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まさかのまさか
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「……倒れた理由、ですか?」
軽い立ち眩み、もしくは貧血なのではないのだろうか?
首を傾げる縁に、ジークが何を言いたいのかアレンにも分からなかった。
「セイン」
「俺じゃないな」
「俺でもない。ルーも可能性は低い。だとしたらーーアレン、お前前に発情期がきたのはいつだ?」
「は?なんだよ。いつってそんなの………あ?」
思い返してみれば、すでに来ていてもおかしくないはずなのにその兆しがなかった。
それが意味するのはーー
「子ども、か?俺の?」
まさかそんな、だがしかし、と考えれば考えるほどその答えにしか辿り着かず混乱する頭で縁を見る。
「アレンっ!」
抱きついてきたのを受け止めれば、嬉しくて仕方がないとばかりに笑う縁に涙が溢れた。
夢じゃないよなと腕の中思いっきり愛しい番の匂いを吸い込めば、ああこれは現実だと実感出来た。
間違いなく自分の子だ。
「…………ありがとう。ありがとな、縁。本当にありがとう」
「私もすごく嬉しいです。一緒に頑張っていきましょう」
「ああ。ああ、そうだな」
出そうになる嗚咽を手で覆い隠せば、温かい手にそれを取られ手のひらにキスされた。
「隠す必要ないでしょう?泣くほど喜んでくれるなら私だって嬉しい。………愛してます、アレン」
「ーーっ」
自分は幸せ者だ。
これ以上の幸せがあるだろうか?
これ以上素晴らしい番に巡り逢える者がいるだろうか?
もしこの世界にまだ出会っていない運命の番がいようと関係ない。
今の自分にとって彼が何より大切で、誰より大切な、愛しい愛しい唯1人の番。
そこまで言われれしまえば我慢など出来るはずもなく、壊さないように気を付けながらもギュッと抱きしめれば嬉しいとばかりに自身の背中にも手を回される。
自分だけの番ではない。
それは分かっている。
だが今のこの瞬間だけは確実に自分だけのものであり、そうでなくとも縁が自分を愛してくれていることに変わりはない。
皆の前だと分かっていたが、我慢出来ず泣けば回された腕の力が増し優しく背を撫でられるのだった。
「お腹が少し出てきてるなとは思ってたんですよ。けど運動不足で太ったのかなと」
思っていたらしい。
「どう考えてもおかしいだろ。どこに太る要因があるんだよ」
涙も止まり落ち着きを取り戻すとお茶をしようと言う縁の提案により、皆が集まり休憩することに。
少しとは言え見た目に出るほどであったならばもう少し早く気付けたのではというジークに、しかし本人は太ったと思っていたと笑っていた。
「朝から家事して、ガキどもの面倒見て、俺たちの相手までしてどこに太る理由があんだよ。ただでさえ食う量減ってたんだから太るなんておかしいだろ」
「人間なんてちょっと気を抜いただけですぐ太る恐ろしい生き物なんですよ」
まるで体験してきたような言い方だが、彼と出会ってからというもの痩せることはあっても太ったところを見たことがない。
妊娠中でさえ腹は出ていたが横に太るということはなかった。
産んだ後も眠れない毎日に顔色が悪くなるほどだった。
「それにつわりもなかったですし。真と愛依の時はこれぐらいでもうなってたでしょう?」
妊娠期間が短いと喜びはすれど、その反動と言えるほど酷いつわりに縁もかなり辛そうだった。
涙ながらに吐く小さな背中を何度撫でてやったか分からない。
その記憶もあり、食欲が落ちたぐらいで吐き気がなかったことで誰も気が付かなかった。
「まぁな。何でかは分からんが」
「縁が珍しく最近暑いって言ってたのは妊娠してたからかもな」
元々体温が高い獣人とは違い、普段そこまで暑いと言わない縁が言うのは珍しいなとは思っていた。
だが自分たちにとっても暑いことには変わりなかったので気にしていなかった。
「へへっ、翔もうお兄ちゃんだね」
「ですね。仲良くしてあげて下さいね」
「?」
よく分かってないようで首を傾げる翔に皆が声を上げて笑う。
番になったばかりの頃、子どもは出来ないかもしれないと知りながらも彼を選んだ。
だがセインに子が出来、次にジークに出来た時どれだけ喜んだか分からない。
ジークにも出来たなら次はきっと自分だとどれほど期待したか。
にも関わらずルーの子が出来たと言われ落ち込み、しかし泣いて行かないで言った縁が愛しくて仕方がなかった。
頑張るからという言葉通り彼は叶えてくれた。
「愛してる」
「私も。ずっと一緒にいて下さいね」
それはあの日した約束。
「ああ。ずっと一緒だ」
絶対に離しはしないと約束すると、そっとその口にキスするのだった。
軽い立ち眩み、もしくは貧血なのではないのだろうか?
