猫にまつわる三択人生の末路

ある意味終焉？

質問９－C

　恋愛なんて、どうでもいいんだ！！

　猫！！　猫！！　猫が足りない！！

「刑事さん！！　ネコ！　猫！！　猫が足りないんです！！　せっかく拾ったバステトが連れ去られ、猫と遊ぶ暇もなかったんです！！　どうか、一人暮らしでも引き取らせていただける猫を紹介して下さい！！　猫に対する情熱は、誰にも負けません！！　絶対に幸せにしますから！！」

猫に対する熱い想いを、赤野刑事に語る。

「ふ、ふえ。わ、分かった。分かったから。ちょっと、里親サイトのお姉さんに聞いてみるね」

　勢いに圧されて、赤野刑事は、スマホでどこかに連絡をとってくれる。


　それからしばらくして、部屋には、穏やかな老猫が来た。
　病気はないが、大人猫で引き取り手のいない子だったのだそうだ。

　相性が良さそうだからと、紹介された猫。名前は、モチ太郎。

　頭とシッポに黒い所があって、後は真っ白なブチ猫。
　モチモチした驚きのラグジュアリー触感が魅力だ。
　子猫と違って、一人暮らしで昼間いなくても、それほど寂しがらないところが助かる。
　もちろん、一緒にいられる時間は、誠意を尽くしてお世話させていただいている。


　部屋の窓も玄関も、バステトを取り戻して上機嫌になった大臣が、その日のうちに直してくれたし、モチ太郎は可愛いし。

　なんて幸せな日々なんだろう。

　猫の下僕としてようやく手に入れた幸せな奉仕生活。
　充実した日々を、過ごしていた。


ー終わりー