私の歌は誰かの心に届いているんだろか

聖 りんご

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フラゲ

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「皆さんこんばんわ、ユウです。もうすぐクリスマス!皆さんはどう過ごしますか?今日は定番のクリスマスソングを少しアレンジしたものを歌います。聴いてください、All I Want for Christmas Is You。」

皐月は何とか歌いきった。
要との特訓により発音は大分マシになり歌詞は気合いで頭に入れた。録画が終わると今までより大きな達成感があったが、こういう事はこれっきりにしたい。

「今度からちゃんと英語も頑張ろうかな……。」

「頑張って~。」

「安心してくれ。暫くは英語の曲にはしない。」

「そうして下さい…」

機材を片付け撤収すると街はすでにイルミネーションが輝いてクリスマスモード全開だ。

「木が真っ青。」

「そこは綺麗~だろ。」

「最近のイルミネーションやりすぎ感が凄いよね~。」

「え、要様こういうのダメ派?!」

「「街路樹を謎の発光体にされても…」」

「だよね。」

「ね~。」

意外に冷めている女子二人に夢を壊された気分の男二人は女心の難しさを知った。

「ん。」

「ん?」

「しまった。私、弟に漫画買って来てって言われてたんだ…本屋寄ってから帰るから!またね!!」

皐月が反転して走り出した。
要と雪斗は手を振り見送ったが拓海は待つように声をかけながら慌てて後を追う。そんな二人を心の中で羨ましく思いながらも要と雪斗は口には出さずにまた歩き始めた。

「あっ、そうだった~。はい、これあげる。」

要は雪斗に手提げ袋を渡した。
復路の中をのぞくと透明の袋でラッピングされた白いマフラーが見え、雪斗は目を見開いた。

「えっ!か、か要様これはもしや!」

「クリスマスプレゼントだよ~。」

「ええぇぇえ?!」

「クリスマス当日は渡せないからね~。」

まさか要からクリスマスプレゼントを貰えるとは思ってもみなかった雪斗は嬉しさでパニックになる頭を何とか冷静にしようと深呼吸をする。

「あ、ありがとうございます!!大切に飾って崇めて撮影してから厳重に保か「使ってね~?」ん…ほ「使ってね~。」管…はい。大切に使わせていただきます。」

要に念を押され雪斗は仕方なく撮影して丁寧に保管しながら要に会う時に使おうと決めた。
本当は雪斗も要にクリスマスプレゼントを用意しているが、家に置いてきているので今は渡せない。

「俺の家に一回寄っていいですか。俺もクリスマスプレゼント用意してるから渡したいです!」

「いいよ~。何が貰えるのかな~。」

からかうように笑う要に抱き着きたくなる衝動を感じた雪斗だったが心の中で呪文のように「要様は神、触れちゃダメだ。」と唱え続け耐えていた。
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