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町を出る
敷地の外に人がいないことを確認し、地面に足を着ける。
階段状にした結界を解除し、辺りを見回して、この世界に来て、教会の敷地の外に初めて出た事に少しだけ解放感を味わう。
各家から漏れる灯りが少なく、街灯もそれほど無い街の中は思った以上に暗い。
まずはどこへ行ったらいいだろうか?
朝になったら狩猟者登録をしたいけれど、町中に居て登録に行くのか、外から町に入って登録に行くのか。
ステルス結界があるからどちらも可能かと自己完結し、とりあえず町の外に出るために歩きだす。
町から出て、林の中で結界を作り、ようやく一息ついた。
まずはインベントリの確認。
夫からの手紙があったので取り出して読む。
ついでにおにぎりがあったので取り出したら温かかった。
サケフレークと共に食べて満足し、手紙に書かれていた魔石を手に取る。
毒蛇の魔石を5個ほど浄化し、ガスコンロのような火力の調整できる火の魔法を付与する。
鑑定すると無事に付与出来ていた。
『焜炉(こんろ)の魔石:火の魔力を付与した魔石が使われている。魔石の魔力効率--』
夫に手紙を書く。
メラニーを預かり、着替えをしてベッドに安置した事、外に出て町の外で野宿している事、朝になったら狩猟者登録をして街道を進む予定である事、火の魔石を5個だけ作った事。
書き終わると、今日はここまでにして横になる準備をする。
地面の上から結界を使っているので、布団を敷いても大丈夫じゃないか?とインベントリから取り出す。
久しぶりの我が家の布団と枕に満足して寝た。
翌朝、布団を洗浄して収納してから思った。
「インベントリで取り出せる家中のカーペットや布団類って、洗浄したら相当綺麗になるんじゃない?洗うのに手間がかかる衣類なんかも・・・。クリーニングが一瞬で終わる!」
落ち着いたら洗浄する事を心の中でメモをして、牛乳とグラノーラで簡単に朝ご飯を食べようとしたら・・・。
ズドン!グェ、ズズズー・・・と謎の大きな振動とかすかな音が聞こえた。
「え?何?・・・結界が仕事をしたのはわかったけれど、今すぐ外に出たら危ないよね?・・・とりあえず・・・ご飯食べてからにしよう。そうしよう」
ドキドキしながらグラノーラを流し込み、片付けや洗浄を終わって出る準備が整った。
数分前の衝撃にまだ胸がドキドキしているけれど、外に出ないと分からないので、まずは自分に人型結界を使う。
それから野宿スペースにしていた結界を解除する。
振動を感じた場所に目を向けると、大型の鹿が白目をむいて倒れていた。
「こ、これが激突したの?ちょっとあなた、生きてるの?もしかしてご臨終しちゃった?」
話しかけながら恐々とツンツンしてみる。
夫が駆除した猪をインベントリに入れたと書いていたのを思い出し、インベントリに入れてみると入った。
「まさかの激突死・・・」
少しの間呆然としたけれど、こうしてはいられないと大八車を出せる場所に移動し、周囲に人がいないことを確認して鹿を大八車に乗せて町まで引いていく事にした。
魔獣以外に荷物が無いのも不審なので、帆布のトートバックも持っていく。
NO日光!NO日焼け!主義としては、日焼け止め結界を大いに使いたい。
林を抜ける頃には体の表面をカバーする薄い結界の工夫も出来上がり、強化魔法で大八車を引いていく。
5分ほどで町の入り口に到着すると、えっちらおっちら引く姿が見えていたようで、門番っぽい人が呆れたように見ていた。
「おはようございます。道中、防御魔法を使ったらこの有様で・・・」
