24 / 31
蒼太編
蒼太の4
しおりを挟む
今日は大手企業②の冬月 真奈とディナーの約束をしている。
もちろんそれだけで終わる気はない。ここ最近のやり取りで彼女が俺に好意を持ってるのは明白!
いや~モテる男は辛いぜ。
行きつけのホテルで部屋を取ってから店に向かう。
少し早く着いてしまったが待たせるより印象は良い。
少しすると今晩の獲物が登場。
「こんばんわ。」
「やあ、待っていたよ。さっ、早く入ろう。」
さあ、さっさと酔わせちまおう。
そう思っていたが料理も酒も中々美味い。
スポーツの前の良い腹ごしらえになったな。
さて、食事も堪能したしそろそろいいかな。
デザートに差し掛かりスプーンを持とうとした彼女の手を握りテーブルにホテルのカードキーを出す。
もちろんホテルの名前が見えるようにするのも忘れない。
有名ホテルの部屋って女に大切に想われてるって錯覚させるよな。
「今夜は…君の為にラグジュアリーな部屋を用意したんだ。この後は俺がリードするよ。」
キマッタ。
我ながらカッコイイ、完璧、パーフェクト!
彼女もさぞトロ顔を…ん?なんだ?その不味いもの食べた時みたいな顔。
「それは……キモイキモイキモイキモイ無理無理無理っ!」
「え?」
次の瞬間、俺はワインをかけられて大惨事になっていた。しかも何か他の客に取り囲まれてるし!
「くそっ!何だこれ!!」
「もちろん、女の敵の富岡 蒼太の制裁会場ですよ。」
はあ?!意味がわからん!!
この女何言ってんだ?ってよく見るとキープや口説いてる最中の女共が揃ってる…なんでだ?
なんて考えてたらいきなりビンタの嵐。
痛ぇ!てか怖っ!!
なんだよ。お前ら全員猫被ってやがったな!!
うわっちょ!男連れとか勘弁しろよ…。
くそ…顔も身体も全部が痛ぇ…。
「うわぁ…痛そうだな。ぶふっ…」
「まぁこれに懲りたら少しは改心しろよなっ。…そんな情けない姿晒したら誰も振り向かないかもしれないが。」
「…お前ら。」
畜生!なんでこんな下の奴らに笑われなきゃなんねぇんだよ!しかも俺の獲物横取り?!巫山戯んなよ!!
大手企業①は俺の今回の最推しだぞ!この女たちこんな地味なヤツら選ぶとかバカじゃねぇの。
俺は忘れん。お前らの顔絶対に…ん?パラリーガルは何してんだ?
「今の全部撮影させてもらいました~。ばら撒かれたくなかったらなんて言いません。ばら撒きます。」
は?何言ってんの?
「これはラスト、私の肩を勝手に触ってきた分ですっ!」
そこで俺の意識は刈り取られた。
気がつくと俺はビルの隙間で寝ていた。
くそっ…アル●ーニのスーツが汚れたっ!アイツら許さん。
取り敢えずクリーニング代の請求と警察に駆け込んでやるっ!
スマホで近くの警察署を検索すると車で十分程と出たので俺は車で急行した。
「どうされましたか?」
俺は先程店で起きた事を警察官に話した。
会社も名前もわかってる奴ばかりだから逃がしたりはしない。
「では、店に一緒に行きましょう。」
店に着くとCLOSEの看板がドアにかかっているが中の電気はついている。
ドアを開けるとオーナーが対応してくれたがそんな事実は無いと否定してきた。
「そんな訳ないだろ?!防犯カメラの映像とか確認できないか!」
「まあ、そこまで言われるなら…。」
防犯カメラには俺が食事して普通に立ち去る姿が映っている。何故だ?!意味がわからん。
「こちらの思い違いだったようです。御協力ありがとうございました。」
結果、格好と顔の腫れから暴行されたのは認められたがその辺のゴロツキの仕業で見回り強化という話で終わった。くそっ!警察は役に立たない。なら明日の弁護士を雇おう。
来るまで部屋に戻ると珍しくしずかからメッセージが来た。
サービスするから飲みに来ないか…か……この最悪の気分を何とかしたいし…行くか。
「いらっしゃいませ~。あ、トミー待ってたよって凄い顔だね。手当もしてあげるから座って。」
俺はしずかに手当をしてもらうと強めの酒を飲みながら愚痴りまくった。しずかも細かく聞いてくるし余計な事も喋った気はするけどココで何言っても本人には伝わらないしいいだろう。
珍しく飲みすぎたらしく気がついたら俺は自分の部屋にいた。
サイドテーブルに“飲み過ぎには注意ね”ってしずかのメモがあったから送ってくれたのだろう。
って急がないと会社に遅刻だな。
ギリギリ遅刻を免れ会社に着くと、何故かまわりの視線が冷たい気がする。何だ…?
ん?常務からの呼び出し??何かあったか?
「うちの娘から付き合っていると報告がきているんだが本当かね。」
「え、ええ御報告せず申し訳ございません。お嬢様とは…。」
「そうか…なら今日ポストに入っていたこれらは何だろうね。」
見せられたのは色んな女とのメッセージのやり取りとICレコーダー…終わった。これはヤバい。言い訳が思いつかん…。
「君、少し田舎の空気を吸って身を綺麗にした方がいいんじゃないかね。明日から行ってもらうから机は今日中に片付けてくれ。」
FIN
もちろんそれだけで終わる気はない。ここ最近のやり取りで彼女が俺に好意を持ってるのは明白!