首を傾げる縁に、ジークが何を言いたいのかアレンにも分からなかった。
「セイン」
「俺じゃないな」
「俺でもない。ルーも可能性は低い。だとしたらーーアレン、お前前に発情期がきたのはいつだ?」
「は?なんだよ。いつってそんなの………あ?」
思い返してみれば、すでに来ていてもおかしくないはずなのにその兆しがなかった。
それが意味するのはーー
「子ども、か?俺の?」
まさかそんな、だがしかし、と考えれば考えるほどその答えにしか辿り着かず混乱する頭で縁を見る。
「アレンっ!」
抱きついてきたのを受け止めれば、嬉しくて仕方がないとばかりに笑う縁に涙が溢れた。
夢じゃないよなと腕の中思いっきり愛しい番の匂いを吸い込めば、ああこれは現実だと実感出来た。
間違いなく自分の子だ。
「…………ありがとう。ありがとな、縁。本当にありがとう」
「私もすごく嬉しいです。一緒に頑張っていきましょう」
「ああ。ああ、そうだな」
出そうになる嗚咽を手で覆い隠せば、温かい手にそれを取られ手のひらにキスされた。
「隠す必要ないでしょう?泣くほど喜んでくれるなら私だって嬉しい。………愛してます、アレン」
「ーーっ」
自分は幸せ者だ。
これ以上の幸せがあるだろうか?
これ以上素晴らしい番に巡り逢える者がいるだろうか?
もしこの世界にまだ出会っていない運命の番がいようと関係ない。
今の自分にとって彼が何より大切で、誰より大切な、愛しい愛しい唯1人の番。
そこまで言われれしまえば我慢など出来るはずもなく、壊さないように気を付けながらもギュッと抱きしめれば嬉しいとばかりに自身の背中にも手を回される。
自分だけの番ではない。
それは分かっている。
だが今のこの瞬間だけは確実に自分だけのものであり、そうでなくとも縁が自分を愛してくれていることに変わりはない。
皆の前だと分かっていたが、我慢出来ず泣けば回された腕の力が増し優しく背を撫でられるのだった。
「お腹が少し出てきてるなとは思ってたんですよ。けど運動不足で太ったのかなと」
思っていたらしい。
「どう考えてもおかしいだろ。どこに太る要因があるんだよ」
涙も止まり落ち着きを取り戻すとお茶をしようと言う縁の提案により、皆が集まり休憩することに。
少しとは言え見た目に出るほどであったならばもう少し早く気付けたのではというジークに、しかし本人は太ったと思っていたと笑っていた。
「朝から家事して、ガキどもの面倒見て、俺たちの相手までしてどこに太る理由があんだよ。ただでさえ食う量減ってたんだから太るなんておかしいだろ」
「人間なんてちょっと気を抜いただけですぐ太る恐ろしい生き物なんですよ」
まるで体験してきたような言い方だが、彼と出会ってからというもの痩せることはあっても太ったところを見たことがない。
妊娠中でさえ腹は出ていたが横に太るということはなかった。
産んだ後も眠れない毎日に顔色が悪くなるほどだった。
「それにつわりもなかったですし。真と愛依の時はこれぐらいでもうなってたでしょう?」
妊娠期間が短いと喜びはすれど、その反動と言えるほど酷いつわりに縁もかなり辛そうだった。
涙ながらに吐く小さな背中を何度撫でてやったか分からない。
その記憶もあり、食欲が落ちたぐらいで吐き気がなかったことで誰も気が付かなかった。
「まぁな。何でかは分からんが」
「縁が珍しく最近暑いって言ってたのは妊娠してたからかもな」
元々体温が高い獣人とは違い、普段そこまで暑いと言わない縁が言うのは珍しいなとは思っていた。
だが自分たちにとっても暑いことには変わりなかったので気にしていなかった。
「へへっ、翔もうお兄ちゃんだね」
「ですね。仲良くしてあげて下さいね」
「?」
よく分かってないようで首を傾げる翔に皆が声を上げて笑う。
番になったばかりの頃、子どもは出来ないかもしれないと知りながらも彼を選んだ。
だがセインに子が出来、次にジークに出来た時どれだけ喜んだか分からない。
ジークにも出来たなら次はきっと自分だとどれほど期待したか。
にも関わらずルーの子が出来たと言われ落ち込み、しかし泣いて行かないで言った縁が愛しくて仕方がなかった。
頑張るからという言葉通り彼は叶えてくれた。
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