兄は私を好きすぎる

えりー

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結紀乃の悩み

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結紀乃ゆきのは悩みがあった。
いつも兄が1人Hをしている声が隣の部屋から聞こえてくる。
必ず「結紀乃」と名前を呼びながら荒い息遣いとぐちゅぐちゅとした音が聞こえてくる。
家の壁が薄いためどうしてもその声が聞こえてくる。
結紀乃という名前は珍しいはずだ。
その名を呼びそう言う行為をしているという事は兄の雄介ゆうすけは結紀乃の事が好きだという事なのだろうか?
兄は普段はそんな素振りは全く見せない。
だからこそ不気味に感じた。
つい、我慢できなくなり兄が本当にそういう行為をしているのか確かめに行った。
すると兄の部屋には自分の写真が張ってありそれを見ながら行為を行っていた。
驚き思わず物音を立ててしまった。
すると兄と目があい気まずい空気が流れた。
急いで兄の部屋の戸を閉め、自分の部屋へ戻った。
結紀乃は兄の事は嫌いではない。
あまり関わっていないので好きだとも言い難い。
雄介はどういうつもりで妹で抜いていたのだろう。
その光景を思い出すと嫌悪感が体を走った。
次の日の夜、兄は結紀乃の部屋へ訪れた。
「昨日の事誰にも言わないで欲しい」
「・・・言わないよ。それより私の写真で抜くのやめて」
「それはー・・・できない」
「え?」
「他の女性でも試したんだがお前にしか反応しないんだ」
そう言うと雄介は妹の結紀乃を押し倒し、下半身を押し付けてきた。
「ほらな」
兄のものは既に大きくなり勃っていた。
「ひっ」
結紀乃は恐ろしくなり兄を押しのけようとした。
しかし、びくともしない。
「お兄ちゃんどいて」
「もういっそお前を犯してみるのもいいかもしれない」
その言葉にぞっとした。
彼の瞳は真剣そのものだった。
「嫌よ」
「そんなことしたらみんなに言いふらしてやるから」
「それだけはやめてくれ。こんなことが知れたら周りになんて言われるか・・・」
兄は狼狽えた。
「じゃあ、今すぐ部屋から出て行って!!」
そう言うと兄はすごすご出て行った。
結紀乃の心臓はまだ早い。
兄はおかしい。
実の妹にしか欲情しないなんて。
このまま家に居たらいつか犯されるかもしれない。
そんなおぞましいことは避けたい。
しかしまだ中学生の結紀乃には家から出る事なんて出来なかった。
とりあえず部屋に鍵を内側からつけようと思う結紀乃だった。


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