拒絶者の行く世界

蒼華 スー

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魔妖学園

深瀬 翠side

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─深瀬    翠side─

    コンコンコンッ





    俺は白崎と、天狗の次期長である天束あめのづか    鈴葉すずはが友人関係にある事を確認した直後に、その事を報告する為、理事長室へと急いだ。
    昨日の会議で白崎に少しでも動きがあったり、何かあったらすぐさま報告する事が決まっていたので、余計に。



    理事長室の扉を叩き、声を待った。




    「どうぞ。」
    「失礼します。」




    そう言って入り、すぐさま彼らの事を報告した。




    「ふむ。なるほどな………。
    となると、一番気になるのは、彼女が我々の存在を知っているのか否かだが………。」
    「後、気になる事がもう一つ、今朝から白崎の頭に、化け猫らしき妖怪が憑いていました。本人は特に、気持ち悪さ等はないとの事らしいです。」
    「ん?化け猫………まぁ、報告いい、分かった。
    ところで、今朝感じたあの巨大な妖力の正体は分かったか?」
    「はい。一応は。」
    「なんだった?」
    「白崎の頭に憑いている化け猫との事です。学園に着いてからは妖力を抑えているようで、確証は得られていませんが、十中八九そうだと私自身も言えます。」
    「ほう?何故だ?」
    「あそこ迄綺麗に妖力を隠せる存在は、私が見てきた中でも初めてです。恐らく、私より何倍も生きています。
    そして、妖力の扱いも………報告しにくいのですが、理事長よりも上だと思います。」
    「ふむ……………。お前がそう言うなら、そうなのだろうな。
    だが、不味いことになったぞ………。私より強い妖怪が、この学園にいるとなると………。」
    「はい。もしこの学園で暴れられても、止めれる者は居ないかと………。」
    「ふー。厄介な事になったな………。」




    理事長は少し長いため息を着いた後、ふと思い出したように話し始めた。




    「そう言えば、レストランからの報告に化け猫と一緒に食事をしている新任教師がいたという話があったはずだが………。おっ!あった。
    ふむ………。この報告によると、白崎は見える人間の様だな。」
    「という事は、白崎は我々の存在を知っているという事になりますね。」
    「いや、そうとは言いきれないね。」
    「………どういうことですか?」
    「私が思うに三つの可能性がある。
    一つ目、白崎は、見える人間で我々の存在を知っている。
    二つ目、白崎は、力の強い妖怪等しか見えず、見えているという自覚が無い。
    三つ目、白崎は、あの化け猫しか見えない。」
    「一つ目と二つ目は、分かりますが、三つ目は一体どういうことですか?」
    「つまり、あの化け猫が故意に白崎にだけは見える様にしているということだ。まぁ、それだったら、理由は分からんが………。」
    「なるほど………。分かりました。引き続き、何かあったら報告をします。」
    「うん。頼んだよ。」



    そう言われたので、退室しようとしたが、ふと、思い出した事があった。





    「はい。あっ、後もう一つ報告が………。」
    「ん?なんだ?」
    「白崎は普通の人より、霊力が多いみたいです。そこまでなら報告する程ではないと思います。
    しかし、明らかに白崎の霊力には何か違和感を感じました。」
    「……………どんな違和感だ?」
    「霊力を知らない普通の人と、霊力の流れが明らかに違いました。
    白崎の霊力は普通の人より、何倍も滑らかでサラサラとしていました。多分、白崎は霊力について知っているのだと思います。」
    「ほう。」
    「さらに、何かを隠しているような、抑えているような感じがありました。
    霊力とは違う何か、もしくは霊力も含めた何かを………。」
    「ふむ……………。
    となると、白崎は我々を知っている可能性が高いな。」
    「そうですね。そして、霊力の扱いにも長けていると思います。
    そんじょそこらの、陰陽師や退魔師より霊力の流れが何倍も綺麗でしたので。」
    「ふむ。……………白崎を準備が整い次第、ここへ呼ぶ様にするか。」
    「はい。分かりました。失礼しました。」




    そう言い、私は理事長を出た。








    ……………白崎    氷華、君は一体何者なんだ?
    何をしに、この学園に来たんだ?姉を驚かせたくて来たと言っていたが、それだけなのか?
    もっと重大な理由があるのではないのか?











    そう答えが見つからない問が、俺の頭に埋め尽くされていた。
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