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配膳
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ユウトは声のする方へと視線を移す。まず目に入ったのは草原に敷かれた広い布だった。
その敷物にユウトは見覚えがある。星の大釜の底で食事をした夜に使われていたもののようだった。その上ではリナが座ってカレーを作っていた時のように大きな鍋を温めている。漂う香りはそこから出ているものだとユウトは突き止めた。
敷物のさらに奥の方では夕闇にまぎれるように多くのクロネコテンがハイゴブリンの四姉妹と共にはしゃぎ回る。そしてその光景をレナとメルが話しながら眺めていた。
ユウトは吸い寄せられるように小さな歩幅で少しづつ進み始める。セブルとヴァルはユウトの後ろからついてきていた。
四姉妹とクロネコテン達はふと何かに気づいたようにぴたりと動きを止める。そしてユウトの方を見た。
「あっ!ユウトだよ」「起きたんだ」
「一人で大丈夫なの?」「・・・歩いてる」
四姉妹は声を上げてぱっと弾けるようにユウトの元へと走り出す。そんな四姉妹の行動にレナやメル、リナもユウトに気づいた。
その場にそろっている全員の視線が集中するのを感じてユウトは気恥ずかしくなる。軽く手を上げながら「や、やぁ」と小さく挨拶をしながら歩み止めずに進み続けた。
ユウトのそばへと走り寄ってきた四姉妹はユウトと横に並んで進む速度を合わせると、ユウトを観察するように横から見上げる。何も言わず物珍し気に覗き込む四姉妹にユウトはどう反応していいのかわからず、そのまま歩き続けて敷物の前までやってきた。
大鍋の前に座るリナがユウトに顔を向けて尋ねる。
「身体の調子はどうかしら?」
「まだ、ちょっとだるいくらいかな。わるくはないと思う。だいぶ楽になってる」
リナへ返答している間にレナがユウトのそばへと歩いてきた。
「無理してないでしょうね?」
「大丈夫、大丈夫。ははは」
詰め寄りながらいぶかし気な目で確認してくるレナ。ユウトはたじたじになりながら答えた。
「ほんとうにぃ?」
レナはさらにずいっと腰を折ってユウトに顔を寄せながらさらに問う。思わずのけぞったユウトの腹からくぐもった音がぐうぅと鳴った。
ユウトの反応に驚いたようにレナは硬直する。そして四姉妹の笑い声が高らかに響いた。
レナは顔を伏せ、はっと息をはく。そしてまっすぐ立ち直し、腰に手を当てて困ったような笑顔を見せた。
「本当に調子はよさそうね。あたしもおなかへっちゃった」
四姉妹の笑い声の中、レナを見上げるユウトもつられて自嘲の息が漏れる。そしてばつの悪さから首の後ろをさすった。
そこへリナが四姉妹の笑を吹き飛ばす声量で語りかける。
「さあ、できたわ!夕食にしましょ。ほらっ、みんな準備して」
リナの一声を皮切りに四姉妹ははしゃぎながらもすぐさま駆け出していった。
レナもその場を離れ、メルの方へと向かっていく。残されたユウトにリナが声を掛けた。
「ユウトさんは座って待ってて。すぐに準備が整うわ」
ユウトはリナに促され、敷物の上に上がると胡坐をかいて座り込む。丸まったユウトの背中を身体を広げたセブルに覆ってもらいながら順調に進められていく食事の準備を眺めた。
四姉妹達は木製の器と匙を持ち出し、布で拭いている。レナとメルは大きな袋を運び出していた。
クロネコテン達はレナ達が運んできた大袋の前に行儀よく列を形成しはじめる。そして先頭のクロネコテンから人型をとるとレナから器を両手で受け取り、メルに掲げた。メルはその器に大袋から何か粒状の何かをすくって入れてやる。受け取ったクロネコテンはなんとなくうれしそうに列から離れていった。
その一連の動作が繰り返さ、大袋の中身はみるみるうちに減っていく。受け取ったクロネコテン達は敷物の周りに集まり、器を地べたに置いてネコテンの姿に戻るとじっと何かを待っていた。
「あのあの、ユウトさんっ」
「うん?どうしたセブル」
ぼうっと眺めるユウトにセブルがもじもじしながら声を掛けてくる。
「ボクも食事をもらいに行っても、いいですか?」
「あっ、そっか。気づかなくてすまない。遠慮せずに行ってくれ」
「いえいえそんな、ちょっと行ってきます」
そう言ってセブルはささっとネコテンの姿に戻り、素早く走り抜けて列の最後尾へと並んだ。セブルの前で順番を待つクロネコテンがセブルに気づくと親し気に頭を寄せる。セブルは嫌がるそぶりを見せず一緒に進んでいった。
そんなクロネコテン達の様子を眺めていたユウトは空腹を刺激する香りがより強く増したに気づく。漂ってくる香りの方向へと強制的に視線が引っ張られた。ちょうどリナが大鍋の蓋を開け、四姉妹が用意した器に大鍋の中身をよそっているところだった。
四姉妹は連携してよそった器を等間隔に敷物の上へ並べていく。そして最後にユウトの所へ器が運ばれてきた。四姉妹のうちの一人がユウトに匙が乗せられた器を両手で差し出す。緊張したような面持ちで差し出された器をユウトは笑顔で受け取った。
「ありがとう」
ユウトは両手で器を受け取りながら礼を言う。すると緊張していた表情がむずがゆそうに動き何も言わずに他の三人の姉妹の元へと返っていった。
