アサの旅。竜の母親をさがして〜

アッシュ

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第3章 エルヤ編

第1話 ハレルヤ

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 私はあれからカイトとリップと共に色んな村々を回って旅を続けていた。その中で気付いた事は、どの村でも多かれ少なかれ何かしらの問題を抱えていたことだ。
 私達は自分たちに出来ることは無償で協力したし、その中で人々が竜を好意的に受け入れられたらそれで良かった。

 それから1年して旅を終えて、体を癒やすためにアイリスに帰ってきたが、ずっと花に囲まれた生活をおくるも、気が休まらず落ち着かないので、隣町のトルーカ村に移住することにした。

 私が24歳を迎えた時、カイトからプロポーズを受け、アイリスの花の咲き誇る丘で結婚式を開いた。お母さん、お父さん、ジョセ、カトリーヌさん、ポルンさん、エルザさん、アーロイさん、ジュエルさん等みんな出席してくれて私達を祝ってくれた。

 そして現在26歳の私はカイトとリップとそして二人の子供に囲まれて、トルーカ村にて幸せな日々を送っている。
 双子でどちらも2歳、男の子がハル、女の子がエルヤだ。
 名前は私がつけたもので、神様の祝福がいつまでもありますようにとハレルヤから取られている。
 ハルは勝ち気な性格で父親のカイトに似てる部分がある。逆にエルヤは臆病な所があって母親の私から離れようとしない。見た目はお母さんが言うには小さい頃の私と瓜二つだそうだ。どちらも愛すべき私の子供達だ。
 
 「ただいま」
 夕日が暮れる頃、カイトが近くの川から釣りを終えて帰ってきた。

 「おかえりあなた。魚は取れた?」
 私がカイトに聞くと魚が入ってるボックスを上にあげ、中で魚が飛び跳ねる音が聞こえてきた。

 「アサ受け取ってくれ」
 カイトからボックスを受け取り、私は早速夕食の準備に取り掛かった。私は今朝から考えていた魚のムニエルを作ることにした。

 「ハル、エルヤ今からご飯作るから待っててね」

 「はーい」
 二人は行儀良くリビングのテーブルから返事をした。
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