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第23話 いつだってそばにいたんだ
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「大丈夫そんなことさせない。リィナは私が必ず守るから」
私はリィナに約束を交わすように力強く言った。
「ふふふ、クレアまるでお母さんみたい」
リィナが腕をまわす力を強め、私の背中に顔を擦りつけた。
そして優しい声で私に言った。
「クレア私はここまで。この先にはいけない」
「え?何言ってるだよリィナ」
「この世界にはまだ沢山の人達が住んでる。その人達を犠牲にはできない。私がクレアにしたように、彼らにも私の助けが必要してるわ」
「リィナ、君はどうなる?あんなのに捕まったら……君が救われなきゃ私はなんのために」
「クレアありがとう。私はこの心の凍てついた世界であなたの心の温かさに触れた。体は捉えられても、心はあなたに救われたの。
何年かかるかわからない、でも私もクレアのように強くならないとね。だから振り向かないで行って」
するとリィナの身体は実態をなくしバイクは突然軽くなる。私はすぐに振り返るとリィナな後方に立ち尽くしこちらに小さく手を振っていた。
「リィナ」
私はアクセルを止め次にブレーキに握ろうとしたその時だった。
声が聞こえてきたリィナの声だ。
「アクセルを緩めないで、体は離れ離れになっても心はいつもあなたと共にあるわ。
だから恐れないであなたなら1人でもきっと外の世界に出られる」
リィナの幻影が私を抱きしめ、私の耳元でささやいた。そしてリィナ私に約束を持ちかけた。
「クレア愛してる。これまでも、そしてこれからも。
あなたがどこに行こうと必ず見つけてみせるから、それまでの少しの間お別れ」
その言葉を最後に幻影は私の中へ姿を消していった。
この温もり、私は知ってる。ずっと感じてきた、ずっと追い求めてきたんだ。
人はなんで失ってからはじめて気付くんだろう。
お母さんはずっと私のそばにいたんだ。
リィナは私のお母さんだったんだ。なんでこんなに近くにいたのに気が付かなったんだろう。
リィナの言い付け通り私は振り向かなかった。
やっとお母さんを見つけたのに、後ろを振り返ればお母さんがいるこにそれができないのが悲しかった。
でも私は必死に我慢したその現れが私のの目から溢れそれが風をきり後ろへとこぼれていく。
私はリィナとの明日を手に入れるためにこの世界を出ようとした。
でもそれを失った今、私は何のためにこの世界から出るのだろう?
リィナがそれを望んでくれている、そのためだけに私は世界を出る。その先にある世界に希望を託して。
一粒の涙が母親の手に届く。
「あなたの気持ち受け取ったわ、あなたももう立派な大人になれたのね。
これからはもう私のあとを追うこともないでしょう」
「ごめんなさいクレア、私あなたに2つも嘘をついてしまった。お母さんを許してね。
でもみんな貴方がこの世界を抜け出す立派な姿を見たはず、後は彼等次第、出口はあなたが示したのだから」
「ああクレア、私の愛しき娘。もう思い残すことはない」
リィナがゆっくり目を閉じ、無数の触手が彼女を呑み込むと、触手達はマザーセントラルへと進路を戻し、マザーシステムの暴走はようやく止まった。
私はリィナに約束を交わすように力強く言った。
「ふふふ、クレアまるでお母さんみたい」
リィナが腕をまわす力を強め、私の背中に顔を擦りつけた。
そして優しい声で私に言った。
「クレア私はここまで。この先にはいけない」
「え?何言ってるだよリィナ」
「この世界にはまだ沢山の人達が住んでる。その人達を犠牲にはできない。私がクレアにしたように、彼らにも私の助けが必要してるわ」
「リィナ、君はどうなる?あんなのに捕まったら……君が救われなきゃ私はなんのために」
「クレアありがとう。私はこの心の凍てついた世界であなたの心の温かさに触れた。体は捉えられても、心はあなたに救われたの。
何年かかるかわからない、でも私もクレアのように強くならないとね。だから振り向かないで行って」
するとリィナの身体は実態をなくしバイクは突然軽くなる。私はすぐに振り返るとリィナな後方に立ち尽くしこちらに小さく手を振っていた。
「リィナ」
私はアクセルを止め次にブレーキに握ろうとしたその時だった。
声が聞こえてきたリィナの声だ。
「アクセルを緩めないで、体は離れ離れになっても心はいつもあなたと共にあるわ。
だから恐れないであなたなら1人でもきっと外の世界に出られる」
リィナの幻影が私を抱きしめ、私の耳元でささやいた。そしてリィナ私に約束を持ちかけた。
「クレア愛してる。これまでも、そしてこれからも。
あなたがどこに行こうと必ず見つけてみせるから、それまでの少しの間お別れ」
その言葉を最後に幻影は私の中へ姿を消していった。
この温もり、私は知ってる。ずっと感じてきた、ずっと追い求めてきたんだ。
人はなんで失ってからはじめて気付くんだろう。
お母さんはずっと私のそばにいたんだ。
リィナは私のお母さんだったんだ。なんでこんなに近くにいたのに気が付かなったんだろう。
リィナの言い付け通り私は振り向かなかった。
やっとお母さんを見つけたのに、後ろを振り返ればお母さんがいるこにそれができないのが悲しかった。
でも私は必死に我慢したその現れが私のの目から溢れそれが風をきり後ろへとこぼれていく。
私はリィナとの明日を手に入れるためにこの世界を出ようとした。
でもそれを失った今、私は何のためにこの世界から出るのだろう?
リィナがそれを望んでくれている、そのためだけに私は世界を出る。その先にある世界に希望を託して。
一粒の涙が母親の手に届く。
「あなたの気持ち受け取ったわ、あなたももう立派な大人になれたのね。
これからはもう私のあとを追うこともないでしょう」
「ごめんなさいクレア、私あなたに2つも嘘をついてしまった。お母さんを許してね。
でもみんな貴方がこの世界を抜け出す立派な姿を見たはず、後は彼等次第、出口はあなたが示したのだから」
「ああクレア、私の愛しき娘。もう思い残すことはない」
リィナがゆっくり目を閉じ、無数の触手が彼女を呑み込むと、触手達はマザーセントラルへと進路を戻し、マザーシステムの暴走はようやく止まった。
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