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トイレの怪20200606
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私は尿意を覚えてトイレのドアに手をかける。
しかしドアの曇りガラスに映る人影。
「入ってますか?」
「はい」
仕方なく急いで階段を上がる。
二階のトイレに駆け込もうとドアノブを回して引き開けて一歩足を踏み入れた私は絶句した。
便器が無い!
「何でだっ!」
何で!
どうして!?
配管の穴までキレイさっぱり消え失せており、スッキリした大理石模様の床が目の前に広がる。
不味い。
「どうした?」
階下から呑気な声が聞こえ、私は階下に向かって叫ぶ。
「トイレが消えた!」
必死な私に階下の彼は薄く笑う。
これは信じてない顔だ。
私だって見てなかったら信じられない。
「見て!」
「仕方ないなぁ。そんなわけ無いだろ? ほら」
彼が二階のトイレのドアを開けたその先には普通に便器が鎮座していた。
え?何で?
「ああっ閉めないで!」
もういいだろ?とドアを閉めようとする彼に、私は待ったをかける。
しかし無情にもドアはパタンと音をたてて閉まった。
「ああっ」
打ちひしがれる私が再びドアを開けるとそこはショッキングピンクの世界だった。
「は?」
思わず声がこぼれた。
床面積も本来の我が家の倍はある。
壁は濃いピンクを際立たせるように暗めの木材で浅い棚が格子状に作られていて、アロマの瓶やらおしゃれな物が並んでいる。
対面の壁には大きな鏡が貼ってあり格子模様を倍増させている。
鏡の前に蛇口があり、横には白い花を活けた花瓶。
何だこれ。
何処だここは!
花瓶の下に何故かショッキングピンクのスマホケース。
でかでかとアルファベットでSAYURIと書いてある。
何処のさゆりさんですかね!
突っ込み所は満載だが、とにかくトイレがあるので座る。
少し落ち着いてきた。
ドアを閉めるのは怖いので、開けたままで備え付けのカーテンを展開する。
あんまり落ち着かない。
さっさと済ませて出よう。
トイレを出る。
無意識にドアは閉めてしまった後だ。
気になったので開けてみる。
便器が横を向いていた。
は?
座るスペースもない。
却下。
ドアを閉める。
再度ドアを開くと、便器を忘れた床が広がっていた。
またか。
もういい。
私は諦めた。
と言う夢を見ました。今日は14.4です。
しかしドアの曇りガラスに映る人影。
「入ってますか?」
「はい」
仕方なく急いで階段を上がる。
二階のトイレに駆け込もうとドアノブを回して引き開けて一歩足を踏み入れた私は絶句した。
便器が無い!
「何でだっ!」
何で!
どうして!?
配管の穴までキレイさっぱり消え失せており、スッキリした大理石模様の床が目の前に広がる。
不味い。
「どうした?」
階下から呑気な声が聞こえ、私は階下に向かって叫ぶ。
「トイレが消えた!」
必死な私に階下の彼は薄く笑う。
これは信じてない顔だ。
私だって見てなかったら信じられない。
「見て!」
「仕方ないなぁ。そんなわけ無いだろ? ほら」
彼が二階のトイレのドアを開けたその先には普通に便器が鎮座していた。
え?何で?
「ああっ閉めないで!」
もういいだろ?とドアを閉めようとする彼に、私は待ったをかける。
しかし無情にもドアはパタンと音をたてて閉まった。
「ああっ」
打ちひしがれる私が再びドアを開けるとそこはショッキングピンクの世界だった。
「は?」
思わず声がこぼれた。
床面積も本来の我が家の倍はある。
壁は濃いピンクを際立たせるように暗めの木材で浅い棚が格子状に作られていて、アロマの瓶やらおしゃれな物が並んでいる。
対面の壁には大きな鏡が貼ってあり格子模様を倍増させている。
鏡の前に蛇口があり、横には白い花を活けた花瓶。
何だこれ。
何処だここは!
花瓶の下に何故かショッキングピンクのスマホケース。
でかでかとアルファベットでSAYURIと書いてある。
何処のさゆりさんですかね!
突っ込み所は満載だが、とにかくトイレがあるので座る。
少し落ち着いてきた。
ドアを閉めるのは怖いので、開けたままで備え付けのカーテンを展開する。
あんまり落ち着かない。
さっさと済ませて出よう。
トイレを出る。
無意識にドアは閉めてしまった後だ。
気になったので開けてみる。
便器が横を向いていた。
は?
座るスペースもない。
却下。
ドアを閉める。
再度ドアを開くと、便器を忘れた床が広がっていた。
またか。
もういい。
私は諦めた。
と言う夢を見ました。今日は14.4です。
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