異世界で竜王の番に選ばれ、夜ごと蕩ける愛を注がれてます

春夜夢

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第30話 ――選んだのは、俺の意思で

「……ザディクが悪いわけじゃない。
 でも、俺が誰かに微笑んだだけで……あんな風に怒られると、怖いなって思っちゃうんだ」

その日の午後、ユウトは自室でひとり、考え込んでいた。
外交の席での一件――
ザディクのあまりの独占欲に、ほんの少しだけ戸惑ったのだ。

(……俺の言動ひとつで、ザディクを苦しめてしまう)

だから彼は、自ら申し出た。

「少しだけ……ひとりにさせて」

ザディクは何も言わず、静かに頷いた。

けれど数時間後。
窓から差す夕陽を見て、ユウトは確信した。

(違う――俺は、逃げたかったんじゃない)

(俺は、“選び直したかった”。
 誰かに“番”として与えられたんじゃなくて、
 俺自身の意志で、あなたを、選んだって証明したかった)

そして夜。
ユウトは自分から、ザディクのもとへと足を運んだ。

「……ユウト?」

「お願い。俺に……“再契約”をさせて」

「再契約……?」

「俺の口で、心で、身体で……“あなたの番になりたい”って、今、もう一度言いたいの」

ザディクは目を見開いたまま、ゆっくりと手を伸ばして――
ユウトを強く、抱きしめた。

「……そんな風に、言ってもらえるなんて……
 俺はもう、これ以上、何もいらない」

そして、ふたりはベッドへと移った。

脱がされた服の一枚一枚が、
ふたりの“選び直し”の象徴のようで、
触れ合う肌の温度は、どこまでも優しく、どこまでも熱かった。

「ザディク……もう一度、あなたの番にしてください」

「……喜んで」

挿れられる瞬間――
その熱と鼓動が重なり合って、
ユウトは涙をこぼした。

「……なんで、泣いてる?」

「幸せすぎて、涙が出るんだよ……」

「……なら、何度でも泣かせてやる。
 俺の番として、何度でも、俺に選ばれて……選び返して」

「うん……あっ……っ、また……来て、る……っ!」

ゆっくり、でも確かに奥を擦られて、
絶頂の波が何度も、優しく心を溶かしていく。

「好きだ、ユウト……
 おまえの意志で俺を選んでくれたことが、
 この世界のすべてより嬉しい」

「俺も……世界が全部敵になっても、
 あなたを選ぶ……番として、あなたを守りたい」

その夜、二人は再び誓い合った。
“この愛は、与えられたものではなく、自ら掴んだ運命だ”と。
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