40 / 52
〇 6
6-2 落ち着かないお風呂
しおりを挟む
何度目経験したからと言って、慣れるものでもないことを僕は知った。
「やっ……あのッ……自分で洗えますから!!」
「そう仰らずに」
「ひぃッ……」
使い慣れたくもなかった城の大入浴場。
普段はエシリヤさんはともかく、エミリアも風呂に入った後の使用人の人たちすらいないような遅い時間帯にそっと使わせてもらっていたのだけど、病み上がりということもあってかほぼ強制的に一緒に入れられることになってしまった。
「当たってっ……当たってますからッ」
「女同士でなにを恥ずかしがることがありますの?」
「いやそういう問題じゃなくっーー、ひぁっ……?!」
「あ、失礼しました?」
慣れない。慣れるわけもない。
自分の体が女であることにはもう諦めたし、子供のころは妹と一緒に風呂にも入っていたからそれ自体に問題はない。いや、あるけど。ないとか言いながらやっぱりあるんだけどっ……。
ただ、妹にはなかった「その感触」だったり、やはり血縁者でない人の裸をまぢかで見るっていうのは、
「んー……アカリさまって変なところで可愛らしいですわねー?」
「いやいや、エシリヤさんが大人なだけだから……」
「そうでしょうか?」
ええ、ほんと、いろんな意味で……。
欲に負けてちらっと見てしまったそれは僕の知る「それ」ではなかった。妹とも、……当然結梨のそれとも比べ物にならないほどに主張している感触に湯船に浸かる以前にのぼせそうになる。
エシリヤさんって着痩せするタイプだよなぁーとは思う。普段から目のやり場には困ってるけど、押さえつけるものがなくなった今ではそれはもうやりたい放題だ。勘弁してくれっ。
「ねぇ、アカリ様……? そのままなにも言わず聞いてくださると嬉しいのですがーー、」
「っ……?!」
そういって明らかに「押し付けられた」感触に言わずもがな、なにも言えなくなる。
ピンッと背筋が強制的に伸び、感覚が研ぎ澄まされる。
泡が、スポンジがっーー、いや、ちょっと待ってこの感触はっ……!!!
「あわわわわ」
口から泡でも吹き出しそうになりながらも肌越しに伝わってくる熱が反して徐々に僕を冷静にさせてくれた。
冗談でくっついたりはしてくるけど、何だか普段のエシリヤさんとは様子が違って思える。
すがるように、僕の肩に頬を埋めて、頬ずりされた時に長い髪が擦れて甘い匂いが広がる。
「エシリヤさん……?」
どうしたんだろうと振り向きたくもなるがそうしたらエシリヤさんごと振り払ってしまいそうで躊躇する。
僕の問いかけに答えはない。
ただ彼女の吐息だけが耳に届き、ドキドキと胸の音だけがこだまする。
「あの子のことを……よろしくお願いいたします」
「……?」
この状況で出てくる名前といえば妹のエミリアか?
話の先が読めず、黙っていると「わたくしは……ついていけませんので」と付け加える。
なるほど、話が読めた。と視線を戻す。完全に事後承諾のようなものだがどうやら僕らの旅にエミリアを同行させたいらしい。
「……とりあえず、湯船に入りませんか。……冷えちゃいますから」
「……はい……」
体の泡を流し、エシリヤさんの手を掴むとその手は思っていたよりも小さかった。
体の大きさ的には僕よりも少し大きいぐらいなんだけど、それでも、「男の僕からすれば」小さく感じられた。
そう年も変わらず、恐らく僕の世界でいえば女子高生なんかやっててもおかしくないハズの彼女はこの国の女王で、……いろんなものを背負い込んでいる。
不思議と、彼女の裸を見ても変な気持ちは湧いてこなかった。
「……湧いてこなかった」
「?」
「いえ、こっちの話ですっ……」
視線をそらしてさっさと湯船に逃げる。
ダメだ、やっぱり目の毒だわ。うん。
「あの……やっぱりそういうことなんですか?」
距離を置いて腰を下ろし、顎までお湯に浸かりながら目配せする。
エシリヤさんもエシリヤさんで僕に視線を合わせようとはしなかった。
「……今回の騒動で国内は混乱しております。しかし、妹は竜宮の巫女としての務めがございます。こんな時にーー、という声も無くはないのですが、だからこそ他国に示さねばならないとも思うのです。我が国に『ドラゴン在り』と」
僕に告げることで自分自身を説得するかのように、ゆっくりと噛み砕いていく。
「政治の道具に使いたくなど有りませんが……、……そうも言っていられないのです」
それは彼女も同じだろう。
エシリヤさん自身も王女という立場だから、ただ、自分がこの国を守れる地位にいるから。
それだけの理由で自分を犠牲にしてでも先陣を切り、戦いにのぞんでいた。
「エミリアも……同じ気持ちだと思います」
「……?」
不安げに揺らぐ瞳が、ようやく僕を捉える。
「あいつもきっと、エシリヤさんとおんなじ気持ちだとは思います」
「……だから、不安なのです」
わかっている。当然だ、この姉妹はそうして国を守ってきた。
そんな二人に僕がかけられる言葉なんて陳腐でしかなく、結局虎の威を借りるだけでしかないんだろうけど、それでも、
「大丈夫、僕が守ります。信じてください」
その威光をふんだんなく使わせてもらおう。
「黒の魔導士として、我が姫に尽くしましょう?」
ちゃかしながらも決意を固める。
この世界に飛ばされて右も左もわからない僕たちを拾ってくれたのはエミリアだ。どのみちなんの手がかりもない、行き先のない旅であるなら彼女の歩みに同行するのも悪くない。
「その代わり、食糧とか、その他諸々……お世話になってもいいですかっ……?」
割とそれに関しては死活問題なので。
冗談と本気の混じり合った提案に暫くの間エシリヤさんは目を丸くしたが、しばらくすると氷が溶け他のように笑いだし、
「もちろんですわっ?」
はにかんで、頷いてくれた。
「ほぅ? その旅路、何処に向かうのか妾も聞かせてもらっても良いかのゥ?」
「……?!」
その声は唐突だった。
「やっ……あのッ……自分で洗えますから!!」
「そう仰らずに」
「ひぃッ……」
使い慣れたくもなかった城の大入浴場。
普段はエシリヤさんはともかく、エミリアも風呂に入った後の使用人の人たちすらいないような遅い時間帯にそっと使わせてもらっていたのだけど、病み上がりということもあってかほぼ強制的に一緒に入れられることになってしまった。
「当たってっ……当たってますからッ」
「女同士でなにを恥ずかしがることがありますの?」
「いやそういう問題じゃなくっーー、ひぁっ……?!」
「あ、失礼しました?」
慣れない。慣れるわけもない。
自分の体が女であることにはもう諦めたし、子供のころは妹と一緒に風呂にも入っていたからそれ自体に問題はない。いや、あるけど。ないとか言いながらやっぱりあるんだけどっ……。
ただ、妹にはなかった「その感触」だったり、やはり血縁者でない人の裸をまぢかで見るっていうのは、
「んー……アカリさまって変なところで可愛らしいですわねー?」
「いやいや、エシリヤさんが大人なだけだから……」
「そうでしょうか?」
ええ、ほんと、いろんな意味で……。
欲に負けてちらっと見てしまったそれは僕の知る「それ」ではなかった。妹とも、……当然結梨のそれとも比べ物にならないほどに主張している感触に湯船に浸かる以前にのぼせそうになる。
エシリヤさんって着痩せするタイプだよなぁーとは思う。普段から目のやり場には困ってるけど、押さえつけるものがなくなった今ではそれはもうやりたい放題だ。勘弁してくれっ。
「ねぇ、アカリ様……? そのままなにも言わず聞いてくださると嬉しいのですがーー、」
「っ……?!」
そういって明らかに「押し付けられた」感触に言わずもがな、なにも言えなくなる。
ピンッと背筋が強制的に伸び、感覚が研ぎ澄まされる。
泡が、スポンジがっーー、いや、ちょっと待ってこの感触はっ……!!!
