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終の物語
ありがとう、さようなら
しおりを挟むあの”始の湖”に。
「着いた。相変わらず変わらないのね。この場所は。あの時のあの美しさのまま。」
「ただいま。”私”」
あの湖は、五千年経ってもまったく変わっていなかった。
湖には、精霊達が舞い、話し声が聞こえる。
周りには、とうの昔に滅びたとされる、”月華”が咲いていた。
湖を覗き込むと、”アルと昔の私”がいた。
「あぁ、これでやっと終わる。」
そう呟くと、私の仮面が剥がれ落ちた。
「……まるで、ストーカー、いいえ、ヤンデレじゃない……」
私の目から涙が流れた。
「お母様、いいえ、ナルーシャ、貴女からアルを守れると言うのなら、私は、なんだってする。……この命をかけても……」
…………さようなら、アル…………
…………ありがとう…………
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