異世界で竜王の番に選ばれ、夜ごと蕩ける愛を注がれてます

春夜夢

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第64話 ――愛しい名前、未来の響き

午後。
ふたりで並んで座ったソファの上、
ユウトは表紙のついた一冊のノートを開く。

「これね、“名前ノート”。
 この中に、ふたりで少しずつ、候補を書いていこう」

「いいね。
 ……どんな名前にしたい?」

「うーん……この子が生まれて、
 初めて耳にする“自分の名前”だから……
 優しくて、あたたかくて、でも強さもあって……」

「たとえば?」

「“陽”とか、“光”とか、“風”とか……
 自然のなかにある、大切なものって感じがいいなって」

ザディクは小さく笑って、
ユウトの手の上に自分の手を重ねた。

「……君の名前、“ユウト”もすごく好きなんだよ。
 柔らかくて、あたたかくて、響きだけで愛しくなる」

「な、なに突然……」

「この子にも、“愛しい音”を重ねたい。
 君と俺の名前の一部を入れてもいい。
 “ふたりの子”だからね」

その夜。

ベッドの中、ユウトはザディクの腕にくるまれながら、
そっと囁いた。

「ねぇ……私の名前、今夜はいっぱい呼んで……
 名前って、“大事にされてる”って感じがして、
 それだけで、心がほどけるから……」

「うん。じゃあ、何度でも――“ユウト”って、愛を込めて呼ばせて」

服がはだけ、
肌がふれあい、
唇が首筋から鎖骨へとゆっくり落ちていく。

「ユウト……ユウト……
 君が俺に“名前”を呼ばせてくれるのが、何より幸せだよ」

「んっ……名前だけで、身体があたたかくなる……」

「君という存在を、一音一音で愛してる。
 “ユウト”という名前が、俺の心を震わせる」

挿れられる熱。
奥までゆっくりと注がれて、
そのたびに「ユウト……ユウト……」と囁かれる。

「やだ……そんなに何度も呼ばれたら……
 名前だけでイっちゃいそう……っ」

「いいよ。君の名前は、俺にとって最高の呪文だから」

甘い律動と優しい囁き。
愛しさが重なるたび、ユウトの身体はとろけて――

「ねぇ……いつかこの子の名前も、
 こんなふうに、大切に、大切に呼んであげようね……」

「もちろん。
 この愛を、そのまま名前に込めて、何度でも」

ふたりはその夜、
“名前”という未来への誓いを、
身体ごと深く刻み込んだ。
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