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ご飯だと呼びに来たエニシの声にやっと子どもたちから解放されるとホッとした。
子どもたちと遊ぶのが嫌だと言うわけではなく、ただ単純にフレックの体力的の限界によるものだ。
隊員として日々欠かさず訓練してはいるが、子ども数人相手にずっと追いかけっこなど体力の消耗がかなり激しかった。
中にはエニシの子である獣人が2人もおり、あのすばしっこさはまだ子どもとはいえ素晴らしいものだ。
おかげでご飯の時間になる頃にはヘロヘロだった。
「お疲れ様でした。フレックさんの分も用意したので一緒にたべましょう」
「……はぁはぁはぁ、は、はい…」
「コイツ大丈夫か?」
息も絶え絶えなフレックに流石に心配になったのか昨日も見た獣人の男が大丈夫かエニシに尋ねている。
「どうでした?うちの子はすごいでしょ?自慢の子たちです」
「いや2人のことじゃなく…」
「それにとても可愛いです」
何故かフレックの心配ではなく、我が子自慢が始まってしまった。
彼もこれは何を言っても無駄だと感じたのか、胸を張り自慢し続けるエニシを抱え上げるとフレックに歩けるか聞き家に入っていく。
昨日のことを謝罪しようと思っていたのに、予想外の出来事に出鼻を挫かれた。
そもそも彼が起きてくるまでの時間潰しにとエニシに提案され子どもたちと遊んでいたのだが、思いの外白熱してしまい年甲斐もなく張り切ってしまった。
「真は物静かな方ですけど足はもちろん早ーー」
「いただきます」
「「「「「「いただきまーす」」」」」」
聞いてられるかと食べ始める彼に子どもたちも元気いっぱい食べ始める。
それを見、仕方ないと諦めたのか話しを中断し我が子たちにとご飯をよそっていた。
「ママ、アイのりんごは?」
「ご飯を食べ終わったらですよ。ほら、真の好きなお魚もありますから食べなさい」
「うん」
元々世話好きなのか我が子だけでなく、周りで食べる子たちにもあれも食べろこれもと次々差し出して回っている。
そして何故かフレックも子どもたちと同じく次々と皿に盛られていた。
朝から動き回ったおかげでお腹は空いていたので有り難くいただくことにする。
「そんなこといいから縁はちゃんと座って食え。またほとんど食べてないだろ。せめてこれだけでも…ダメだ、これだけでも食え」
暫く夢中で食べていれば、いつの間にか今度は逆にエニシが隣に座る彼にこれも食べろと世話をされており、そんなには無理だと首を振っていた。
「あまり食べてませんが体調でも悪いんですか?」
以前一緒に食事を取った時より明らかに少なく、まさか風邪でも引いていたのかと朝早くからおしかけ自分はなんて事をしたんだと後悔する。
「いえ。今彼の子がお腹いるんですけど、そのせいであまり食欲がなくて。吐くほどではないですし、ゆっくりなら食べられるので気にしないで下さい」
まさかの妊娠発言に驚き固まる。
「え……あの…え?」
理解が追いつかない。
「アイ、おねぇちゃんなの!」
「シンも!」
新しい兄弟の誕生に双子も嬉しいようで、いいでしょとばかりに笑ってモリモリとご飯を食べている。
だがそう言われてみれば、彼が甲斐甲斐しくエニシを世話していた理由も分かり納得した。
「たぶん獣人です。産まれたらフレックさんも是非抱っこしてあげて下さい」
「もう分かるんですか?」
見たところ妊娠しているようには見えない体型と、どこか確信めいた言葉に首を傾げる。
「獣人の場合妊娠期間が人間の女性とは違って短いんですよ。それに赤ん坊の大きさもかなり小さいです。服のせいもありますけど分からなかったでしょう?」
膨らむ腹のためかゆったりとした服を着ていたため一見して気付かなかった。
今日1日で今まで知らなかったあれこれが詰め込まれていく。
「あの……いいんですか?」
エニシが許してくれたとは言え、あれほど彼らを否定していた自分が今から産まれるであろう子を抱っこしてもいいのかと彼を見れば苦い顔をしながらも頷かれた。
「はっきり言ってアンタをまだ認められはしねぇけど………縁が言うなら信じたい…とは思う」
彼の反応は当たり前のものだろう。
むしろ破格の対応にこれから頑張ろうと思えた。
「パパのお許しは出たのでお願いしますね」
「はい。是非抱っこさせて下さい」
少し双子と接しただけでも分かった。
確かに身体能力の差はあれど他の人間の子どもたちと何ら変わりないのだと。
共に遊び、共にご飯を食べ、共に笑う。
彼らを見下し蔑む理由などどこにもありはしない。
「さっ、ご飯が終わったらみんなお仕事の時間ですよ。今日はこのお兄ちゃんも手伝ってくれるので頑張りましょう!」
「「「「「おう!」」」」」
どうやら帰ることは許されないらしい。
だが走り回されるよりはいいかとホッと息をつけばーー
「早く終わればまたお兄ちゃんが遊んでくれるらしいですよ」
「「「「「やったーー!」」」」」
軽く目眩がした。
本人が預かり知らぬ内に話しが進んでいる。
だが喜ぶ子どもたちの笑顔に今更そんなこと出来ないと言える雰囲気でもなく、頬が引きつりそうになりながらも笑って頷いておくのだった。
「アンタも大変だな」
唯一彼だけが慰めの言葉をくれるのだった。
子どもたちと遊ぶのが嫌だと言うわけではなく、ただ単純にフレックの体力的の限界によるものだ。
隊員として日々欠かさず訓練してはいるが、子ども数人相手にずっと追いかけっこなど体力の消耗がかなり激しかった。
中にはエニシの子である獣人が2人もおり、あのすばしっこさはまだ子どもとはいえ素晴らしいものだ。
おかげでご飯の時間になる頃にはヘロヘロだった。
「お疲れ様でした。フレックさんの分も用意したので一緒にたべましょう」
「……はぁはぁはぁ、は、はい…」
「コイツ大丈夫か?」
息も絶え絶えなフレックに流石に心配になったのか昨日も見た獣人の男が大丈夫かエニシに尋ねている。
「どうでした?うちの子はすごいでしょ?自慢の子たちです」
「いや2人のことじゃなく…」
「それにとても可愛いです」
何故かフレックの心配ではなく、我が子自慢が始まってしまった。
彼もこれは何を言っても無駄だと感じたのか、胸を張り自慢し続けるエニシを抱え上げるとフレックに歩けるか聞き家に入っていく。
昨日のことを謝罪しようと思っていたのに、予想外の出来事に出鼻を挫かれた。
そもそも彼が起きてくるまでの時間潰しにとエニシに提案され子どもたちと遊んでいたのだが、思いの外白熱してしまい年甲斐もなく張り切ってしまった。
「真は物静かな方ですけど足はもちろん早ーー」
「いただきます」
「「「「「「いただきまーす」」」」」」
聞いてられるかと食べ始める彼に子どもたちも元気いっぱい食べ始める。
それを見、仕方ないと諦めたのか話しを中断し我が子たちにとご飯をよそっていた。
「ママ、アイのりんごは?」
「ご飯を食べ終わったらですよ。ほら、真の好きなお魚もありますから食べなさい」
「うん」
元々世話好きなのか我が子だけでなく、周りで食べる子たちにもあれも食べろこれもと次々差し出して回っている。
そして何故かフレックも子どもたちと同じく次々と皿に盛られていた。
朝から動き回ったおかげでお腹は空いていたので有り難くいただくことにする。
「そんなこといいから縁はちゃんと座って食え。またほとんど食べてないだろ。せめてこれだけでも…ダメだ、これだけでも食え」
暫く夢中で食べていれば、いつの間にか今度は逆にエニシが隣に座る彼にこれも食べろと世話をされており、そんなには無理だと首を振っていた。
「あまり食べてませんが体調でも悪いんですか?」
以前一緒に食事を取った時より明らかに少なく、まさか風邪でも引いていたのかと朝早くからおしかけ自分はなんて事をしたんだと後悔する。
「いえ。今彼の子がお腹いるんですけど、そのせいであまり食欲がなくて。吐くほどではないですし、ゆっくりなら食べられるので気にしないで下さい」
まさかの妊娠発言に驚き固まる。
「え……あの…え?」
理解が追いつかない。
「アイ、おねぇちゃんなの!」
「シンも!」
新しい兄弟の誕生に双子も嬉しいようで、いいでしょとばかりに笑ってモリモリとご飯を食べている。
だがそう言われてみれば、彼が甲斐甲斐しくエニシを世話していた理由も分かり納得した。
「たぶん獣人です。産まれたらフレックさんも是非抱っこしてあげて下さい」
「もう分かるんですか?」
見たところ妊娠しているようには見えない体型と、どこか確信めいた言葉に首を傾げる。
「獣人の場合妊娠期間が人間の女性とは違って短いんですよ。それに赤ん坊の大きさもかなり小さいです。服のせいもありますけど分からなかったでしょう?」
膨らむ腹のためかゆったりとした服を着ていたため一見して気付かなかった。
今日1日で今まで知らなかったあれこれが詰め込まれていく。
「あの……いいんですか?」
エニシが許してくれたとは言え、あれほど彼らを否定していた自分が今から産まれるであろう子を抱っこしてもいいのかと彼を見れば苦い顔をしながらも頷かれた。
「はっきり言ってアンタをまだ認められはしねぇけど………縁が言うなら信じたい…とは思う」
彼の反応は当たり前のものだろう。
むしろ破格の対応にこれから頑張ろうと思えた。
「パパのお許しは出たのでお願いしますね」
「はい。是非抱っこさせて下さい」
少し双子と接しただけでも分かった。
確かに身体能力の差はあれど他の人間の子どもたちと何ら変わりないのだと。
共に遊び、共にご飯を食べ、共に笑う。
彼らを見下し蔑む理由などどこにもありはしない。
「さっ、ご飯が終わったらみんなお仕事の時間ですよ。今日はこのお兄ちゃんも手伝ってくれるので頑張りましょう!」
「「「「「おう!」」」」」
どうやら帰ることは許されないらしい。
だが走り回されるよりはいいかとホッと息をつけばーー
「早く終わればまたお兄ちゃんが遊んでくれるらしいですよ」
「「「「「やったーー!」」」」」
軽く目眩がした。
本人が預かり知らぬ内に話しが進んでいる。
だが喜ぶ子どもたちの笑顔に今更そんなこと出来ないと言える雰囲気でもなく、頬が引きつりそうになりながらも笑って頷いておくのだった。
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唯一彼だけが慰めの言葉をくれるのだった。
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