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ティと柚葉
昨夜の続きを
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朝起きるとティは部屋にいなかった。
柚葉はティを探し、城中を走り回った。
その時、ドンっと何かにぶつかった。
「柚葉!」
「ティ、やっと見つけた」
柚葉はティに飛びついた。
モフモフした手触りの良い毛を掴んだ。
「部屋から出るなと言っておいたはずだが・・・?」
不機嫌な声でそう言われた。
「ゴメン、だってティがいつまで経っても部屋に戻ってこないし・・・」
「ああ、そんなことか。俺にも一応仕事があるんだ」
「そうなの?」
「俺にだって役職くらいある」
(役職ってなんだろう?)
狼の姿のティにしがみついているとリハ王とその妃の唯奈様が前からやって来た。
「ティ様、こんなところで何をなさっているんですか?」
「ティ、あまり柚葉を部屋から出すな。まだ城の中は危険がある」
2人に声をかけられて柚葉は一応軽く会釈した。
リハ王は威厳に満ちていて怖い。
唯奈様はいつもリハ王の傍にいるからなかなか話す機会がない。
リハはティに訊ねた。
「ダルと朋美はどうした?」
「さっきまで一緒に市中を見回っていたが、今はどこにいるのか分からない」
そう答えたがさっき庭でいちゃついているのを見た。
その事は黙っておいた。
「もうすぐ昼か・・・」
「お腹空いてきたな」
「柚葉、口を開けてみろ」
柚葉は言われた通り口を開けた。
口に何か入れられた。
咀嚼してみると甘い砂糖菓子だった。
「美味しい」
「そうしているとまるで親子みたいだな」
リハはそう言って笑った。
子ども扱いされたのが悔しくてリハ王に言った。
「私はティ様の恋人候補です!」
リハと唯奈はその言葉に驚いた。
「お前、そんな幼い娘が好きなのか?唯奈の事はもういいのか?」
「確かに恋人候補だが・・・まだ手は出していない」
「当り前じゃないですか!!まだ12歳くらいなのに手を出したら駄目ですよ!!」
珍しく唯奈に叱られた。
「俺はお前が唯奈を諦めるなら何だって構わないがな・・・」
「・・・」
(その言い方だとまるでティが唯奈様を好きなように聞こえる)
「俺たちは今から会議に出る。お前もたまには出ろよ」
「嫌だね。あんな無駄な話し合いには出たくないね」
「私も出来れば出たくない」
「特に今回はもめるだろうな」
「・・・ではそろそろ私たちは行くぞ」
そう言うとリハ王と唯奈様は去って行った。
「お前も別邸へ戻るぞ」
「・・・うん・・・」
柚葉は思い切って聞いてみた。
「ティ様は唯奈様の事が好きなんですか?」
「!?」
突然の質問でティは言葉を失った。
「・・・やっぱりそうなんだ」
「過去、好きだったが今はもう諦めている」
そう言ったが会うとやはり唯奈に目が行く。
「もう、諦めたの?」
「ああ」
「良かったぁ」
柚葉は思い切り喜んだ。
「何故そんなに喜ぶ?」
「だって、ティには私だけを見て欲しい」
その正直な言葉に胸を打たれた。
「お前はそんな心配する必要ない。俺は今はお前の事で手一杯だ」
「酷い!ティまで私の事を子供扱いして・・・」
「実際、お前はまだ子供だろう」
「違います!体は小さいけれどちゃんと”女”だよ」
昨夜の事を根に持っているのだろうか。
しかしあのまま行為をするわけにはいかなかった。
「今度はちゃんとできるもん」
「何を?」
「ティ、昨夜の続きをして」
「だから、行為が出来るほどお前の体は育ってない」
「そんなのやってみないと分からないじゃない!」
柚葉は駄々をこねだした。
こんな会話城の廊下でするべきじゃない。
そう判断し、柚葉を抱え別邸に移動することにした。
柚葉はティを探し、城中を走り回った。
その時、ドンっと何かにぶつかった。
「柚葉!」
「ティ、やっと見つけた」
柚葉はティに飛びついた。
モフモフした手触りの良い毛を掴んだ。
「部屋から出るなと言っておいたはずだが・・・?」
不機嫌な声でそう言われた。
「ゴメン、だってティがいつまで経っても部屋に戻ってこないし・・・」
「ああ、そんなことか。俺にも一応仕事があるんだ」
「そうなの?」
「俺にだって役職くらいある」
(役職ってなんだろう?)
狼の姿のティにしがみついているとリハ王とその妃の唯奈様が前からやって来た。
「ティ様、こんなところで何をなさっているんですか?」
「ティ、あまり柚葉を部屋から出すな。まだ城の中は危険がある」
2人に声をかけられて柚葉は一応軽く会釈した。
リハ王は威厳に満ちていて怖い。
唯奈様はいつもリハ王の傍にいるからなかなか話す機会がない。
リハはティに訊ねた。
「ダルと朋美はどうした?」
「さっきまで一緒に市中を見回っていたが、今はどこにいるのか分からない」
そう答えたがさっき庭でいちゃついているのを見た。
その事は黙っておいた。
「もうすぐ昼か・・・」
「お腹空いてきたな」
「柚葉、口を開けてみろ」
柚葉は言われた通り口を開けた。
口に何か入れられた。
咀嚼してみると甘い砂糖菓子だった。
「美味しい」
「そうしているとまるで親子みたいだな」
リハはそう言って笑った。
子ども扱いされたのが悔しくてリハ王に言った。
「私はティ様の恋人候補です!」
リハと唯奈はその言葉に驚いた。
「お前、そんな幼い娘が好きなのか?唯奈の事はもういいのか?」
「確かに恋人候補だが・・・まだ手は出していない」
「当り前じゃないですか!!まだ12歳くらいなのに手を出したら駄目ですよ!!」
珍しく唯奈に叱られた。
「俺はお前が唯奈を諦めるなら何だって構わないがな・・・」
「・・・」
(その言い方だとまるでティが唯奈様を好きなように聞こえる)
「俺たちは今から会議に出る。お前もたまには出ろよ」
「嫌だね。あんな無駄な話し合いには出たくないね」
「私も出来れば出たくない」
「特に今回はもめるだろうな」
「・・・ではそろそろ私たちは行くぞ」
そう言うとリハ王と唯奈様は去って行った。
「お前も別邸へ戻るぞ」
「・・・うん・・・」
柚葉は思い切って聞いてみた。
「ティ様は唯奈様の事が好きなんですか?」
「!?」
突然の質問でティは言葉を失った。
「・・・やっぱりそうなんだ」
「過去、好きだったが今はもう諦めている」
そう言ったが会うとやはり唯奈に目が行く。
「もう、諦めたの?」
「ああ」
「良かったぁ」
柚葉は思い切り喜んだ。
「何故そんなに喜ぶ?」
「だって、ティには私だけを見て欲しい」
その正直な言葉に胸を打たれた。
「お前はそんな心配する必要ない。俺は今はお前の事で手一杯だ」
「酷い!ティまで私の事を子供扱いして・・・」
「実際、お前はまだ子供だろう」
「違います!体は小さいけれどちゃんと”女”だよ」
昨夜の事を根に持っているのだろうか。
しかしあのまま行為をするわけにはいかなかった。
「今度はちゃんとできるもん」
「何を?」
「ティ、昨夜の続きをして」
「だから、行為が出来るほどお前の体は育ってない」
「そんなのやってみないと分からないじゃない!」
柚葉は駄々をこねだした。
こんな会話城の廊下でするべきじゃない。
そう判断し、柚葉を抱え別邸に移動することにした。
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