戯ー?」
ラミリツが苦笑して言う
「あぁ いや 今のは唯の冗談 それに その神様に聞いてみたら あの光は気にしなくて良いって 言われたらしいじゃない?」
ART1隊員たちが衝撃を受け言う
「「えっ!?」」
隊員Aが言う
「”神様に”って…?」
ハイケルが言う
「そうなのか?」
隊員Fが苦笑して言う
「その ”神様”って言うのは…?」
ラミリツが言う
「うん それなら アールスローンの天使様にして置く?それともやっぱ… 皇帝にする?」
隊員Aが言う
「と言う事は」
ラミリツが言う
「ハブロス司令官が 昨日の内に確認をしたらしいよ でも 一応 僕らの方でも確認をしろって言うから 政府警察と研究局へは 僕が確認を取らせて置いたの」
ハイケルが言う
「そうか」
隊員Iが言う
「神様みたいな あの皇帝に大丈夫だと言われた上で 人間の政府の研究局にも大丈夫だって言われたんなら これで安心だな?」
隊員Fが言う
「そもそも 神様みたいな あの皇帝に大丈夫って言われた時点で それはもう 大丈夫なんじゃないか?俺ならそう思うけど?」
ハイケルが言う
「大丈夫?…いや?ラミリツ隊長が ハブロス司令官から聞いたと言う言葉は ”あの光は気にしなくて良い” …であった筈だが それは ”大丈夫” と言う言葉に代わるものなのか?」
皆が気付き ラミリツが言う
「え?あ… 言われてみれば?確かに 大丈夫ではなくて ”気にしなくて良い”… そう言ってたから?だから 確認をしてくれって事だったのかな…?」

【 ART 司令官室 】

アースが書類へ記入をしてから視線を向けると モニターにニュース映像が映っていて アースがコンソールを操作すると モニター映像が切り替わり ART本部前の監視カメラの映像が映る

【 ART 出入り口前 】

エルムαが顔を上げると言う
『ターゲットを目視にて確認』
エルムαの視線の先 光が見える

【 ART 司令塔 】

グレイゼスがふと気付いてモニターの1つへ視線を向けると言う
「おやおや~?遂に ここまでいらっしゃったのか…?」
アースがやって来て言う
「マスターグレイゼス中佐 最終確認はどうなった?」
グレイゼスが一度アースを見てからコンソールを操作して言う
「あ、はい ラミリツ隊長こと 政府長攻長閣下のご尽力を得て 政府警察および研究局からの情報も得ましたが… やっぱり 異常は無いみたいですね?とは言いましても あの光自体の解析は 出来ていない訳ですが」
オペ子Aがグレイゼスとアースを見る アースがグレイゼスへ言う
「そちらの解析を行う術は?ターゲットは目前だが?」
グレイゼスが一瞬呆気に取られた後 コンソールを操作しながら言う
「え?えーっと… そうですね?強いて言うのであれば 我々ARTが使っている 最新の検査機を用いて 直接データの解析を行うと言う手は有りますが… 実際やった所で 政府研究局のそちらと 殆ど変わりないと思います」
アースが言う
「差し込まれる光自体から 確認出来る事は これ以上は無いと言う事だな?」
グレイゼスが言う
「はい… と言いますか 随分とご執着をされているんですね?正直 自分は 現象が続いた事には驚きましたが 政府からの情報が届くより以前に 人々があの光に触れたり 遊んだりし始めた時点で 関心を逸らしてしまったのですが?」
アースが言う
「火の無い所に煙は立たないと言うだろう?増して 異常な現象から 異常な影響が 現れないと言う事の方が 怪しいと言うもの そして あの皇帝の言葉… 気にするなと言われれば それは 裏を返せば 何かあると言う事だろう?」
グレイゼスが呆気に取られた後言う
「え?えっと… まぁ それはそうとも言える かもしれませんが?それはまた 素直に考えれば 危険があるのなら 近付くなと言う筈ですし?」
アースが考えながら言う
「裏を返せば… 実に単純な話だが あの光が差し込んでいる雲の上に 何かがあると言う事は?」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
「え?えーっと それは 無いと思います 例えば 何らかの飛行物体があるとすれば まず、その音があると思いますが 周囲の空間情報にはそう言った 音などの情報も確認されていません それに、何らかの飛行物体が飛ぶにしても 一定の場所に微塵も揺るがず留まると言う事は 我々の技術では不可能な事で そちらは逆に照射される光の無動性からも 裏付けが取られます」
アースが言う
「と言う事は それらは全て 光や周囲からの情報であって 実際には確認を取っていないと言う事だな?」
グレイゼスが言う
「はい それはそうですが… そもそも 実際にと言うと?」
アースが言う
「よし、エルム少佐 やれ 命令だ」
グレイゼスが言う
「え?」