いや~モテる男は辛いぜ。
行きつけのホテルで部屋を取ってから店に向かう。
少し早く着いてしまったが待たせるより印象は良い。
少しすると今晩の獲物が登場。
「こんばんわ。」
「やあ、待っていたよ。さっ、早く入ろう。」
さあ、さっさと酔わせちまおう。
そう思っていたが料理も酒も中々美味い。
スポーツの前の良い腹ごしらえになったな。
さて、食事も堪能したしそろそろいいかな。
デザートに差し掛かりスプーンを持とうとした彼女の手を握りテーブルにホテルのカードキーを出す。
もちろんホテルの名前が見えるようにするのも忘れない。
有名ホテルの部屋って女に大切に想われてるって錯覚させるよな。
「今夜は…君の為にラグジュアリーな部屋を用意したんだ。この後は俺がリードするよ。」
キマッタ。
我ながらカッコイイ、完璧、パーフェクト!
彼女もさぞトロ顔を…ん?なんだ?その不味いもの食べた時みたいな顔。
「それは……キモイキモイキモイキモイ無理無理無理っ!」
「え?」
次の瞬間、俺はワインをかけられて大惨事になっていた。しかも何か他の客に取り囲まれてるし!
「くそっ!何だこれ!!」
「もちろん、女の敵の富岡 蒼太の制裁会場ですよ。」
はあ?!意味がわからん!!
この女何言ってんだ?ってよく見るとキープや口説いてる最中の女共が揃ってる…なんでだ?
なんて考えてたらいきなりビンタの嵐。
痛ぇ!てか怖っ!!
なんだよ。お前ら全員猫被ってやがったな!!
うわっちょ!男連れとか勘弁しろよ…。
くそ…顔も身体も全部が痛ぇ…。
「うわぁ…痛そうだな。ぶふっ…」
「まぁこれに懲りたら少しは改心しろよなっ。…そんな情けない姿晒したら誰も振り向かないかもしれないが。」
「…お前ら。」
畜生!なんでこんな下の奴らに笑われなきゃなんねぇんだよ!しかも俺の獲物横取り?!巫山戯んなよ!!
大手企業①は俺の今回の最推しだぞ!この女たちこんな地味なヤツら選ぶとかバカじゃねぇの。
俺は忘れん。お前らの顔絶対に…ん?パラリーガルは何してんだ?
「今の全部撮影させてもらいました~。ばら撒かれたくなかったらなんて言いません。ばら撒きます。」
は?何言ってんの?
「これはラスト、私の肩を勝手に触ってきた分ですっ!」
そこで俺の意識は刈り取られた。
気がつくと俺はビルの隙間で寝ていた。
くそっ…アル●ーニのスーツが汚れたっ!アイツら許さん。
取り敢えずクリーニング代の請求と警察に駆け込んでやるっ!
スマホで近くの警察署を検索すると車で十分程と出たので俺は車で急行した。
「どうされましたか?」
俺は先程店で起きた事を警察官に話した。
会社も名前もわかってる奴ばかりだから逃がしたりはしない。
「では、店に一緒に行きましょう。」
店に着くとCLOSEの看板がドアにかかっているが中の電気はついている。
ドアを開けるとオーナーが対応してくれたがそんな事実は無いと否定してきた。
「そんな訳ないだろ?!防犯カメラの映像とか確認できないか!」
「まあ、そこまで言われるなら…。」
防犯カメラには俺が食事して普通に立ち去る姿が映っている。何故だ?!意味がわからん。
「こちらの思い違いだったようです。御協力ありがとうございました。」
結果、格好と顔の腫れから暴行されたのは認められたがその辺のゴロツキの仕業で見回り強化という話で終わった。くそっ!警察は役に立たない。なら明日の弁護士を雇おう。
来るまで部屋に戻ると珍しくしずかからメッセージが来た。
サービスするから飲みに来ないか…か……この最悪の気分を何とかしたいし…行くか。
「いらっしゃいませ~。あ、トミー待ってたよって凄い顔だね。手当もしてあげるから座って。」
俺はしずかに手当をしてもらうと強めの酒を飲みながら愚痴りまくった。しずかも細かく聞いてくるし余計な事も喋った気はするけどココで何言っても本人には伝わらないしいいだろう。
珍しく飲みすぎたらしく気がついたら俺は自分の部屋にいた。
サイドテーブルに“飲み過ぎには注意ね”ってしずかのメモがあったから送ってくれたのだろう。
って急がないと会社に遅刻だな。
ギリギリ遅刻を免れ会社に着くと、何故かまわりの視線が冷たい気がする。何だ…?
ん?常務からの呼び出し??何かあったか?
「うちの娘から付き合っていると報告がきているんだが本当かね。」
「え、ええ御報告せず申し訳ございません。お嬢様とは…。」
「そうか…なら今日ポストに入っていたこれらは何だろうね。」
見せられたのは色んな女とのメッセージのやり取りとICレコーダー…終わった。これはヤバい。言い訳が思いつかん…。
「君、少し田舎の空気を吸って身を綺麗にした方がいいんじゃないかね。明日から行ってもらうから机は今日中に片付けてくれ。」
FIN
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる