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第一章 後編
第38話 過去の答え
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牢の三角窓に掴まり私はリップの到着を心待ちしていた。
私の放った光は黄色い光、リィズさん、リップが放ったものも同じく黄色だった。
だったらルヴィーさんが見せたあの赤い光りはなんだったんだろう?
少し気になったけど、今考えても答えはでそうにない。
「そうだ」
私はその中で、ルヴィーさんが手に持ったまま、その光を放っているのを思い出した。
右耳のイヤリングを外してみると光は継続して光り続けた。
「キレイ」
光をだすイヤリングも赤く淡く発光し、なんとも神秘的な光だ。
私がイヤリングに見惚れていると後ろから不意に声が聞こえてきた。
「アサなにしてんだい?」
ルヴィーさんの声だ。私は慌ててなんとかしようとしたが、どうしようもなく、三角窓の縁にイヤリングを置き、そのまま体勢を崩して倒れて込んでしまった。
「ドジだねアサったら」
倒れた私の前にしゃがみ込みルヴィーさんが言った。
「ここから出れるかなーなんて、あははは」
私が笑って誤魔化しすと「アサって頭悪いのね、そこから落ちたら、それこそ地獄行きだよ」
ルヴィーさんはイヤリングの光りには気付いてないみたい。ルヴィーさんの姿勢を低く維持するために出来るだけこの体勢で話を進めなきゃ。
そう言えばルヴィーさんがいつもの調子に戻ってる。どっちが本当のルヴィーさんか分からず私は混乱した。
「ルヴィーさんここに何しにきたんですか?」
「いやすまないと思ってね。罪人でもあるまいし、こんな場所じゃ可哀想だろ、場所を変えよう」
ルヴィーさんが私に笑いかけ片腕を差し出した。
私が腕を伸ばすとルヴィーさんは私の手首に手錠をかけた。
「えっルヴィーさん?」
私はまた騙されたのか。
「はいもう片方」
ルヴィーさんは坦々といい私のもうひとつの腕にも錠をかけた。
「これでよしと」
ルヴィーさんは笑みを浮かべて満足そう。
「ルヴィーさん全然良くありませんよ」
「ここから出すには君を囚人として扱いわないといけないからね」
「なるほど」っと思ったがなんだかまたルヴィーさんに乗せられてるような気がする。
「そんな事言ってどこに連れ込むつもりですか」
「私が昔使ってた部屋さ」
ルヴィーさんの使ってた部屋か。私は腰が抜けたふりをしてルヴィーさんの背中につかまりおんぶされた。
後ろを振り返りイヤリングの光を見つめる。リップ……
「アサここからは歩ける?」
「はい」
私は仮拘束所の入り口で下ろされた。
「囚人を介抱してると思われたら、私も怪しまれるからね。ほら」
私は両腕をルヴィーさんに捕まれ誘導されていく。通路を見渡したがカイトがいない。こんなときにどこ行っちゃったのかしら?
私は同階の西の連絡通路を渡った。確かここはカイトが行ってた軍事施設。ルヴィーさんも軍人さんだから無理もないか。
「さてここだ、少し狭いがさっきよりはましだろ」
私はルヴィーさんの部屋につれてこられた。
「本が沢山」
本棚が列をつくりまるで小さな図書館だ。
「ここは私が書斎として使っていた部屋だからね、当時は色んな本を読み漁ったもんさ」
ルヴィーさんってこう見えて勉強家なんだ。
「手だしな」
ルヴィーさんにそう言われ手をだすと手錠を外してくれた。
「ありがとう--ございます」
ルヴィーさんのこと少し疑ってたけど本当に部屋を移動しただけだった。
「アサここで大人しくしときな、本は自由に読んでいいからさ」
立ち去ろうとしたルヴィーさんを私は引き留めた。
「ルヴィーさん--」
「ん?」
体を背にルヴィーさんは頭だけをこちらに向けた。
「--私たち以前、お会いしたことありますよね?」
「当たり前じゃない、昨日の話だよ」
「違います。もっと昔、わたしがまだ小さかった時に」
「王室で(死ぬのは怖いだろ。ならば従うんだ)そう言われましたよね。それで思い出したんです」
「私は以前にもあなたに捕まり、そして当時私は父親に助けてもらっていました」
そこまで聞いてルヴィーさんの目付きがかわり、こちらに完全に振り返った。
「そうだね。運命の巡り合わせとは分からないものだ」
「教えて下さいルヴィーさん、どうして私はあの時捕まっていたのか」
「私が当時騎士隊長をつとめていたときだ。王都バルセルラで一大事件が起きた」
「事件ですか」
「国王陛下が東の国に捕まってしまったんだ」
「当時のバルセルラは戦続きで、兵力が疲弊してることもあり、王の救出作戦は小数精鋭で敵に見つかれずの隠密作戦に決定した。その時に組まされた一人が私と同じ騎士隊長をつとめていたお前の父親だったんだ」
「お父さんが軍人?嘘、だってお父さんはただの農民だよ」
「私が彼を軍から、いやバルセルラから追放させてしまった」
「え」
「私と彼は当時誰もが認める程のライバル関係にあった。剣技では互角だった。しかし彼はどんどん人望つけ気付いたら、実力では埋まらない壁がそこにはあった。
俺は奴のやり方が気にくわなかった、実力でしめすのではなく、王にとりいり評価をあげる奴を。
だから王が捕らえられいると聞いた時私に悪魔が囁いた。アサ、君を誘拐してやつを試したんだ。お前の王に対する忠誠心が本物ならば簡単な選択だ。
でも彼は君を選んでしまった。そして私が陛下を塔から救い出し、アルバトラが娘を優先したことを知った陛下は激昂し、彼を法廷に立てて裁判の後、死刑を命じた。
でもそれは私の望む結果じゃなかった。私は奴が降格して私の下にさえなればそれでよかった。それを嘲笑いお前は間違っていたんだといえればそれで。
私は計算が狂い動揺し、あろうことか奴を庇い、今までの功績を盾に王を説得させたんだ。
それで下された判決が永久にバルセルラからの追放。
奴の旅立つ時に私は奴を出迎えた。その時の会話は今でもはっきり覚えているよ」
「心機臭い顔すんなよ」
「ルヴィーお前の仕業であろう」
誰から聞いたか知らんが奴は勘づいていた。
「知らないなぁ」
勘付かれようが奴ともこれで終わり私は厄介を避けるためしらを切り通した。
でも次のアルバトラの言葉は私にとって意外のものだった。
「お前にこんなことをいうのは変かもしれんが、ありがとう。お前に助けられた」
「私はそこではじめて気づいた、私はもう奴に挑戦できない。壁は越えるためにそこにあったんだ。私の中には奴への敗北しか残されていなかった。
それ以来私の中の何かが崩れさったのか、脱け殻のようになり、そこから私が軍を去るのに時間はかからなかった。
あとは知っての通りルドワンに入り浸る毎日さ」
「この事件が終わるまでここに身を潜めるといい。時期に君のお母さんが迎えにくるだろう」
「お母さんが?どういうことですか?」
「詳しいことはこの手紙に書いてある」
「それじゃールヴィーさんは、ルヴィーさんはこれからどうするんですか?」
「私はこれから戦闘艦で竜のアジトに向かう」
「竜を滅ぼすつもりですか?竜は一頭だけじゃないんですよ」
「知っているよ」
「アジトを襲えば、何千頭の竜がバルセルラを襲うはずです」
「知っている。でもこうするしか方法がないんだ。この選択が私を縛り続けたものを解放してくれる」
「全然わかりませんよ。みんな死んじゃうんですよ。大切な人がまた失えば世界にかなしくみが広がります。
ルヴィーさんだって大切な者を失う痛みを知ってるはずです」
「う」
ルヴィーさんの脳裏にお父さん浮かび上がる。
「過ちをくりかえすんですか?結果が分かってるのにそれでもやるんですか?
ルヴィーさんはいい人なのか悪い人なのか全然わかりませんよ」
私は感情を爆発させ号泣してしまった。涙をいくら拭っても、また大粒の涙がこぼれた。
そんな私をルヴィーさんはやさしく抱き締めてくれた。そして耳元でささやく。
「バルセルラは西南地区を統治するに値しない街に成り下がってしまった。ここまでの発展をしたのにまだ都市開発を進める方針を固めるときいた。
バルセルラばかり優遇され、その尻拭いをするのが辺境の村々、高度な生活を維持させようと税収はあがり、市民の生活は困窮の一途を辿るだろう。
もうそろそろ潮時なんだよ」
「でも竜もそこで暮らす人も何も悪いことしてないのよ」
私は涙ながらに訴えかけた。
「犠牲なしにみんな幸せになれればいいんだけどね、でも神は全員に幸福を差し上げてはくれないんだよ」
私は泣きじゃぐり言葉を出せなかった。
「アサ竜のことは私に任せておくれ。そして今から言う事をしっかりお聞き、村の西の高台にサイレンがある母とここをでた後、それで住民を避難させるんだ」
私の放った光は黄色い光、リィズさん、リップが放ったものも同じく黄色だった。
だったらルヴィーさんが見せたあの赤い光りはなんだったんだろう?
少し気になったけど、今考えても答えはでそうにない。
「そうだ」
私はその中で、ルヴィーさんが手に持ったまま、その光を放っているのを思い出した。
右耳のイヤリングを外してみると光は継続して光り続けた。
「キレイ」
光をだすイヤリングも赤く淡く発光し、なんとも神秘的な光だ。
私がイヤリングに見惚れていると後ろから不意に声が聞こえてきた。
「アサなにしてんだい?」
ルヴィーさんの声だ。私は慌ててなんとかしようとしたが、どうしようもなく、三角窓の縁にイヤリングを置き、そのまま体勢を崩して倒れて込んでしまった。
「ドジだねアサったら」
倒れた私の前にしゃがみ込みルヴィーさんが言った。
「ここから出れるかなーなんて、あははは」
私が笑って誤魔化しすと「アサって頭悪いのね、そこから落ちたら、それこそ地獄行きだよ」
ルヴィーさんはイヤリングの光りには気付いてないみたい。ルヴィーさんの姿勢を低く維持するために出来るだけこの体勢で話を進めなきゃ。
そう言えばルヴィーさんがいつもの調子に戻ってる。どっちが本当のルヴィーさんか分からず私は混乱した。
「ルヴィーさんここに何しにきたんですか?」
「いやすまないと思ってね。罪人でもあるまいし、こんな場所じゃ可哀想だろ、場所を変えよう」
ルヴィーさんが私に笑いかけ片腕を差し出した。
私が腕を伸ばすとルヴィーさんは私の手首に手錠をかけた。
「えっルヴィーさん?」
私はまた騙されたのか。
「はいもう片方」
ルヴィーさんは坦々といい私のもうひとつの腕にも錠をかけた。
「これでよしと」
ルヴィーさんは笑みを浮かべて満足そう。
「ルヴィーさん全然良くありませんよ」
「ここから出すには君を囚人として扱いわないといけないからね」
「なるほど」っと思ったがなんだかまたルヴィーさんに乗せられてるような気がする。
「そんな事言ってどこに連れ込むつもりですか」
「私が昔使ってた部屋さ」
ルヴィーさんの使ってた部屋か。私は腰が抜けたふりをしてルヴィーさんの背中につかまりおんぶされた。
後ろを振り返りイヤリングの光を見つめる。リップ……
「アサここからは歩ける?」
「はい」
私は仮拘束所の入り口で下ろされた。
「囚人を介抱してると思われたら、私も怪しまれるからね。ほら」
私は両腕をルヴィーさんに捕まれ誘導されていく。通路を見渡したがカイトがいない。こんなときにどこ行っちゃったのかしら?
私は同階の西の連絡通路を渡った。確かここはカイトが行ってた軍事施設。ルヴィーさんも軍人さんだから無理もないか。
「さてここだ、少し狭いがさっきよりはましだろ」
私はルヴィーさんの部屋につれてこられた。
「本が沢山」
本棚が列をつくりまるで小さな図書館だ。
「ここは私が書斎として使っていた部屋だからね、当時は色んな本を読み漁ったもんさ」
ルヴィーさんってこう見えて勉強家なんだ。
「手だしな」
ルヴィーさんにそう言われ手をだすと手錠を外してくれた。
「ありがとう--ございます」
ルヴィーさんのこと少し疑ってたけど本当に部屋を移動しただけだった。
「アサここで大人しくしときな、本は自由に読んでいいからさ」
立ち去ろうとしたルヴィーさんを私は引き留めた。
「ルヴィーさん--」
「ん?」
体を背にルヴィーさんは頭だけをこちらに向けた。
「--私たち以前、お会いしたことありますよね?」
「当たり前じゃない、昨日の話だよ」
「違います。もっと昔、わたしがまだ小さかった時に」
「王室で(死ぬのは怖いだろ。ならば従うんだ)そう言われましたよね。それで思い出したんです」
「私は以前にもあなたに捕まり、そして当時私は父親に助けてもらっていました」
そこまで聞いてルヴィーさんの目付きがかわり、こちらに完全に振り返った。
「そうだね。運命の巡り合わせとは分からないものだ」
「教えて下さいルヴィーさん、どうして私はあの時捕まっていたのか」
「私が当時騎士隊長をつとめていたときだ。王都バルセルラで一大事件が起きた」
「事件ですか」
「国王陛下が東の国に捕まってしまったんだ」
「当時のバルセルラは戦続きで、兵力が疲弊してることもあり、王の救出作戦は小数精鋭で敵に見つかれずの隠密作戦に決定した。その時に組まされた一人が私と同じ騎士隊長をつとめていたお前の父親だったんだ」
「お父さんが軍人?嘘、だってお父さんはただの農民だよ」
「私が彼を軍から、いやバルセルラから追放させてしまった」
「え」
「私と彼は当時誰もが認める程のライバル関係にあった。剣技では互角だった。しかし彼はどんどん人望つけ気付いたら、実力では埋まらない壁がそこにはあった。
俺は奴のやり方が気にくわなかった、実力でしめすのではなく、王にとりいり評価をあげる奴を。
だから王が捕らえられいると聞いた時私に悪魔が囁いた。アサ、君を誘拐してやつを試したんだ。お前の王に対する忠誠心が本物ならば簡単な選択だ。
でも彼は君を選んでしまった。そして私が陛下を塔から救い出し、アルバトラが娘を優先したことを知った陛下は激昂し、彼を法廷に立てて裁判の後、死刑を命じた。
でもそれは私の望む結果じゃなかった。私は奴が降格して私の下にさえなればそれでよかった。それを嘲笑いお前は間違っていたんだといえればそれで。
私は計算が狂い動揺し、あろうことか奴を庇い、今までの功績を盾に王を説得させたんだ。
それで下された判決が永久にバルセルラからの追放。
奴の旅立つ時に私は奴を出迎えた。その時の会話は今でもはっきり覚えているよ」
「心機臭い顔すんなよ」
「ルヴィーお前の仕業であろう」
誰から聞いたか知らんが奴は勘づいていた。
「知らないなぁ」
勘付かれようが奴ともこれで終わり私は厄介を避けるためしらを切り通した。
でも次のアルバトラの言葉は私にとって意外のものだった。
「お前にこんなことをいうのは変かもしれんが、ありがとう。お前に助けられた」
「私はそこではじめて気づいた、私はもう奴に挑戦できない。壁は越えるためにそこにあったんだ。私の中には奴への敗北しか残されていなかった。
それ以来私の中の何かが崩れさったのか、脱け殻のようになり、そこから私が軍を去るのに時間はかからなかった。
あとは知っての通りルドワンに入り浸る毎日さ」
「この事件が終わるまでここに身を潜めるといい。時期に君のお母さんが迎えにくるだろう」
「お母さんが?どういうことですか?」
「詳しいことはこの手紙に書いてある」
「それじゃールヴィーさんは、ルヴィーさんはこれからどうするんですか?」
「私はこれから戦闘艦で竜のアジトに向かう」
「竜を滅ぼすつもりですか?竜は一頭だけじゃないんですよ」
「知っているよ」
「アジトを襲えば、何千頭の竜がバルセルラを襲うはずです」
「知っている。でもこうするしか方法がないんだ。この選択が私を縛り続けたものを解放してくれる」
「全然わかりませんよ。みんな死んじゃうんですよ。大切な人がまた失えば世界にかなしくみが広がります。
ルヴィーさんだって大切な者を失う痛みを知ってるはずです」
「う」
ルヴィーさんの脳裏にお父さん浮かび上がる。
「過ちをくりかえすんですか?結果が分かってるのにそれでもやるんですか?
ルヴィーさんはいい人なのか悪い人なのか全然わかりませんよ」
私は感情を爆発させ号泣してしまった。涙をいくら拭っても、また大粒の涙がこぼれた。
そんな私をルヴィーさんはやさしく抱き締めてくれた。そして耳元でささやく。
「バルセルラは西南地区を統治するに値しない街に成り下がってしまった。ここまでの発展をしたのにまだ都市開発を進める方針を固めるときいた。
バルセルラばかり優遇され、その尻拭いをするのが辺境の村々、高度な生活を維持させようと税収はあがり、市民の生活は困窮の一途を辿るだろう。
もうそろそろ潮時なんだよ」
「でも竜もそこで暮らす人も何も悪いことしてないのよ」
私は涙ながらに訴えかけた。
「犠牲なしにみんな幸せになれればいいんだけどね、でも神は全員に幸福を差し上げてはくれないんだよ」
私は泣きじゃぐり言葉を出せなかった。
「アサ竜のことは私に任せておくれ。そして今から言う事をしっかりお聞き、村の西の高台にサイレンがある母とここをでた後、それで住民を避難させるんだ」
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