どの辺で出たのか確認されたので場所を説明し、他に怪我人などがいなかったか聞かれた。
街道を逸れて用を足し、洗浄して戻る人はそれなりにいるようで、怪しまれなかった。
狩猟登録所で引き取ってもらえるか聞くと、案内してくれたので、お礼を言って別れた。
登録所では無事に『クミ』の名前で証明書を作ってもらえた上に、鹿も銀貨1枚と小銀貨5枚で買い取ってくれた。
夫の時と変わらない登録の仕方になったなと遠い目をしつつ、魔石を受け取り、少しの間大八車を預け、町の中を散策する。
茶屋を見かけてテンションが上がる。
うきうきしながらお茶を注文し、小銀貨を1枚支払ってお釣りに銅貨を5枚受け取って飲みつつ、町の人たちの話に耳を澄ませる。
どこで魔獣が出ただとか、新しい店が出来たとか、この前の雨で道が崩れたといった話をしている。
・・・魔獣かぁ。さっきの鹿は何かに追いかけられでもしたのかな?ちょっとした衝突だったらそのまま立ち上がって歩きそうだものね。脇目も振らずに走って激突した気がしなくもない。鹿が逃げるような魔獣がいるんだろうか?そんなの会いたくないな。
道が崩れたのは気になるけれど、この世界って魔法があるから復旧も補修も早いんだろうな。
お茶を飲み終わり、その辺を歩いていた行商の女性からいくつかの野菜を購入した。
野菜をトートバックに収納し、登録所で大八車を引き取って町の門へ向かう。
門番さんに挨拶をして、それなりに利用者がいる街道を進んでいくと、道の横に黒い何かが見えた。
「え?何?」
ドドッドドッと走ってきたのはかなり大きな熊だった。
しかも先ほどの鹿より大きい。軽自動車並みに大きい。
もしかしてさっきの鹿ってこれに追いかけられたの?
「ちょっ!えっ!」
どんどん私のいる方へ走ってくる巨大熊の圧力。
あんなのに突撃されるのは嫌ー!怖っ!
逃げるだけでは解決にならない上に、周囲に被害が拡大すると咄嗟によぎり、迫ってくる黒い物体を人型結界で囲んで転がし、結界内の空気を抜いて、更に水で満たす。
「はぁぁぁ」と息を吐きだして道端にしゃがみ込む。
熊って繁殖期になると移動範囲が広がるんだっけ?そんなタイミングで鹿とかち合ってご飯にするつもりだったのか?鹿に逃げられて人を食べようと思った?はっ!大八車にニオイが残っていたりして・・・。
熊の理由はわからないけれどとにかく、襲われなくて良かった。
周囲にいた人だけじゃなく、門番さんも慌てて走ってくるのが見えた。
息を切らして到着した門番さんと目が合い『へへっ』っとどちらからともなく苦笑いが漏れる。
「あの、これ」
「あー、見ていたから状況はわかる」
ですよねー。
「どうやったんだ?」
「防御魔法で囲んで水を入れました」
結界魔法は珍しいかもしれないので、夫を見習って防御魔法だと説明する。
母ちゃん凄いな!と近くにいた人達に称えられ、皆さんの手を借りて結界のまま無理矢理大八車に乗せる。
手伝ってくれた方達にお礼を言って、門番さんと一緒に出てて来たはずの町に舞い戻った。
門番さんと共に再び顔を出した私と、巨大熊に登録所の人が驚く。
説明は門番さんに丸投げし、熊を下ろした後は、魔法を解除する前に首の部分だけ開けられるか聞かれた。
一応のため、登録所の人が隙間から止めを刺し、洗浄して無事に引き渡す。
魔石と代金の銀貨3枚を受け取り、ようやく町を発つことが出来た。
門番さんに苦笑されながら見送られ、大八車を引っ張って歩き出す。
毎年、年始に開催されている某有名駅伝では、大学生が襷を繋ぎながら、東京から箱根までの道のりを5時間台で走り抜ける。
強化魔法で歩くとその駅伝のように結構な速さになるので、順調に進むことが出来るのだけれど、どこかで大八車を収納したい。
ふと思い出し、通信棟のような建物が無いか見たけれど、分からなかった。
腕木通信の職員は、基本的に腕木の動きを見ているだろうし、手配されていたり、あからさまに怪しい動きでもない限りは、通行人に注視していないのではないかと楽観してみる。
ある程度進んだところで人通りが無くなったので、用を足す態で街道を逸れる。
インベントリに大八車を入れ、人型結界を使って一気に歩き出した。
途中、崩れた道もあったけれど、人は通り抜けられそうだったのでそっと通過。
まだまだ明るい時間に野宿が出来そうな場所に目星を付ける。
ここで一つ試したい魔法があるけれど、完全に暗くなってからの方がいいので、部屋型結界の中で夕食の支度にとりかかる。
猪肉と野菜を使って豚汁を多めに作って鍋ごと入れておく。
マッシュポテトと野菜の揚げびたしも大量に作って大きな保存容器に入れる。
別の鍋に猪肉のカレーも作った。
残った油はまず少量を魔法で洗浄してみた。綺麗に消えた。
別容器にまた少量入れて、浄化してみた。透明感が出て綺麗になった気がするけれど、酸化は変わらないかもしれないなと再利用を止めた。
片付け終わってから鑑定すれば良かった事に思い当たり、ちょっとしょんぼり。次回に生かそう。
自分用に取っておいた豚汁と煮びたし、おにぎりで夕食を済ませ、片づける。
ここから実証タイムに突入。
一旦、部屋型結界を解き、人型結界を張る。
そして、昨日初めて出た教会の敷地の外へ転移してみる。
ずるるんと魔力が抜けた感じがした後、目的の場所に到着していた。
再び転移魔法を使って夕飯を作っていた場所まで戻る。
「これくらいの距離は移動できるのね」
部屋型結界を張り直し、残りの魔石3つに付与魔法を施してから夫に手紙を書く。
鹿が結界に激突死した事、登録が出来た事、町を出たら熊に襲われかけた事、舞い戻って熊を売却してから出発した事、ざっくりとした現在地について、魔石の付与が終わった事、何品か作ったおかずを食べてねと締めくくった。
階段状にした結界を解除し、辺りを見回して、この世界に来て、教会の敷地の外に初めて出た事に少しだけ解放感を味わう。
各家から漏れる灯りが少なく、街灯もそれほど無い街の中は思った以上に暗い。
まずはどこへ行ったらいいだろうか?
朝になったら狩猟者登録をしたいけれど、町中に居て登録に行くのか、外から町に入って登録に行くのか。
ステルス結界があるからどちらも可能かと自己完結し、とりあえず町の外に出るために歩きだす。
町から出て、林の中で結界を作り、ようやく一息ついた。
まずはインベントリの確認。
夫からの手紙があったので取り出して読む。
ついでにおにぎりがあったので取り出したら温かかった。
サケフレークと共に食べて満足し、手紙に書かれていた魔石を手に取る。
毒蛇の魔石を5個ほど浄化し、ガスコンロのような火力の調整できる火の魔法を付与する。
鑑定すると無事に付与出来ていた。
『焜炉(こんろ)の魔石:火の魔力を付与した魔石が使われている。魔石の魔力効率--』
夫に手紙を書く。
メラニーを預かり、着替えをしてベッドに安置した事、外に出て町の外で野宿している事、朝になったら狩猟者登録をして街道を進む予定である事、火の魔石を5個だけ作った事。
書き終わると、今日はここまでにして横になる準備をする。
地面の上から結界を使っているので、布団を敷いても大丈夫じゃないか?とインベントリから取り出す。
久しぶりの我が家の布団と枕に満足して寝た。
翌朝、布団を洗浄して収納してから思った。
