［完結］前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します

二年生 魔物の討伐と元凶編

24仲間の死

私たちはいつも通り生徒会室に行く。すると、いつもの生徒会室とは雰囲気が違かった。
生徒会長が座っていた席の机に何か置いてある。私は疑問になりながらも入る。

「おはよう御座います」

そう言うと誰も挨拶を返してくれなかった。それほど思い雰囲気になっている。私はその空気に耐えられずフーガに聞く。

「何かあるのですか？」そう聞くとフーガは答えづらそうな顔をしていたが…私の方を見て言う。

「今日は…」フーガは数秒の沈黙のあと言う。

「今日は生徒会長を埋葬する日です」

私は聞いた瞬間なぜこんなにも重い空気なのか察した。この重い沈黙は…アンジュのためなのだと…

生徒会室は数分間沈黙に包まれた。そして、アンジュが声を出す。

「今日は、集まってくれてありがとう。これから行くけど…行きたくないものは…？」

そうアンジュがみんなに聞くと、エールとフーガが手を挙げた。アンジュはそれを見て言う。

「そうか…じゃあ私たちで行く…」

そう言い私はアンジュの後をついて行った。アンジュは珍しく猫背で歩いていた。それほど彼女にとっては悲しいものだと思った。

今日はアンジュが校長直々に談判して校外のお墓に埋葬することになっている。私たちはその埋まる姿を静かに見守るしかないのだ。

久々に出た街は新鮮だったが、そんな景色を楽しむ余裕などなかった。大通りを通っていると周りの店前にいた人たちのヒソヒソ声が聞こえてくる。

「あれって…アンジュじゃない？」

街の人たちはアンジュを知っていたのかと思った。すると、アルファが言う。

「今、なんで街の人がアンジュを知っているか不思議だったろ？」

私は素直に頷く。すると、彼はアンジュから少し距離を取り耳元で言う。

「…アンジュは、この学校に入る前は孤児だったんだ。幼い頃に親を亡くして家を一人で住んでいたんだが…突然家を売り払わないといけなくなり路地生活を余儀なくされたんだ。生活に困った彼女は盗みを働いたんだ。生きるためにね。それが、有名になりアンジュは街の人から冷たい目で見られるんだよ」

私は話を聞いて悲しい気持ちになった。なんだか、ニアと境遇が似ている気がする。
私はそう思いながら歩く。数分歩くと場所についた。

アンジュが受付を済ませると『彼』の場所に行った。ちょうど遺体が運ばれてきた。
それを見たアンジュは膝から崩れ落ちて泣き叫んだ。そんなアンジュを私は摩った。

『彼』の顔を見ると笑顔だった。死ぬ前まで幸せだったと言うことなのだろうか。刺されて死んだ時は笑顔ではなかった。アンジュは埋められて数分間泣き叫んだ。アルファが言う。

「俺は先に行ってるから後から追いかけてこいよ」

そう言い残し彼はどこかへ行ってしまった。
私はアンジュの背中を摩るしか彼女を励ますことができなかった。アンジュは泣くのをやめて言う。

「…私って不幸な女よね…」

私はどう返そうか考えていると彼女は語り出した。

「さっき、アルファから聞いたでしょ？私は昔は盗みを働いていたんだ。昔は全然罪悪感はなかった。今思うとあんなことやらなかればよかったと…後悔したんだ。保護されて私は肉体労働を強いられた。私は監禁されて体がボロボロになるまで使われて…」

アンジュは再び泣き始めた。アンジュの頭を私の胸で抱え込む。
泣きながら言う。

「その後…私は保護された…グスッ…そこでは優しくしてくれた…学校に行くのが怖かった…グスッ…人間を信じるのが怖かった…」

アンジュは一息置いて言う。

「私が初めて人を信頼したのが…マークなんだ…」

私は、泣くアンジュを支えて学校まで帰った。

◆◇◆◇◆◇
そろそろバレてきてしまった…私の計画が…終わってしまう…
絶望をしているところにレキ先生が来る。

「生徒会にバレてますよ…ルーク先生」

「あぁ、わかってる…わかってるんだ…」

「怖いのか？」

「少しな…俺にどんな刑罰がくだるのか怖くて…」

「まぁ、その時は俺の名前を出さないでくれよ」

レキ先生はそう言い残し去って行った。
私が頭を抱えて考えていると…

「先生…」

女子生徒の声が聞こえてきた。俺は頭をその方向に向けると複数の影が…

「バレちまったな」

そう言うと生徒たちの目は痛かった。俺は何をしているんだろうと…思った。次の言葉が飛んでくる。

「あなただったんですね…この事件の一連の犯人は…」

「ふっ…」

俺は、鼻で笑い言う。

「バレちまったらな仕方ないな」

そう言い生徒の方に近づく。生徒が言う。

「あなたを人を殺した罪を償ってもらいますよ」

そう言うので俺は言う。

「それは…どうかな…」

そう言い俺は生徒…ソフィと言う女と生徒会と戦うことになった…