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銀狼アルフとハナミズキ
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「この辺りで別れちゃたの? 諜報部からはコボルトの集落は壊滅したって報告を受けたんだけど? 本当に襲ってきたの?」
「はい! そりゃあもう凄いうなり声でして、依頼者の小娘はコボルトは安全だとかぬかしやがるんで、置いて来ちまったけど、何日たっても帰って来ないんで、お願いした次第で」
「ふう~ん? ああ、確かに此処がコボルトの集落だね。でも報告通り、居なくなってるねえ」
ガサッ!
「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ~!」
ああ、ああやって依頼主と別れちゃたんだね? 置き去りとも言うけどねぇ。
さて、『サーチ』う~ん? 何だろう? かなり弱ってる?
「うわあ! ワンコだ! おっと、『清浄・クリーン!』おお! モフモフだ!」
「お前、ここに若い女の子が来たのは知ってる? 念話で話してご覧よ? 出来る?」
『知ってる。仲間達、魔疫で死んだ。女の子も死んだ。コボルトもみんな俺が埋めた』
「ほう? お前は感染して無いねえ? どうしてこんなに弱ってるの?」
『俺は番いを亡くした。仲間達も死んだ。どこにも帰れない。ここで、朽ちて死ぬのが俺の運命だ』
「ふう~ん? じゃあ、お前は今死にました!」
「……」
「はい! 生まれて来ました! おめでとう!」
『何の茶番だ?』
「え~とね、僕には娘がいてね、凄く可愛いの。それでね、彼女を産んですぐに母親が死んじゃったから、寂しく無いようにしてやりたいんだ。で、お前がモフモフで癒し系だから、うちに連れて帰るの」
『そこに俺の意思は?』
「え?! 生まれたてのホヤホヤだよ? 意思なんて関係無いよね? あえて言うなら、拾ったので、責任を持って育てる? かな?」
こうして銀狼の獣人はかつてコボルトの住んでいた奥地の森から連れ出された。
「お前、名前は?」
『アルフだ』
「そうか、じゃあ、アルフ、うちに帰るよ!『移転!』」
「お帰りなさいませ旦那様。そちらの犬はどうされました?」
「ふふふ。可愛いでしょう? マリアにお土産なんだ。一応『クリーン』してるんだけど、風呂に浸けて綺麗に磨いてくれる?」
「かしこまりました。旦那様の湯浴みのご用意も整ってございます」
「じゃあ、私も綺麗に磨いてからマリアに会うことにしよう」
ふふふん。マリアはミクルも気に入ってるから、モフモフワンコも喜ぶぞぉ~!
「マリア~! ただいま! ほら、可愛いワンコだぞ~!」
「ギュッ?!」「ふうえっ?」
「旦那様?!」「エーベンハルト卿?!」
「べん坊よ、そなたまたそんなモノを……。どう見てもワンコではないであろう?」
?! 俺の番い?!
何故彼女がここにいる?!
ああああああああああああああ!!
俺の! 俺の! 俺の番い!
「ほら、こんなにしっぽを振って。マリアはワンコまで可愛いさで落としちゃたねえ~!」
お、お父様~?!
ワンコではありませんわ!
私、とても見覚えがありますわよ?!
銀狼の獣人ですからぁ~!
嫌ぁぁぁぁ~!
お父様からはお見えになりませんでしょうが、凶悪なナニが、ナニしておりますわよぉ~!
「べん坊。そなた相変わらず豪胆じゃのう」
「ギュッ!」
ドスッ!
「ヴギャン!」
「乳母殿の『瞬殺』が決まりましたな」
「ああ! アレは痛そうだぞ?!」
「ふむ。躾係はシーボルディーではなく、ミクルじゃったかの?」
「はい! そりゃあもう凄いうなり声でして、依頼者の小娘はコボルトは安全だとかぬかしやがるんで、置いて来ちまったけど、何日たっても帰って来ないんで、お願いした次第で」
「ふう~ん? ああ、確かに此処がコボルトの集落だね。でも報告通り、居なくなってるねえ」
ガサッ!
「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ~!」
ああ、ああやって依頼主と別れちゃたんだね? 置き去りとも言うけどねぇ。
さて、『サーチ』う~ん? 何だろう? かなり弱ってる?
「うわあ! ワンコだ! おっと、『清浄・クリーン!』おお! モフモフだ!」
「お前、ここに若い女の子が来たのは知ってる? 念話で話してご覧よ? 出来る?」
『知ってる。仲間達、魔疫で死んだ。女の子も死んだ。コボルトもみんな俺が埋めた』
「ほう? お前は感染して無いねえ? どうしてこんなに弱ってるの?」
『俺は番いを亡くした。仲間達も死んだ。どこにも帰れない。ここで、朽ちて死ぬのが俺の運命だ』
「ふう~ん? じゃあ、お前は今死にました!」
「……」
「はい! 生まれて来ました! おめでとう!」
『何の茶番だ?』
「え~とね、僕には娘がいてね、凄く可愛いの。それでね、彼女を産んですぐに母親が死んじゃったから、寂しく無いようにしてやりたいんだ。で、お前がモフモフで癒し系だから、うちに連れて帰るの」
『そこに俺の意思は?』
「え?! 生まれたてのホヤホヤだよ? 意思なんて関係無いよね? あえて言うなら、拾ったので、責任を持って育てる? かな?」
こうして銀狼の獣人はかつてコボルトの住んでいた奥地の森から連れ出された。
「お前、名前は?」
『アルフだ』
「そうか、じゃあ、アルフ、うちに帰るよ!『移転!』」
「お帰りなさいませ旦那様。そちらの犬はどうされました?」
「ふふふ。可愛いでしょう? マリアにお土産なんだ。一応『クリーン』してるんだけど、風呂に浸けて綺麗に磨いてくれる?」
「かしこまりました。旦那様の湯浴みのご用意も整ってございます」
「じゃあ、私も綺麗に磨いてからマリアに会うことにしよう」
ふふふん。マリアはミクルも気に入ってるから、モフモフワンコも喜ぶぞぉ~!
「マリア~! ただいま! ほら、可愛いワンコだぞ~!」
「ギュッ?!」「ふうえっ?」
「旦那様?!」「エーベンハルト卿?!」
「べん坊よ、そなたまたそんなモノを……。どう見てもワンコではないであろう?」
?! 俺の番い?!
何故彼女がここにいる?!
ああああああああああああああ!!
俺の! 俺の! 俺の番い!
「ほら、こんなにしっぽを振って。マリアはワンコまで可愛いさで落としちゃたねえ~!」
お、お父様~?!
ワンコではありませんわ!
私、とても見覚えがありますわよ?!
銀狼の獣人ですからぁ~!
嫌ぁぁぁぁ~!
お父様からはお見えになりませんでしょうが、凶悪なナニが、ナニしておりますわよぉ~!
「べん坊。そなた相変わらず豪胆じゃのう」
「ギュッ!」
ドスッ!
「ヴギャン!」
「乳母殿の『瞬殺』が決まりましたな」
「ああ! アレは痛そうだぞ?!」
「ふむ。躾係はシーボルディーではなく、ミクルじゃったかの?」
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