拒絶者の行く世界

蒼華 スー

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転生完了です。

六歳になる年です。

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    それから月日は経ち、私もついに六歳になりました。
    この世界では、小学が七歳から六年間で、中学が三年間。ここ迄が義務教育で、高校は三年間、大学は短大等もあるって事らしい。
    なので、二歳違いの姉達は近くの小学校に通っている。その為、日中は基本私一人なのである。




    え?寂しくないのかって?
    正直言って、一人がいいです。気楽な上に、去年の誕生日にパソコンを買って貰ったので動画とか見放題です。
    まぁ、五歳児なのでパソコンを買って貰えるか不安だったけど、
    「氷華は、年の割には賢いし、日中お姉ちゃん達と離れて一人だからいいよ。」
    と、まさかの一発OK貰いました!!!



    ……………うん。この家族で良かった。
    年齢とかそんなに気にしない人達でよかったよー。
    それに、放任主義とは言っても、しっかり愛情はあるって示してくれるし、知っているから余計にね。



    まぁ、とりあえず、私は今、パソコンと睨めっこをしている。いつもなら、動画を見たりしているが今日はちょっと違う。




    高校卒業資格取得の試験の申し込みをしているのだ。




    昨日、ちょうど夕食の時に見ていたテレビのCMで、高校卒業資格の試験が今申し込むと無料で出来る!と、流れていて、お母さんに、
    「これ、受けてみたい。」
    って言ったら、
    「無料だしいいよ。但し、受けるんならちゃんと、勉強してみてね。だけど、無理はしない事。」
    との事で、あっさりOKが出た。
    お父さんはというと、
    「いいんじゃないか?この年でパソコンを使いこなしているし。合格は無理でも、案外いい所までいくかもな。ハッハッハッ!」
    との事だった。
    なので、私は今、申し込みをしているという訳だ。



    あぁ、そうそう。そう言えば、姉達の事だが、お互い前世の記憶の事を話していなくて、表面上は普通の双子のように生活しているみたいだ。




    ……………というのは冗談で、記憶の事はお互い話していない様だが、昔のように一緒に遊んだりとかは今はしていない。
    というか、さく姉がクズを避けているみたい。まぁ、とりあえず関係ないし、いいか。
    というかクズは、避けられているのになんで不思議に思ったり前世の記憶があるのか疑わないのかなー?とか、思って調べてみたらなんと、ゲームでは、小学生辺りからこの双子はすれ違い始めるというストーリーが描かれていた。なので、一応納得した。かな?






    よし!申し込み完了!!!
    ふっふっふっ。お母さんやお父さん達は、合格したら驚くかな?







    その夜、バリバリキャリアウーマンのお母さんが買ってきた対策用の参考書等は、辞書みたいに分厚いものでした。しかも、それが五冊くらいありました。
    その上、お父さんまで参考書等を買ってきたので二階に作って貰った私の部屋にある、かなり大きい本棚が早速一段埋まりました。






    ……………一応、六歳なんですけど。







    どこか、うちの家族は抜けているみたいです。
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