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しおりを挟む「先生と一緒なら、世界の終わりも怖くない」
そうでしょ? と首を傾げると、先生が顔を真っ赤にした。
「…え、先生、顔赤いよ?」
「…っ、お前は…人が我慢してるってのに煽りやがって…!」
「…ぅわぁ!」
顔が赤い先生も可愛くて、でも口に出さず事実だけを伝えると、先生は俺を抱いたまま乱暴に立ち上がった。咄嗟に先生の首に手を回して抱きつくと、俺を見下ろした先生は色気たっぷりに笑って言い放った。
「今から帰ってお前を抱く」
「…え!?」
「決定事項だ、反論は認めない」
横暴とも言える強引な決定に、呆然とする俺を抱き直して先生は色気を含んだ不適な笑みを浮かべる。
「今まで待たせた分、ドロドロに愛してやるよ。絶対離してやらねぇからな」
そう言った先生の瞳には欲望が灯っていて、ゾクリ、とさっきとは違う甘い痺れが体を駆け巡った。
「覚悟しろよ?」
「ぜ、善処します…」
想いが通じ合った人は、俺様で、強引だ。
新たに知る意外な一面に、胸は高鳴るばかり。
やられっぱなしは癪だ、いつか絶対仕返ししてやる。
「…先生、」
「うん?」
「愛してますよ」
未来永劫、世界が滅亡するまで、ね?
(………お前、マジで覚悟しろよ?)
(…え、何が?)
(……無意識かよ)
(……?)
(…本当、お前は…)
(…先生?)
((……俺もだよ、ばーか))
((な、何か間違ったこと言ったかな…?))
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