花売り娘は身代わり花嫁

えりー

文字の大きさ
52 / 52
ローズの恋物語

里帰り5

しおりを挟む
ローズは翌朝目覚めてここがどこか一瞬分からなくなった。
だがすぐに里帰りをした事を思い出した。
ローズはロームを起こさないようにそっとベッドから出た。
そしてメイドに頼み別室で着替えをしてもらった。
昨夜はロームの戻りを待てず1人だけ眠ってしまった。
それほど疲れていたのだろうか。
疲れている自覚はなかったが、きっと慣れない馬車に2日も揺られていた為疲れがたまっていたのだろう。
「お父様、おはようございます」
廊下で父とばったり会った。
「ローズ、おはよう」
ウィザードはじっとローズを見つめた。
「ローズ、いつでも困った事があったら連絡しなさい」
「・・・ローム様がついているから大丈夫ですよ」
ウィザードは眉間にしわを寄せた。
「言いなおそう、ロームの事で何か困ったら連絡しなさい」
あまりの気迫に押されてつい頷いてしまった。
(ローム様の事で困ることなんてないのに)
朝食の時間になると皆食堂へ集まってきた。
「ローズ、今朝は早く起きたんだね」
「はい、目が覚めてしまって・・・」
「それでもベッドにいて欲しかったな」
そう言いみんなの前で抱きつかれてしまった。
「ローム様!みんな見てますから離してください」
「見せつけているんだよ」
ウィザードは言った。
「今は食事の時間だ。そういう事は後でやれ」
「あとでなら良いんですか」
「良くはないがおまえたちはもう夫婦だ俺は邪魔できん」
「そうね。皆がいる前では少し控えた方が良いわね」
フィナンが言った。
「ローズ様もローム様もお行儀が悪いですよ」
「はははは、怒られてしまったな」
「もう!ローム様の馬鹿」
こうして楽しい朝食の時間は終わった。
外に馬車を待たせてある。
そろそろ戻らないと仕事に間に合わない。
「もう少しゆっくりしていきたかったんですがもう戻らなければいけません」
「残念だわ」
リーゼは本当に寂しそうにそう言った。
「また連れてきてもらうわ。お母さま」
「・・・ローズを泣かすなよ?」
「分かってるよ!」
(また殴られたくはないよ)
ローズは皆に抱きついた。
別れを惜しんでいる。
「それじゃあ、お母様、お父様お元気で」
「では我々はこれで。一晩お世話になりました」
「お母さま・・・そんなに寂しいのならもう1人御子を作ったらよろしいのに・・・」
リーゼは真っ赤になり叫んだ。
「皆の前で何を言うの!!」
「では、出発!!」
その掛け声とともに馬車は動き始めた。
ウィザードは何か考えている風だった。
「リーゼ。もう1人子供を作ろうか」
そう言うとリーゼを横抱きにし夫婦寝室へ連れれていった。
その後ウィザードとリーゼの間にはかわいい男の子が誕生する。
それはまだ先のお話。

2日かけて屋敷に無事に帰りついた。
メイドたちが出迎えてくれた。
ようやく自分の家へ帰ってきた感じがしてローズは嬉しくなった。
「どうした?嬉しそうだな?」
「はい。ようやく自分の家へ帰ってきた感じがして嬉しくて」
「もうここがローズの家だからな」
「私が帰るところはローム様のいる場所です」
そう言い2人は見つめ合った。
それから2人は部屋に戻りくつろいだ。
しおりを挟む
感想 6

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(6件)

サクラ
2017.07.09 サクラ

娘の名前が途中からローズからローゼになっているのですが???(^o^;)

2017.07.09 えりー

あ、本当です。
訂正しておきますね。
ありがとうございます。

解除
陰陽師
2017.07.06 陰陽師

鬼神と呼ばれる人が猫が苦手とか面白すぎる!!
ヤバい、ツボった。

2017.07.07 えりー

ありがとうございます。
ツボってもらえて嬉しいです!!

解除
マヒル
2017.07.02 マヒル

これは、ウィザードが怒っても仕方ないよね。
リーゼは人妻とゆう意識が足りない。ましてや、旦那様は将軍でしょう。
周りの目を気にしないと、何を言われるか分からないよ。
旦那様の評判が悪くなる

2017.07.03 えりー

リーゼはまだ精神的に幼い設定なので、本人の自覚不足ですね。
浮気とみなされても仕方のないことも無邪気さゆえにやてしまう・・・。
これから自覚させていく展開です。

解除

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます

沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。