その敷物にユウトは見覚えがある。星の大釜の底で食事をした夜に使われていたもののようだった。その上ではリナが座ってカレーを作っていた時のように大きな鍋を温めている。漂う香りはそこから出ているものだとユウトは突き止めた。
敷物のさらに奥の方では夕闇にまぎれるように多くのクロネコテンがハイゴブリンの四姉妹と共にはしゃぎ回る。そしてその光景をレナとメルが話しながら眺めていた。
ユウトは吸い寄せられるように小さな歩幅で少しづつ進み始める。セブルとヴァルはユウトの後ろからついてきていた。
四姉妹とクロネコテン達はふと何かに気づいたようにぴたりと動きを止める。そしてユウトの方を見た。
「あっ!ユウトだよ」「起きたんだ」
「一人で大丈夫なの?」「・・・歩いてる」
四姉妹は声を上げてぱっと弾けるようにユウトの元へと走り出す。そんな四姉妹の行動にレナやメル、リナもユウトに気づいた。
その場にそろっている全員の視線が集中するのを感じてユウトは気恥ずかしくなる。軽く手を上げながら「や、やぁ」と小さく挨拶をしながら歩み止めずに進み続けた。
ユウトのそばへと走り寄ってきた四姉妹はユウトと横に並んで進む速度を合わせると、ユウトを観察するように横から見上げる。何も言わず物珍し気に覗き込む四姉妹にユウトはどう反応していいのかわからず、そのまま歩き続けて敷物の前までやってきた。
大鍋の前に座るリナがユウトに顔を向けて尋ねる。
「身体の調子はどうかしら?」
「まだ、ちょっとだるいくらいかな。わるくはないと思う。だいぶ楽になってる」
リナへ返答している間にレナがユウトのそばへと歩いてきた。
「無理してないでしょうね?」
「大丈夫、大丈夫。ははは」
詰め寄りながらいぶかし気な目で確認してくるレナ。ユウトはたじたじになりながら答えた。
「ほんとうにぃ?」
レナはさらにずいっと腰を折ってユウトに顔を寄せながらさらに問う。思わずのけぞったユウトの腹からくぐもった音がぐうぅと鳴った。
ユウトの反応に驚いたようにレナは硬直する。そして四姉妹の笑い声が高らかに響いた。
レナは顔を伏せ、はっと息をはく。そしてまっすぐ立ち直し、腰に手を当てて困ったような笑顔を見せた。
「本当に調子はよさそうね。あたしもおなかへっちゃった」
四姉妹の笑い声の中、レナを見上げるユウトもつられて自嘲の息が漏れる。そしてばつの悪さから首の後ろをさすった。
そこへリナが四姉妹の笑を吹き飛ばす声量で語りかける。
「さあ、できたわ!夕食にしましょ。ほらっ、みんな準備して」
リナの一声を皮切りに四姉妹ははしゃぎながらもすぐさま駆け出していった。
レナもその場を離れ、メルの方へと向かっていく。残されたユウトにリナが声を掛けた。
「ユウトさんは座って待ってて。すぐに準備が整うわ」
ユウトはリナに促され、敷物の上に上がると胡坐をかいて座り込む。丸まったユウトの背中を身体を広げたセブルに覆ってもらいながら順調に進められていく食事の準備を眺めた。
四姉妹達は木製の器と匙を持ち出し、布で拭いている。レナとメルは大きな袋を運び出していた。
クロネコテン達はレナ達が運んできた大袋の前に行儀よく列を形成しはじめる。そして先頭のクロネコテンから人型をとるとレナから器を両手で受け取り、メルに掲げた。メルはその器に大袋から何か粒状の何かをすくって入れてやる。受け取ったクロネコテンはなんとなくうれしそうに列から離れていった。
その一連の動作が繰り返さ、大袋の中身はみるみるうちに減っていく。受け取ったクロネコテン達は敷物の周りに集まり、器を地べたに置いてネコテンの姿に戻るとじっと何かを待っていた。
「あのあの、ユウトさんっ」
「うん?どうしたセブル」
ぼうっと眺めるユウトにセブルがもじもじしながら声を掛けてくる。
「ボクも食事をもらいに行っても、いいですか?」
「あっ、そっか。気づかなくてすまない。遠慮せずに行ってくれ」
「いえいえそんな、ちょっと行ってきます」
そう言ってセブルはささっとネコテンの姿に戻り、素早く走り抜けて列の最後尾へと並んだ。セブルの前で順番を待つクロネコテンがセブルに気づくと親し気に頭を寄せる。セブルは嫌がるそぶりを見せず一緒に進んでいった。
そんなクロネコテン達の様子を眺めていたユウトは空腹を刺激する香りがより強く増したに気づく。漂ってくる香りの方向へと強制的に視線が引っ張られた。ちょうどリナが大鍋の蓋を開け、四姉妹が用意した器に大鍋の中身をよそっているところだった。
四姉妹は連携してよそった器を等間隔に敷物の上へ並べていく。そして最後にユウトの所へ器が運ばれてきた。四姉妹のうちの一人がユウトに匙が乗せられた器を両手で差し出す。緊張したような面持ちで差し出された器をユウトは笑顔で受け取った。
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ユウトは両手で器を受け取りながら礼を言う。すると緊張していた表情がむずがゆそうに動き何も言わずに他の三人の姉妹の元へと返っていった。
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