異世界で竜王の番に選ばれ、夜ごと蕩ける愛を注がれてます

春夜夢

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第38話 ――泣くほど焦がれて、ようやく触れて

午前中、執務を終えたザディクは、
珍しく言葉少なげにユウトのもとへやって来た。

「……ユウト」

「ん? どうしたの?」

「……昨日の、あれ……またしてほしい」

「えっ……?」

「だから、その……焦らして、いろいろ、されたやつ……っ」

ほんのり赤くなった耳。
視線は逸らされ、けれど服の袖をきゅっと握ってくる。

(……可愛すぎる)

ユウトは、わざと小さく笑ってから耳元で囁いた。

「わかりました。それじゃあ今夜は、
 “焦らし専用番”になりますね?」

ザディクの体が、ピクリと震えた。

夜。
ベッドに並んで座る二人。

ユウトはザディクの膝の上にまたがり、
シャツのボタンを一つひとつ、ゆっくりと外していく。

「焦らしていいって言ったの、あなたからだからね?」

「……う、うん……でも……」

「でも?」

「ちょっと……もう触ってほしいかも……」

「だーめ」

その一言と共に、ユウトの指が胸元を這い、
唇が首筋にキスを落とす。

けれど、触れそうで触れない。

腰の際をなぞって、
熱を帯びた部分のすぐ近くを通って、
舌だけが濡れを誘っていく。

「ユウト……もう、やだ……っ、苦しい……」

「でも、まだ濡れてないよね? ちゃんと準備してあげなきゃ、挿れられないから」

「ユウト……お願い、もう無理……っ!」

「そんなにおねだり上手なら、
 もう少し泣いてくれたら入れてあげようかな?」

「ひど……っ、そんなの、好きすぎて壊れる……!」

そして、ようやく、
ゆっくりと奥まで挿れたその瞬間――

ザディクの目から、ぽろりと涙がこぼれた。

「……やっと……入ってくれた……っ」

「かわいい……泣いちゃうほど焦らされたの、気持ちよかった?」

「……すごく、すごくよかった……もう、全部ユウトのものになりたい……っ」

「じゃあ、ちゃんと全部、抱きしめて、満たしてあげるね」

激しさではなく、
執拗に、やさしく、じっくりと。
ザディクの身体と心を、溶かすように愛撫していく。

「ユウト……っ、もっと、もっと……奥まで……!」

「泣きながらおねだり、すごく可愛いよ。
 でも今夜は、まだ終わらせてあげないから……」

何度も寸止めされ、何度も果てかけて、
そのたびに愛の言葉を囁かれ――

その夜、ザディクは“泣きながら快楽を乞う”ほどに、
ユウトの愛に溺れていった。
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