【 ART 出入り口前 】

エルムαが言う
『了解 司令官』
エルムαがPM80を放つ 周囲に轟音が轟く

【 ART 司令塔 】

モニターに光の上空の雲が一瞬散らされる映像が映る アースが言う
「ふん?…どうやら 事前の情報通り 雲の上に飛行物体などは無かった様だな?」
グレイゼスが表情を引きつらせて言う
「最新プラズマ砲銃PM80…っ それこそ 雲の上に飛行物体があったら どうする おつもりだったんですか?司令官…っ」
アースが言う
「実際に あの光に触れた者や 中へ入った者からの証言などは?」
グレイゼスが言う
「そちらは… そうですね?強いて言うのであれば 光の中であっても雨が降っていた と言うのは少々気になる所でしたが これは同時に やはり雲が切れていないのだと言う事の裏付けにもなりました それ以外は 何も感じなかった… 気のせいか暖かく感じた と言ったものが多かったかと?」
アースが言う
「そうか では 残る手段は1つだ」
グレイゼスが言う
「と、言いますと?…あ ハブロス司令官?」
アースが立ち去る グレイゼスがアースの背を見送ってから苦笑して言う
「…はぁ またまた?何か飛んでも無い事を されないと良いんだが… …ってっ!?」
モニターにアースの姿が映る グレイゼスが慌てて言う
「ハ、ハブロス司令官っ!?まさかっ!?」
周囲の隊員たちが呆気に取られてモニターを見ている グレイゼスが慌てて通信用ヘッドセットのマイクを手に言う

【 ART 出入り口前 】

アースが光を見上げている ART出入り口にあるスピーカーからグレイゼスの声が聞こえる
『ハブロス司令官っ!?何をするつもりですかっ!?まさか ご自分が直接向かおうとでもっ!?』
アースが言う
「何か問題か?」
グレイゼスが言う
『問題でしょう!?いくら 無害性が確認されているとは言えっ!?』
アースが言う
「無害性が確認されていると言うのなら 問題はないだろう?後は直接 確かめるだけだ」
アースが歩き出し屋根の無い箇所へ出て行く グレイゼスの声が聞こえる
『待って下さいっ!それならせめて 誰か他の…っ!それこそ このARTのトップにして 高位富裕層の貴方に何かあったら どうするつもりですかっ!?ハブロス司令官っ!?』
アースが言う
「それこそ 私以外の このARTの隊員らに 何かあったらどうする?そして 何も無くても意味が無い …そうとなれば 残る手段は ”私が直接向かう” それだけだ」
アースが光へ向かって行く

【 ART 司令塔 】

周囲の隊員たちが呆気に取られている グレイゼスが視線を泳がせて言う
「だ、大丈夫な筈だけど…っ なら…っ!?」
グレイゼスがコンソールを操作しつつ思う
(今までの情報収集で 見逃している所は無いかっ!?えっと… 空間情報は確認した 異常は無かったっ!実際に 見えるものはっ?上空も含めて地上はもちろんっ 地下だって 建物の上に降り注いだ状態も確認されているとなれば 地下も何も無い筈っ!?後は…っ!?)
グレイゼスがモニターを見ると アースが光へ向かって行っている グレイゼスが表情を焦らせて言う
「だ、大体っ 高位富裕層の人間が 自分で調べるなんて そんな無謀な事をっ!?」
グレイゼスがコンソールを操作しながら思う
(高位富裕層で あの光に触れた 人間の情報はっ!?)
グレイゼスがハッとして言う
「人…間…?」
オペ子Aが驚いて叫ぶ
「ハブロス司令官っ!?」
グレイゼスがモニターを見ると 目を見開いて思う
(そうかっ!しまったっ!)
グレイゼスがナノマシーンの力で瞬間移動する

【 ART 出入り口前 】

グレイゼスが現れて叫ぶ
「ハブロス司令官っ!!」
グレイゼスがハッとすると同時に 光の中に居たアースが 一瞬にして上空へ連れ去られ 光が消えると同時に白と黒の羽根が散り消える グレイゼスが呆気に取られる

【 ART 通路 】

ART1とART2の隊員たちが歩いている ラミリツが言う
「それじゃ 折角だし 午後もこのまま 昨日みたいに合同訓練にする?」
ハイケルが言う
「そうだな メインアームの訓練は午前中に行った 従って そちらの実戦と言う形で 良い訓練になるだろう」
ラミリツが考えながら言う
「出来れば ARTゼロやART3とも合同訓練を出来れば 良いんだけどね?けど 彼らの場合は…」
緊急サイレンが鳴る 皆が驚き立ち止まると スピーカーからアナウンスが響く
『緊急事態発生 緊急事態発生 ART機動隊員は それぞれの待機場所にて 準警戒態勢にて待機して下さい 緊急事態発生 緊急事態発生 ART機動隊員は それぞれの待機場所にて 準警戒態勢にて待機して下さい』
隊員Bが言う
「準警戒態勢ってー?」
ラミリツが言う
「襲撃などの至急性では無いけど 指示があれば 直ぐに実働出来る状態で 待機してなさいって事 とにかくART1及びART2は それぞれの待機場所 訓練所にて待機だ!」
皆が言う
「「了解!隊長!」」
皆が走って向かう

【 ART 第一訓練所 】

ART1マシーナリーを後方に 隊員たちが各々の武器を手に持って居る ハイケルがイヤホンを押さえて言う
「こちらART1隊長 ART司令塔 応答を… … …うん?」
ハイケルがイヤホンを押さえ直して言う
「こちらART1隊長 ART司令塔 応答を … …グレイゼス?居ないのか?」
ハイケルが疑問する 隊員Aが疑問して言う
「無線イヤホンが壊れたんですかね?」
イヤホンにラミリツの声が聞こえる
『こちらART2隊長 無線イヤホンは壊れてないよ?こっちに アンタたちの声 聞こえてるから』
ハイケルが言う
「では ART司令塔への通信が 通じていないと言う事か?」
シーナが顔を向けて言う
「それは 有りません この周波数は ART司令塔にある 無線アンテナを経由して 別部隊へ周波数を送っているので ART2に通じていると言う時点で 経由地点である ART司令塔に聞こえないと言う事は 有り得ません」
ハイケルが言う
「では 何故 応答をしない?…グレイゼス 応答を?」
ラミリツの声が聞こえる
『無線は聞こえてるんだって言うなら 黙って待ってれば良いんじゃない?向こうが忙しいって事 分かれよ 普通?』
ハイケルが言う
「そうか では… … …それなら 直接 司令塔へ様子の確認へ向うか?」
ラミリツが衝撃を受けて言う
『それじゃ 準警戒態勢じゃないじゃないっ!?隊長のアンタが 待機場所で待機して無いと 駄目でしょっ!?普通?』
ハイケルが言う
「そうか」
ラミリツが言う
『まったく 隊長が慌てたら 隊員たちが心配するじゃない?』
ハイケルが言う
「そうなのか?」
ハイケルが隊員たちを見る 隊員たちが顔を見合わせた後言う
「何か… 気が抜けて来た」 「せめて 何が起きてるのか分かれば それなりに待機してられるけど…」 「だよなー?」
隊員Fが苦笑して言う
「せめて マシーナリーに ”乗って待機なのか” ”乗らずに待機なのか” が分かると良いんだけど…」
隊員Iが言う
「そうだよな?マシーナリーのメインアームの照準なら合わせてあるけど… 一応こっちも合わせて置いた方が良いのかな?」
隊員Fが言う
「それは やって置くべきなんじゃないか?時間もある事だし?」
隊員Nが言う
「俺としては マシーナリーに乗る乗らない 以前の ノリって奴が大切なんだけどな?」
隊員Vが言う
「そうそう!出来れば 今回もアニキのギターで ノリにノッての任務だと 最高なんだけどな?」
隊員Bが言う
「あー!最高ー!」
隊員Nと隊員Vが反応して言う
「お?」 「バイスン隊員も?」 「「最高ー!」」
シーナが思い出して言う
「あ、そうでしたっ 私も機動隊員としてノってしまってたので 忘れていましたが」
シーナが訓練所内のコンソールへ向かい言う
「司令塔内で行う作業って 基本的に このARTの何処のコンソールを使っても 同じ事が出来るので ここへ司令塔内の映像を 表す事も出来るんでした …ですから ハイケル少佐が直接司令塔へ行かなくても ここで司令塔内の様子を伺えますよ?」
ハイケルが言う
「そうだったのか 流石は 元司令塔担当であった シーナ隊員だ」
隊員Bが言う
「シーナ隊員 すっげー?」
シーナが微笑して言う
「有難う御座います このARTの最高の司令官 ハブロス司令官曰く ”使えるものは全て使え” ですからね?では 早速…」
シーナがコンソールを操作すると モニターに司令塔内の慌しい様子が映し出され 皆が反応すると グレイゼスの声が聞こえる
『帝国上空だけじゃなく!アールスローン国内にも中継器を飛ばしてくれ!それから アウターへ向けて 一番強い奴をっ!マスターベイゼスへ連絡を!』
オペ子Aが言う
『了解 中佐!アールスローン国内へ中継器 飛ばします!』
オペ子Bが言う
『了解 中佐!アウターへの中継器 座標値の数値を お願いします!』
オペ男Aが言う
『中佐!マスターベイゼス研究員は本日休暇です!同無線研究部の隊員に依頼しますかっ!?』
オペ男Bが言う
『中佐!帝国上空の中継器 設定完了です!通信送りますかっ!?』
皆が呆気に取られ 隊員Bが言う
「なんか すっげー…?」
グレイゼスが言う
『アールスローン国内のデータ収集 急いでくれ!アウターの座標は何でも良い とにかく一番遠くへ飛ばしてくれ!無線研究部の隊員は マスターレベルじゃないと駄目だっ マスターベイゼスへ緊急通信を!帝国の中継器データはこっちへ送ってくれ!後は 俺がやる!』
シーナが呆気に取られて言う
「何か… 凄い事が起きたみたいです 中佐があんなに慌てている姿なんて 私、見た事がありません」
皆がシーナを見てからハイケルを見る ハイケルが言う
「あいつが慌てる事… あいつを慌てさせる事が出来る者は 私の記憶に在る者では 唯一人 …悪魔の」
グレイゼスが言う
『駄目だっ やっぱり 帝国には居ないっ』
オペ子Aが言う
『中佐!アールスローン国内への中継器設定完了です!しかし…』
グレイゼスが言う
『ああ、そっちは すまん間違えた… そもそもアールスローン国内に居るのなら ARTで一番強い発信機を持たせている …ハブロス司令官の所在地が 表示されない筈がないっ』
皆が呆気に取られ 隊員Bが言う
「えー?それじゃ つまりー?」
イヤホンにラミリツの声が聞こえる
『え?そんな… 待ってよ?今の通信内容 …それじゃ まさか?マスターグレイゼス中佐が そんなに慌てて?…ハブロス司令官の居場所を探しているって事っ!?しかも 準警戒態勢でって…っ!?』
ハイケルがモニターを見る オペ子Bが言う
『中佐!アウターへの中継器 設定完了です!座標3X408!』
グレイゼスが言う
『受信可能範囲に ハブロス司令官の発信機信号はっ!?』
オペ子Bが言う
『ハブロス司令官の 発信機信号… 確認出来ませんっ 中佐っ!?』
モニターの中でグレイゼスがコンソールへ手を叩きつけて悔やむ ハイケルが視線を強める 隊員たちが顔を見合わせ 隊員Eが言う
「…なぁ?ひょっとして…?」
ハイケルがイヤホンを押える 皆がハイケルを見る ハイケルが言う
「グレイゼス 応答を …ハブロス司令官はどうした?」
皆が驚いてハイケルを見る モニターの中でグレイゼスが言う
『…すまない ハイケル ハブロス司令官は… あの光に…っ 俺たちの敵と思われる者に 連れ去られてしまったっ!』
皆が驚き 隊員Iが言う
「あ… あの光ってっ!?」
隊員Cが言う
「じゃぁ あの光は 俺らのっ!?」
隊員Bが言う
「敵ー?」
ラミリツが叫ぶ
『そんなっ!?何でっ!?あの光は 大丈夫なんじゃなかったのっ!?アンタは ”気にしてない”って 言ったじゃないっ!?』
ハイケルが言う
「落ち着け ラミリツ隊長 ”隊長が慌てたら 隊員たちが心配する”」
皆が衝撃を受ける ラミリツが言う
『ふざけてる場合じゃないんだよっ ハブロス司令官が連れ去られたってっ!?居場所も見付からないっ この状態で 落ち着いてなんて居られないでしょっ!?アンタだって さっきは!』
ハイケルが言う
「そうだな 従って 私は やはり 仲間の意見を聞く …グレイゼス 方法は?ハブロス司令官の居場所を探す その方法は お前が行った事の他に」

【 ART 司令塔 】

ハイケルの声が聞こえる
『本当に それ以上の方法は無いのか?』
グレイゼスが言う
「他に…?それ以上の方法…?」
グレイゼスがハッとして思う
(それ以上の…っ)
ラミリツの声が聞こえる
『無いから 困ってるんじゃないかっ!?分かれよっ!?』
グレイゼスが言う
「そうか… 人間の俺たちに限界となれば 後はっ  …それしかない!」
周囲の隊員たちがグレイゼスを見る ハイケルの声が聞こえる
『方法があると言うのなら 行うべきだ 必要とあれば 我々が手を貸す』
グレイゼスが言う
「ああ、そうだな?やっぱり お前たちに…っ 手を貸してもらいたいっ 頼めるか!?」
ラミリツの声が聞こえる
『何か方法があるって言うならっ 何だってやるよっ!急いでっ!』
グレイゼスが言う
「分かった ラミリツ隊長 では ART1及びART2は」
グレイゼスがARTとART2の隊員たちが映るモニターを見て言う
「俺を 帝国の皇帝の下へ 連れて行ってくれっ!今直ぐにっ!」
周囲の隊員たちが驚き オペ子Aが言う
「待って下さいっ!中佐っ!それでは…っ!この司令塔のっ!…ARTの指示を行える者が 居なくなってしまいますっ!」
オペ子Bが言う
「そうですっ それに 中佐は…っ!」
ラキンゼスが言う
「駄目だろっ!?マスターグレイゼスっ!?マスターのお前は 帝国へ入っちゃ駄目だって!マスターだった頃の俺は 入ったけどさっ!?」
オペ男たちが衝撃を受けて オペ男Aが言う
「それじゃ 説得力が…」
オペ男Bが言う
「下がる様な上がる様な…?」
ハイケルが言う
『ART1 了解』
周囲の隊員たちが驚く ラミリツが言う
『ART2 …了解』
周囲の隊員たちが驚いて顔を見合わせる グレイゼスが立ち上がる


続く
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
 2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。  死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。  命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。  自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し
ファンタジー
 毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...