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第7話:この身体で、番になる
シャツが脱がされ、素肌に指が這う。
触れられるたび、そこだけが熱を帯びる。
陽翔の掌が腰に添えられた瞬間、逃げようとした本能は、不思議と消えていた。
「痛くしない。……ちゃんと、するから」
囁かれた声が、肌の奥に沈んでいく。
αのくせに、どうしてそんなに優しいんだよ。
「……キスだけじゃ、すまないぞ。俺、ほんとに……」
「だから、責任とるって言っただろ」
ベッドの上。
押し倒されるんじゃなく、支えられるように抱き込まれている。
熱い吐息が首筋に落ち、陽翔の舌がまた、喉元を撫でた。
「っ……そこ、弱い……って……」
「知ってる。……昨日、震えてた」
指先が、鎖骨のあたりをなぞる。
そのまま胸元をゆっくりと下へ。
舌も、指も、俺の知らない場所を丁寧に探ってくる。
知らなかった。
触れられるだけで、息が詰まるような快感があるなんて。
「透真……ちゃんと感じてる?」
「……っ、わかんない……けど……止まらない……」
声が擦れて、指に縋る。
そのとき。
陽翔の指が、下腹部を優しく押し当てた。
「入れる前に……慣らす。怖かったら、すぐやめるから」
「……っ、お前のが……怖くないわけ、ないだろ……」
笑うように言い返した声が震えるのを、自分で気づいた。
けれど次の瞬間、背筋をなぞるように指が滑り込んできて、身体が跳ねた。
「っ、ん……や、やだ、やっぱ……!」
「大丈夫。深くしない。浅く触れるだけ」
息を整えながら、陽翔は指先だけで慎重に俺の奥を探る。
痛みはなかった。けれど、異物感に近い圧迫と、ぞくぞくする熱。
それでも、徐々に――身体が、彼を受け入れていく。
「……なぁ、透真」
「……何だよ……」
「……気持ちよくなって。ちゃんと、お前のこと……抱きたい」
「……じゃあ、抱けよ。……俺、逃げないから」
その瞬間。
陽翔は唇を落とし、そっと奥へと、自身を押し入れた。
思っていたより――ずっと、優しかった。
痛みよりも、温度。
恐怖よりも、何かが満たされていく感覚。
この身体が、誰かに“欲しい”と言われるなんて。
“お前しかダメだ”なんて、こんなふうに……本当に。
「透真……奥、当たる……大丈夫か?」
「だいじょ、ぶ……だから……動けよ……」
始めはゆっくりだった。
けれど、次第に熱が重なり、響き合って、
深く、深く、彼が入り込んでくる。
「……っ、はっ……やば……陽翔……そこ……!」
「透真……お前、ほんとに……可愛すぎる」
額をくっつけ、唇を貪る。
内側から押し広げられる快感に、涙が滲む。
繋がるって、こんなに……壊れることなんだ。
壊されていくのに、心はなぜか――安らいでいた。
触れられるたび、そこだけが熱を帯びる。
陽翔の掌が腰に添えられた瞬間、逃げようとした本能は、不思議と消えていた。
「痛くしない。……ちゃんと、するから」
囁かれた声が、肌の奥に沈んでいく。
αのくせに、どうしてそんなに優しいんだよ。
「……キスだけじゃ、すまないぞ。俺、ほんとに……」
「だから、責任とるって言っただろ」
ベッドの上。
押し倒されるんじゃなく、支えられるように抱き込まれている。
熱い吐息が首筋に落ち、陽翔の舌がまた、喉元を撫でた。
「っ……そこ、弱い……って……」
「知ってる。……昨日、震えてた」
指先が、鎖骨のあたりをなぞる。
そのまま胸元をゆっくりと下へ。
舌も、指も、俺の知らない場所を丁寧に探ってくる。
知らなかった。
触れられるだけで、息が詰まるような快感があるなんて。
「透真……ちゃんと感じてる?」
「……っ、わかんない……けど……止まらない……」
声が擦れて、指に縋る。
そのとき。
陽翔の指が、下腹部を優しく押し当てた。
「入れる前に……慣らす。怖かったら、すぐやめるから」
「……っ、お前のが……怖くないわけ、ないだろ……」
笑うように言い返した声が震えるのを、自分で気づいた。
けれど次の瞬間、背筋をなぞるように指が滑り込んできて、身体が跳ねた。
「っ、ん……や、やだ、やっぱ……!」
「大丈夫。深くしない。浅く触れるだけ」
息を整えながら、陽翔は指先だけで慎重に俺の奥を探る。
痛みはなかった。けれど、異物感に近い圧迫と、ぞくぞくする熱。
それでも、徐々に――身体が、彼を受け入れていく。
「……なぁ、透真」
「……何だよ……」
「……気持ちよくなって。ちゃんと、お前のこと……抱きたい」
「……じゃあ、抱けよ。……俺、逃げないから」
その瞬間。
陽翔は唇を落とし、そっと奥へと、自身を押し入れた。
思っていたより――ずっと、優しかった。
痛みよりも、温度。
恐怖よりも、何かが満たされていく感覚。
この身体が、誰かに“欲しい”と言われるなんて。
“お前しかダメだ”なんて、こんなふうに……本当に。
「透真……奥、当たる……大丈夫か?」
「だいじょ、ぶ……だから……動けよ……」
始めはゆっくりだった。
けれど、次第に熱が重なり、響き合って、
深く、深く、彼が入り込んでくる。
「……っ、はっ……やば……陽翔……そこ……!」
「透真……お前、ほんとに……可愛すぎる」
額をくっつけ、唇を貪る。
内側から押し広げられる快感に、涙が滲む。
繋がるって、こんなに……壊れることなんだ。
壊されていくのに、心はなぜか――安らいでいた。
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