好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜

ぐう

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アンジェラ編

アンジェラの知る真実

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 国王陛下、王妃様、あの方は宰相閣下だったはず。こんなに高位の方ばかりいらっしゃる中に私は場違いではないかしらとおそるおそる部屋に入る。

 宰相閣下からお話があるようだ。

「さて、このたびはアンジェラ嬢を大変な目に合わせてしまいお詫び申し上げます。マリアンヌ元王女ですが、王太子殿下の婚約者様への傷害の罪と王族と偽っていた罪で処刑されました」

 処刑されました?!

「マリアンヌは騎士爵家の娘が侍女に上がって陛下のお手がついて生まれたと言うことになっておりました」

 王妃様が陛下から身を離そうとしている。
お嫌なんでしょうね。お気持ちは分かります。

「それは正しい情報ではありません。母親は騎士爵の娘ですが、父親は平民でした」

「どう言うことでしょう」

 王妃様の冷たい声が身に染みる。

「マリアンヌの母親は王妃様がお産で陛下と部屋を別けている時に、陛下の部屋付き侍女だったのですが、水差しに媚薬を盛って夜中までクローゼットに隠れて、陛下が水を飲んで苦しみ始めたところに裸で誘惑しました。翌朝、他の侍女が事後であるところを見つけて騒ぎになったのです。媚薬はこの国では使用は禁じられています。毒と媚薬に耐性のある王族ですが、国外から持ち込んだ強力な媚薬でしたので、陛下でも王妃様の香水を付けた侍女を王妃様と混同してしまった。と言うわけです。」

 王妃様が陛下を睨んでいる。私もつい王太子殿下を見てしまった。そうしたら王太子殿下が私の手を握って来た。
 宰相閣下がちらりとこちらを見て咳払いして続けた。

「王族に無礼を働いたということで処分してしまいたかったのですが、たかが侍女が国外の強力な媚薬を手に入れられるはずもない。黒幕がいるだろうとあぶり出そうと、牢に入れておいたのですが、黒幕がわからないうちに妊娠していたことがわかったのです。」

「だれの子かわからないけれど、仮に陛下の子だったら殺せない。とりあえず生ませたのですが幸い女だったので、侍女の親族に育てさせました。侍女はどうしても黒幕を吐かないので処刑されました。」

「ずっと調査していたのですが、やっと侍女の親族の商人が貴族と結託して国外から持ち込んでることがわかって、貴族にも密かに売買されていることがわかりました。
 王女だから引きとれという侍女の親族からの要求を飲んだ振りをして、マリアンヌを手元に置いて囮にしました。マリアンヌに近づく貴族から、本当の黒幕を炙り出せました。ここで名前は言えませんがもう邸を捜索して逮捕しました。すでに貴族牢に入っています。その黒幕が白状して、マリアンヌの本当の父親がわかりました。侍女は妊娠した上で陛下に媚薬を盛ったのです。男子が生まれればその王子を盛り立てて、この国の中枢に入り込もうとしていました。陛下が侍女を気に入って側妾にしてくれるかもという侍女の野望もあったようです。」

「マリアンヌも媚薬を持っていて、高位貴族の嫡子に手を出そうとしていました。媚薬を盛られたのはヘルマン侯爵令息です。婚約したので焦ったのですが、婚姻を結ぶ前になんとかマリアンヌを処分できました。」


 え

 エミールが

 媚薬を盛られた?


 寒気がぞくぞく登って来た。
 


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