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パパもみたいに、か
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「…………セイン、お前大丈夫か?」
「………ああ」
俯き動かない自分を心配したのか声をかけてきたジークに何とか返しながらも、気分が上がることはなく顔も上げられない。
「繋、パパどうした?」
「?、うーんと、つかれたからちょっとおやすみするって」
セインの膝に乗り後ろから縋り付くように抱きしめられている繋だが、特に気にすることなく手を動かし続けている。
「ん?今日はお絵かきか?」
「ううん。おなまえのれんしゅう」
それはスゴイなと褒めるジークであったが、セインはそんな練習今すぐ止めてくれと言いたくて仕方がなかった。
なぜかと言えばーー
「およめさんなるのできなくちゃダメだって。ママいってた」
「………あぁ…まぁ、そう、だな」
その言葉で全てを察したのだろう。気まずそうにセインを見ていた。
気持ちが分かるなら繋を止めるか、何も言わず放っておいてほしい。
「まぁ…頑張れよ」
「うん!」
応援するな、余計なことを言わなくていいと睨み付けてやれば、流石に不味いと感じたのか苦笑いしながらも部屋を出て行こうとしーー
「パパっ!パパできた!シンできたよ!シンもできた!パパーー!」
愛依の呼ぶ大きな声に何事かとジークが外へ出て行った。
何かあったのかと心配半分、繋の練習を止めたい気持ち半分で一緒に外へ行ってみないかと繋を誘いジークの後を追えば有り得ない光景に開いた口が塞がらなかった。
「パパみてみて!シンできたの!かっこい?びっくりした?」
「「……………は?」」
まさかそんなと一度目を閉じ再び見るが、やはり現実らしくソレは変わりなくそこにいた。
「シン、クマさんなの?」
「うん!すごい?すごい?ねーねもみてみて!」
呼ばれるままに手を離せば、愛依が真だと言うソレに繋も近寄って行きスゴーイと笑っている。
………………いや…は?な……は?
「あれ、本当に真なのか?」
「……………らしいな」
ジークも未だ信じられないようで、楽しそうに笑う子どもたちに戸惑っているようだ。
真は獣人だ。ジークと同じ獣人だ。
それが、それなのに……なんで熊になっているんだ!?
「エル、ちょっと来い」
「は、はい」
混乱のあまりジークがかなり恐ろしい顔で愛依たちの隣りで頬を引き攣らせていたエルを呼び寄せる。
エルも何となく何を言われるか察しているため大人しかった。
「いや、あの、うん。色々言いたいことがあるのは分かる。うん、オレも聞いた時は驚いたし、何言ってんのって思ったし。そんなバカなことあるわけないじゃんって実際笑ったし。けど目の前で見せられてマジかよって突っ込んだ。なんてこと教えてんのってエニシにも言った。言ったけど、まぁ聞くわけないよね。だってエニシだもん。エニシだから仕方ないよね。むしろ止めようとしたオレえらくない?褒められていいと思うんだけど。言われ通り今まで黙ってたし。褒めてられていいよね。ねぇ、ほめてよっ!」
ジークに掴みかかり、そう主張するエルは涙目だった。
「………頑張ったな」
「………偉かったぞ」
正直早口過ぎてあまり頭に入ってこなかったが、とりあえずエルが頑張って縁に抗議してくれたことは分かった為褒めておくことにする。
どうやらカイの変身する姿を真と愛依が羨ましがり、ならばとどうやったらなれるのかと色々練習していたらしい。
カイに習い力を込めてみたり、吠えてみたり、四足歩行してみたりとやってみたようだ。
はっきり言ってなれるかも分からない中、止めなかった縁が不思議でしかないのだが、実際こうして熊へと姿を変えることが出来たのだから間違ってはいなかったのだろう。
…………………ん?
「ちょっと待て。さっき愛依もって言ってなかったか?」
「は、ははっ……はぁ……うん」
再び頬を引き攣らせたエルにジークが頭を抱えてしまった。
「最初に愛依が出来るようになったの。で、だったら真も出来るようになってからパパたちに見せて驚かせようって……エニシが」
結局そこへ辿り着くのか。
とことん周りを振り回すのが好きらしい。自分たちの番は。
「パパっ!パパ、かっこい?シンすごい?アイもできるの!」
その瞬間姿を変えガゥっと熊の姿で鳴く愛依に、ジークは色々諦めたのか疲れたように笑うと2人の頭を撫でてやっていた。
まさかカイの他にそんなことが出来る奴がいたとは驚いたが、それを可能にした双子が凄いとしか言いようがない。
「パパっ!」
「ん?」
「ケイも!ケイもパパみたいになれる?」
目を輝かせ自分もと抱き付いてくる娘に苦笑いする。
双子は獣人であったためそれも可能であっただろうが、人間として生まれてきた繋にはきっと不可能だろう。
だがパパのようになりたいと言ってくれた繋の気持ちが何より嬉しい。
自分のような思いをしないようにと人間で生まれてきた時は安心したものだが、彼女の父親としてパパみたいになりたいと言ってくれたことは本当に嬉しかった。
「繋にはちょっと難しいかもな。それにパパは繋がママに似てくれてすごく嬉しいからそのままでいてほしいな」
「そっかぁ」
少し落ち込んでしまったようだが、きっとママみたいに綺麗で可愛い女の子になれるよと言えば笑って頷くのだった。
「………ああ」
俯き動かない自分を心配したのか声をかけてきたジークに何とか返しながらも、気分が上がることはなく顔も上げられない。
「繋、パパどうした?」
「?、うーんと、つかれたからちょっとおやすみするって」
セインの膝に乗り後ろから縋り付くように抱きしめられている繋だが、特に気にすることなく手を動かし続けている。
「ん?今日はお絵かきか?」
「ううん。おなまえのれんしゅう」
それはスゴイなと褒めるジークであったが、セインはそんな練習今すぐ止めてくれと言いたくて仕方がなかった。
なぜかと言えばーー
「およめさんなるのできなくちゃダメだって。ママいってた」
「………あぁ…まぁ、そう、だな」
その言葉で全てを察したのだろう。気まずそうにセインを見ていた。
気持ちが分かるなら繋を止めるか、何も言わず放っておいてほしい。
「まぁ…頑張れよ」
「うん!」
応援するな、余計なことを言わなくていいと睨み付けてやれば、流石に不味いと感じたのか苦笑いしながらも部屋を出て行こうとしーー
「パパっ!パパできた!シンできたよ!シンもできた!パパーー!」
愛依の呼ぶ大きな声に何事かとジークが外へ出て行った。
何かあったのかと心配半分、繋の練習を止めたい気持ち半分で一緒に外へ行ってみないかと繋を誘いジークの後を追えば有り得ない光景に開いた口が塞がらなかった。
「パパみてみて!シンできたの!かっこい?びっくりした?」
「「……………は?」」
まさかそんなと一度目を閉じ再び見るが、やはり現実らしくソレは変わりなくそこにいた。
「シン、クマさんなの?」
「うん!すごい?すごい?ねーねもみてみて!」
呼ばれるままに手を離せば、愛依が真だと言うソレに繋も近寄って行きスゴーイと笑っている。
………………いや…は?な……は?
「あれ、本当に真なのか?」
「……………らしいな」
ジークも未だ信じられないようで、楽しそうに笑う子どもたちに戸惑っているようだ。
真は獣人だ。ジークと同じ獣人だ。
それが、それなのに……なんで熊になっているんだ!?
「エル、ちょっと来い」
「は、はい」
混乱のあまりジークがかなり恐ろしい顔で愛依たちの隣りで頬を引き攣らせていたエルを呼び寄せる。
エルも何となく何を言われるか察しているため大人しかった。
「いや、あの、うん。色々言いたいことがあるのは分かる。うん、オレも聞いた時は驚いたし、何言ってんのって思ったし。そんなバカなことあるわけないじゃんって実際笑ったし。けど目の前で見せられてマジかよって突っ込んだ。なんてこと教えてんのってエニシにも言った。言ったけど、まぁ聞くわけないよね。だってエニシだもん。エニシだから仕方ないよね。むしろ止めようとしたオレえらくない?褒められていいと思うんだけど。言われ通り今まで黙ってたし。褒めてられていいよね。ねぇ、ほめてよっ!」
ジークに掴みかかり、そう主張するエルは涙目だった。
「………頑張ったな」
「………偉かったぞ」
正直早口過ぎてあまり頭に入ってこなかったが、とりあえずエルが頑張って縁に抗議してくれたことは分かった為褒めておくことにする。
どうやらカイの変身する姿を真と愛依が羨ましがり、ならばとどうやったらなれるのかと色々練習していたらしい。
カイに習い力を込めてみたり、吠えてみたり、四足歩行してみたりとやってみたようだ。
はっきり言ってなれるかも分からない中、止めなかった縁が不思議でしかないのだが、実際こうして熊へと姿を変えることが出来たのだから間違ってはいなかったのだろう。
…………………ん?
「ちょっと待て。さっき愛依もって言ってなかったか?」
「は、ははっ……はぁ……うん」
再び頬を引き攣らせたエルにジークが頭を抱えてしまった。
「最初に愛依が出来るようになったの。で、だったら真も出来るようになってからパパたちに見せて驚かせようって……エニシが」
結局そこへ辿り着くのか。
とことん周りを振り回すのが好きらしい。自分たちの番は。
「パパっ!パパ、かっこい?シンすごい?アイもできるの!」
その瞬間姿を変えガゥっと熊の姿で鳴く愛依に、ジークは色々諦めたのか疲れたように笑うと2人の頭を撫でてやっていた。
まさかカイの他にそんなことが出来る奴がいたとは驚いたが、それを可能にした双子が凄いとしか言いようがない。
「パパっ!」
「ん?」
「ケイも!ケイもパパみたいになれる?」
目を輝かせ自分もと抱き付いてくる娘に苦笑いする。
双子は獣人であったためそれも可能であっただろうが、人間として生まれてきた繋にはきっと不可能だろう。
だがパパのようになりたいと言ってくれた繋の気持ちが何より嬉しい。
自分のような思いをしないようにと人間で生まれてきた時は安心したものだが、彼女の父親としてパパみたいになりたいと言ってくれたことは本当に嬉しかった。
「繋にはちょっと難しいかもな。それにパパは繋がママに似てくれてすごく嬉しいからそのままでいてほしいな」
「そっかぁ」
少し落ち込んでしまったようだが、きっとママみたいに綺麗で可愛い女の子になれるよと言えば笑って頷くのだった。
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