「インベントリで取り出せる家中のカーペットや布団類って、洗浄したら相当綺麗になるんじゃない?洗うのに手間がかかる衣類なんかも・・・。クリーニングが一瞬で終わる!」
落ち着いたら洗浄する事を心の中でメモをして、牛乳とグラノーラで簡単に朝ご飯を食べようとしたら・・・。
ズドン!グェ、ズズズー・・・と謎の大きな振動とかすかな音が聞こえた。
「え?何?・・・結界が仕事をしたのはわかったけれど、今すぐ外に出たら危ないよね?・・・とりあえず・・・ご飯食べてからにしよう。そうしよう」
ドキドキしながらグラノーラを流し込み、片付けや洗浄を終わって出る準備が整った。
数分前の衝撃にまだ胸がドキドキしているけれど、外に出ないと分からないので、まずは自分に人型結界を使う。
それから野宿スペースにしていた結界を解除する。
振動を感じた場所に目を向けると、大型の鹿が白目をむいて倒れていた。
「こ、これが激突したの?ちょっとあなた、生きてるの?もしかしてご臨終しちゃった?」
話しかけながら恐々とツンツンしてみる。
夫が駆除した猪をインベントリに入れたと書いていたのを思い出し、インベントリに入れてみると入った。
「まさかの激突死・・・」
少しの間呆然としたけれど、こうしてはいられないと大八車を出せる場所に移動し、周囲に人がいないことを確認して鹿を大八車に乗せて町まで引いていく事にした。
魔獣以外に荷物が無いのも不審なので、帆布のトートバックも持っていく。
NO日光!NO日焼け!主義としては、日焼け止め結界を大いに使いたい。
林を抜ける頃には体の表面をカバーする薄い結界の工夫も出来上がり、強化魔法で大八車を引いていく。
5分ほどで町の入り口に到着すると、えっちらおっちら引く姿が見えていたようで、門番っぽい人が呆れたように見ていた。
「おはようございます。道中、防御魔法を使ったらこの有様で・・・」
どの辺で出たのか確認されたので場所を説明し、他に怪我人などがいなかったか聞かれた。
街道を逸れて用を足し、洗浄して戻る人はそれなりにいるようで、怪しまれなかった。
狩猟登録所で引き取ってもらえるか聞くと、案内してくれたので、お礼を言って別れた。
登録所では無事に『クミ』の名前で証明書を作ってもらえた上に、鹿も銀貨1枚と小銀貨5枚で買い取ってくれた。
夫の時と変わらない登録の仕方になったなと遠い目をしつつ、魔石を受け取り、少しの間大八車を預け、町の中を散策する。
茶屋を見かけてテンションが上がる。
うきうきしながらお茶を注文し、小銀貨を1枚支払ってお釣りに銅貨を5枚受け取って飲みつつ、町の人たちの話に耳を澄ませる。
どこで魔獣が出ただとか、新しい店が出来たとか、この前の雨で道が崩れたといった話をしている。
・・・魔獣かぁ。さっきの鹿は何かに追いかけられでもしたのかな?ちょっとした衝突だったらそのまま立ち上がって歩きそうだものね。脇目も振らずに走って激突した気がしなくもない。鹿が逃げるような魔獣がいるんだろうか?そんなの会いたくないな。
道が崩れたのは気になるけれど、この世界って魔法があるから復旧も補修も早いんだろうな。
お茶を飲み終わり、その辺を歩いていた行商の女性からいくつかの野菜を購入した。
野菜をトートバックに収納し、登録所で大八車を引き取って町の門へ向かう。
門番さんに挨拶をして、それなりに利用者がいる街道を進んでいくと、道の横に黒い何かが見えた。
「え?何?」
ドドッドドッと走ってきたのはかなり大きな熊だった。
しかも先ほどの鹿より大きい。軽自動車並みに大きい。
もしかしてさっきの鹿ってこれに追いかけられたの?
「ちょっ!えっ!」
どんどん私のいる方へ走ってくる巨大熊の圧力。
あんなのに突撃されるのは嫌ー!怖っ!
