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第88話 ――午後の陽だまりに、とろける恋
午前。
ユウトはリビングでリュミエールの絵本を読んでいた。
「……あれ、今日は寝ないね。もうちょっと起きてる?」
最近のお昼寝は、ぐっと減ってきた。
成長の証だけれど――
「ふたりきりの、まったりした昼間」が恋しくなる日もある。
ところが。
午後2時。
王宮の予定が急遽変更になったザディクが、早めに帰宅。
「ただいま。今日は、君に会いたくて……仕事、片付けてきた」
「……えっ、ほんとに? わたし、今ちょっと泣きそう……」
しかもそのタイミングで、
リュミエールが珍しく「……ねむー……」とふにゃふにゃ。
あれよあれよという間に、すやすや。
部屋に残されたのは、ユウトとザディクのふたりだけ。
「……こんなに静かな昼間、久しぶりかも」
「うん。“恋人”の時間、みたいだね」
沈黙。
ゆっくり近づく距離。
見つめ合う瞳。
「……昼間なのに、そんな顔して見ないでよ……」
「昼間だからこそ、したくなる。
陽だまりの中の君が、いちばん柔らかくて、綺麗で――欲しくなる」
ソファに押し倒されるように、
ユウトはゆっくりとキスを受ける。
唇は深く、
手はシャツの裾から忍び込み、
指先が背中をなぞる。
「……昼間なのに、こんなに熱いの、ずるいよ……っ」
「君が“昼”を色づけてくれるなら、
俺はいつでも恋人に戻れる」
服を脱がせる動きは、ゆっくりと丁寧。
肌に落ちるキスは、まるで“再確認”するような温もり。
「“夫婦”も“家族”も全部愛してる。
でも今は、“ただのユウト”を、心と身体で愛したい」
「……わたしも、“ザディクに愛される女”でいたい……」
挿れられると同時に、
午後の陽がカーテン越しに照らす。
ふたりの影が重なり、
ぬくもりがゆっくり、深く、身体に溶けていく。
「……んっ……陽射しがあったかくて、あなたの中もあったかくて……
全部が、気持ちよすぎて……っ」
「何度でも、昼でも夜でも……
君を“恋人”として愛し続けたい」
やがて――
隣の寝室から「……まま……」という小さな声。
ふたりは顔を見合わせて、笑う。
「……うちの天使、起きたみたい」
「じゃあ、急いで“夫婦”に戻らなきゃね」
そのまま、
もう一度そっと唇を重ねたあと、
ふたりは幸せそうに立ち上がった。
“恋人の午後”は、愛の記憶となって、静かに心に灯り続けた。
ユウトはリビングでリュミエールの絵本を読んでいた。
「……あれ、今日は寝ないね。もうちょっと起きてる?」
最近のお昼寝は、ぐっと減ってきた。
成長の証だけれど――
「ふたりきりの、まったりした昼間」が恋しくなる日もある。
ところが。
午後2時。
王宮の予定が急遽変更になったザディクが、早めに帰宅。
「ただいま。今日は、君に会いたくて……仕事、片付けてきた」
「……えっ、ほんとに? わたし、今ちょっと泣きそう……」
しかもそのタイミングで、
リュミエールが珍しく「……ねむー……」とふにゃふにゃ。
あれよあれよという間に、すやすや。
部屋に残されたのは、ユウトとザディクのふたりだけ。
「……こんなに静かな昼間、久しぶりかも」
「うん。“恋人”の時間、みたいだね」
沈黙。
ゆっくり近づく距離。
見つめ合う瞳。
「……昼間なのに、そんな顔して見ないでよ……」
「昼間だからこそ、したくなる。
陽だまりの中の君が、いちばん柔らかくて、綺麗で――欲しくなる」
ソファに押し倒されるように、
ユウトはゆっくりとキスを受ける。
唇は深く、
手はシャツの裾から忍び込み、
指先が背中をなぞる。
「……昼間なのに、こんなに熱いの、ずるいよ……っ」
「君が“昼”を色づけてくれるなら、
俺はいつでも恋人に戻れる」
服を脱がせる動きは、ゆっくりと丁寧。
肌に落ちるキスは、まるで“再確認”するような温もり。
「“夫婦”も“家族”も全部愛してる。
でも今は、“ただのユウト”を、心と身体で愛したい」
「……わたしも、“ザディクに愛される女”でいたい……」
挿れられると同時に、
午後の陽がカーテン越しに照らす。
ふたりの影が重なり、
ぬくもりがゆっくり、深く、身体に溶けていく。
「……んっ……陽射しがあったかくて、あなたの中もあったかくて……
全部が、気持ちよすぎて……っ」
「何度でも、昼でも夜でも……
君を“恋人”として愛し続けたい」
やがて――
隣の寝室から「……まま……」という小さな声。
ふたりは顔を見合わせて、笑う。
「……うちの天使、起きたみたい」
「じゃあ、急いで“夫婦”に戻らなきゃね」
そのまま、
もう一度そっと唇を重ねたあと、
ふたりは幸せそうに立ち上がった。
“恋人の午後”は、愛の記憶となって、静かに心に灯り続けた。
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