「あわわわわ」
口から泡でも吹き出しそうになりながらも肌越しに伝わってくる熱が反して徐々に僕を冷静にさせてくれた。
冗談でくっついたりはしてくるけど、何だか普段のエシリヤさんとは様子が違って思える。
すがるように、僕の肩に頬を埋めて、頬ずりされた時に長い髪が擦れて甘い匂いが広がる。
「エシリヤさん……?」
どうしたんだろうと振り向きたくもなるがそうしたらエシリヤさんごと振り払ってしまいそうで躊躇する。
僕の問いかけに答えはない。
ただ彼女の吐息だけが耳に届き、ドキドキと胸の音だけがこだまする。
「あの子のことを……よろしくお願いいたします」
「……?」
この状況で出てくる名前といえば妹のエミリアか?
話の先が読めず、黙っていると「わたくしは……ついていけませんので」と付け加える。
なるほど、話が読めた。と視線を戻す。完全に事後承諾のようなものだがどうやら僕らの旅にエミリアを同行させたいらしい。
「……とりあえず、湯船に入りませんか。……冷えちゃいますから」
「……はい……」
体の泡を流し、エシリヤさんの手を掴むとその手は思っていたよりも小さかった。
体の大きさ的には僕よりも少し大きいぐらいなんだけど、それでも、「男の僕からすれば」小さく感じられた。
そう年も変わらず、恐らく僕の世界でいえば女子高生なんかやっててもおかしくないハズの彼女はこの国の女王で、……いろんなものを背負い込んでいる。
不思議と、彼女の裸を見ても変な気持ちは湧いてこなかった。
「……湧いてこなかった」
「?」
「いえ、こっちの話ですっ……」
視線をそらしてさっさと湯船に逃げる。
ダメだ、やっぱり目の毒だわ。うん。
「あの……やっぱりそういうことなんですか?」
距離を置いて腰を下ろし、顎までお湯に浸かりながら目配せする。
エシリヤさんもエシリヤさんで僕に視線を合わせようとはしなかった。
「……今回の騒動で国内は混乱しております。しかし、妹は竜宮の巫女としての務めがございます。こんな時にーー、という声も無くはないのですが、だからこそ他国に示さねばならないとも思うのです。我が国に『ドラゴン在り』と」
僕に告げることで自分自身を説得するかのように、ゆっくりと噛み砕いていく。
「政治の道具に使いたくなど有りませんが……、……そうも言っていられないのです」
それは彼女も同じだろう。
エシリヤさん自身も王女という立場だから、ただ、自分がこの国を守れる地位にいるから。
それだけの理由で自分を犠牲にしてでも先陣を切り、戦いにのぞんでいた。
「エミリアも……同じ気持ちだと思います」
「……?」
不安げに揺らぐ瞳が、ようやく僕を捉える。
「あいつもきっと、エシリヤさんとおんなじ気持ちだとは思います」
「……だから、不安なのです」
わかっている。当然だ、この姉妹はそうして国を守ってきた。
そんな二人に僕がかけられる言葉なんて陳腐でしかなく、結局虎の威を借りるだけでしかないんだろうけど、それでも、
「大丈夫、僕が守ります。信じてください」
その威光をふんだんなく使わせてもらおう。
「黒の魔導士として、我が姫に尽くしましょう?」
ちゃかしながらも決意を固める。
この世界に飛ばされて右も左もわからない僕たちを拾ってくれたのはエミリアだ。どのみちなんの手がかりもない、行き先のない旅であるなら彼女の歩みに同行するのも悪くない。
「その代わり、食糧とか、その他諸々……お世話になってもいいですかっ……?」
割とそれに関しては死活問題なので。
冗談と本気の混じり合った提案に暫くの間エシリヤさんは目を丸くしたが、しばらくすると氷が溶け他のように笑いだし、
「もちろんですわっ?」
はにかんで、頷いてくれた。
「ほぅ? その旅路、何処に向かうのか妾も聞かせてもらっても良いかのゥ?」
「……?!」
その声は唐突だった。
0
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
修学旅行のはずが突然異世界に!?
中澤 亮
ファンタジー
高校2年生の才偽琉海(さいぎ るい)は修学旅行のため、学友たちと飛行機に乗っていた。
しかし、その飛行機は不運にも機体を損傷するほどの事故に巻き込まれてしまう。
修学旅行中の高校生たちを乗せた飛行機がとある海域で行方不明に!?
乗客たちはどこへ行ったのか?
主人公は森の中で一人の精霊と出会う。
主人公と精霊のエアリスが織りなす異世界譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる