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第53話 ――ごはん失敗、ご褒美で甘やかされる夜
朝。
ユウトは新調した淡い水色のエプロンを身につけ、
キッチンで意気込んでいた。
「今日は、僕が作るね! 昨日買ったお鍋も使いたいし!」
「エプロン姿、似合いすぎてそれだけでご馳走なんだけど」
「食べる前に溶かさないでください!」
が――
キッチンの空気は、ほどなくして焦げた匂いに包まれる。
「……あれ? 火、強かった……? でもレシピ通りに……えっ?!」
焦げた玉ねぎ、ベシャっと広がるシチュー、
なぜかパリパリのパン。
「…………あれ?」
「ユウト?」
「っ、ごめん……! 頑張ったんだけど……全部失敗して……!」
泣きそうになったその瞬間、
後ろから、やさしい腕に包まれた。
「ユウト。泣かないで」
「だって……せっかく、あなたに……食べてほしくて……」
「ねぇ、君が俺のために作ってくれた。
それだけで、俺にとっては一番のご馳走なんだよ?」
「でも、美味しくないのに……っ」
「味より、気持ちが嬉しいの。
君の手が、俺のために動いてくれたってだけで……もう、心が満たされてる」
その夜。
「今日の頑張りに、ご褒美をあげたい」
そう言って、ザディクはユウトをベッドに導いた。
「エプロン……まだ着てるのに……?」
「それが、最高に愛しいから」
エプロンのリボンをそっと解きながら、
ザディクの指が背中をなぞる。
「ねえユウト。君の“頑張り”が愛しくてたまらない。
だから今日は、優しく優しく、君を溶かしたい」
「……うん。あなたのご褒美、全部受け取る……っ」
挿れられる熱と、
エプロン越しのキス。
「……服のままなのに、なんでこんなに、気持ちいいの……」
「それは、“愛されてるから”だよ」
「っ……ザディク、すき……あなたが、全部すき……!」
とろけるようにゆっくりと、
何度も深く、愛が注がれる。
「明日は、一緒に料理しようか。
ふたりで作れば、もっと美味しくなる」
「うん……失敗しても、また、抱いてくれるなら……がんばれる……っ」
夜のご褒美は、甘く、深く、心をほどくような愛だった。
“失敗も、ふたりなら愛しい”
そんな新婚の日常が、またひとつ刻まれていった。
ユウトは新調した淡い水色のエプロンを身につけ、
キッチンで意気込んでいた。
「今日は、僕が作るね! 昨日買ったお鍋も使いたいし!」
「エプロン姿、似合いすぎてそれだけでご馳走なんだけど」
「食べる前に溶かさないでください!」
が――
キッチンの空気は、ほどなくして焦げた匂いに包まれる。
「……あれ? 火、強かった……? でもレシピ通りに……えっ?!」
焦げた玉ねぎ、ベシャっと広がるシチュー、
なぜかパリパリのパン。
「…………あれ?」
「ユウト?」
「っ、ごめん……! 頑張ったんだけど……全部失敗して……!」
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「ユウト。泣かないで」
「だって……せっかく、あなたに……食べてほしくて……」
「ねぇ、君が俺のために作ってくれた。
それだけで、俺にとっては一番のご馳走なんだよ?」
「でも、美味しくないのに……っ」
「味より、気持ちが嬉しいの。
君の手が、俺のために動いてくれたってだけで……もう、心が満たされてる」
その夜。
「今日の頑張りに、ご褒美をあげたい」
そう言って、ザディクはユウトをベッドに導いた。
「エプロン……まだ着てるのに……?」
「それが、最高に愛しいから」
エプロンのリボンをそっと解きながら、
ザディクの指が背中をなぞる。
「ねえユウト。君の“頑張り”が愛しくてたまらない。
だから今日は、優しく優しく、君を溶かしたい」
「……うん。あなたのご褒美、全部受け取る……っ」
挿れられる熱と、
エプロン越しのキス。
「……服のままなのに、なんでこんなに、気持ちいいの……」
「それは、“愛されてるから”だよ」
「っ……ザディク、すき……あなたが、全部すき……!」
とろけるようにゆっくりと、
何度も深く、愛が注がれる。
「明日は、一緒に料理しようか。
ふたりで作れば、もっと美味しくなる」
「うん……失敗しても、また、抱いてくれるなら……がんばれる……っ」
夜のご褒美は、甘く、深く、心をほどくような愛だった。
“失敗も、ふたりなら愛しい”
そんな新婚の日常が、またひとつ刻まれていった。
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