異世界で竜王の番に選ばれ、夜ごと蕩ける愛を注がれてます

春夜夢

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第44話 ――おあずけの反動、今夜ぜんぶ返して

朝――
毛皮のラグと柔らかなシーツの中、
ユウトはザディクに抱き込まれたまま目を覚ました。

「……ん。朝……?」

「うん。だけど、もうちょっとこうしてたい」

「……朝食、あるよ?」

「でも、おまえの唇のほうが甘いから、まだ食べたくない」

(この人、完全に新婚モード……)

ユウトは苦笑しながらも、
腕をほどくことなくしばらく甘え合っていた。

昼前。
ようやく離宮内の政務室に現れたふたりは、
使用人たちにこっそり視線を逸らされる。

(完全に「新婚の朝寝坊」だと思われてる……)

その後、外交使節団の到着と歓迎会が始まり――
ユウトは、数時間ずっと“番としての笑顔”を保ち続けた。

(触れたい。キスしたい。隣に立ってるのに、遠い)

そして夜――

ようやく個室に戻った瞬間、
ザディクがドアを閉めるや否や、ユウトを強く抱きしめる。

「……我慢、した。ずっと、おまえに触れたかった」

「俺も……昼間ずっと、触れたくて、苦しかった……」

「じゃあ、今夜はそのぶん――
 全部返してもらおうか。おあずけの反動、覚悟して」

ベッドに倒される。
シャツが弾けるように脱がされ、
ザディクの舌が、胸元から下腹部へと、貪るように這っていく。

「ユウト、昼間のおまえ、可愛すぎた……
 誰にも見せたくなかった……っ」

「ザディク……っ、もう、奥……欲しい……っ」

「もう? まだ十分に可愛がってない」

指が、舌が、じわじわと焦らすように触れてくる。

けれど――
その焦らしに耐えきれず、ユウトが腰を浮かせると、
ザディクが低く笑った。

「……もう我慢できないって顔、たまらない」

「意地悪……っ、でも、もっとちょうだい……っ!」

深く挿れられた瞬間、
昼の渇きを埋めるように、快感が全身を駆け抜ける。

「っ……んぁっ……ザディク、熱い……っ、奥、ぐぅっ……!」

「昼間のぶん、何度もイって。
 夜だけは、俺のものとして何もかも満たしてやる」

「うん……うんっ、全部、あなたのもの……っ!」

汗と吐息にまみれながら、
何度も身体を繋げ、
夜の静寂が甘い音で満たされていった。

「ユウト……朝も昼も夜も、全部おまえを愛してたい。
 旅が終わっても、ずっと……」

「俺も……このまま、毎晩一緒がいい」

ふたりはとろとろになった身体を寄せ合いながら、
またひとつ、愛の記憶を刻みつけた。
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