逃げるだけでは解決にならない上に、周囲に被害が拡大すると咄嗟によぎり、迫ってくる黒い物体を人型結界で囲んで転がし、結界内の空気を抜いて、更に水で満たす。
「はぁぁぁ」と息を吐きだして道端にしゃがみ込む。
熊って繁殖期になると移動範囲が広がるんだっけ?そんなタイミングで鹿とかち合ってご飯にするつもりだったのか?鹿に逃げられて人を食べようと思った?はっ!大八車にニオイが残っていたりして・・・。
熊の理由はわからないけれどとにかく、襲われなくて良かった。
周囲にいた人だけじゃなく、門番さんも慌てて走ってくるのが見えた。
息を切らして到着した門番さんと目が合い『へへっ』っとどちらからともなく苦笑いが漏れる。
「あの、これ」
「あー、見ていたから状況はわかる」
ですよねー。
「どうやったんだ?」
「防御魔法で囲んで水を入れました」
結界魔法は珍しいかもしれないので、夫を見習って防御魔法だと説明する。
母ちゃん凄いな!と近くにいた人達に称えられ、皆さんの手を借りて結界のまま無理矢理大八車に乗せる。
手伝ってくれた方達にお礼を言って、門番さんと一緒に出てて来たはずの町に舞い戻った。
門番さんと共に再び顔を出した私と、巨大熊に登録所の人が驚く。
説明は門番さんに丸投げし、熊を下ろした後は、魔法を解除する前に首の部分だけ開けられるか聞かれた。
一応のため、登録所の人が隙間から止めを刺し、洗浄して無事に引き渡す。
魔石と代金の銀貨3枚を受け取り、ようやく町を発つことが出来た。
門番さんに苦笑されながら見送られ、大八車を引っ張って歩き出す。
毎年、年始に開催されている某有名駅伝では、大学生が襷を繋ぎながら、東京から箱根までの道のりを5時間台で走り抜ける。
強化魔法で歩くとその駅伝のように結構な速さになるので、順調に進むことが出来るのだけれど、どこかで大八車を収納したい。
ふと思い出し、通信棟のような建物が無いか見たけれど、分からなかった。
腕木通信の職員は、基本的に腕木の動きを見ているだろうし、手配されていたり、あからさまに怪しい動きでもない限りは、通行人に注視していないのではないかと楽観してみる。
ある程度進んだところで人通りが無くなったので、用を足す態で街道を逸れる。
インベントリに大八車を入れ、人型結界を使って一気に歩き出した。
途中、崩れた道もあったけれど、人は通り抜けられそうだったのでそっと通過。
まだまだ明るい時間に野宿が出来そうな場所に目星を付ける。
ここで一つ試したい魔法があるけれど、完全に暗くなってからの方がいいので、部屋型結界の中で夕食の支度にとりかかる。
猪肉と野菜を使って豚汁を多めに作って鍋ごと入れておく。
マッシュポテトと野菜の揚げびたしも大量に作って大きな保存容器に入れる。
別の鍋に猪肉のカレーも作った。
残った油はまず少量を魔法で洗浄してみた。綺麗に消えた。
別容器にまた少量入れて、浄化してみた。透明感が出て綺麗になった気がするけれど、酸化は変わらないかもしれないなと再利用を止めた。
片付け終わってから鑑定すれば良かった事に思い当たり、ちょっとしょんぼり。次回に生かそう。
自分用に取っておいた豚汁と煮びたし、おにぎりで夕食を済ませ、片づける。
ここから実証タイムに突入。
一旦、部屋型結界を解き、人型結界を張る。
そして、昨日初めて出た教会の敷地の外へ転移してみる。
ずるるんと魔力が抜けた感じがした後、目的の場所に到着していた。
再び転移魔法を使って夕飯を作っていた場所まで戻る。
「これくらいの距離は移動できるのね」
部屋型結界を張り直し、残りの魔石3つに付与魔法を施してから夫に手紙を書く。
鹿が結界に激突死した事、登録が出来た事、町を出たら熊に襲われかけた事、舞い戻って熊を売却してから出発した事、ざっくりとした現在地について、魔石の付与が終わった事、何品か作ったおかずを食べてねと締めくくった。
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